(2.5.22) 人類衰亡史序説 地球温暖化 その 1 コロナこそ地球温暖化対策の決め手
実に皮肉な結果になっている。地球温暖化対策についてはトランプ大統領は完全に無視するし、中国とインドは経済発展の範囲内の温暖化対策しかしないというし、どのように転んでも適切な温暖化対策を構築できないと思われていたが、コロナ感染症が劇的な温暖化対策効果を発揮している。
20年の第一四半期から第二四半期にかけて、世界各国のGDPは年率にして30%程度減少し、通年では5.5%減少すると見込まれているが、その温暖化防止効果はCO2排出量が年率で17%程度減少しそうだという論文がネイチャーに掲載された。
その結果CO2排出量は2006年水準まで改善できそうだという。
毎年1%ずつCO2は増加していたのだが、それが劇的に17%減少することは今までなかったことだ。リーマンショックの後の2009年でさえ▲1.4%だったのだから、この減少幅はほとんど奇跡的だ。
温暖化のマイナス面は広く知られているとおり、海面上昇や異常気象や大型台風の発生や砂漠化等で、北極に住むシロクマやアザラシやセイウチが北国圏の氷が解けだしたためその生息域が毎年のように減少していた。
この地球は人間だけのものではなくすべての生物にとって共通に必要な生存域だが、トランプ大統領やブラジルのボルソナロ大統領や習近平国家主席やインドのモディ首相は、「国民を豊かにするためには環境問題など考えてはいられない」と公言してはばからなかった。
しかもCO2をはじめとする温室効果ガスの70%以上をこの4か国で占めているのだから、今までEUや日本がどんなに温室効果ガス削減に努力しても無駄な試みだった。
しかし中国武漢が発生源のコロナウイルス感染症はそうしたGDP第一主義者の野望を打ち砕き、世界恐慌以来の経済減速をもたらし、その結果北京の空もニューデリーの空も青空が蘇っている。またボルソナロ大統領はアマゾンの森林を焼き払い農地にすることを推奨して、アマゾンの原野がら濛々と煙が立ち上っていたが、それにストップがかかってきた。
そして中国も乾燥化で農地が荒れ果てていたが、これで少しは農作物を作ることができるようになりそうだ。
コロナのような世界史的事件が起こると世界経済に甚大な影響を与えるが、ものには盾の裏と表があって必ずしも悪影響だけではない。CO2の削減効果はCOP会議をいくら実施しても効果がなかったが、中国のウイルスによって一気に削減が達成されてしまった。
私は何回もこのブログで人間だけが地球にはびこるのは自然法則に反していると主張してきたが、中国共産党という自身の利益しか考えない集団が、コロナ感染症を隠ぺいしたおかげで思いもかけず世界的なレベルで温暖化を阻止することができた。
コロナウイルスの蔓延は今年だけでなく数年は続くから「新しい生活」と称するエコ生活を世界の人々に強いることになり、自動車や航空機や公共交通機関の利用が劇的に減少し続け、それに伴ってCO2は順調に削減されていくだろう。
もちろん数年たてばまた経済成長のトレンドにもどるが、幸いなことに世界には中国共産党という隠ぺい集団がいて、およそ10年程度の周期で原因不明の感染症を世界にばらまくから、どんなに努力しても世界経済は発展しない。
SARS、コロナウイルス、そして次はコロナXと世界はパンデミックの時代に入る。
21世紀に入りトランプ大統領や習近平氏にはきのどくだが、経済発展の時代は終わったのである。
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