評論 人類衰亡史

(2.4.8) 人類衰亡史序説 イギリス その2 コロナで政治がストップしている  

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  コロナウイルスの感染爆発はイタリア、スペインから、今やアメリカ、フランス、イギリスに中心が移ってきた。イタリアやスペインは感染者数も死亡者数も前日を下回ることが多くなったが、反対にアメリカやフランスやイギリスは増大しつつある。

特にイギリスではジョンソン首相やチャールズ皇太子までが感染し、ジョンソン首相は集中治療室で酸素吸入を受けている。
イギリスのコロナの致死率は11%だからイタリア並みであり、イタリアと同様に年寄りが次々に死亡している。
イギリス政府は、現在の外出制限を継続すれば2週間後にはピークを迎えその後は減少するとアナウンスしているがやや希望的観測といえそうだ。

 当初日本でコロナウイルスの感染が見られ東京オリンピックに黄色信号がともっていたころ、イギリスのメディアは「それならロンドンでオリンピックを開催しよう」と盛んに興味本位の記事を書いていたが、今はそれどころでなくなった。
感染者数約6万、死亡者数約6000名だから、日本の死亡者数100名に比較して比較にならないぐらいのオーバーシュートだ。
すべてのスポーツの開催が不可能になり、ウィンブルトンのテニスも中止になった。

 本来ならイギリスはEUとの間で離脱交渉を進めなければならないが、今はそれどころではない。交渉のポイントはアイルランドとの国境のあり方で、以前と同じように国境を開放するかそれとも外国として国境管理を行うかだったが、今は両国とも厳しい外出制限を実施中であり、家に閉じこもったままだから国境問題など吹っ飛んでしまっている。

さらに離脱強硬路線のジョンソン首相が集中治療室で治療している状況で、イギリスの国家としての意思決定が全くなされていない。

 イギリス経済は金融だけが世界に突出しており、それゆえイギリス一国で十分に自立できると主張してきたが、コロナ騒ぎで様相が変わってきた。イギリス自慢のポンドは乱高下し、3月16日には1ポンド126円という価格になったが、その後134円程度にポンド高になっている。最もリーマンショック前は250円程度していたのだから価値は半減しており日本から見ればイギリスポンドは凋落だ。ユーロが117円程度だからそれよりはましというところだ。
また10年物国債利回りは0.405%前後だから日本の0%よりは高いが、アメリカが1%前後だから相対的に低い水準で国債発行でコロナウイルス費用を賄える水準にある。

 EUとの離脱交渉はコロナ対策で頓挫し、ジョンソン首相は集中治療室で治療中で、ポンドの価値は乱高下だからイギリスの将来についてバラ色の夢を語るのは無理だろう。せいぜいフランスやイタリアといった国と同様の痛手を感染症からこうむりその後のリカバリーはかなり大変だというのが妥当なところだろう。

 

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(2.4.7) 人類衰亡史序説 ローマ帝国 その1  再来

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 私は昔から帝国の崩壊原因の最有力候補は感染症ではないかと思っていたが、ローマ帝国の衰亡に関してはジェニファー・ライト氏が「世界史を変えた13の病」という本で以下のように記していた。
皇帝マルクス・アウレリウスの時代(165年から180年)の宮廷医師ガレノスによれば、その感染症はメソポタミアからローマに到達し、約1000万人(古代ローマの人口は約6000万人)の生命を奪った。感染症の特色は赤い斑点が全身に出て、その後単純疱瘡になり、そのかさぶたが取れると灰のような跡が残った。人々は黒い便を出し顔が黒くなり、死に至った

 今ではこれは天然痘ではないかと推定されているが、この感染症により最強を誇っていたローマ軍団は内部から崩壊し、ゲルマン民族の侵入を許すようになった。ローマ帝国衰亡史を記載したギボンによれば「古代世界はマルクス・アウレリウスの統治時代に降りかかった疫病によって受けた打撃から二度と回復することはなかった」という。マルクス・アウレリウスもこの天然痘にかかって死亡している。

 私がなぜ古代ローマの疫病に関心を持つかといえば、今回のコロナウイルスのオーバーシュートをもたらしている地域が、ほぼ古代ローマの版図に一致するからである。
死亡数の多い順に並べるとイタリア(一位 16.523人)、スペイン(二位 13.341人)、フランス(4位 8.926人)、イギリス(5位 5385人)、ドイツ(8位 1.810人)、そして地中海をぐるっと回るとトルコ(649人)、エジプト(85人)、アルジェリア(173人)、モロッコ(80人)という具合で、まだトルコ以下についてはオーバーシュートというのは言い過ぎでほぼ日本並みだが、確実に感染者は増大しており、かつ医療システムが不備のため今後大幅に死者が増えそうだ。
この版図との一致はたまたまかもしれないが、一方現代のローマ帝国といわれているアメリカの死亡者数は10.783人(3位)で、増加人数は最も多く最終的には最大の死亡者数になりそうだ。こちらのほうは本物のローマ帝国の再来になるかもしれない。

帝国は滅びない、タダ衰亡するだけだ」といったのは「大英帝国衰亡史」を書いた中西輝政氏だが、衰亡の原因が戦争でなく感染症だとすれば、現在のローマ帝国アメリカがおかれている立場はまさに古代ローマと全く同じ感染症との戦いになっている。
現在の死亡者数は1万人だが、トランプ大統領は24万人まで拡大する可能性があるとコメントした。
トランプ大統領は約200兆円の資金を投入してこのコロナ戦争に勝利すると演説していたが、勝利しなければ確かにマルクス・アウレリウスの再来になるだろう。
古代ローマの崩壊のあと西洋は長く静かだが面白味にはかける中世になったが、今人類はその瀬戸際に立っている。

 

 

 

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(2.4.6)  人類衰亡史序説 コロナ その3  非常事態宣言が発令される

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 安倍首相が非常事態宣言を発令する準備に取り掛かった。日本ではアメリカやヨーロッパに比較して感染者数が少なかったが、ここにきて感染爆発の兆候が見えだした。一日当たりの感染者数が全国で300人を越えるようになり、しかも毎日その数が増大している。
欧米では感染者数が毎日1000人を越えているが、日本でも一週間もたたないうちにそうした数になりそうだ。いわゆるオーバーシュートが始まるのだが、感染経路がわからない感染者が増えれば増えるほど状況は悪化する。

 非常事態宣言の対象は首都圏と関西圏になるようで、私の住んでいる千葉も含まれるようだ。期間はとりあえず1か月程度になるようだが欧米の実情を見てみるととても一か月では収まりそうもない。
ながくつらいコロナウイルスとの闘いが今始まろうとしている。

 非常事態宣言が出されると食料品の調達や病院通いのほかは不要不急の外出となるから、毎日がなかなか大変だ。仕事はテレワークが推奨されるが、現場に出向かなければ仕事にならない建設業等もあるので、全員がテレワークというわけにはいかない。
私個人としては自転車でサイクリングをするのが日課になっており、そうした運動も止められると相当程度ストレスがたまりそうだ。一人でする運動は規制の対象外になってほしいと心から願っている。

 現在オーバーシュートの中心はアメリカとイタリアやスペインといったヨーロッパが中心だが、オーバーシュートが起こった場合の問題点は医療崩壊だということがわかっている。現在日本では感染者は重症者も軽症者も同一に病院に隔離されているが、軽症者については病院での治療はなされていない。そもそもコロナウイルスについてはワクチンも治療法もないのだから、ただ病院に隔離されているだけだ。
重傷者については呼吸困難に陥っている場合が多く、人工呼吸器により肺に酸素を送り込むのが唯一の対処療法になっている。そうしておいて病人の体力と免疫力で回復してくれるのを待つことになる。

 小池都知事はこの重症者と軽症者を分離して、軽症者はホテル等で隔離する方針に変更することにしたがそれが最善な措置だろう。隔離するならホテルが最適で、しかも現在は宿泊客がほとんどいないのだからホテル側としても経営に資することは間違いない。
今後あらゆる地方自治体でこの方法が採用され、重傷者だけが病院で人工呼吸器による対処療法を受けることになるだろう。

 今や世界中で非常事態宣言が出されるか、実質的に非常事態になっており、多くの国の国境が閉ざされている。人々は家に閉じこもりどこにも行かないようにしているので航空会社は飛行機を飛ばす相手先がなくなってしまった。全日空でも外国航路は約9割が休止しており、国内でも6割が休止している。

 私が生まれて73年たったが、こうした全世界を巻き込んだ鎖国状態は初めの経験だ。国連のグテーレス事務総長も第二次世界大戦後最大の試練だといっているが、確かに人の移動が途絶え、娯楽が制限され、飛行機や列車に乗る人が加速度的に減少し、特に消費が圧倒的に縮小する現状を見ると、何か時代が変わってしまったようにも感じる。
政治家はコロナに打ち勝った後は経済はV字回復すると盛んにアナウンスメントしているが、そうした期待がだんだんとしぼんでいく可能性のほうが高い。
何しろこの戦いは全世界を巻き込んでほぼ1年以上はかかるはずだから、終わった後の世界はちょうど第二次世界大戦後の世界のようになっているのではなかろうか。

 

 

 

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(2.4.5)  人類衰亡史序説  トルコ その1 薄氷を踏む経済情勢

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 トルコ経済は慢性的に経常収支の赤字と財政収支の赤字に陥っているが、それでもどうにか経済を維持できたのは海外からの資金の導入で赤字分をファイナンスできていたからだ。特にリーマンショック後の世界的な資金の量的緩和のおかげで、トルコに十分な資金が集まっていたため2018年までは特に問題は発生しなかった。

トルコに激震が走ったのは2018年7月で急激にトルコリラが1ドル対比7トルコリラまで低下した。それまで4トルコリラ程度だったのだからリラの価格が約半分に落ちてしまった。


 理由はアメリカやEUが量的緩和をやめて資金を引き揚げたからである。トルコは政策金利を25%まで上げ懸命に通貨リラの防衛を図った結果、19年度になってようやくリラの暴落は落ち着いて現在は1ドル6トルコリラ程度になっている。政策金利も10%前後まで落ち着いてきたが、トルコ国債の信認はいまだ得られているとは言えず10~15%の間で推移している。日本の国債利回りがほぼ0%であるのと好対照だ。
また経済も順調とはお世辞にも言えず2012年以降完全な停滞局面に陥っており、一人当たりのGDPもほぼ1万ドルと中国並みの中進国経済を抜け出せない。

 エルドアン大統領(当初は首相)は2003年からの長期政権を維持しているが、2010年には一部軍人によるクーデタが発生し、さらに上記の2018年の通貨ショックを何とか切り抜けてきたが、今度はコロナウイルスによるコロナショックがエルドアン政権を襲っている。

現在感染者数は24000名、死亡者数は501名で日本の感染者数3000名、死亡者数77名に比較すると相当程度状況は厳しく、さらに医療体制が貧弱なため今後死亡者数が激増することが予想される。

 さらに問題を複雑にしているのがシリア情勢で、シリアを後押ししているロシア軍との間でしばしば戦闘が行われ、そのたびにエルドアン大統領とプーチン大統領がさしで協議を行い何とか紛争の拡大を抑えている。 しかし現地のロシア軍とシリアに派遣されたトルコ軍は互いに一歩も引かず一触即発の状態が続いているので、いつ何時戦闘が再開されるかわからない。

 経済情勢は展望が持てず、コロナ対策では緊急事態が続いており、さらにシリア情勢ではロシアとの間でにらみ合いが続いており、何もいいことがないのだが、エルドアン大統領は相変わらず強気だ。
2003年以降すでに18年も政権を維持しており、こうした長期政権はプーチン大統領とそっくりだが、プライドの塊と言っていいところもプーチン大統領にそっくりだ。

 クーデタも通貨危機も何とか乗り越えてきたエルドアン大統領だが、今回のコロナ戦争で果たして勝利できるかどうかはわからない。誇り高きオスマントルコの栄光を再び取り戻そうと努力してきたが、エルドアン大統領にも黄昏が訪れているといえそうだ。

 

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(2.4.4)  人類衰亡史序説 世界経済 その1 被害はリーマンショックを上回る

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 コロナウイルスのパンデミックは収まる気配がなく、現在はアメリカとヨーロッパで猛威を振るっているが、次はアフリカと南アメリカで患者数が爆発的に増加しそうだ。

すでに感染者数は100万人を越え、死亡者数は5万人を越えているが、このパンデミックが収束した時点で集計した数字はおそらく桁数がそれぞれ一桁違っているだろう。現在の段階はまだまだ始まりだったことを悲しみをもって振り返るはずだ。

 コロナウイルス蔓延による経済損失はどう考えてもリーマンショックを上回ることが確実だ。
リーマンショックの時は投資会社のリーマンブラザーズが倒産し、さらに自動車金融でかろうじて生き延びていたGMが倒産するなど、主として金融セクターだけの経済損失だった。

当時はそれ以外の産業、例えば鉄鋼業やまじめな自動車産業や航空機産業といった第二次産業といわれる部分の被害は全くと言っていいほどなく、飛行機も鉄道もバスも普段通りのスケジュールで運行していた。

またスーパーや百貨店も、ディズニーランド等の娯楽産業も入場者は引きも切らず、外国旅行が制限されてもいなかった。

 それに比べて今回のコロナウイルスに伴う非常事態宣言や外出禁止措置によって、すでに世界人口の約半数が自宅以外に移動することが不可能になっている。娯楽施設も飲食店も、飛行機も電車も全部または一部が営業を停止しており、街から人通りが消えている
日本においても非常事態宣言直前で、東京都は学校の閉鎖を5月連休後まで継続するという。
プロ野球もJリーグも大相撲も開催時期を大幅に延期しているがこの延期措置がいつまで続くかわからない。

 世界中が一斉に鎖国状態になり、日本においては江戸時代、ヨーロッパでは中世に逆戻りしている。このような状態でそもそもGDPがどうなるかを考えること自体が無駄だ。このコロナウイルスが世界中に蔓延し、その後ワクチンや治療法が確立されるまで推定すること自体むなしい作業といえる。

たとえて言えば日本史上の応仁の乱の後のような状況になるはずで、京都は荒れ果て、貴族の屋敷跡は草原になり、ただひばりが鳴いているような状況だろう。


たれや知る 都は野辺の夕ひばり 上がるを見ても おつる涙は

 何度も同じことを言うが、21世紀はGDPが停滞か縮小する時代だ。今回のコロナウイルスのような惨禍が10年単位で中国からもたらされるから、GDPが増大し明日は今より豊かになると考える人はいなくなるはずだ。


 

 

 

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(2.4.2)  人類衰亡史序説 ロシア その2  3大嘘圏 中国、北朝鮮、そしてロシア

 コロナウイルスの感染者や死亡者の発表において3大嘘圏が存在する。3大嘘圏とは中国、北朝鮮、ロシアだ
中国は発生当初から嘘をつきっぱなしだったが、途中でかなり正直な数字を公表し、そして習近平主席が3月10日に武漢市でコロナ終結宣言を出したとたんに、中国国内の新規感染者は皆無になってしまった。
習主席の顔に泥を塗るわけにはいかない」と症状のない感染者はカウントせず、国内の死亡者は急にインフルエンザや肺炎での死亡者に死因が書き換えられている。
香港のメディアがカウントされてない感染者数はおよそ4万5千人だとすっぱ抜いたが、当然中国政府は知らぬ顔の半兵衛だ。

 北朝鮮では金正恩氏が「我が国には感染者が1名もいない」と見栄を切ったため、感染者も死亡者も出すわけにはいかなくなった。
韓国駐留アメリカ軍の司令官が「1か月以上通常の訓練がなされておらず、戦闘機は24日間訓練飛行をしていない」と北朝鮮の実情を公表した。
北朝鮮の軍部はミサイルの発射実験以外は全く沈黙しており、その発射実験を伝えた北朝鮮メディアに掲載された写真は当初、マスクをしない金正恩氏の後ろにマスクで防衛している北朝鮮将官の写真が掲載されていた。
ただの一人も感染者がいないのに、金正恩氏以外は全員マスクか!!!」思わず笑ってしまった。

注)消息筋によると金正恩氏は威厳を示すため、たった一人でマスクなしの写真をとらせ、そのあとに将官が並んだ写真と合成したのだという。

 コロナウイルスの感染者数は独裁者の意向によっていかなる数字にもなるのだが、意外にロシアでも感染者数と死者を過少に操作されていることが明らかになった。これはプーチン大統領が「我が国はコロナ対策が実に効果的に機能している」と自慢したため、正直な数字を出すことができなくなっているようだ。
ドイツのZDFを見ていたら、キャスターが「ロシアでは患者数が少なく死者も少ないがこれを信じている人はいない」といったので思わず耳を疑ったが、ロシアの患者数が過少申告なのはヨーロッパでは常識のようだ。

 注)4月2日現在 ドイツの感染者数77.981人、死者931人に対し、ロシアの感染者数は2.777人、死者24人となっている。

 3月24日にロシア国営テレビはプーチン大統領がモスクワの感染対策病院を訪れ、「我が国のコロナ対策は万全だ」と見栄を切ったのだが、その時、プーチン大統領を案内した病院の責任者プロイセンコ医師がその後コロナに感染していたことが判明した。

プロイセンコ氏とプーチン氏は1時間余り病院内を見て回り、そして固い握手をしていたものだから、大騒ぎになってしまった。
大変だ、大統領が濃厚接触者になってしまった・・・・・・
現在プーチン大統領は毎日コロナ検査を行い、閣議はテレビ会議に変更され実質的に自己隔離を行っている。イギリスのジョンソン首相と同じ状態になってしまった。
モスクワの町は外出禁止令が出され、実質的に封鎖されており違反者は罰金が科せられている。

 ロシアの誇る大病院の院長がコロナに感染し、プーチン大統領が自己隔離をせざる得ないような状況で、患者数も死者も過少だと考えるのはZDFのキャスターだけではないだろう。
簡単に言えば、報告数字は独裁国家では独裁者の意向を反映して数値が書き換えられる。もし独裁者の顔に泥を塗るような報告者が出れば即刻首か銃殺刑にされるのだから当然だ。
こうして現在コロナ患者数と死者数に関して3大嘘圏が形成されている。

 

 

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(2.3.29)  人類衰亡史序説 フィリピン その1 麻薬撲滅には成功したけれど

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 フィリピンのドゥテルテ大統領を見ているとちょうど西部劇に出てくる保安官のような感じがする。西部劇では保安官がその街を実質的に牛耳っており、外から荒くれものが入ってくると有無を言わせず追い出すか、抵抗する場合は撃ち殺し「俺が法律だ」とうそぶくあの保安官である。
ドゥテルテ氏はフィリッピンの大統領になる前にダバオの市長をしていたが、ダバオをアジアではまれな平和な市にしてしまった。
それまで麻薬密売人の天下だったのを、自ら乗り出して密売人を射殺し、警察官には密売人を含む犯罪者をその場で撃ち殺す権限を与え、数万名のやくざを撲滅してしまった。

 この実績を引っ提げてドゥテルテ氏は2016年、フィリッピンの大統領に当選したのだが、大統領になってからのやり口も全くダバオ市長時代と同じだった。警察官と民間の射殺部隊を組織し、密売人と思われた人々を次々に射殺したがその数は6000名にものぼるといわれている。
また射殺部隊には主婦のような女性もいて一人殺すごとに2万ペソ約5万円)の報奨金を出していた。
この強引な方法は国際刑事裁判所で違法とみなされたためこの組織から脱退し、また国連の人権員会でも取り上げられたため一時は国連を脱退する構えを見せていた。

 ドゥテルテ氏から言わせれば「こうでもしないとフィリピンから麻薬組織やそれに類する犯罪が撲滅できなく、市民生活が守られない」ということで、実際フィリピン人の約80%がこうした乱暴極まるやり方を支持し「われらの保安官」とたたえている。
こうしてドゥテルテ氏の剛腕によってフィリピンに平和が訪れたのだが、時のアメリカ大統領オバマ氏はこのような人権無視の荒くれものをひどく嫌い是正を求めたため、ドゥテルテ氏は「あの売春婦の息子が偉そうなことを言うな」と口汚くののしりアメリカとの関係が疎遠になった。

 この間隙を突いたのが中国で多額の投資を約束しドゥテルテ大統領に接近した。中国は人道問題など絶対に持ち出さないからすっかり意気投合し、それまでフィリピンが南シナ海での島しょの領有権をめぐって中国と反目しあっていたことをすっかり忘れてしまった。ハーグ国際裁判所でフィリピン領有が認められたのにもかかわらず領有権は棚に上げ、海底油田やガス田の共同開発(実際は中国の開発で分け前だけもらう)をすることにした。
ドゥテルテ氏はオバマ大統領とは全く反りが合わなかったが、一方トランプ大統領が就任するとトランプ大統領とはすっかり意見が一致したと見えて中国一辺倒の外交からアメリカとのバランス外交に鍵を切った。

 ドゥテルテ氏はフィリピンの人気者で、コロナウイルス対策においても首都マニラを封鎖しても国民から強い反対は出ない。正確に言えば反対すると秘密警察がやってきて射殺されかねないので実におとなしく指示に従っている。
しかし今回のコロナウイルスの蔓延で世界中の国境が閉ざされてしまい、国民の1割が外国でのメイドや看護師のやガードマンの仕事で生活しているフィリピンにとって経済的な痛手は非常に大きい。

 一人当たりのGDPは約5000ドルであり、東南アジアの国としては中程度の豊かさだが多くは国外からの送金で得ているため、本年度のGDPの伸び率は相当厳しくなると想定されている。ここ数年、年6%程度の成長をしていたがコロナの蔓延状況によってはゼロ%の成長になるかもしれない。
人口増加率は年1.5%程度で成長がなければ貧しくなるだけだから、この突然のコロナ騒ぎはドゥテルテ大統領にとっては正念場といえそうで、麻薬撲滅より厳しい戦いになるかもしれない。


 

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(2.3.27)  人類衰亡史序説 エチオピア その1 中国とともに沈む国

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 エチオピアといえば私の世代だとマラソンのオリンピックチャンピオン、アベベ・ビキラをすぐ思い出すが、昨今はWHOのテドロス事務局長が世界に知られた有名人になっている。
テドロス氏は中国の後押しで事務局長になり、またエチオピアへの海外投資は中国がほぼ全額を占めているため、エチオピアはアフリカの中国といわれるぐらい結びつきが深い。

 中国にとりエチオピアは一帯一路のモデル国で、ここを起点にアフリカ全土を中国の影響下に置こうと莫大な投資を行ってきた。
エチオピアの首都のアディスアベバとジプチ間の高速鉄道を開通させ、国際空港を整備し、国内の主要道路の7割を高速道路に衣替えした。それまでエチオピアには放置された鉄道や、ローカルな飛行場や穴ぼこだらけの道路はあったが、中国資本によりインフラが一新されている。
投資額は2兆円規模だがほとんどを中国輸出入銀行の融資で賄っている。

 エチオピアにとって中国こそが希望の星であり、中国資本により一人当たりGDPが1000ドル程度で世界の最貧国だったエチオピアが一躍近代的なインフラを整備したアフリカの先進国家になってしまった。
中国にとっても中国モデルのショーウィンドウだったが、ここにきてすべての歯車が逆回転し始めている。

 一番の原因は中国経済の急停車であり一帯一路に回す資金が枯渇し始めた。中国輸出入銀行は急にケチになり追加投資に対し消極的になり、信じられないことにアディスアベバとジプチ間の高速鉄道は採算に乗らず融資金の回収がままならなくなるといいだした。
もともと採算無視の高速鉄道で、いわばアフリカモデルのショーウィンドウなのに、採算をどうこう言われてはエチオピア政府としては立つ瀬がない。
中国さん、あんたウイン・ウインで実施するプロジェクトだといっていたではないか。線路は引かれたが駅舎の建設はまだ十分に進んでいない。この鉄道をアフリカのモデルにしたいなら、追加融資に応じてくれなければ困る
しかし、エチオピアさん、今まで融資した資金の回収もままならず、利息を棚上げしさらに融資金の減額まで求められてこれ以上の融資は無理というものです

 低開発国への輸出入銀行を通じた融資金は受け取る側からすると贈与という認識で最初から返済する意思はない。融資国は仕方なく利息は減免し、償還金はそれに見合う額を融資することによって表面的には正常な融資が継続している形をとるが、実質的に踏み倒されている。
中国はアフリカに14兆円規模の融資を行いうち2兆円がエチオピアに対するものだ。
問題はエチオピアには中国がほしがる原油も鉱物資源もなく担保とするものがない。仕方なく鉄道の営業権を6年間は中国が握ることによって融資金の回収に充てようとしたが、もともと無理矢理高速鉄道を建設したのだから、返済金などあろうはずもなくただ赤字を垂れ流している。

 中国が破竹の勢いで経済成長をしていた18年までならば、「まあ一帯一路のモデルケースとして勉強代だ」と鷹揚に構えられたが、19年以降経済は失速し資金繰りが急速に閉まってきており返済金がなくなれば中国自体の資金繰りがもたない。
しかもさらに間の悪いことに中国発の武漢ウイルスによって中国経済も世界経済も急ストップしてしまい一帯一路どころではなくなっている。
自国が倒産するかもしれないのにアフリカのことなど知らん!!」と手のひらを返したような対応になっている。

 中国とエチオピアは一帯一路モデルケースとして世界中に喧伝されていたが、ここにきて中国資本は撤退をはじめ、戦争イメージでいえば日本のガダルカナル、ヒットラー・ドイツのスターリングラードの様相を呈してきた。中国の拡大の時代が終わったのである。

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(2.3.25)  人類衰亡史序説 アメリカ その5  ニューヨークのパラダイムシフト

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 コロナウイルスの感染拡大はヨーロッパからアメリカに移ってきた。毎日1万人規模で患者数が増大し、現在感染者数は中国、イタリアに次ぎ世界第三位となりこのままいくとイタリアも中国も抜いて世界最大の感染国になるところまで来た。
全米14州で外出禁止令が出されているが、特に感染者数が多いのがニューヨーク州で全米の感染者数の約半分を占めている。ニューヨーク州のクオモ知事は悲壮な顔つきで、外出禁止令を発表し、在宅勤務以外は認めない措置をとった。

 ニューヨークは人通りが消え、食料品と医薬品以外の買い物は禁止され、レストランもミュージカル劇場も閉鎖され、人々は互いに1m以上の距離を置き握手もハグもせず互いに「あんたコロナ感染者じゃないの」と疑いの目で見ている。
公共交通もほとんどストップし、街が死に絶えたような静けさだ。

 在宅勤務については長い間その普及が叫ばれていたが、従業員同士が顔を合わせたフエィスTOフエィスの付き合いが好まれたため掛け声倒れだった。ところがここにきて一斉に普及し始めたのはそれ以外の仕事の仕方ができないからだ。しかもニューヨークは世界で最も在宅勤務が最適な職場が多く、金融保険ビジネスやIT産業に従事するビジネスマンは自宅にネット環境がそろっていれば職場に出向く必要がないことをしみじみと実感している。
これからは家で仕事する方がうるさい上司の顔を見ないで済むだけ気が楽だし、混雑した地下鉄に乗らなくても済む・・・・・・」多くの人が在宅勤務の楽しさを知り始めた。

 しばらく前までは満員電車や地下鉄に乗ってわざわざマンハッタンのオフィスまで出向いていた人々が、自宅にこもるようになると、そもそも馬鹿高いオフィスなど必要もなくなるし、交通機関はガラガラにすくようになるし、排気ガスを振りまくタクシーも走らなくなる。空は青空が戻り騒音も消えるから何とものんびりした環境が復活する。

 実はこれはニューヨークだけでなく感染者が拡大したあらゆる大都市で起こっており、日本においても私は昨日用があって新宿に行って驚いた。東京にはまだ外出禁止令は出されていないが、人通りが約半分になっていてさらに外国人がほとんどいなかった。3か月前に新宿に行ったときは外国人であふれかえり「ここは日本かしら」と思えるような状況だったのに、今は日本人しかいない。

ヨーロッパの街も同じで、パリもロンドンもマドリードもローマも人影がきえてしまった。

サラリーマンは在宅勤務を余儀なくされ、歓楽街は消え失せ、旅行者が突然消えてしまったためホテルもがら空きだ。

 とても異様な風景だが、一方でこうした都市に人が集まるのは将来非常に少なくなるのではないかと私にはおもわれる。職場が自宅になり情報は会って交換するのではなくネットワークにより伝達され、人々は握手もハグすることなく必要な食料はアマゾンが配送してくれ、子供もネットでの授業が普通になる。

確かにこうした状況はコロナウイルスが蔓延しているため致し方なくとっている措置だが、これが数年続けば在宅勤務の利便性にサラリーマンが目覚めてしまい、そうなる可能性がある。これは、働き方のパラダイムシフトだが、ニューヨークをはじめ先進地域の大都市ではそうなる可能性が高い。

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(2.3.24) 人類衰亡史序説 東京オリンピック その2 7月開催不能

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 東京オリンピックが延期されることになったようだ。IOCのバッハ会長は延期も中止も一切言及してこなかったが、世界陸連や世界水連、アメリカやオーストラリアはカナダやブラジルから延期論が彷彿と沸き上がり、これ以上言葉を濁すことができなくなってきた。
バッハ会長は4週間のうちに結論を出すということで延期の時期の検討に入ったが、4週間という期限はコロナウイルスの収束状況を見たいということだろう。4週間以内に収束のめどが立てば延期は本年度中のどこかで実施できるし、反対に感染が拡大すれば1年の延期は仕方がないとの判断になるだろう。

 一年たてば、ワクチンや治療法が確立され、コロナウイルスはインフルエンザ並みの対応が可能になると期待しているが、インフルエンザは現在アメリカでは2600万人の感染者と1万4千人の死者がいるとCDCが発表していた。それでもインフルエンザを理由にスポーツイベントが中止にならないのは治療法とワクチンがあるからで、死亡者は医者にも行けない貧困層か不法入国者で通常のアメリカ人の感度から言えばそうした立場にいることが悪いということになっている。


 ドイツのメルケル首相は「このままいくとドイツ人の6割から7割が感染する」と警告を発していた。現在地球上の人口は77億人だからそれをメルケル流に計算すると、70%の感染者は54億人であり、世界平均の致死率は4%になっているから、死亡者は約2億人という計算になる。

世界最大のパンデミックだったスペイン風邪の死亡者数は5千万人から1億人と推定されており、当時の世界人口が約30億人だったことから、比率でいえば今回のコロナウイルスの惨禍はほぼスペイン風邪並みの猛威を振るう可能性がある。

 実際毎日の世界の感染者数と死亡者数は加速度的に増えており、特にヨーロッパとアメリカでの感染拡大がすさまじい。イタリアはほとんど中国並みになっているしアメリカやスペインも中国並みになるのは時間の問題だ。

さらに問題はコロナの感染が世界全体に伝搬していることで、次はアフリカと南アメリカで猛威を振るうだろう。

WHOが最も警戒しているのは医療制度が全くないアフリカでの感染拡大で、アフリカでパンデミックが発生すれば拡大を阻止する手段は全くない。

 こうした状況下で東京オリンピックを開催することは全く不可能で、ワクチンと治療法の確立がなされない限りオリンピックどころではない。日本のシンクタンクはオリンピックが延長されることでの経済損失は約2兆円と計算している。だが世界ではヨーロッパやアメリカや中国で外出禁止令がだされ第二次世界大戦後最大の危機を向かえており、世界経済は生死の境にいるのだから機会損失を計算している場合でないというのが実態だ。

どう考えても延期は致し方ないといえそうだ。

 


 

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