評論 日本の政治 官僚機構

(29.1.21) 文部科学省のへまで天下りの実態が明らかになる。「早稲田よ、お前もか!!」

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  ついに文部科学省に手が回って次官は辞任、その他関係者6名が処罰された。早稲田大学元高等教育局長を教授として組織的に送り込んだことが判明したからだ。
思わず笑ってしまったが、一般にエり-ト公務員で局長まで務めた人は教授としての特殊な能力を持っていない。上級公務員の最大の能力は世渡りの巧みさで個別の教育行政に対する深い知識は持ち合わせる暇がない。
知識を持っているのは専門職として長年同じ業務に携わった人だが、こうした人は天下りの対象にならずほとんどの場合は定年退職まで文部科学省に勤める。

 だからこの元高等教育局長にかせられた任務は、文部科学省からできるだけ多くの補助金を獲得することで、いわば文部科学省と大学間のロビーイストのような役割といえる。
こうした天下りは随所に散見されるのだが、今までは組織的な行為として認定されることはほとんどなかった。
理由は人事課等の現役の職員が直接にタッチせず、文部科学省のOBで黒子のような人がいて、すべてこうした人が斡旋や給与等の条件を詰め現役の職員が表に出ることがなかったからだ。
これはどこの省庁も同じで直接人事課等が携わるとすぐさま国家公務員法に触れてしまう

 それが今回表ざたになったのは元高等教育局長の再就職先が、自身の仕事に明確に関連していたからで、2012年に発足した再就職等監視委員会の目に触れたからだ。
国家公務員法では自身に業務に関連した先には基本として5年間は再就職できないことになっている。
元高等教育局長はやめてすぐに早稲田大学に再就職したのだから、どうしても監視委員会の目に触れる。

 どうしてこうもあからさまな再就職をしたか不明だが、個人的なつてと能力で再就職したとでも言い逃れをするつもりだったのかもしれない。組織が関係せず、また個人的な知的能力で教授になったとの抗弁が成り立つと判断したのだろう。
だが監視委員会のメンバーも官僚だから局長経験者がスペシャリストでないことは重々承知している。能力は世渡りと失敗を避ける臭覚が主だから、とても教授として教壇に立てるような能力はない。
あんた、早稲田で世渡り学でも講義するのですか・・・・」皮肉られる。

 あれこれ調査をしている間に、とうとう関係者がゲロしてしまった。そうなると芋ずる式で人事課が直接斡旋していたこともばれてしまうし、さらにその斡旋の事実を人事課内で隠蔽工作していたこともばれるし、本人は退職が決まると2日後に早稲田大学にあいさつに行っていることも判明してしまった。
これはどうにもなりませんな。国家公務員法違反です」監視委員会から通告されてしまった。

 ばれてしまえば抗弁はできない。次官は辞任するし関係した人事課長や隠蔽工作を行った職員も処罰されてしまった。
安倍首相からはすべての省庁で天下り斡旋の事実がないか調査するように指示が出された。
実際はこうした天下りは厳然と行われており、特に高級官僚の唯一の楽しみはこの天下りといっていい。官庁の給与は必ずしも高くはないが天下った民間企業の給与やボーナスは官僚時代に比較すると目も眩むほど高額が多い。
いやいや、これだから官僚をやっていられるんですよ」

 ほとんどの省庁では現職職員が実際にあっせんするようなヘマは行わずOBに専門に委託しているし、5年間の間は関係する企業には天下りさせずいわゆるたらいまわしで無関係な企業に再就職させている。
5年間は我慢してください。そうでないと公務員法違反になります
他の省庁をいくら調査しても尻尾はなかなかつかめないだろう。文部科学省は油断をして「この程度は平気だ」と思っていたようだが、おそらく同じような事例がいくらでもあり今まで監視委員会の網にかからなかったのだろう。

 日本の官僚組織からこの天下りを絶滅させるのはかなり大変だ。給与を大企業並みにして定年まで勤めさせればこうした天下りはなくなるが、給与を上げるのは並大抵のことではないからいつまでたっても天下りは止みそうもない。
今回の元教育局長は早稲田大学に退職願を出したが、もともと教授としての知識は皆無なのだから退職するのは当然だが、文部科学省のへまで思わぬところで天下りが発生していたことが国民にばれてしまった。

 早稲田大学は「このような天下りを阻止できなかったことは誠に申し訳ない」と学長が陳謝したが、早稲田でさえこの低落だからほかは推して知るべしということだろう。

 

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