(29.12.16) オリンピック道路はないし、選手は競技場に行く手段がない
ひどいことになりつつある。オリンピック道路の建設がとん挫して、晴海の選手村から新国立競技場等のへの輸送が大混乱になりそうだからだ。
元々は豊洲から汐留まで片道二車線の地下道路の建設が予定されていたのだが、それが地下でなく陸上になり、今ではとうとう二車線の道路建設をあきらめ一車線道路(一般道)になるという。
「どうにもなりませんな。あと2年では地下を掘るわけにはいかず、また2車線道路を建設する場所的余裕もないですな・・・・・」あきらめ顔だ。
注)晴海からは勝どき、築地を経由して環状二号線に直結するオリンピック道路を建設する予定だったが、築地の移転がとん挫してこの道路建設ができなくなった。
どうしてこうなってしまったかというとすべては小池知事の豊洲移転の引き延ばしから始まっている。本来は昨年10月には移転が完了し、跡地の築地にはオリンピック期間中は車両基地を作り、また築地の地下には上記のオリンピック道路が建設される予定だったが、豊洲移転が藪の中に陥ってしまい、道路建設どころではなくなった。
ここにきてようやく2年遅れて18年10月に豊洲への移転が決定されたはずなのだが、決定をしたその席で江東区区長がクレームを出して「豊洲に観光施設が建設されないのなら移転を認めるわけにいかない」と言い出した。
築地も再開発して食のパークにすると小池知事が表明したため、「千客万来」という観光施設を豊洲に建設しようとしていた業者が撤退を表明したことによる。
「豊洲と築地にテーマパークを二つも作ったら、お客が激減します。採算に合いません」
何が何だかわからなくなりつつあり、時間だけが通り過ぎてオリンピックが大失敗に終わる可能性すら出てきた。何しろまともに選手を輸送する道路がなく大渋滞が予測され、競技が始まっても選手が到着しないというような事態が予想されるからだ。
関係者は青くなっているがさすがに小池都知事は大物で、「べつに選手が現れなくても代わりにチアガールのダンスをさせておけばいいんじゃない」と涼しい顔をしている。
築地に建設予定のオリンピック車両基地が豊洲への移転が遅れて建設できないことも、小池知事は「じゃ、歩いて行ってもらったら。それとも選手は都営地下鉄に乗ってもらおうかしら」と涼しい顔だ。
さすが大物と世界中で評判が高まり、IOCのトーマス・バッハ会長などは「これは前代未聞の大会になりますな。競技場には全く選手が現れず高速道路の渋滞で選手がふて寝をするような大会はオリンピック史上初めてです」とほめそやしている。
小池都知事もこのわざと選手を立ち往生させることに自信満々で、「私がわざわざ築地の移転を阻止したおかげで、交通網がマヒし、人類本来の本能に任せて競技場まで走っていくことが可能になった。まさに古代オリンピックの精神通りじゃない」と言い放っている。
本当に今回の東京オリンピックは誰もいない大会になりそうで、それでも選手の一人か二人は競技場に表れてほしいので、小池知事はそのために江戸名物のかごやをチャーターするのだそうだ。
「急ぐのだったら早やかごね!!」
こんな素晴らしいオリンピックの準備状況は世界初だが、ロシアのプーチン大統領は「IOCがロシア選手を締め出したから、腹いせに小池都知事が世界の選手団を締め出したのだ。小池氏と私は盟友だ」といたって機嫌がいい。
本当に小池知事になっていいことばかりだ。
豊洲への移転も阻止できそうだし、オリンピック道路は建設しないで済むし、オリンピックに世界中のアスリートが参加できなくなるし、まさに小池大明神といったところだ。
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