(30.12.28) ルビコン川を渡った日本 IWCからの脱退声明
ついに国際機関の優良児がルビコン川を渡った。日本がIWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を表明したのは従来の日本のスタンスを180度転換したものだ。
従来日本には国際的組織から脱退してはいけないというトラウマがあった。
それはかつて満州事変後に国際連盟を脱退し、その後アジアへの植民地進出を行ったものの最後はアメリカに手ひどい敗北を喫した経験による。
「たとえどんなに不満でも国際協調が国是です」外務省はことあるごとにそう言ってきた。
しかし国際機関といっても中にはとんでもない機関が存在する。特に悪質だったのは国連のユネスコと人権委員会で、ここは中国や韓国の巣窟になってしまい、ひたすら日本バッシングの先兵になっていた。
思い出してほしい。韓国のハンギブン氏が国連事務総長だったときは、日本が申請した「明治日本の産業革命遺産」登録にユネスコがいちゃもんをつけ、また国連人権委員会は慰安婦問題を取り上げて日本は最もひどい人権抑圧国の一つと毎年のように報告書を提出していた。
すべてはハンギブン氏が韓国大統領選に出馬するための選挙運動だった。
この悪質な措置は韓国と中国がタイアップしてユネスコと人権委員会の頭の黒い国連職員をそそのかして実施されたものだが、中国のウイグル人やチベット人の抑圧を全く取り上げず、ひたすら日本を貶めていた。
最もこのおかげですっかり日本人は国連神話から目覚め、国連が中国や韓国に乗っ取られていた現実を直視できるようになった。
アメリカなどはとっくの昔にこうした国際機関の堕落を見抜いており、ユネスコからは脱退し国連人口基金への拠出金を停止し、国連の組織ではないが国際郵便からも脱退している。
トランプ政権は自国の利益にならない国際機関などは歯牙にもかけない対応で「WTOも中国よりであれば脱退も辞さない」と脅しをかけている。
今やアメリカをはじめとして自国にとって利益のない国際機関等からの脱退は日常的になっており、イギリスはECから脱退することになっているし、イタリアも赤字予算を認めなければECから脱退すると脅しをかけている。
TPPからはアメリカは抜けており、もはや国際的な枠組みは雪崩を打って崩壊しつつある。
韓国などはとうに国際秩序からは逸脱し、日本から仏像を奪い、ありもしない従軍慰安婦で賠償を求め、徴用工問題では日韓基本条約を破棄して賠償金を求め、最近は韓国の駆逐艦が日本の哨戒機に攻撃用レーダーを照射して、日本を挑発している。
こうした中で日本は国際秩序維持のためにひたすら忍従を強いてきたが、ついに堪忍袋の緒が切れた。
「アメリカやイギリスや中国や韓国が自分勝手なふるまいをしているのに、一人日本だけが国際優良児でいられない」
今回の声明はIWCから脱退し日本の領海や排他的経済水域内で今まで禁止されていたミンククジラやイワシクジラの捕鯨を再開するものだが、今や国際機関からの脱退は日常化しているから戦前の国際連盟の脱退とは全く異なる。
現在世界は利益とスタンスが同じ国同士だけが結びつくようになり、敵対的な国を排除するようになっている。
トランプ氏がその先鞭をつけたのだがこうした反グローバリズムが21世紀の潮流であり、今回のIWCからの脱退はその流れの一環に過ぎない。
日本も世界の潮流に乗っただけといえよう。
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