(27.1.9) マクドナルドが日本では飽きられた。アメリカンスタンダードの退潮
私がかつては好んで食べていたマクドナルドの経営が急下降している。
私は現役時代街で食事をするときはたいていマックで済ましていた。どこでも店があり注文すればすぐに食べれるし価格も手ごろだと思っていたからだ。それになにより私は食事は餌だと思っている傾向が強いのでマックで十分事足りていた。
また外国に行った時などはまずマックの店をさがした。メニューが世界共通で値段もマック価格だから心配いらないし、チップの面倒もないから重宝したものだ。
しかし散々お世話になったのだが、引退後はほとんどマックとは縁が切れてしまった。
だからマクドナルドの経営問題についても興味がなかったが、ここにきてその悪化は目を見はるほどになりさすがに私も気になりだした。
特に一昨年(13年12期)あたりからマックの業績が急低下している。
最盛時売上高は4000億円もあったが14年12期はその半分程度になりそうだし利益は大幅な赤字に転落するという。
原因は長期的趨勢の問題と最近のトラブル事件の多発の影響だ。
昨年7月の期限切れ鶏肉問題(チキンナゲット事件)や直近の異物混入事件でプラスチック破片や金属が混入されていたとの報道をされてすっかり客足が遠のいてしまった。
大きな流れとして衰退傾向にあったが最近の異物混入事件で拍車がかかったという状況だ。
注)チキンナゲット事件の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-3cab.html
長期的な意味でマックが消費者から支持を得なくなった理由は価格が相対的に高い割にはちっともおいしくないからだ。私は最近ホットモットをよく使うが500円程度で肉野菜炒め弁当という私の口によく合うおいしい弁当を提供してくれる。一方ビックマックなどのセットを食べると700円程度するので何とも高い感覚になり、それに少しもおいしくない。
コーヒーなども最悪でアメリカンなどはほとんどコーヒーの味がしない。
それでも喫茶店で飲むより安かったので時にコーヒーを注文していたが、今ではコンビニではるかに上質なコーヒーを100円程度で飲ませてくれる。
コンビニコーヒーの愛好家になってもはやコーヒーを飲むためにマックに行くこともなくなった。
マクドナルドがおいしくないのは世界共通メニューで世界の味(アメリカの味)の水準が低いからだ。私の味の感覚は日本人の平均からすると相当低いが、それでもマックをおいしいと感じたことが一度もないのはこれは本質的に餌だからだ。
日本人はもっと細やかな味付けを味わうのが好きだから、ホットモットのようなところが日本人向けの弁当を安価で提供し始めればマックに勝ち目はない。
今日本のおもてなし文化が世界中に広まろうとしているが、一方でただ早いだけで味無視のアメリカ文化が廃れつつある。
マクドナルドはその象徴で、ずいぶんマックには重宝させてもらったのだからこんなことを書くのは気が引けるが、好んで食べるような代物ではとてもない。
日本のような味について世界の最先端にある場所ではアメリカンスタンダードが退潮している。
時代がかわり反対におもてなしと味の日本文化が見直されている。ここでも世界の潮流の変わり目をひしひしと感じてしまう。
なおマックの経営推移の詳細は以下参照
http://financial-statements-analysis.blogspot.jp/2014/02/hd_14.html
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