(30.6.7) ライオンの子殺しは必ず起こることを前提にせよ
何度も同じことを言うが、子づれの若い女性が若い男性と再婚するときは、子供は殺されるかそれに近い状態に置かれると予想しなければならない。特に再婚した男性が雄としての本性が強烈であればあるほど殺される確率は大きい。
またライオンの子殺しが起こっている。ライオンは前の雄ライオンを追い出して自分がハーレムの主になると前の雄ライオンの子供を幼児であればすべてかみ殺す。そうしないと雌ライオンが子供の世話ばかりして新たに主になった雄ライオンの子供を作らないからだ。
人間もさしてライオンと変わりがないのはこの子殺しが頻繁に起こっていることからもわかる。
人間の場合は直接殺害はしないが、陰惨な虐待という形で前夫の子供を殺害する。
今回発生した事件は船戸雄大容疑者(33)という無職の男性が起こした事件だが、妻の優里(25)容疑者も共犯で優里容疑者の連れ子の結愛(ゆあ)ちゃん(五歳)を十分な食事をあたえず、さらにせっかんを繰り返して衰弱死させたものだ。
ゆあちゃんが5歳ということは母親の優里容疑者が20歳の時の子供だ。この早すぎる結婚と無職の男との再婚は人生の不幸をすべて背負っているような境遇だが、これで事件が起こらないほうがおかしい。
事件は東京の目黒区で起こっていたのだがその前に住んでいた香川県では児童相談所が虐待の事実を把握しており、二度までもゆあちゃんを児童相談所が保護していた。
船戸容疑者はこうした児童相談所の監視を嫌って今年の2月東京に転居し、(目黒区の児童相談所は適切な対応をしなかったため)監視の目がなくなりその後はいいようにこの幼児を虐待していた。
毎朝4時に起こしてはひらがなの学習をさせたというのは奇妙な方法だが、ひらがなが覚えられないとそれを理由に食事を抜いたりせっかんしていたらしい。抵抗力がなくなり肺炎を起こして敗血症で3月に死亡したが、両親はこの子を病院に連れていくこともしなかった。明らかに死亡させようとしており何ら殺人事件と変わりないが、人間の雄としての本性が丸出しになっている。
ゆあちゃんの死亡時の体重は12kg程度で標準の20kgから見ると低栄養状態であったことがわかる。食事は常に制限されひらがなを覚えないとそれを理由にさらに食事制限をしていたのだから、幼児にとっては毎日が地獄絵だ。
ゆあちゃんはひらがなが書けたから悲しいほどに悲痛な叫びを帳面に残していた。
「もっとあしたはできるようにするから、もうおねがい、ゆるして、ゆるしてください」
五歳の少女としては信じられないような精神の発達状況でこのような文章が書けることは驚異だが、人間としての悲しいほどの叫びともいえる。
この少女が順調に成長していたらきっと素晴らしい人生を生きたと思えると思わず泣いてしまった。
今回雄大容疑者と優里容疑者は幼児虐待死の容疑で逮捕されたが、人間もライオンと変わりがないのだから前夫の子供はそれでなくても危うい状況下に置かれる。
私が児童相談所に不満なのは、こうした状況下の幼児は常に命の危険性をはらんでいるとの認識が薄いことだ。
人間も動物である以上新しい夫は前夫の子供を躾と称する虐待で殺そうとすることを前提に児童相談機能を充実させるべきで、そうでなければこのライオンの子殺しは繰り返されることは間違いない。
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