(25.2.8) ロンドンオリンピックの敗戦責任と柔道女子日本監督陣の暴力行為 「負けたのに何時まで監督しているの!!」
日本の女子柔道界はテンヤワンヤの大騒ぎになってしまった。
ロンドンオリンピックの強化選手15名が連盟で園田監督と徳野コーチの暴力とパワーハラスメントを訴えた事件で、訴えられた全柔連は当初はこの訴えを握りつぶして園田監督の続投を決めていた。
「園田も徳野も良くやっているのに女子選手の甘えじゃないか」
これに反発した女子選手が今度はJOCに訴え、さらに最近の運動部監督による暴力行為反対キャンペーンの波に乗って一躍日本最大のイッシューになってきた。
園田監督は辞任し、全柔連の強化担当理事吉村氏も辞任し、続いて徳野コーチも辞任した。
徳野コーチは「ある特定の選手をたたいたり蹴ったりした」と述べている。
実際は恒常的に園田監督と徳野コーチの暴力行為が行われていたのだろう。
だから15名の強化選手の訴えは正しかったのだが、従来はこうした動きが表面化することはなかった。
今回動きが表面化したのは、JOCの女子スポーツ専門部会の部会長山口香氏のバックアップがあったからだ。
当初選手から相談を受けた山口氏は全柔連に調査を要請したが、全柔連は園田監督に厳重注意という形で問題を収束しようとしたため、ならばJOCに正式な訴えを出させて事を表面化させることにした。
はっきり言えば今回の問題のフィクサーは山口氏である。
だが事の本質は誰が表面化させたかではなくロンドンオリンピックで女子柔道(男子もだが)が惨敗し、その責任を誰も取らなかったことにある。
「あの暴力行為を耐えたのはオリンピックで金メダルが取れると思って歯を食いしばって我慢していたのに、実際は金1、銀1、銅1しか取れなかったじゃないか。あの指導は一体なんだったんだ!!!」
女子の前評判は高く史上最強といわれていたのに、園田監督の力量が疑われた。
だが全柔連はその園田監督の続投を決めたので女子選手が切れてしまった。
「あの暴力だけしか能のない園田が監督を継続するなんて信じられない」という気持ちだったのだろう。
かつて暴力行為を振るいながらも名監督といわれた人はいる。東京オリンピックで女子のバレーチームを世界一にした大松監督などはその典型で、鬼の大松といわれたものだ。
だが大松監督は暴力行為で訴えられることはなく、多くの選手に慕われていたが、その指導が正しくオリンピックの金メダルに結びついたからだ。
園田監督はその対極にあり、厳しいだけで成果を挙げられない無能な監督と選手からは評価された。
この世界は成果がすべてで勝てない監督は無能なのだ。
やはり園田監督はロンドンオリンピックの引責責任を取って早めに辞任すべきだったが、居座ったことによって傷口を深めた。
それに女性の監督を男性が行う時代はもうすぎた。日本には多くの女子金メダリストがいるし、山口香氏や谷亮子氏などはとても高い見識を持っている。
無能な男性監督など百害あって一利なしなのだから、全柔連も頭を切り替えて強化監督やコーチを女性にゆだねるのが一番だろう。
注)今回の問題には男性指導を続けようとする全柔連と、それに異議を唱えた山口氏を含む女性選手との確執があるが、男社会を何時までも続けるのには限界があることを示している。
なおロンドンオリンピックの評価については以下に纏めてあります。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-ab06-1.html
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