評論 世界経済

(28.11.19) 資本主義文明の終焉 アメリカがリーダを降りた。

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 トインビー
が名著「歴史の研究」を完成させたのが1961年で、その研究で21の文明の発生から成長、衰退、解体を描いたが、その中に記載されなかったもう一つの文明が今衰退し解体期に入ってきた。資本主義文明である。
資本主義文明とは18世紀後半のイギリスの産業革命に始まり、19世紀中はイギリスがこの文明をリードし、20世紀に入りアメリカが引き継いで今日まで継続してきた文明をいう。

 この文明を支えた基本的なコンセプトは「富の極大化」だが、国家レベルでそれを表明するときはGDPの極大化という言葉で置き換えられてきた。
GDPは計測しやすく目標にしやすいが、富は計測しにくくさらに国家目標としてはあまりに露骨だったからで、そうしてもGDPは富に近似できたからである
特に20世紀の後半はこのGDPが、もっとも華やかに花開いた時期で人々は口を開けばGDPと唱えていたものだ。
明日は今日より豊かになる。GDPが毎年のように増大するからだ!!!!」

 しかし21世紀に入りこのGDPの増大がピタッと止まりだした。最初は先進国と呼ばれたアメリカやEUや日本だけだったが、その後新興国と呼ばれた中国やロシアやブラジルや韓国といった国も成長が減速し実質的に止まってしまった。
何が起こったのだ!!!!」
国家政策者は周章狼狽し、これに対処する手段を考案したのだがそれが金融緩和策という手段で、非常に簡単に言えばお金を印刷してばらまくという手段だった。
バーナンキ元FRB議長の言う「金を印刷してヘリコプターでばらまけば景気は回復する」という手段である。

 先進国でGDPが増大しなくなった最大の原因はこれ以上モノやサービスを生産しても人々が使いきれなくなってしまったからで、「なんで熊だけが遊ぶ高速道路をこれ以上作ったり、大阪まで新幹線で行けば十分なのにまだリニアが必要なのだろうか」と困惑し始めたからだ。
そこでこの状況を打開すべく考案されたものがばくち経済である。ほかの言葉でいえば投機であるがばくちはいくらやっても飽きないことに気が付いた。

 食糧生産や衣類や家といった実物の保有には限界があるが、ばくちには限界がない。アメリカもEUも日本も一斉に金融緩和に走り投資会社や金融機関という名のばくち屋に世界的規模でばくちを奨励した。
金はいくらでも印刷する。あんたらは株式や不動産投資や資源投資で儲けておくれ。そしてGDPを増大させてくれ

 確かにこの方法でも株や不動産投資で儲けた個人はボジョレーワインを飲んで散財するからGDPは伸びるし、投資銀行や金融機関の所得は伸びるのでGDPは増大する。
21世紀に入りアメリカをはじめとする先進国が一斉に行ったこの方法で毎年数%の成長が可能になった。
ほれ見てみろ、紙幣を印刷するだけでGDPは伸びる。資本主義体制は盤石だ!!!」

 だが、しかし突然というような形でこのばくち経済が終了し始めた。アメリカでトランプ氏が大統領になり「1%の国民より99%の国民の生活を守れ!!」という大合唱が始まり、アメリカが資本主義文明のリーダから降りてしまったからだ。
ばくち経済の実質的担い手はウォール街で、ウォール街はこの経済を世界に広げるために自由貿易を唱えたが、トランプ氏を支持する怒れる99%は保護主義の権化となってアメリカ市場を世界から切り離そうとし始めている。
くそったれの金融業者だけが儲けて、俺たちは失業者か。アメリカはまじめな生産者の国でばくち屋の国でない。生産者のためにアメリカ市場をとざし中国製品や韓国製品や日本製品は関税障壁を高くして一切入れるな

 世界貿易は中国経済の凋落によって既に2年前から減少に転じていたが、アメリカ経済の保護主義によってそれが決定的になる。資本主義文明はそれを世界に広げることでGDPを拡大してきたが、今その世界市場が閉じられ狭い国内市場だけになりつつある。
国内市場の規模はおおよそ現在のGDPの約6割だが、その6割に向かって経済は終息し始めた。
世界中が日本の江戸時代のように鎖国体制に入りつつあり、貿易も投機行為も縮小していく。

 トインビーはあらゆる文明は生まれ成長しそして死ぬと唱えたが今19世紀と20世紀に恐竜王国を築いた資本主義文明が死に絶えようとしている。
そして世界中が江戸化しローマ帝国亡き後の静かだが面白味はないあの中世世界に入っていきつつある。

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(28.11.15) 輸出立国の崩壊 中国経済がこけアメリカが保護主義になれば貿易は激減する

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 輸出入を合わせた世界貿易が毎月のように減少している。この原因は世界貿易をリードしてきた中国経済が2014年夏を境に崩壊過程に入ったためであるが、ここにきてさらに追い打ちをかける事態が発生した。
アメリカでトランプ氏が大統領になり保護主義政策を実施することが確実になったからだ。
世界貿易のウエイトでは中国がダントツでその約6割ぐらいのウェイトでアメリカとドイツが続くがその世界のトップの2国が一方は経済崩壊、他方は保護主義による関税障壁で貿易量を減らしていけば、世界の貿易額は激減する。

 特に影響が大きいのは貿易立国でGDPに対する輸出の割合は韓国が約40%、中国が約25%、日本が約15%、そしてアメリカが約10%だから、現在最も大きな影響を受けている輸出大国は韓国ということになる。
実際韓国経済は瀕死の重傷で造船や海運はすべてゾンビ企業になり、サムスンは自慢のギャラクシーが火を噴いてスマートフォン市場でシェアを激減しているし、現代自動車は国内労組のストでまともに自動車生産ができなくなってしまった。
さらに政治情勢は末期的症状でいつパク・クネ大統領が辞任するかというカウントダウンが始まっている。

 中国経済の失速でこの有様だが、さらにアメリカ経済が関税障壁で輸入を制限するとアメリカへの輸出量が多い中国、カナダ、メキシコに決定的な影響が出る。特にひどい影響が出るのは中国で、安価な中国製品も関税をかけられてアメリカ国内製品と競争するのではもはやアメリカへの輸出に頼れないことは確かだ。
20世紀後半はアメリカ主導で自由貿易が花開いたが、21世紀は同じくアメリカ主導で保護貿易が花開くことになる。

 このため各国は貿易に頼ることができなくなり、最終的には国内市場だけがその国の企業の市場になってしまう。勿論貿易は行われるが必要最小限に限られ日本でいえば国内で算出しない原油や天然ガスや鉄鉱石といったところで、国内に代替製品があるものは関税障壁ですべて守られるから農産物の輸入などほとんど発生しないことになる。
この結果GDPは加速度的に減少するがそれは大雑把に言えば国内消費の割合まで減少するだろう。
GDP水準は日本だったら現状の約6割、アメリカで約7割、中国や韓国で約5割程度まで落ち込んでそこで安定するが、もはやGDPが増加するなどとは夢のまた夢になる。

 現在先進国では財やサービスが行き渡ってしまいこれ以上生産を増加してもどうしようもない水準になっているが、それでもGDPが増加しているのは株式と不動産に資金を投下して金融や証券関連の利益でGDPのかさ上げを行っているからだ。
日本の黒田総裁の金融緩和もアメリカやEUの金融緩和も資金は通常の財やサービスに向かわず株式と不動産、そしてしばらく前までは天然資源に向かっていた。

 だが、この金融緩和策も限界に近付いている、富が金融証券関連や不動産関連に集中して1%の国民が富を独占するようになり、それゆえトランプ氏のようにウォール街に反旗を翻す大統領が当選したからだ。
選挙では99%の怒れる国民が勝つから、もはや金融緩和によるGDPの拡大策も終わりに近づいた。

 貿易立国もダメ金融緩和による一部国民に対する富の集中もダメということになれば、後は国内消費だけをあてに細々と経済運営を行う以外に対応策はない。
それが21世紀の現実であり、今後とも世界の貿易金額は漸減し、金融緩和が限界に達すれば先進国経済は完全にストップする。
まだ財とサービスを必要とするインドやアフリカのような諸国はあるものの、一方で先進国や振興国は過剰生産に陥るから全体としたらGDPは減少する。

 何度も言うように成長の20世紀は終わり停滞と後退の21世紀が始まり、成長神話も崩壊したのだ。これを新しい中世と呼ぶことは何度も説明してある。




 

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(28.11.12) 自由貿易の終焉と保護貿易主義の台頭  そして進歩の時代は終わった。

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 「ちゃぶ台をひっくり返す」とはこのことをいうのだろう。トランプ新大統領の行おうとしている経済政策である。
選挙公約としてTPPも、NAFTA北米自由貿易協定)も韓国とのFTAもそのたすべての自由貿易協定を破棄するというのだから尋常ではない。
戦後70年、アメリカが主体となって推し進めてきた自由貿易の波は一瞬のうちに消滅することになりそうだ。
全部ご破算だ。自由貿易など知ったこっちゃねい!!」

 もともと自由貿易はリカードの比較優位の理論に基づいており、貿易が自由化されればすべての国民に恩恵を及ぼすというものだった。よくある説明では「ある町に町一番の弁護士でかつ町一番のタイピストだった場合でも、本人は弁護士家業に専念すべきでタイピストは雇ったほうが全体の収益は増加する」というものだ。
比較して最も優位な仕事をするようにすればそれが利益を極大化させるというものだが、その反対意見はアダム・スミス絶対優位の理論で、自由化が行われると最も優位な産業を持っている国だけが富むというものだった。

 貿易の自由化が進むと実際に起きたことはアダム・スミスの理論に近く、確かに全世界の富は増えたが、その富を獲得したものは絶対的に強い産業の一人勝ちであり、絶対的に弱い産業は淘汰されてしまった。
アメリカでは金融業とソフト産業が世界を席巻し、一方製造業は日本や中国や韓国に蹴散らされ自動車産業も鉄鋼産業も今では見る影もない。
さらに一国の中でも勝ち組と負け組の明確に分かれ、負け組は絶対的な負け組になるというのが実情で、アメリカ中でかつて製造業に従事していた労働者はプア・ホワイトだらけになってしまった。
俺たちはウォール街の犠牲者だ。あいつらを富ませるために俺たち製造業者はみな失業した

 実際は「強いもの常に強く、弱いものは常に弱い」というジャングルのおきての世界だったわけである。
もう嫌だ。くそったれのリカードを追い出せ」いま世界中で比較優位の理論が放逐されつつある。
これから起きる世界は保護主義の世界であり、貿易の自由化協定は次々に破棄され、国内市場の保護が最優先課題になり、その結果世界貿易は徐々に縮小しGDPは年を追って減少する。
それでいいじゃないか。俺たちの職場は安泰だ。安い外国製品など追っ払って高くてもみんなで助け合って暮らしていこう

 戦後70年たち、トランプ大統領が現れいま突然と言っていいほどの速度で自由貿易が放逐されつつある。世界経済は成長から停滞に入りそして衰退するだろう。 
アメリカはトランプ氏の政策で海外からの移住者を制限するから人口増は望めなくなり、人口ボーナスはなくなるのでGDPが伸びる要因がなくなる。
いやはや、お騒がせの20世紀が終わったんだから21世紀は静かに暮らそうじゃないか
今までは成長と進歩が人類の合言葉だったが、これからは停滞と安定が人類の合言葉になる。
ちょうど今から150年前に終わった江戸時代のような、他国とはほとんど没交渉で国内産業だけで生計を立て、決して明日はより豊かになるなどと夢を持たなかったあの江戸時代が世界中でも始まるのだ。

 「世界の江戸化」というのだが別名を「新しい中世の始まり」ともいう。

 

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(28.9.30) 新大国の興亡 日本と中国の凋落は過剰投資にあり

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 ポール・ケネディ氏
の「大国の興亡」が日本で大ヒットし、広く読まれたのは日本が世界最強国家と思われていた1980年代の後半だった。
当時はバブル真っ盛りで土地の値段はとどまるところを知らず、東京のある地域でマンハッタン全域を買えると豪語していたころである。

 ポール・ケネディ氏がこの本で述べたことは、大国はしばしば植民地等の拡大により守らなければならない地域が拡大し、そのために軍事費が増大し経済的負担に耐えられず国家が崩壊するというものだった。
まさにその時に軍事力だけが突出したソビエト・ロシアが崩壊し、一方低軍事費の日本経済が世界を席巻していたので、このポール・ケネディ氏の主張は広く受け入れられた。
そうか軍事大国は崩壊し、軍事小国が栄えるのか!!!!」

 しかしそれから約30年たった今、興隆すると思われた日本は失速して大国の地位を滑り落ちてしまい、そして日本に代わる大国と思われていた中国も経済が2014年にピークを打ち大国から滑り落ちようとしている。
日本は完全に軽武装であり、中国は軍事大国化を目指しているとはいえロシアなどに比較するとはるかに軍事費の負担が少ないのにもかかわらず、いずれも大国から滑り落ちている。
ポール・ケネディ氏の論述はどこか間違っていたのではないだろうか」疑問を持たれるようになった。

 大国の興亡の主たる原因はポール・ケネディ氏が指摘した軍事費だけでなく、他の要因があることが日本と中国の例でわかる。
両国とも世界の工場といわれるぐらい第二次産業が隆盛になったが、日本は1980年の後半には韓国の追い上げで製品が売れなくなり、過剰生産恐慌に陥っていた。
しかし一方で内部留保は絶頂を極めていたので、その有り余る資本を不動産投資に向けたため地価は狂乱状態になって上昇した。
不動産投資をしない経営者は経営者でない」と言われた時代である。
しかしそのバブルは日本銀行の金融引き締めで急激につぼみバブルがあっという間に崩壊し、その後20年余りの低迷期を迎えている。
日本の場合は過剰生産恐慌を不動産投資で乗り切ろうとして失敗した例といえる。

 一方中国も21世紀に入って日本と韓国を蹴散らして世界の工場になったが、主として人件費の上昇によって東南アジアやインド等との競争に負け世界の工場から滑り落ちてここも過剰生産恐慌に陥っている。
しかし内部留保は十分にあっため中国は世界中の不動産を購入する方策に出た。
住宅地としてはニューヨークやロンドンだが、一方鉱山資源を求めて石油や鉄鉱石や石炭やボーキサイト等に莫大な投資を行ってきた。
そして最近ではニカラグアで運河を建設したり、インドネシアで高速鉄道の建設を請け負っている。

 中国が大国から凋落したのはこうした鉱山資源に対する投資が資源価格の劇的な低下でどこも採算割れになったことと、ニカラグアの運河建設では予想に反して世界貿易が減少し当初予定した大型船による物資の輸送などはとても見込めなくなってきたからだ。
ニカラグア運河建設は香港在住の中国資本家が請け負ったのだが、彼が集める予定の500億ドルその後600億ドルに膨らんだ)は自身の財産と後は中国政府が支出したもので、それも目標の500億ドルにはとても足りない金額になっている。
世界中から資金を集めようと思ったが、だれも投資してくれない・・・・・・・・中国資本だけでは無理だ・・・・・・どうしよう・・・・・・

 当初は2014年に工事を着工する予定だったが金が集まらず今は2017年に着工することに変更した。完工も2019年から2022年に伸びたが、実現はほとんど不可能だと言われている。理由の一つは資金不足で500億ドル(600億ドル)を市場から集めることになっているが本人と中国政府以外からは資金が全く集まらないことと、もう一つの理由は世界の貿易量が毎年10%の速度で縮小しているときに、ニカラグア運河を利用する船舶は中国船以外に使用する見込みがないことだ
なんということだ。世界貿易が拡大すると思っていたが急激に縮小してきた。これではパナマ運河だけで十分で、ニカラグア運河は閑古鳥が鳴いてしまう

 日本と中国が大国の地位を滑り落ちたのは過剰投資が原因である。
日本は主として国内とニューヨークやロンドンの不動産投資に失敗し大国から滑り落ちたが、一方中国は主としてリビアやベネズエラやイラクといった場所での資源投資に失敗し、さらにニカラグアやインドネシアでの運河や鉄道投資に失敗したからだ。

注)インドネシアでの高速鉄道の失敗の詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/pppp-3.html


 どうやら大国の興亡の要因の一つに過剰投資があり、簡単に言えばバブルって自ら崩壊する道を選ぶことにあるらしい。
現在中国がその崩壊過程にあり、投資案件がことごとく失敗しているがそれを詳細に追えば大国の興亡のメカニズムを把握することができそうだ。
そうした意味でニカラグワ運河とインドネシア高速鉄道の失敗過程を詳細にたどることは学問的に非常に意義のあることになる。

 

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(28.9.8) 存在感をなくしたG20。 杭州見物だけが唯一の成果

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 今回のG20ほど何の成果もない会議は珍しい。主催国は中国で杭州で開催されたのだが、ただ世界の首脳が集まって杭州見物をしただけに終わってしまった。
もともとG20とはリーマンショックで落ち込んだ世界経済を立て直すための会議として主宰されたもので、当時はG8だけの力ではどうにもならず、中国と中国組ブラジル、オーストラリア、南アフリカ、韓国)の力を借りて危機に対処したものだった。

 実際リーマンショックから世界経済が立ち直れた最大の功労国は中国で、50兆円規模の公共投資を行いアメリカ発の危機を救ったといえる。
1929年の世界恐慌はアメリカがニューディールと称する公共投資で乗り切ったが、そのリーマンショック版が中国の公共投資だった。
しかしあれから8年、中国はすべての財源を枯渇させた結果中国経済が14年夏から大失速をはじめ、それにつれて中国組の経済も見るも無残なほどの荒廃を示している。
世界貿易は危機的なほど収縮し、先進国の経済は完全に停滞し、新興国経済は先進国以上に崩壊の瀬戸際にある。
これを中国ショックという。

 だから本来は今回のG20で「崩壊しつつある中国経済をいかに救うか」が主要テーマにならなければならなかったが、当の中国が自国の経済崩壊を認めないため何とも間の抜けた会議になってしまった。
わが国は毎年6.5%前後の経済成長をしており、インドを別にすれば世界最高のパフォーマンスとなっている。したがってわが国と世界経済は一点の曇りもない

 実際は中国組のブラジルや南アメリカは中国が資源を購入しなくなったためにマイナス成長に陥っているし、韓国は最大の貿易相手が中国だが19か月連続で輸出が前年同期を下回っている。
中国さん、そんなに景気がいいならリーマンショックの後みたいに我が国の資源や商品を購入してください
わが国は世界屈指の経済成長をしているが、省エネ技術が発達して大量の資源は必要なくなった。また商品も有り余るほど今まで購入してきたので必要ない
しかしそれでは世界経済がもちません。中国のバク買いこそが、世界経済牽引の原動力じゃありませんか
うるさい、我が国は大成長をしているから海外の輸入品は必要ないのだ!!」

 今では世界経済の癌は中国経済で、GDPの約半分を稼ぎ出している国営企業が過剰生産恐慌に陥りすべてといっていいほどゾンビ企業になっていて、中国の経済成長は今では統計官の鉛筆にすべてがかかっている。
統計官、何とか6.5%の経済成長を達成してくれ
習主席、共産党の伝統であるプロパガンダの力で6.5%の経済成長は必ず達成いたします
それでこそ栄えある中国共産党の統計官だ。毛主席も毛沢東語録で言っておられた。・・・人間とはいざとなったら数字だけ食べても生きていられる羊のようなものだ・・・・・」

 中国が癌にかかっていることを認めない以上、20か国の首脳が集まっても処方箋の下しようがない。
まあ、仕方ない。杭州見学でもして時間をつぶしますか」各国ともさじを投げた。
G20とは「融と世界経済に関する首脳会議」の略だが、もはや中国経済の失速に対処する手段は誰も持ち合わせていない。
先進各国は1%程度の経済成長がやっとで世界経済の牽引車になれない。中国経済に代わる新しい新興国はインド以外には見当たらないが、インドのGDPは中国の5分の一程度だから、インドが5つでようやく中国経済の失速を補えるような状況で、とても現在の世界経済の失速を補えるような立場にない。

もうこれはどうにもなりませんな。中国が自国の経済状況を正しく把握してゾンビ企業を淘汰するまでは、世界経済の処方箋など無駄ですな
かくしてG20は習主席がふんぞり返って握手するだけの会議に終わってしまった。

 

 

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(28.8.21) なぜデフレが発生し、しかもどの国にも同じように起こるのか?

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 長い歴史を見ていると歴史は繰り返すものだとしみじみ思ってしまう。日本経済がバブル崩壊後ほぼ25年間にわたってデフレに苦しんでいるが、歴史を見るとこれは何も日本だけの経済現象ではなくどこの国にも起こる一般現象だということが分かる。

 最初にデフレの病にかかったのはイギリスだが19世紀の後半の約50年間イギリスはデフレに悩まされた。毎年のように物価は下落し最終的には約半分の価格になってしまったが、イギリス経済が生産過剰に陥ったことによる。
ドイツとアメリカの追い上げがあってイギリスの生産能力が需要量を超えてしまったためだが、この調整が済むまでイギリスのデフレは終息しなかった。

 次にデフレに襲われたのはアメリカだが。1929年の世界大恐慌とは本質的にはアメリカを襲ったデフレの嵐である。 第一次世界大戦で世界の工場に躍り出たアメリカだが、有り余る生産力がこのころになると過剰になってしまった。ヨーロッパ経済が復興するにしたがってアメリカの輸出が伸びなくなり過剰生産に陥ったからである。
アメリカでは製造業の投資機会が失われたため、有り余っていた資金は不動産へと向かいマンハッタン等の不動産価格を急上昇させたが、不動産バブルは度を越せば調整局面に入る。
その後アメリカは第二次世界大戦が起こるまではチャップリンが描くモダン・タイムスの世界になり巷に失業者があふれあらゆる価格がここも約半分になってしまった。
アメリカがこのデフレから立ち直ったのは究極の公共投資と呼ばれる戦争が始まったからで第二次世界大戦で息を吹き返した。

 20世紀の後半は日本の時代だったが中国と韓国の追い上げで日本も過剰生産に陥り1980年代後半には余剰資金が設備投資ではなくほとんど不動産と株式に投下された。当時の経営者で不動産投資をしない経営者は無能と呼ばれ馬鹿扱いだった。
当時の不動産価格の上昇は半端でなく通常の経営をするのがばかばかしくなるほどだったが、これが不動産バブルというものだ。
日銀が資金供給を絞ったため、1990年を境にバブルが崩壊すると日本はその後約25年間に及ぶデフレの脅威に悩むことになる。
日銀の黒田総裁がインフレ目標2%と叫んでいくら資金を市中に投下してもインフレにならないが、不動産価格の調整が済むまでこのデフレは進むからだ。

注)なお日本に限って言えば人口減少が激しく不動産価格が上昇する要因がない。大都市の一部で値上がりしているのは中国人が資産の逃避を図っているため。

 
なぜ高度成長をして世界の先端に躍り出た国にデフレが襲い掛かるかというと、いづれも高度成長期に設備投資を行いすぎて製品が売れなくなり、一方でそれまでの自己資金の蓄積や金融機関の過剰融資に誘発されて、「本業がだめなら不動産と株式だと一攫千金を狙うからだ。
だが不動産投資は必ずどこかでバブルがはじける。不動産は使ってなんぼのものだが、それ以上の不動産は不必要だからだ。

 現在このデフレの圧力が襲い掛かっているのが中国で1990年ごろから続いた高度成長が過剰生産を引き起こして、デフレ局面に入ったからである。中国経済は2014年にピークを打ってその後は長期低迷期に陥っている。
すべての生産力が過剰で鉄鋼などは必要な生産規模の約2倍程度の生産力があるためどうにもならない。
本来は競争力のない企業が淘汰されて調整は終わるのだが、中国の場合は鉄鋼、石炭、アルミ、電力といった基幹産業がすべて国有企業のため、倒産させるわけにいかない。
掛け声だけで生産調整は一向に進まず過剰生産が続いて特に工業製品物価は急下降している。
経営者は投資機会を失い、ここでも余ったは資金は不動産に向かっており不動産バブルは農村部では崩壊しているが、相も変わらず大都市の不動産ブームはつづいている。

 最後は不動産に資金が集中しそれがはじけてこのバブルは終息するがこのパターンはイギリス、アメリカ、日本、中国ともみな同じだ。
経済などというものはすることが同じであれば結果もみな同じなのだ。
今中国は統計数字をごまかすことでこの事実を隠蔽しようとしているが、中国がどこの国にもあった長期デフレ局面に入り高度成長が終わったことは確実だ。

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(28.7.4) 経済進歩の時代が終わり宗教の時代に入ってきた。 新しい中世の始まり

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 なにをやってもさっぱり効果があがらず、かえって状況が悪化したときに人間はどうするかというと神に祈るようになる。
全能の神よ、我らを助けたまえ!!」
これは冗談でいっているのではなく今世界経済が遭遇している状況なのだ。

 現在世界経済は奈落の底に落ちようとしているが、これに対処する手段はすべて使い切ってしまった。日本は停滞の20年間、ケインズが提唱した財政金融政策をただひたすら実施しその費用は約1000兆円に達したが、全く効果がなかった。
ケインズ政策を諦め安倍首相は黒田氏を日銀総裁にしてマネタリストの政策、簡単に言えばお金を無尽蔵に印刷したが、その効果も約3年で終わってしまった。
もう後がない、サプライズで金利をマイナス金利に下げてみたが、それでも借り手があらわれない。一体世界はどうしてしまったのか・・・・・・・・・」

 現代人は成長が当たり前で経済も進化すると思っているが、これはひどい誤解だ。
経済は時として停滞しそして後退する。
世界史を見ると成長の古代ローマの世紀が終わると、その後約1000年に及ぶ中世という宗教以外は何も存在しないような社会があらわれた。
日本でも成長の奈良時代の後は平安という400年にわたる低成長時代が続いた。
かつて私が始めて世界史を学んだ時、この中世という世紀は歴史の間違いではないかと思ったものだ。

 現代でいうGDPは毎年のように低下し、人々は働くよりも神に祈ることを重要視し西洋では教会以外ははまともな建物がなくなってしまった。
それ以前の古代ローマが当時の世界全体に石畳の道路網を張り巡らし川に は現在でも残っている 橋をかけ、競技場や大浴場を兼ね備えた近代に通ずる大都市まで築いていたのと雲泥の差だ。
中世とは簡単に言うと経済成長が終わり経済が委縮し宗教だけが残った時代といっていい。

 今や日本もEUもアメリカもほぼ1%前後の成長しかできないが、これがゼロになりマイナスになるのは時間の問題だ。
何度も言って恐縮だが先進国の市民はこれ以上物財やサービスが増えてもただ当惑するほど物財やサービスにあふれかえっている。
現在言われている先進的な技術で現代人が飛びつきそうなものは何もない。
4Kテレビなど1kで十分だし、リニア新幹線など新幹線があるのに何で必要なのかと悩んでしまう。
自動車も自動運転が次の目標だそうだが、何もしないで車に乗っている方が苦痛だろう。
携帯など機能が多すぎて使用の仕方がわからない。
人型ロボットもはっきり言えばろくなものではない。
もはや技術が進歩しても何の役にもたたない時代に入ってしまった。

 新興国や後進国に はまだ伸びしろはあるが、先進国の技術が停滞してくると新興国などは盗むべき技術がなくなり自前で技術開発をしなければならないので成長速度が鈍る。
中国や韓国やブラジルといった新興国グループがさっぱりなのは、盗まないと経済成長ができない経済の宿命といっていい。
こうしたグループももはや成長の時代は終わったといっていいだろう。

 そして今世界中ではやりだしたものは原理主義的な宗教である。アメリカはティーパーティと称する原理主義的宗教団体がトランプ氏を担ぎ出して宗教改革を行おうとしているし、EU はイギリスをはじめとした国粋団体が「自国中心主義」という宗教に酔いしれ始めた。これは約80年前にヒットラーが「ゲルマン民族の優位性」という宗教を説いたがその現代版で、第二次世界大戦までしてこの国粋主義を葬り去ったのに今や世界の潮流になってきた。
そしてイラクやシリアやバングラディシュではISと称するイスラム原理主義者が棟梁跋扈している。

 経済が停滞すると人々は宗教以外に救いを求めることができない。
我らは貧しい、しかし心は豊かだ」というのが宗教だから停滞の時代に宗教が心の支えになるのは当然だ。
21世紀、経済状況はますます悪化し、それに比例するように人々の宗教心は厚くなる。
神よ我らを救いたまえ
こうして21世紀は過去1000年も続いた中世世界に再び入ってきた。

 

 

 

 

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(28.7.2) 経済学不毛の時代 ケインジアンもマネタリストもだめだ。ではどうすればいいんだ!!

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 これほど経済学がバカにされた時代はない。ケインジアンマネタリストも刺身のツマ程度にしか思われていない。提唱する経済処方箋が全く効果がないのだから致し方ないが、大学から経済学部が消えそうだ。

 日本は停滞の20年間にケインズ経済学のいう財政金融政策を実施してきた。公共投資を積極的におこない金利はほぼゼロにまで低下させたのに、経済は全く上向かず1%程度の成長がやっとでそれも公共投資を削減するとたちまちのうちに失速した。
理論では政府の介入で景気はすぐに上向き後は自律的な回復が図られれると言うものだったが、実際はさっぱりで結果的に日本政府は1000兆円の国債を発行して世界最悪の財政状況になってしまった。

 そこでケインズ政策に見切りをつけたのが安倍政権で、安倍首相は黒田氏を日銀総裁にしてマネタリストの金融政策を実施させた。
マネタリストとは簡単に言えば金をばらまけば経済が回復すると主張する一派で、これはアメリカのFRBが採用しアメリカ経済の回復に実績があった。
特にバーナンキFRB前議長はマネタリストのおとしごのような人で、「景気を回復したけれればヘリコプターから金をばらまけ」と主張したのでヘリコプターベンとあだ名されていた。

 「わが国もヘリコプターベンになろう。毎月10兆円、金を市場にばらまけば景気は必ず回復する」黒田日銀は国債を担保に毎月市場に資金供給を行ったので一時は確かに株式は急回復し、不動産価格も上がり始め為替が低下したので輸出産業の業績が急回復した。
見よ、アベノミクスは大成功だ。マネタリストこそが経済回復の決め手だ!!」

 だがあれから3年たち、このマネタリストの処方箋にも限界が見えだした。いくら金融を緩和し、長期資金のレートをマイナス金利にまで低下させたのに、経済は失速し始め株式は急下降しており輸出産業の業績も頭打ちになった。
いったいどうしたんだ。金融緩和効果がない。金さえばらまけば経済は急回復するはずだったのに・・・・・・」黒田日銀が天を仰いでいる。

 だがこの経済停滞は日本だけでなくEU諸国やアメリカでも同様で、信じられないことに は中国といった新興国でも同じような現象が起こっている。なぜか世界中の経済が急ストップしはじめた。
先進国で経済が停滞している理由は明確で、これ以上の物財の供給やサービスは迷惑だからだ。

 個人消費の伸びが特に日本では悪いが、それは当然で日本人の4人に一人は65歳以上の老人で、老人が消費を主導することなどありえない。
私自身のことを見ても分かるが、食欲は毎年のようになくなるし、衣類はアシックスのジャージ以外は着ることもない。
住宅はすでに手当て済みだからメンテナンス以上の出費はないし、自動車など乗ることもないかから廃車にしてしまった。
電話など面倒ですべてメールで済ましているので携帯はパソコンの横に置いてあるだけだ。
唯一の出費は医療費でこれだけは年をとるにしたがって増加しているが、他の出費が減少しているので全体の消費は低減している。

 安倍首相に は悪いが、これで日本のGDPが増加すると思う方がどうかしている。
成長要因がない先進国経済にいくら金をつぎ込んでも無駄なのだが、それが今まで一定の効果を上げてきたのは、中国が鉱物資源を買いまくり無駄な投資をしまくっていたからで、緩和した資金はそうした鉱物資源や中国投資に向けられ、結果的に先進国経済を潤した。
しかし資源をバカ食いし無駄な公共投資に奔走した中国もとうとうあることに気が付いた。
まずい、これは日本が行った停滞の20年間の財政金融政策と同じだ。この政策は全く効果がないことは日本で実証されている・・・・・

 中国が資源のバカ食いを止めたことで黒田日銀が資金をいくら緩和しても投資先がなくなってしまった。それどころか日本の商社は毎年1兆円規模で資源投資の損失の付けを払わされている。
もうだめだ。財政金融政策もマネタリストの資金緩和も全く効果がない。一体どうしたらいいんだ・・・・・・・・・・」世界中の政策担当者が頭をかかえている。

 なぜ経済が成長しないか は、日本国内の実状を考えてみればすぐわかるが、そうした資金を使用して金を儲ける手段がないからだ。
不動産は人口が低減している場所では基本的に上昇しない。今日本では都心の優良物件を中心に値上がりしているが、これは中国人の金持ちや政府関係者が逃亡のためにパニックになって購入しているからで特殊な需要だと思った方がいい。
また自動車や鉄鋼についても国内需要は低減しているので設備投資を行うこともできない。

 今や経済学不毛の時代だが、これは世界中で経済成長が終わってしまったからだ。正確に言えばインド等の新興国は成長余力はあるが、先進国には成長余力はまったくない。いくら公共投資を行っても金融を緩和しても現状維持がやっとというのが実態だ。
今や新しい経済学が求められているが、それは成長の経済学ではなく停滞の経済学、もっと正確に言えば心の経済学であることは確かだ。
この心の経済学については別途論を改めて記載する。
 

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(28.6.22) グローバリスムの退潮と金融資本時代の終わり  なぜアベノミクスの効果がなくなったのか!!

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 今思うと2008年のリーマンショックがグローバリスムが終焉した日であったことが分かる。
その時までアメリカやイギリスを中心とした金融資本が世界を一つの市場にして暴れまわっていたが、その旗印がグローバリスムだった。
世界標準とも言われたが世界共通の取引ルールを設定し、個別国家の介入を排して市場に取引を委ねる言うのが基本的なコンセプトで、そしてその市場のルールとは実質的にアメリカとイギリスのルールであり、それを日本をはじめとする諸国に押し付けたというのが実態だった。

 もともとグローバリズムは1980年代後半の日本の金融機関の急激な世界進出に恐れをなしたアメリカとイギリスが対抗策のために編み出した戦術で、BIS規制といわれ自己資本が8%以上ない金融機関は国際業務ができないという取り決めだった。
当時日本の金融機関は資金量で世界のトップテンをほとんど占めていたが、大手金融機関はすべてオーバーローンの状態で、自己資金比率はせいぜい3%程度だった。
日本さん、世界各地で融資を拡大していますが一旦業況が悪化すれば自己資本だけが最後のよりどころです。国際業務を行うなら自己資本は8%が必要です。これが国際的なルールというものです

 日本はアメリカから責められてこのBIS規制を受け入れたが、これは日本の金融機関が世界市場で敗退する引き金となった。当初は妥協策として日本の金融機関は株式の含み益を自己資本に算入することが認められたが、1990年前後のバブル崩壊によって株式の含み益はすっ飛んでしまい、結果的に貸出金の圧縮を図って8%の自己資本比率を維持しなければならなくなった。
分母を小さくしてかろうじて自己資本比率を維持するという涙ぐましい対応を余儀なくされ、世界市場から撤退させられたのだ。

 この間をぬって世界の金融市場に打って出たのがアメリカとイギリスの金融機関や投資会社で、以来ニューーヨークとロンドンが世界の金融の中心地となり、東京は日を追って衰退していった。
アメリカやイギリスの金融支配の方法は日本の金融機関が行っていた融資ではなく、サブプライムローン等のディリバティブ商品で証券投資という形態をとったが、この世界戦略に齟齬が発生したのがリーマンショックである。
日本を蹴落としてから20年、我が世の春を謳歌していたアメリカとイギリスのグローバリズムが終焉したその原因は日本と同様の不動産バブルの崩壊で、サブプライムローンという本来ほとんど価値のない不動産を抵当に発行した証券が、バブル終焉に伴って焦げ付いたからだ。

 そしてそれから約8年たったが、当初はまだリーマンショックがアメリカとイギリスによる金融資本の終焉だとは思われていなかった。
その最大の理由はアメリカ、EU、日本といった先進諸国が超資金緩和を行い湯水のように資金を市場にばらまいたことと、当時はまだ中国が破竹の経済成長を遂げていて世界中から原油や鉄鉱石を買いまくっていたため、ばらまかれた資金を使用して投資行為を継続することができたからだ。
アメリカの投資会社や金融機関はいち早く収益が改善し、リーマンショックの傷から抜け出したとたからかに宣言できたのもこのためだ。

 FRBもEUCも日銀も市場に毎月それぞれ10兆円規模の資金をばらまいてきたが、その資金は鉄鋼や原油や天然ガスといった鉱物資源や、世界の不動産に向かって流れて行って、経済をけん引していた中国や中国に群がったEUや韓国やオーストラリアやブラジルの経済成長を後押ししていた。
リーマンショックはあったが世界はまだまだ成長するし資金需要は旺盛で、アメリカとイギリスの金融支配はまだ続くと認識されていた。

 だが2014年の夏になって世界経済に激変が走った。中国経済のバブルが崩壊し中国経済が崩壊し始めたからだ。これを山崎経済研究所の山崎所長は中国ショックといっている。
以来あらゆる鉱物資源はピーク時の半分から4分の1程度まで低下し、また不動産も中国人の富裕階層が中国脱出のための不動産手当てをしているのを除けば、全く振るわなくなった。
その後世界中から資金需要が潮が引くように消えてしまい、世界中で金余り現象が発生している。
日銀がいくら金融を緩和しても一向に資金需要はなく金利はマイナスになっているが、このことは投資資金としての資金は全く必要がなく返済の方が多いということを意味している。
超金融緩和策も中国というアンカーが消え去れば効果はない。

 黒田日銀やEUCのバラキ総裁がいくら金を市場につぎ込んでも市場は全く反応しなくなった。
世界の株式価格は一斉に低下して、不動産価格も中国などではたたき売りの状況になっている。
アメリカや日本の優良地の物件の不動産価格が上昇しているのは中国人が中国脱出のためにパニックになって購入しているためで投資で行っているのではない
リーマンショックから8年、中国の経済崩壊から2年たって今世界中でアメリカやイギリスの金融機関は退潮し、グローバリスムの時代が終わったことが確認されている。

 世界中から投資資金が引き上げられ超緩和策も効果がなくなりアベノミクスにも限界が見えてきた。
先進諸国は1%前後の経済成長がやっとで、中国は実質的にマイナス成長に陥っている。金融が世界をリードする時代が終わり、アメリカやイギリスの金融資本がディリバティブで荒稼ぎした時代は終わってしまった。

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(28.5.28) 世界経済の低迷と貿易量の激減 グローバリズムが終わった!!

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 今世界経済が急激に縮小しつつある
。リーマンショックを乗り越えて再び拡大基調に入るはずだったが、それも夢に終わってしまった。
日本やヨーロッパ経済は1%前後の成長がやっとで、ついにアメリカ経済も1%成長の仲間入りをはじめた。
シェール産業が低迷し多くの倒産企業が現れてはシェール革命もお終いだ。
中国などは単に統計操作だけの経済運営で、実際は国営企業が軒並みゾンビ企業になってしまい単にディスカウントで鉄鋼等を売っているにすぎない。売れば売るほど赤字が雪だるまのように累積されていく。

 世界経済が停滞期から縮小期にはいったことは貿易量の推移を追っていけば分かる。
日本の貿易量は輸出が7か月連続、輸入が16か月連続で対前年同月を下回り、今後とも増加する兆候がみられない。
輸入が減少したのは主として原油や鉄鉱石といった原材料価格が半額になっているからだが、輸出が減ったのは中国経済の凋落が主要な原因だ。
中国が買わなければ他に爆買いする国はない。

 この影響で韓国などは輸出入合わせた貿易量が15年1月より減りっぱなしで、輸出立国の面影はどこにもない
サムスンと現代自動車を除けばほとんどの企業がゾンビ企業になってしまい、馘首ばかりで新規雇用はほとんどない。
今韓国では「ヘルチョンソン」という言葉がはやっているが、「韓国の地獄」という意味で、韓国学生が考えているのはアメリカか日本で就職の機会を得ようということだけだ。

 この世界貿易縮小の主因は中国経済の凋落だが、中国人はまれな人種で中国人は統計を食って生きている。
何しろGDPは毎年7%前後成長しており、世界屈指の高度成長を誇っているが実際に起こっていることは賃金未払いによる労働争議の多発だ。
習近平主席は「喜べ君たちには統計数字がある。これさえあれば衣食住に困窮することはない。後はカスミを食っていきよう!!」と大号令をかけており、中国人民は感涙して仙人のような生活をしている。

 中国の貿易は16年3月に何か異様に伸びて前年同月対比増加したが、これもカスミを食べているのと同じで香港との間の取引が異様に増えていた。単なるいつもの数字操作の一つで本当は昨年来常に貿易額は縮小している。

 どこをみても世界経済が拡大する要因はなく、ますます貿易量は縮小し鉱物資源の価格は低迷したままだろう。世界経済といっても成長を引っ張る核が必要で、14年夏場までは中国がその役割をになっていたが、中国経済崩壊後はフロントランナーがいなくなってしまった。
さらに今年に入ってアメリカのシェール革命も収束した。

 現状ではG7'各国が財政出動したとしても一時的なカンフル剤以上の効果はなく、先進国は1%前後の成長で、一方新興国の中国、ブラジル、ロシア、南アフリカなどは倒産間際に陥っている。
今後とも貿易量は縮小しTPPなど単なるお題目以上のものにならず、各国とも自国経済の維持に汲々として「他国のことなど知ったことではない」というようになっている。
世界はグローバリズムの時代が終わり各国は自国経済の中に引きこもりつつある。

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