評論 日本の経済 不動産価格

(26.7.22) 世界の資金が日本の不動産市場を狙いだした。「次の買いは日本だ!!」

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 とうとう始まったという感じだ。ここにきて日本の不動産価格が転換期を迎えたようだ。
私の住んでいるおゆみ野は日本では珍しいぐらいの人口増加地帯であちこちで宅地造成が進んでいるが、それでも最近まで毎年のように路線価価格は低下していた。
これほどの人口増加地帯でも地価が下がるのでは日本全体ではおしてしるべしだな・・
そう思っていたが、アベノミクスの効果が地価に現れ始め特に東京23区の価格上昇が激しい。

注)東京23区の地価の動向は以下参照
http://www.nomu.com/knowledge/chika/html/201407/house_tokyo_23.html

 日経新聞によると企業の不動産取引が14年1~6月間で2兆5千億円になり、対前年比で+6%、金融危機後最高になったという。
アベノミクスを支えている黒田日銀総裁は消費者物価が2%上昇するまで無制限に金融を緩和すると表明していたが、消費者物価の前に不動産価格が鎌首を持ちあげ始めた。

 最も売れているのは東京都心の優良物件だが、日本や欧州の金融緩和で有り余った資金が日本の不動産に向かい始めたと言っていい。
オフィスの賃料も5年5か月ぶりに上昇に転じているから、立地条件のいいオフィスビルは絶好の購入物件と見なされている。
三井不動産などは14年度、6500億円規模の投資を行うと言っているから本格的な日本の買いパターンになってきた。

  最近まで日本の不動産は見向きもされなかったのだからえらい変わりようだ。
人口は低下し、経済は停滞しているからオフィス需要など出ようもなく、ただひたすら価格が下がり続けていたが、アベノミクスによって輸出産業が復活して日本が注目され再び日本買いが始まったと言っていい。

 世界の不動産市場を見るとアメリカの不動産がミニバブルの状況を呈していてFRBは金融引き締めに転じている。リーマンショック以前ほどではないが明らかに不動産市場はミニバブルでこのまま放置すればリーマンの二の舞になるというのがFRBの認識だ。
ヨーロッパはドイツを除くとどこも景気が低迷して不動産どころではないからECBは中央銀行の預金金利をマイナス0.10%に下げた。
銀行は中央銀行の当座預金に資金を寝かせるのではなく貸し出しをしろ」とのメッセージだ。

注)アメリカの住宅価格の推移は以下参照
http://lets-gold.net/chart_gallery/chart_usa_macro_case-shiller.php

 現在金融緩和策を取りやめたのはバブルを恐れているアメリカだけで、日本、ヨーロッパ、そして中国は金融緩和の真っ最中だ。
日本とヨーロッパはデフレから脱却して経済を活況化させるのが目的だが、一方中国の場合はかなり様相が異なる。

 中国は不動産市場が崩壊し(政府発表では上昇率が低下している)価格の暴落現象が発生している。中国の統計数字はすべて政治的数字で地方政府にとって不動産価格の低下は地方経済の崩壊と同義語だ(だから暴落数字を発表できない)。
融資平台という第三セクターや地方政府直轄の不動産会社が倒産の危機を迎えているが、それを中国人民銀行が懸命に支えているという構図だ。
バブルを何とか崩壊させないための金融緩和で、日本的な言葉で「不良債権の先送り」といえばイメージがわくだろう。
日本はバブル崩壊後不良債権を抱えたまま何とか再建を果たそうとしたが、結局長銀、日債銀、拓銀が倒産し、その他の大銀行も合併によって何とか生き残りを図った。
中国の金融緩和はその日本の中国版だ。

注)中国経済の実態は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-a3c5.html

 
 結局世界の投資資金は不動産投資をするなら値上がりが確実なアメリカと経済が立ち直ってきた日本、そして堅実な経済のドイツ以外に向かう場所がなくなってしまった。
経済はすっかり金融相場になっていてあり余った資金がどこに行くかは相対的にまともな場所に流れるだけだ。
ひところまで新興国に流れていた資金が今はアメリカと日本とドイツに流れており、不動産価格の推移を見ればどこが人気投票で一番かよく分かる。

注)ドイツの不動産価格の上昇は以下参照
http://jp.reuters.com/article/jp_eurocrisis/idJPKBN0EV0U320140620



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(23.9.27) 不動産価格はいつまで下がるのだろうか 基準地価の低迷

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 国土交通省
が発表した7月1日現在の基準地価を見て、あらためて日本の地価はどこまで下がるのだろうかと考えてしまった。
バブルが崩壊した1992年以降一貫して下がり続けてはや20年になる。
日本経済の失われた20年とこの地価の動向はパラレルだ。

 私が学生だった頃父親は不動産関連の仕事をしていたが、「次郎、家を建てる土地を購入するときは必要な面積の2倍の土地を購入するんだ。そして家を建てるときは半分を売ればその金で家が建つ」と言っていたものだ。
確かにバブルが崩壊するまではこの法則が成り立っていたが、今では土地を持てば持つほど資産価値の低下に悩まなければならない。

 バブルが崩壊してしまえば不動産もただの商品だから需要と供給で価格が決まる
日本全体では05年前後から人口が停滞し減少局面に入ったが、個別に見ると都市部の人口がほぼ同じなのに対して地方の人口減少が激しい。
若者が職を求めて都市部に集まり、一方地方は老人比率が高くなり老人の寿命がその地方の寿命になってしまった場所も多い。

 不動産価格を見てみると、全国平均では▲3.4%だが、都市部では商業地が▲2.2%、住宅地が▲1.7%なのに対し、地方圏では商業地が▲4.8%、住宅地で▲3.7%と圧倒的に地方圏の価格低下が激しい。
そしてこの傾向がほぼ20年にわたって続いていて、都市と地方の価格差が開いている。

 住宅地に比べて商業地の地価の低下が激しいのは、企業が日本から消えているからバブルの頃進出してきた高級ブティック金融機関投資会社が、この20年間に潮が引くように日本から撤退してしまった。
銀座にユニクロが出店できるほど地価は低下している。

注)企業の国外への移動のほうが人の国外への移動より早いので、商業地の価格の低下が住宅地の価格の低下を上回る

 また日本の輸出産業も生産拠点を中国や東南アジアにシフトさせているから、バブルの時期に開発した工業団地も閑古鳥が鳴いている。
おかげでこうした団地の開発を行ってきた第3セクターは次々に解散に追い込まれているし、工業団地にはぺんぺん草が生えひばりが飛んでいる。
なれや知る、都は野辺の 夕雲雀 ( ゆうひばり ) 、あがるを見ては落つる涙は」は応仁の乱で廃墟になった都を歌った歌だが、工業団地はまさにそうした状況だ。

 ここ千葉もご他聞にもれず地価の低下が進行しており、今年は9割以上の地点で下落して平均で住宅地で▲2.5%商業地で▲2.4%だという(住宅地の低下のほうが大きいのは東日本大震災で湾岸の住宅地に液状化現象が出たため)。

 私の住んでいるおゆみ野は人口が増加している場所なので地価は上がるかと思っていたら、ここでも下がっている。
一番近い場所の基準地価が930千円で昨年が950千円だから、▲2.1%だ。
なんでだろう、人口増加地帯で価格が下がるなんてことがありえるのだろうか
とても不思議な気がしたが、周りの価格が下がっているときは人口増加地帯と言えどもそれに引っ張られて価格が下がることに気がついた。

注)反対に価格上昇期には本来は価格が上がりそうもない場所の価格も上がっていた。
こうした周りの影響を受ける現象を地価の波及効果と言う。


 不動産価格は日本経済の現状からみて、今後とも傾向的に下がっていくことは確かだ。
あがる要因がまったくなく、人口が減少企業が海外に出て行けば不動産に対する需要が低下するのは当然だ。
だから、この下がっていく価格をせめて現状維持程度に止めるためには、住環境をよくして住みたいと思う人を増やすしかない。
幸いここおゆみ野の人口は毎年2000人程度増加して、45000人規模になっている。
日本でも人口が増えている稀有な場所の一つだ。

 遊歩道や公園はUR都市機構が最後の大規模開発と思ってそれまでのノウハウをすべて投入したような場所だからとても美しい。
問題はそのメンテナンスが十分に行われないことで、ベンチのペンキがはげていたり、せっかくの芝生が手入れをされないために雑草だらけになっていたりしている。

 景観もメンテナンス次第だから、私は毎日清掃活動をしてゴミを遊歩道沿いに残さないようにし、ベンチや街路灯のペンキ塗りをしたり、落書きはすぐに消しこむようにしている。
また街路樹の景観維持についても千葉市のみどりの協会とタイアップして維持に努めている。

 こうした活動はかなり効果を挙げてはいるものの、おゆみ野を組織として守っているわけでないので、私が疲れてしまうと一気に環境は悪化してしまいそうだ。
そうなると地価も大幅に低下することは確実で、現状維持などは夢のまた夢だ。
現在は不動産の価値すらこうした維持活動をしなければならない状況になっている。
幸いおゆみ野では景観を守る運動を組織化する機運が出てきているので、市民運動のひとつの形態として実現できたら幸いだ。


なお、最近のおゆみ野の状況は以下のブログ参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-6213.html


別件)「おゆみ野四季の道」、「おゆみ野四季の道 その2」のカウンターを10000加えました。

 

 

 

 

 


 

 

 

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(23.5.31) 日本版ケース・シラー指数の誕生と不動産価格

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 世に不動産価格ほど訳のわからないものはない。
一応土地については指標なるものがるのだが、目的によって使い分けられており実勢価格とは異なる。大雑把に言って4つの価格帯がありその利用方法は以下の通りだ。

① 実勢価格 そのときの取引事例
② 公示価格 公共工事の収用価格  実勢価格の約90%
③ 固定資産税評価額          実勢価格の60%~70%
④ 路線価   相続税の評価額    実勢価格の70%~80%


 基準は実勢価格にあるのだが、この評価もかなり難しい。土地価格はその立地条件や大きさや権利関係に左右されるから、それをならして横並びで評価するのはかなり難しいからだ。

 私の不動産鑑定士の友達がよく笑って言っていたが「不動産評価なんてのはお客の要望しだいよ。借入のための評価だったら目一杯高くするし、購入目的だったら低く評価して安く買えるようにしてやるのさ」といった具合だ。

 それでも土地の評価は何とか基準があるのだが、住宅についてはまったくなかった。
ところがこの4月26日に東証住宅価格指数が公表され、ようやく日本にも住宅の不動産価格がわかるようになった。

 この東証住宅価格指数はアメリカのケース・シラー指数の日本版で、アメリカでは最も重要な指標としてこの指数があるのだが、これは一戸建ての中古住宅価格を20都市で指数化したものだ。

 日本の場合は5箇所東京、埼玉、千葉、神奈川、首都圏総合)の指数で、アメリカとは異なり中古マンションの価格指数である。
なぜ中古マンションかと言うと売買事例が中古住宅より多く日本に適しているからだそうだ。

 今回東証から発表された指数を見て、やはりと言おうか当然と言おうか日本の住宅価格が1993年をピークに傾向的に下がっていることが確認された。
詳細に見るとリーマンショクの直前はミニバブルがあったのだが、その時以外は低下の一途と言う状況だ。
大雑把に言って1993年価格の3分の1と言うレベルといえる。

注) 実は私はバブル崩壊の前後、東京の京王線沿線に有る堀の内に都住宅公社が販売していたマンションを購入する予定で契約をしていた。
93㎡で約7000万円だった。
ところがバブルがはじけて価格が低下し始めたので、私は都住宅公社にかけ合った。
周りの住宅の価格が低下していて7000万円は高すぎます。値引きをしてください
いえ、都では絶対に値引きはいたしません

 仕方なく私は手付金(
100万前後だったと記憶する)を捨てて、このマンションをキャンセルしたのだが、その後の経緯がすさまじかった。入居者が次々にキャンセルしたらしく、残ったマンションを最後は定価の3割で売り出したのだ。まさに3分の1である
これには当初の購入者が切れて裁判沙汰になってしまった。私もキャンセルしなかったら約7割の含み損を抱えて裁判を起こしていたことになる。


 また地域別に見ると東京のマンション価格の低下は千葉や埼玉に比べればマイルドだ。東京都心は相対的に人気があり、私の住んでいる千葉は残念ながら人気がない。

 日本でバブル崩壊後住宅価格が低迷する最大の原因は、少子高齢化人口が逓減しているからだ。
人口が少なくなれば相対的に住宅はあまってきて買い手市場になるのは当然で、今後も人口が減少する限り不動産価格は低下する。

 そうした中でリーマンショック前や、東日本大震災前に東京を中心にミニバブルが発生したのは、主として外国人ほとんどが中国人)がマンションの購入に向かったからである。

 中国レッドチャイナ)では不動産は国家の所有物だから、一定期間国家から借りているだけという原則がある。このためいつ公共工事のために土地やマンションを収用されるかわからないので、金持ちは海外に不動産を密かに保有して財産を守るようにする。
当初はアメリカやイギリスに投資していたが、日本の不動産が値下がりしたため中国人にとって魅力の有る物件になってきた。

注)また中国政府は昨年から不動産売買に関する規制を強化しており、特に金融機関からの融資を絞っている。このため中国国内の不動産価格は頭打ちになり、一部は低下し始めた

 この東日本大震災までは、中国人が積極的に東京のマンションを購入していたが、3月11日以降は放射能の風評被害が出ているので、このところ購入が手控えられている。
今後の動きは中国の経済状況と日本の風評被害の収束条件にかかっているが、日本の不動産価格の上昇は中国人次第になっていると言ってよい。

 日本人だけに限ればもはや十分すぎるほど住宅を保有しているので更新需要以外の需要は期待できない。特に地方は人口が逓減しているので価格の上昇はありえない。

 日本版ケース・シラー指数は毎月発表されるが、バブル時期のように毎月上がっていくなんてことは夢の又夢で、前月と同じであったらホット胸をなぜ下ろすといったところだろう。

なお、ケース・シラー指数をグラフ化したものは以下の論文に掲載されている。
http://www.keieikikaku-shitsu.com/report/393/

また本件と関連ある記事は以下の通り
「資産デフレはどこまで続くか 土地公示価格の低迷」

http://yamazakijirou.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/22321-4d29.html


(別件)映像のトレーニング用動画 下野街道
http://www.youtube.com/watch?v=LfD1oY2FYw4

 


       

 
  

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