(27.1.17) 「マッサン」のシャーロット・ケイト・フォックスさんは実に美しい!!
やはりと言おうか美意識というものは時代と場所で異なるものだとしみじみ思ってしまった。
NHKの朝のテレビ小説「マッサン」を見ての印象である。
マッサンに出演している主演女優のシャーロット・ケイト・フォックスさんのことで、私はこの女性がとても美しいと思っている。
シャーロットさんはアメリカ人だがスコットランドからの移民の孫だからイギリス系アメリカ人といえる。
実を言うと私は朝のテレビドラマはほとんど見ない。「マッサン」も見ているわけではないのだがかみさんがこの番組のファンで毎日食い入るように見ているので私も何気なく場面場面を見ることになった。
もっとも真面目な視聴者でないから「これはどうやら日本で初めてスコッチウイスキーを作った人の話だな・・・ニッカウイスキーの創業者のことかしら・・・」ぐらいしか分からない。
私はこの時間中学生に教える数学の問題集を解いているのだが、シャーロットさんが出る場面になると問題集を解くのを止めてじっと見入ってしまう。
見ていてシャーロットさんのしぐさが非常に日本人的なのには笑ってしまうが、それでもそのしぐさがとてもかわいらしい。
「この女優は日本人に最も愛される外国人女優になりそうだな・・・・」そう思っている。
私が時代によって美意識が異なることを思い知らされたのは奈良時代に描かれた正倉院にある鳥毛立女屏風図(とりげたちおんなびょうぶず)を見た時で「奈良時代はこんなしもぶくれの目の細い女性がよかったのか」としみじみ思ってしまった。歌手の川中美幸さんタイプの顔だちだ。
平安時代の絵巻物を見ても相変わらずしもぶくれで細目タイプだったが、江戸時代になって美人のスタイルが激変した。
歌麿の浮世絵に出てくる女性はうりざね顔で目が細くおちょぼぐちと決まっていて、江戸時代の庶民がこうした細長い顔の女性が好きだったのかと驚いたものだ。
場所が変わると全く美意識が異なることを思い知らされたのは高校生の時に見た映画エル・シドに出演したソフィア・ローレンさんを見た時だった。ソフィアさんが画面いっぱいにupされると、おそろしく大きな目と唇が目だって私は思わずのけぞってしまった。
とても美人とは思わなかったが映画では絶世の美人として登場しており、エル・シドを演じたチャールトン・ヘストンさんが「あなたは実に美しい」と連発するのを聞いて非常な違和感を持ったものだ。
しかしこのおそろしく大きな目と口はヨーロッパ人を魅惑するらしくその後もローレンさんはヨーロッパを代表する女優として存在し続けた。
だから美意識とは時代と場所が異なればそれぞれ美しい基準があっていいということを知ったが、シャーロットさんを見てとうとう日本人好みの外国人女優が現れたと思って嬉しくなってしまった。
現在の日本人はあまり目鼻立ちがはっきりしているより少しぼわっとした輪郭で全体としてやさしさが伴った美人が好きだ。具体的には吉永小百合さんタイプで、私はシャーロットさんを見ると吉永小百合さんを思いだしてしまう。
シャーロットさんの人気を見て「この女優を抜擢したディレクターの見る目は確かだ」と感心したが、ようやく日本人が日本人の基準で西欧人を見ることに成功した最初の事例となりそうだ。
「21世紀は日本の美意識が世界に広まる世紀になる」と常日頃いっているのは日下公人氏だが、西欧人の美しさも日本基準ができそうでヨーロッパ人やアメリカ人に美の基準を教えられなくても済む時代がやってきた。
そう思いながらシャーロットさんをしみじみ眺めている。
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