(26.5.16) 漫画は社会を変える力を持つか? 「美味しんぼ」騒動
漫画の世界がこれほど社会的影響を与えるのかということをしみじみ感じさせる事件が起こった。
ビックコミック・スピリッツに連載されている人気漫画「美味しんぼ」が福島第一原発を扱った内容で、石原環境相まで乗り出して上を下への大騒ぎが発生したからだ。
従来漫画は言論の世界ではアウトローでしたがって何を書かれていても「それがどうしたの」という世界だった。
どうせ荒唐無稽な内容なのだからそれに目くじらを立てること自体大人のすることではないと思われていたからだ。
それがとうとう政府要人や福島県知事や関係市町村の首長を巻き込む騒動に発展したのだから、私のような漫画ファンでも驚いてしまう。
この事件は漫画史上画期的な事件で、ついに漫画が国民的なメディアの一つと認識され、社会的影響力が絶大なことを示したエポックとして記念されるだろう。
問題の内容は、4月28日号で主人公の新聞記者山岡士郎が福島第一原発を取材した後で鼻血を流す場面があり、前福島県双葉町町長の井戸川氏が「鼻血は被爆したからですよ」と説明したくだりだ(ただし私はまだこの漫画を見ていない)。
これは作者の雁屋哲氏が実際に井戸川氏に聞き取りをした内容をそのまま掲載したもので、井戸川氏本人も「福島では同じ症状の人が大勢いるし、発言の撤回は考えていない」と再度言及しているので、井戸川氏がそのような趣旨を述べていたことは確実のようだ。
だから雁屋氏としては「正当な取材に基づいた記事だ」と反論するのも当然だろう。
しかしそれに対し石原環境相が「何を訴えようとしているのか全く理解できない」とコメントを述べたのは風評被害を最小限にとどめたいと思ったからだと思う。
「こんなことを描かれれば福島原発周辺の人はみんな鼻血を出していると思われてしまう・・・・・」
この案件の問題点は低レベルの被爆で鼻血が出るかということだが、専門家の間では否定的見解が多数を占めている。
すぐに鼻血が出るレベルはいっぺんに500mシーベルトと言った被爆線量で、一方双葉町の住民は事故後4か月間で5mシーベルト以下だからだというものだ。
一方で双葉町前町長の言うように鼻血が出ている人が多いのも事実のようだ。これは双葉町の住民は高濃度の被爆をしていないがそれでも鼻血を出す人が多いということだろう。
実は鼻血は被爆そのもので起こるというよりも精神的ストレスで起こすことの方が多い。
たとえば私は今児童5名に勉強を教えているが緊張すると鼻血を出す子供がいる。
なぜそうなるかのメカニズムは不明だが、そうした場合は緊張感を和らげてやれば鼻血は収まる。
人間の病気の半分はストレスから起こると私が思っているのは、私自身が常時そうだからだ。何か大事な試験やかなり厳しい冒険的旅行や体力の限界に挑戦するロングランをする前は、常に胃腸が不調になり何も食べられなくなる。
実際胃がしくしくと痛むので「絶対に病気だ」と思うのだが、実は精神的病だ。
注)私が如何に精神性胃炎に悩んできたかは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/23715-6c56.html
最近はなれていてこの症状が起こればとりあえず家庭医のかない先生のところに出向いて行って、先生に「これは精神的なものですね」なんて言われて漢方薬をもらうとすぐに治ってしまう。
緊張感で胃酸がどくどく出て胃壁を溶かしているのだろが、先生の一言でそれが止まるからだと私は思っている。
それと同じで被爆すると鼻血が出ると思っている人は実際に鼻血が出るものだ。こうした症状は精神科医の領域だが、人間は半分は精神で生きているので病気になっていると思えば病気になる。
そして何より漫画はそうした精神社会の産物なのだから、ことさら影響力があるというのが実態なのだろう。
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http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-e7bf.html
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