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(2.11.10) 人類衰亡史序説 アメリカ その29   南北戦争に突入するか? アメリカの政治的混乱

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 アメリカ大統領選挙は主要メディアがバイデン氏当選確実を報じてすでに結果は判明したのだが、トランプ大統領は敗北を認めず、裁判闘争を実施しようとしており、なお予断を許さない状況になっている。
通常は敗北した側が勝利者に電話をかけて自身が敗北したことを認め勝者を祝福するのだが、トランプ氏が敗北を認めないためこの手続きを踏むことができない。

 各省庁はなおトランプ氏の指揮命令下にあり、「政権移譲の手続きをしてはならない」と言明されているため、通常ではなされる省庁での事務引継ぎができない状況だ。トランプ氏の任期は来年1月20日までだが、何しろトランプ氏の主観的な意識では「勝利者はトランプであって、したがって事務引継ぎはありえない」ことになっているため、スムーズな政権移行は全く望めない状況だ。
バイデン氏はさっそく「コロナ防止対策のタスクチーム」を立ち上げたが省庁へのアクセスができないため、民間団体のような立場に立たされている。

 最もトランプ政権は天王山で敗亡したため、主要閣僚の離散が始まっている。エスパー国防長官が辞任したが、もともと黒人暴動の取り締まりに軍を派遣するよう要請されたエスパー氏が拒否したため、トランプ大統領との間には隙間風が吹いていた。
エスパー氏としてはとどまっても来年1月までだから、さっさと荷物をまとめてトランプ政権を去っていったのだろう。
ペンス副大統領もトランプ氏との間の距離を測ろうとし始めており、近い将来ペンス副大統領も辞任しそうだ。
だがトランプ氏が頑張り1月20日までの政権引き継ぎ期間に何の引継ぎもされないとすると、アメリカ政府は完全なレームダックになってしまいそうだ。

 問題はトランプ氏がいつまで頑張るかで、裁判闘争が決着つかなければ、かつて日本にあったような南北朝の戦いのようなものになってしまう。その間二重の政府ができ省庁ごとに忠誠を誓う相手が異なれば、たとえば国務省はトランプ派で国防総省はバイデン派などとなって、行政組織が真っ二つに割れ、さらに大統領令もトランプ氏とバイデン氏がそれぞれ出すので行政組織はどちらの指示に従うか困惑を極めるだろう。

 一部報道ではクシュナー上級顧問が敗北を認めて引き下がることを提言したというが、トランプ氏がやすやすと敗北宣言をするとは思われない。裁判闘争の間はトランプ氏は大統領職に居座るだろうから、アメリカ世論は沸騰し約200年前の南北戦争の様相を呈してくるだろう。
もはやアメリカがリーダーシップをとって世界をまとめるよりも自国さえまとめきれないのだから、アメリカの世界戦略はほとんどが崩壊する可能性が高い。



 

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