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(2.9.22)  人類衰亡史序説 タイ その1 タイに再び政治の季節がやってきた。

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 再びタイの政情が不安定になってきた。6年前の軍事クーデターで政権を掌握したプラユット首相だが、ここにきてコロナと王室に足を引っ張られている。
コロナによって4月から6月のGDPは対前年比で12%余り低下し、特に自動車を中心とする輸出産業が全く振るわず、さらに観光業はそもそも外国人がやってこないから閑古鳥が鳴いている。この数か月で失業者が250万人増加し、国中に失業者だらけになってしまった。

 さらに都合の悪いことに2年前に国王になったワチラロンコン国王が、父親のプミポン前国王とは全く正反対の遊び人でさらに王女を次次にかえるドンファンぶりで、国民の信任を失いつつある。タイでは王室非難はタブーで憲法にも王室の不可侵性がうたわれているが、それは前プミポン国王のように国民のために一生をささげた国王のためにある規定で、単なる遊び人で国民のことは全く頓着しない軽薄な国王のためにある規定ではない。

 現在軍事政権とワチラロンコン国王との間では一種の盟約のようなものがあり、国王は軍事政権を支持し、一方軍事政権は国王がどのような人間であってもそれを支えていくことにしている。
何しろ憲法の不敬罪の罪は最高15年の禁固刑だから、軍事政権に不満の分子が王室非難でもしようものなら、いつでも逮捕拘留することができる。軍事政権は国王の権威で一種の戒厳令を引くことができるのだ。

 過去タイは軍事政権とタイ式民主政権が交互に政権を担い、一定程度時間が経過すると入れ替わるのが通常だった。タイには農村部と都市部にどうにもならない経済格差が存在し、タクシン元首相はこの農村部の支持を得て政権を担っていたが、あまりに農村中心の政治姿勢に都市住民が怒ってしまい互いに足の引っ張り合いで政治が停滞してしまった。タイの政治は農村を基盤とするタクシン派と都市部を基盤とする反タクシン派の戦いが常に存在する。
あまりにこの戦いが激化すると、軍部が軍事クーデターを起こして一定期間軍政を引きその後民政移管をするのだが、再び農村対都市対立で民政は常に行き詰まってしまう。タイの政治はこの繰り返しだ。

 今回の学生デモではプラユット首相の退陣と王室改革の要望が出されているが、あまりに現国王が遊び人なのを見て国民が嫌気がさしてきたからだろう。なぜか国王はタイにいるよりもドイツにいる方が多く、「なぜドイツばかりに行くのだ」と学生が声を荒げていた。
経済が順調なら軍事政権も国民をなだめることができるが、コロナがこの軍事政権の足を完全に引っ張っている。
タイに再び政治の季節がやってきた。

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