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(2.7.23) 人類衰亡史序説 中国その17  中国の統計数字は自己申告書

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 相も変わらず愚かしい統計予測を大和総研がしている。大和総研といえば経済予測の点では一目置かれた研究所だが、そこが発表する中国経済の予測については児戯並みのレベルだ。
中国統計局が4~6月のGDPを対前年比3.1%になったと公表したとたんに、世界中の自称アナリストは一斉に「予想外の健闘で中国経済はコロナからよみがえった」とコメントしたものだから、大和総研は慌てふためきそれまでの20年度予想0.1%をさっそく2.1%に引き上げた。
中国経済は投資主導で瞬く間にコロナに打ち勝った」というわけだ。

 いまだに中国国家統計局が発表する数字を統計数字と思っているアナリストがいるのには驚くべきことで、当の中国の李克強首相などは「自分は統計局の数字など全く信用していない」と言っていたし、現行の中国経済の低迷を憂慮して「中国には露店経済を復活しなければならない」と公言している。中国の最高指導者が全く信用していない国家統計局のGDP数値を後生大事に分析の中心に据える大和総研の研究者はオラウータンに代わってもらったほうがはるかに数値の妥当性が増しそうだ。

 なぜ中国が発表する統計数字が実体を反映していないかというと、国家統計局に報告する主体とそれによって評価を受ける主体が同じだからだ。小学生でもわかる論理で「僕、学級で一番だよ」「それはすごいなおもちゃを買ってやろう。どれテストを見せてみろ」「あのね先生がすぐに解答用紙を回収したので今はないんだ
こうした姑息な手段を使用できるのは共産党が一党独裁で権力が集中しているため、権力者は自分に都合の悪い数字は一切公表させない情報操作ができるからだ。

 こうして国家統計局は習主席が「コロナは終わった。これからは生産を回復させろ」と言明したため、どこの省長もまた国営企業のトップも習主席の顔に泥を塗らないように数字を操作して報告し、それをまとめる国家統計局は「この数字はおかしい」などととても言えない。

共産党の順位がほとんどの場合省長のほうが国家統計局長官より上だからだ。

共産党一党独裁とは順位が下の者が上位の者に物申すことなどい一切できない体制だからこそ一党独裁という。

 だから中国の経済状況は他国の状況から推し量る以外に方法はない。世界全体で▲6%~▲10%程度が本年度のGDP予想の時に、一人中国だけが2.1%の驚異的回復をするなどということはありえない。
もし中国が完全閉鎖経済で外国との輸出入は全く存在しないのならともかく、中国は世界に冠たる貿易大国だ。しかも貿易相手はいづれもマイナス成長をしているのだからその影響を受けるのが当たり前だ。

 中国当局の発表では「外部環境は悪いが国内の公共投資によって経済の底上げを図れる」と説明しているが、この方法は日本が1990年代からほぼ20年間毎年のように公共投資を拡大し、熊しか遊ばない高速道路を作った方法と同じだ。その結果は失われた20年だったが、中国も致し方なくだれも住まない辺境の土地に中国自慢の高速鉄道を開通させ、空気を運んで自慢をしている。
みよ、旅客が全くいない高速鉄道の壮観な眺めを!!!これぞ中国経済の発展そのものだ!!

 さらに国内に目を転ずれば、長江流域は日本の熊本県や大分県と同様の集中豪雨に見舞われ。過去に例を見ない水害が発生している。三峡ダムを守るためには放水をして水位を下げる必要があるが、放水をすれば洞庭湖の水があふれてしまう。すでに湖南省では600万人に被害が出、35万人が緊急避難をしている。
コロナも対外的には終息したと発表しているため、北京に感染者が発生すれば直ちに当該地域は封鎖され、経済活動どころではない。
外国旅行は厳禁でまた海外からのビジネス客についても14日間の隔離が必要で、とてもまともな経済活動の再開などできようはずがない。
しかしそれでも経済はV字回復だと習近平氏が言っている)」のが中国なのだから、大和総研も目を覚まして中国発表の数字をそのまま使用するような愚挙はもうやめたほうがいい。



 

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