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(2.7.26)  人類衰亡史序説 日本 その29   世界をリードする日本化!!

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 実に面白い評論を京都大学教授の中西寛氏が毎日新聞に寄稿していた。題して「コロナで≪日本化≫する社会」という内容で、コロナ禍で世界中の中央銀行がまれに見る金融緩和を行い、従来言われていた健全財政をかなぐり捨てているが、その結果は低成長とデフレだというものだ。
日本が1990年からほぼ20年間にわたり、国債をGDPの2倍程度にまでふくらまし、財政出動をした結果がデフレと低成長だった経験を今世界の先進諸国が追体験しているというものだ。

 失われた20年と呼ばれた日本経済が実は先進国がいづれ訪れる世界の先進事例だったと今世界各国は気付き始めている。なぜ低成長になるかの理由は明白で人口が減少するか停滞し、老人ばかりが増加してくれば実質的な財やサービスに対する需要は逓減する。現在明確に人口減少現象があるのは日本とロシアとヨーロッパの一部だが、人口が停滞期に入りつつある国ならば中国、韓国、台湾、ヨーロッパ各国、アメリカと枚挙にいとまがない。こうした国はまず老齢化が先行し次に明確に人口低減現象が発生する。したがって実体経済が成長する必然性がなくなる。


 一方各国政府がきまえよく金融緩和や財政出動をした結果そうした資金はもっぱら実体経済ではなく、一種のバーチャル経済に流れていく。
株式、不動産、仮想通貨、金、希少資源、絵画といったところで、そして極めつけは各国政府が行った赤字国債による国民に対する金のばらまきだ。
金はあるぞ、しかも無尽蔵だ、なんでもいいからつかえ」

 通常赤字国債による資金調達は限度を超えると制御できないインフレーションが発生するといわれ、第一次世界大戦後のドイツ、第二次世界大戦後の日本、現在の南アメリカ諸国や戦時下にある中東諸国がその典型的な例といわれている。
しかし一方でアメリカや日本やEUや中国はそれぞれ100兆円をはるかに越える規模で赤字国債を発行し金をばらまいているが一向にインフレは発生せず、国債利回りはほとんどの国が0%前後に張り付いたままだ。

 失われた20年の間の日本がそうだったが、いくら国債を発行しても国債利回りが上昇せずほぼ0%であるならば、各国はほぼ無尽蔵に国債発行が可能であることに気が付いた。
国が借金しても利子が必要ないならどんどん発行しよう。期限が来たらまた新たな国債を発行して乗り換えたらいい。利息はないのだから国庫は痛くもかゆくもない

 なぜ利子率が0%近くに張り付くかといえば、資金が新たに価値を生む力がなくなっているからである。株式や不動産や仮想通貨といったものの取引はゼロサムゲームであり、だれかの得が誰かの損失になっているだけで、富が新たに創出されているわけでない。だからこうしたバーチャル世界に投入された資金は富の創出がない以上0%に張り付かざる得ない
実体経済はもはや満杯でバーチャル経済だけが殷賑を極めている世界を晩期資本主義社会命名者は山崎経済研究所の山崎所長)と呼ぶのだが、日本は1990年代にそれに入り、今やコロナを契機に世界の資本主義国が晩期資本主義社会に突入した。

 中国だけが例外だと思うようでは経済を見る目は節穴だ。中国国家統計局の第二四半期は3.2%は国家統計局の作文で、中国の統計は統計でなく各省や国営企業の自己申告数字にすぎない。それによって習近平氏から評価される作為的数字であることは、李克強氏が時々本音を漏らして教えてくれている。

先進資本主義国は完全に日本化を始めた。かつての新興国はインドもブラジルも南アフリカもコロナ対応で手いっぱいであり経済なんて言っている状況でなくなっている。
21世紀に入り明らかに世界は日本化しつつあり、衰退期に入ってきた。



 

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