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(2.6.19)  人類衰亡史序説 アメリカ その 13     トランプ大統領に思わぬ逆風

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 しばらく前まで、11月に行われる大統領選挙で圧勝すると思われていたトランプ氏の雲行きが怪しくなった。
コロナ対応で失敗し世界最大の感染者数と死亡者数を更新しており、ヨーロッパ各国の感染者数が減少しているときにアメリカは収まる気配がない。さらに警察官による黒人の圧殺に対し、トランプ大統領が警察当局の肩を持っているため、各地で暴動が発生している。
そしてここにきて元大統領補佐官のボルトン氏がトランプ政権の暴露本を出版することが明らかになって、トランプ大統領は怒り心頭に発している。

 すでに暴露本のダイジェストはメディアで広く報道されていて、19年6月のG20で習近平主席に「アメリカ産の大豆と小麦の購入してくれれば、ウイグルの収容施設の建設に目をつぶる」といったことや、ウクライナの大統領に「バイデン親子のウクライナでの贈収賄事件を捜査してくれなければ軍事援助はしない」といったようなことだ。

 その他トランプ政権の主要閣僚の本音が随所に記載されているらしく、ケリー元主席補佐官が「一刻も早くホワイトハウスを抜け出したい」とぼやいていたことや、ポンペイオ国務長官が「ヤツは支離滅裂な野郎だ」と言っていることなどが記載されているという。
トランプ大統領としてはボルトン氏に「もう役立たずの男を俺が拾ってやったのに、恩をあだで返しやがって」と毒ついており、「もし出版されれば秘密保護規定違反で訴えてやる」喚き散らしているが、まだ裁判所の判断は出されていない。

 トランプ氏が再選のために大統領権限を最大限に使用しているのはある意味で当然だが、アメリカ産穀物を購入させる代わりに中国のウイグル人の弾圧を見て見ぬふりをするというのは、ボルトン氏ならずとも我慢ならないディールだろう。
ウクライナ疑惑は民主党候補のバイデン親子の不祥事だからぜひともその内容について知りたいのは当然で、ここでもトランプ氏はディールを行っている。
19年2月の北朝鮮との会談では「成果が全くないが、とりあえず円満な会議だったと装うために、にこやかに記念写真を撮った」などというのは愛嬌の範囲内だが、こうしたことがすべてばれてしまえば外交などあったものではない。

 トランプ氏の政治姿勢はすべてディールであり、自分にとっていいことはアメリカにとってもいいことだといってはばからないが、原則をすべて無視する態度は超タカ派で中国封じ込めを狙っていたボルトン氏にとっては我慢ならないことだったろう。
このボルトン爆弾はトランプ氏にとってかなりの痛手となりそうだ。日ごろの言動やディールの内容があからさまになれば、トランプ氏の今までの政治姿勢が敵対国に筒抜けになるのだから、出版差し止めをしたい気持ちはよくわかる。

 この状態が続くとバイデン氏の逆転勝利の可能性も出てきたので安倍政権としたら注意深く事の成り行きを見つめる必要がありそうだ。

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