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(2.5.10) 人類衰亡史序説 アメリカ その9 失業率の異常な増加

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 4月のアメリカの失業率の統計を見て驚いてしまった。14.7%で1948年以降最高の数字だという。これ以上の失業率は大恐慌時の25%で戦後では経験したことのない高さだ。
失業保険の申請件数は3300万件になり、あまりの申請件数の多さにシステムがパンクして失業手当がスムーズに受け取れない状況になっている。
アメリカ政府は今回のコロナ対策として一人当たり13万円を支給子供は約6万円)し、失業者の救済に乗り出してはいるが、この程度の金額では家賃の高いニューヨーク(1ベットルームが30万円程度)ではとても生活できないと不満の声が渦巻いている。

 すでに職を失った失業者は2050万人といわれているが、アメリカでは一時休業(再雇用を待っている状態で給与は支払われない)でも失業者に含まれるから、日本の失業統計より高く出る傾向がある。それにしてもたった一か月間で4%の失業率が14.7%に跳ね上がってしまった。

トランプ大統領としてはこのままでは大統領選に勝てないから一刻も早いコロナ終結宣言を出して通常の経済状態に戻したいが、ニューヨーク州のクオモ知事は経済よりも人命が大事だと一歩も引かない。

 今やアメリカだけでなく世界中でコロナか経済かの選択を迫られており、ヨーロッパではロックダウンを緩めて、通常の経済活動に戻そうと躍起となっている。理由は失業者が多くなると失業手当等の支出が増大して国庫がパンクしてしまうからだが、特に経済の弱いイタリアやスペインは完全にねを上げ始めた。この両国は相変わらず死亡者数は多いが、一方感染者数が減少しているのでそれを理由に経済再開に打って出ようとしている。
社会的距離を保ち、マスクをし、大規模イベントさえ開催しなければ大丈夫だ!!」というのがその理由だが、医学の専門家は第二回目のパンデミックの蔓延を危惧している。

 しかし客観的に見てロックダウンは限界なのだ。人は病気でも死ぬが飢えでも死ぬのだから、あまりに経済がひどい停滞局面に入れば、「仕事をくれ、そうしなければ死んでしまう」と騒ぐのは当然だ。
日本の場合は当初からヨーロッパが行ったようなロックダウンは実施せず、80%の外出自粛を要請というかなり緩い方策をとってきたが、この日本人らしい中途半端な方策のほうが実際的で、「日本の緩やかな方法ではコロナを抑えられない」と言っていたロックダウン国が、今では日本並みの緩い方策に切り替えている。

 それにしてもアメリカの経済の収縮はすさまじい。5月もこのまま推移すれば本当に大恐慌並みになってしまい、チャップリンのモダンタイムスやスタインベックの怒りのブドウの世界になってしまう。
世界は感染拡大を抑える方法をあきらめ、経済活動を再開させながらできるだけ感染者と死亡者数を抑え、ワクチンと治療薬の開発を待つ戦略に切り替え始めた。その間医療崩壊さえ起こらなければよしとする戦略でこれ以外の対処方法は実際存在しない。
今後1年余り社会的距離をたもって、人との接触はできる限り最小限にし、大規模イベントは自粛する生活がどこの国でも続きそうだ。



 

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