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(2.5.9)  人類衰亡史序説 航空業界 その2 

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 私が子供のころ最も人気のあった職業はパイロットだった。
僕は大きくなったら絶対にパイロットになるんだ。そして世界各地を見て回るんだ」などとよく言ったものである。
給与は破格に高く、かつ外国旅行は自由にできて、しかも空を飛べるのだからこれほど夢と希望に満ちた職業はなかった。
しかしあれから60年、今や世界中でコロナが蔓延し、その結果旅客用の国際線はほぼ100%近く運休になり、飛行機は駐機場に止まったままだからパイロットは有り余ってしまった。
日本だけでなくどの国の航空会社も職員を自宅待機させ、さらに経営が悪化すれば解雇に及んでいる。憧れのパイロットも陸に上がった河童ではどうにもならない。早くコロナの惨禍が収束し再び操縦する日を夢見ているがその夢はなかなかかなえられそうもない。

 隣の韓国には大手の大韓航空、アシアナ航空のほかにLCCが6社あるが、国土は日本の約3割で国内便の需要は多くなく、もっぱら国際便で営業を支えてきた。
特にLCC6社は日本便のウェイトが約3割でこれがドル箱だったが、2019年のボイコットジャパン運動で日本への旅行客がいなくなってしまった。
韓国左翼は有頂天になり「これで日本に対して報復がかなった」と大騒ぎしていたが、LCC各社はそれどころではなく仕方なく中国便を増便して経営を立て直そうとした。ところが2020年になって中国でコロナ騒動が発生し、中国が国を閉じてしまったため中国人観光客は絶無となり、また韓国人も中国に入国できなくなってしまった。
LCCの乗客が突如として消えてしまった。

 韓国政府もLCCの苦境を見て260億円の緊急融資を行ったが、しかしこの程度では焼け石に水だ。LCC各社は経営基盤が弱い。特に航空機をリース契約で運用しているため毎月リース料が発生しこの資金手当が必要だが収入はほぼゼロだ。しかもこのゼロ行進がいつまで続くかわからない。そうこうしているうちに大韓航空もアシアナ航空も根を上げ始め、韓国政府は大手二社に2500億円の緊急融資を行ったが、これも一時的な気休め程度の額に過ぎない。
もはや大韓航空の職員は通常の3割いてもすることがないほどで、7割は交代で有給休暇をとっている。大韓航空より経営基盤がぜい弱なアシアナ航空は職員に従来の給与を払うことができず、給与を半額に削ってしまった。

 今航空業界は「コロナさえ終息すれば・・・・・」と一縷の望みを託しているが、実際は大量解雇と倒産が待っているだけだろう。何しろコロナ騒動は1年程度ではとても収まりそうもなく、ワクチンと治療法が確立され、しかもそれが全員にいきわたり、さらに自国だけでなく相手国も同様の状況にならない限り飛行機の飛ばしようがない。

専門家はワクチン開発と治療法の確立に1年から1.5年はかかると述べているが、問題はだからと言ってそれで問題が解決しない。

十分なワクチンの確保や治療薬が確保できて初めてその国の問題は解決するが、アフリカや中南米やアセアンの貧困国等にはそうしたワクチンも治療法もいきわたらず、相変わらずパンデミックのままだ。
こうした最貧国では結局は自然免疫ができるまで蔓延するから、3年以上のタームで考えないといけない。

 航空業界が一息つけるのは3年後ぐらいで、その間旅客は一人もいないからLCCは存立基盤を失い、大手は国家の保護の下に細々と生き続けるのが実際だろう。韓国では生き残れるのは大韓航空1社ぐらいでアシアナ航空もLCCも「確かそんな名前の航空会社があったっけ」というような状況になっているだろう。

パイロットも過剰、客室乗務員も過剰、空港会社もリストラ、飛行場にはカラスが舞い降り、そしてボーイングも青息吐息といったところで、あれほど華やかだった飛行機関連業界が総崩れになりそうだ。

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