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(2.4.3)  人類衰亡史序説  ブラジル その1 大波乱

 

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 ブラジルはここ10年余り大波乱だったといえよう。GDPのピークは2011年でその後は真っ逆さまに落ち込み、2015年にそこを打ったが、その後は長期低迷が続いている。
2003年から16年まで労働党政権だったが、長期政権下ですっかり腐敗してしまい南米最大の石油掘削会社ペテロブラスをめぐる汚職で時の大統領ルセフ氏が弾劾罷免され政治の混乱が続いた。ようやく2019年1月に現大統領ボルソナロ氏が就任して、今までの社会主義路線を自由経済路線に転換してブラジル経済の立て直しを始めたが、運の悪いことにコロナウイルスがブラジルを襲った。

 

 ボルソナロ氏は経済第一主義者だからコロナによって生産が停滞することは我慢がならない。

コロナなどインフルエンザと同じて、国民の7割程度が感染すれば免疫ができるから少しも怖くない。恐れずに生産を継続しよう」と叫んでいたが、市民と直接向き合っている州知事は納得せずそれぞれ独自に感染症対策を実施するので、ボルソナロ氏は立場がなくなった。

人間いつかは死ぬのだから、コロナ如きに大騒ぎするな」とさらに大声で叫んだが、死ぬのは一般市民だから「代わりにあんた(大統領)が生産現場で働いて死ねばいい」とだれも大統領のいうことを聞かない。

 そうこうしているうちに感染者数は8044名、死者が324名(4月3日現在)になって、特にリオデジャネイロ郊外のスラム街で感染爆発の兆候が見られ始めた。

ここにきてボルソナロ大統領もことの重大性に気が付いてきたようだ。

何しろ南米の大国といっても医療体制はヨーロッパに比較するとなきに等しいような現状で、酸素吸入器などどこにあるのというような状態だし、いったんオーバーシュートが始まると収容する場所などどこにもない。

どうせ死ぬのだから死体などほっとけばいい」とはブラジル大統領としては言えないし、そのような措置をとればルセフ元大統領のように弾劾罷免されることは確実だ。

 

 

 急に「非常事態宣言」などを出して中国、日本、韓国、ヨーロッパからの入国を禁止したが、今までの言動からは180度の転換であり、さすが南米のトランプといわれるだけあって、変わり身の早さはトランプ大統領にそっくりだ。

ブラジルは南半球にあるからこれから冬を迎えウイルスの感染拡大の時期を迎えるが、すでにおおくの感染者がでており、死者324名は日本の62名をはるかに凌駕しており、本来なら日本以上に真剣に取り組まなければならない状況だ。

 

 

 ブラジル経済はもともと資源で持っているのだが、頼みの鉄鉱石価格(輸出の15%)は2011年のピークに比較すると60%程度も値下がりしており、原油価格(輸出の5%)などは比較するのも大変なぐらいの値下がりで、また輸出シェア最大(輸出の20%)の大豆価格も2012年以降長期低迷に陥っている。

経済環境は最悪レベルでしかもコロナウイルスが蔓延したら、ブラジル経済は立つ瀬がなくなる。

感染者の増大とブラジル経済の趨勢は完全に逆相関になっており、再び大波乱が起こる可能性が高くなった。

ボルソナロ大統領にとって正念場を迎えている。

 

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