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(2.4.7) 人類衰亡史序説 ローマ帝国 その1  再来

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 私は昔から帝国の崩壊原因の最有力候補は感染症ではないかと思っていたが、ローマ帝国の衰亡に関してはジェニファー・ライト氏が「世界史を変えた13の病」という本で以下のように記していた。
皇帝マルクス・アウレリウスの時代(165年から180年)の宮廷医師ガレノスによれば、その感染症はメソポタミアからローマに到達し、約1000万人(古代ローマの人口は約6000万人)の生命を奪った。感染症の特色は赤い斑点が全身に出て、その後単純疱瘡になり、そのかさぶたが取れると灰のような跡が残った。人々は黒い便を出し顔が黒くなり、死に至った

 今ではこれは天然痘ではないかと推定されているが、この感染症により最強を誇っていたローマ軍団は内部から崩壊し、ゲルマン民族の侵入を許すようになった。ローマ帝国衰亡史を記載したギボンによれば「古代世界はマルクス・アウレリウスの統治時代に降りかかった疫病によって受けた打撃から二度と回復することはなかった」という。マルクス・アウレリウスもこの天然痘にかかって死亡している。

 私がなぜ古代ローマの疫病に関心を持つかといえば、今回のコロナウイルスのオーバーシュートをもたらしている地域が、ほぼ古代ローマの版図に一致するからである。
死亡数の多い順に並べるとイタリア(一位 16.523人)、スペイン(二位 13.341人)、フランス(4位 8.926人)、イギリス(5位 5385人)、ドイツ(8位 1.810人)、そして地中海をぐるっと回るとトルコ(649人)、エジプト(85人)、アルジェリア(173人)、モロッコ(80人)という具合で、まだトルコ以下についてはオーバーシュートというのは言い過ぎでほぼ日本並みだが、確実に感染者は増大しており、かつ医療システムが不備のため今後大幅に死者が増えそうだ。
この版図との一致はたまたまかもしれないが、一方現代のローマ帝国といわれているアメリカの死亡者数は10.783人(3位)で、増加人数は最も多く最終的には最大の死亡者数になりそうだ。こちらのほうは本物のローマ帝国の再来になるかもしれない。

帝国は滅びない、タダ衰亡するだけだ」といったのは「大英帝国衰亡史」を書いた中西輝政氏だが、衰亡の原因が戦争でなく感染症だとすれば、現在のローマ帝国アメリカがおかれている立場はまさに古代ローマと全く同じ感染症との戦いになっている。
現在の死亡者数は1万人だが、トランプ大統領は24万人まで拡大する可能性があるとコメントした。
トランプ大統領は約200兆円の資金を投入してこのコロナ戦争に勝利すると演説していたが、勝利しなければ確かにマルクス・アウレリウスの再来になるだろう。
古代ローマの崩壊のあと西洋は長く静かだが面白味にはかける中世になったが、今人類はその瀬戸際に立っている。

 

 

 

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