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(2.4.29)  人類衰亡史序説 日本 その 14  日銀のバーゲンセール

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 日銀が資金のバーゲンセールに乗り出した。国債を無制限に買い入れ、CPや社債を20兆円まで買い増しするという
政府がコロナ対策として117兆円の予算を組んだが、すべてが国債発行(ほとんどが赤字国債)で賄うことになっている。この国債は金融機関が購入するのだが、その国債をすぐさま日銀が無制限に買い取ることにした。簡単に言えば国債という形式はとったが実際は日銀が紙幣を増刷するのと変わりがない。

 国債発行については長く適正規模の論争があり、現在1000兆円規模に達している国債をだれが償還するのかという形で議論がされてきた。
1000兆円を1億人で割れば1千万円になるからとても償還は不可能だというのがその議論の争点で、もはや限界を越しているのではないかと従来言われてきた。
特に正統派の経済学者からは財政規律を守って、プライマリーバランスを均衡させるように提言されてきたが、これは税収入の範囲に政府支出を抑えようということで、間違っても赤字国債など発行して借金を増やしてはいけないということだ。
日本では財務省が長くこの立場をとってきた。

 しかし今回のような未曽有の世界的な経済危機の時にそのようなことを言っていては、一人当たり10万円の支給もできないし、中小企業の支援もできないし、フリーターの支援も全くできない。政府は資金を国民から税金で徴収するわけにいかないので、どうしても国債という借金に頼らざる得ない。もちろんこの国債は金融機関に購入させるのだが、そのままでは金融機関の資金が枯渇してしまい、企業に貸し出す資金がなくなってしまう。したがって日銀はすぐさま金融機関が購入した国債を買い取って金融機関の負担を取り除いてやることになる。

 政府にとってこの国債発行ほど簡単な方策はないので、いざ鎌倉の時はほぼ無制限の国債(赤字国債)を発行するのだが、政府にとって最大の懸念材料はそうしても国債の利回りが上昇しないかどうかだ。現実には国債利回りはほぼ0%に張り付いたまま動こうとしない。政府は金利ゼロの資金をほぼ無制限に調達できるのだが、なぜそのようなことが起こるかといえば、金融機関が資金を運用する場がほとんどないからだ。

 

 21世紀に入って有益な投資物件がなくなってしまった。自動車も電化製品もコンピュータもスマホも嫌というほどいきわたり、後は不要な不動産や株式やビットコインといった投機物件しかなくなっている。有り余った資金はそうした投機物件に向かうが、この世界はゼロサム世界であり新たな価値を生み出すわけではない。投機物件だけの世界になり、金利を払える投資物件がなくなったため、金融機関は金利をつけるわけにいかず仕事がなくなってしまった。

 いまでは利回りは無限にゼロに近づき、場合によってはマイナス金利さえ発生している。
国債利回りも同様で、ドイツやオランダの利回りはマイナス、日本はほぼゼロ金利でありいくら国債を発行しても金利がゼロだから政府は痛くもかゆくもない。償還期限が来れば同額の国債を発行するだけだ。
そしてどんなに国債を発行しても金融機関は資金を他に運用する場所がないのだから、国債を購入せざる得なくなっている。
21世紀、お金に新たな価値を生み出す力がなくなり、金利はゼロになってしまったというわけだ。

 日本は幸いというしかない。毎年経常収支は黒字で、しかもネット資産は約1500兆円規模で世界最大の金持ち国だ。その結果いくら赤字国債を発行しても利回りはゼロ%だから、政府は心置きなくコロナ対策に資金をつぎ込める(正確に言えば1500兆円規模まで赤字国債を発行してもよいということになる)。
このコロナの惨禍が終わった後の世界は、コロナ対策で資金をつぎ込めた国とそうでない国に二分化されて、そうでない国は悲劇というよりは国の存続自体も危うくなっているだろう。

 

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