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2020年4月

(2.4.30) 人類衰亡史序説 ソフトバンクG その1 凋落か再生か!!

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 ひところ飛ぶ鳥を落とす勢いだった孫正義氏が率いるソフトバンクGに黄昏が訪れている。このコロナ騒ぎでどの企業体も苦戦を強いられているからソフトバンクGだけが特別というわけではないが、このたび発表された2020年3月期の営業利益は1兆3500億円の赤字、最終損益が9000億円の赤字の見込みだという。

 孫正義氏といえばビジョン・ファンドという10兆円規模の投資ファンドを立ち上げ、主としてアメリカのベンチャー企業に対する投資を行っておりトランプ大統領と肩を並べて記念撮影をしていたが、その投資先がすこぶる不振になってきた。
Uber,Peppar,WeWorkといった企業の業績が特に振るわないのだが、Uberは白タク会社、Pepperはロボット製造会社、そしてWeWorkはオフィスシェア会社で、昨年から業績不振に陥っていたが、さらにコロナ騒ぎで決定的ともいえるダメージをこうむっている。

 人々は家に閉じこもりテレワークばかりだから、タクシー需要はほとんどなくなり、テレワークにオフィスは不要だし、ロボットが活躍するような作業環境もなくなってしまった。
こうした会社はひたすら赤字を垂れ流しているため株価が急低下し、ソフトバンクGが保有する資産価値31兆円が大幅に圧縮されてしまった。
本体のソフトバンクGの株価も急落し、それまで5000円から6000円のレンジにあったものが、3月19日には2687円まで急落したため、慌てた孫正義氏は4兆5千億円規模の自社株買いを実施し、かろうじて株価を4000円台に戻している。

 私は個人的には孫氏のような果敢な投資家は好きなのだが、実際は投資というよりは投機といった側面が強く、ベンチャー企業がものになる確率は千三つ(0.3%)と極端に低い。一方この賭けに勝てばアリババのような急成長会社になり資産価値もソフトバンクが保有する株式だけで16兆円といわれるほど莫大な利益が上がる。
しかしそうした時代はおわったようだ。中国の成長はⅠから3月の第一四半期は▲6.8%となり、今後もこの傾向が続くだろう(ただし中国政府はV字回復を演出するために、いつものようにGDP数字をいじるはずだ)。
日本もアメリカもそしてヨーロッパも2020年度は▲5%程度を予想しているが、この程度で収まったら僥倖というものだ。

 

 こうした環境では孫正義氏といえどもカリスマ性を発揮することは不可能で、どこまでこの苦境を持ちこたえることができるかの我慢比べになりそうだ。私はソフトバンクGの動向をコロナの企業への影響の一種のベンチマークとしてトレースしていこうと思っている。孫氏は日本が誇る世界的な投資家なのだからコロナに打ち勝ってほしいが、予断を許さないといったところが実態だろう。

 

 

 

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(2.4.29)  人類衰亡史序説 日本 その 14  日銀のバーゲンセール

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 日銀が資金のバーゲンセールに乗り出した。国債を無制限に買い入れ、CPや社債を20兆円まで買い増しするという
政府がコロナ対策として117兆円の予算を組んだが、すべてが国債発行(ほとんどが赤字国債)で賄うことになっている。この国債は金融機関が購入するのだが、その国債をすぐさま日銀が無制限に買い取ることにした。簡単に言えば国債という形式はとったが実際は日銀が紙幣を増刷するのと変わりがない。

 国債発行については長く適正規模の論争があり、現在1000兆円規模に達している国債をだれが償還するのかという形で議論がされてきた。
1000兆円を1億人で割れば1千万円になるからとても償還は不可能だというのがその議論の争点で、もはや限界を越しているのではないかと従来言われてきた。
特に正統派の経済学者からは財政規律を守って、プライマリーバランスを均衡させるように提言されてきたが、これは税収入の範囲に政府支出を抑えようということで、間違っても赤字国債など発行して借金を増やしてはいけないということだ。
日本では財務省が長くこの立場をとってきた。

 しかし今回のような未曽有の世界的な経済危機の時にそのようなことを言っていては、一人当たり10万円の支給もできないし、中小企業の支援もできないし、フリーターの支援も全くできない。政府は資金を国民から税金で徴収するわけにいかないので、どうしても国債という借金に頼らざる得ない。もちろんこの国債は金融機関に購入させるのだが、そのままでは金融機関の資金が枯渇してしまい、企業に貸し出す資金がなくなってしまう。したがって日銀はすぐさま金融機関が購入した国債を買い取って金融機関の負担を取り除いてやることになる。

 政府にとってこの国債発行ほど簡単な方策はないので、いざ鎌倉の時はほぼ無制限の国債(赤字国債)を発行するのだが、政府にとって最大の懸念材料はそうしても国債の利回りが上昇しないかどうかだ。現実には国債利回りはほぼ0%に張り付いたまま動こうとしない。政府は金利ゼロの資金をほぼ無制限に調達できるのだが、なぜそのようなことが起こるかといえば、金融機関が資金を運用する場がほとんどないからだ。

 

 21世紀に入って有益な投資物件がなくなってしまった。自動車も電化製品もコンピュータもスマホも嫌というほどいきわたり、後は不要な不動産や株式やビットコインといった投機物件しかなくなっている。有り余った資金はそうした投機物件に向かうが、この世界はゼロサム世界であり新たな価値を生み出すわけではない。投機物件だけの世界になり、金利を払える投資物件がなくなったため、金融機関は金利をつけるわけにいかず仕事がなくなってしまった。

 いまでは利回りは無限にゼロに近づき、場合によってはマイナス金利さえ発生している。
国債利回りも同様で、ドイツやオランダの利回りはマイナス、日本はほぼゼロ金利でありいくら国債を発行しても金利がゼロだから政府は痛くもかゆくもない。償還期限が来れば同額の国債を発行するだけだ。
そしてどんなに国債を発行しても金融機関は資金を他に運用する場所がないのだから、国債を購入せざる得なくなっている。
21世紀、お金に新たな価値を生み出す力がなくなり、金利はゼロになってしまったというわけだ。

 日本は幸いというしかない。毎年経常収支は黒字で、しかもネット資産は約1500兆円規模で世界最大の金持ち国だ。その結果いくら赤字国債を発行しても利回りはゼロ%だから、政府は心置きなくコロナ対策に資金をつぎ込める(正確に言えば1500兆円規模まで赤字国債を発行してもよいということになる)。
このコロナの惨禍が終わった後の世界は、コロナ対策で資金をつぎ込めた国とそうでない国に二分化されて、そうでない国は悲劇というよりは国の存続自体も危うくなっているだろう。

 

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(2.4.28) 人類衰亡史序説 WHO その3  なぜ中国のポチか

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 国連の各組織がかなり怪しげなもので、世界の平和のためというよりは特定の国の利益の代弁者になっていることは、日本はユネスコの世界遺産登録で嫌と言っていいほど身につまされた。
当時の事務総長は韓国のパン・ギブン氏だったが、自身が韓国大統領選挙に打って出るため、ユネスコ職員をたきつけて日本バッシングを続けさせた。
明治日本の産業革命遺産登録で「韓国の同意がなければ登録は認めない」などと、いちゃもんをつけ韓国国民の喝采を浴びたのは記憶に新しい。もう少しで大統領になれるところを親族を使って国連の事業から甘い汁を吸っていたのがばれて、候補を辞退した。

 今問題になっているのはWHOのテドロス事務局長だが、テドロス氏は中国のバックでアフリカ票をまとめ上げ事務局長にしたのだが、そのために常に中国寄りの言辞が目立ち、口を開けば「中国のコロナ対策は全世界の見本だ」などとおべんちゃらばかり言っている。

もともとは昨年の12月31日までコロナの発生を中国は隠していたのだが、その事実を台湾から指摘されてもテドロス氏は黙殺していた。

台湾のいうことなど聞いたら中国から怒られる」というのがテドロス氏のメンタリティで客観的な事実など中国のまえには風前の灯に過ぎない。


 あまりの中国寄りの態度に業を煮やしたのがトランプ大統領で「分担金と拠出金を凍結し、WHOの改革がなされない限り一銭も出さない」とテドロス氏の辞任を要求した。
WHOの分担金と拠出金の上位はアメリカ、英国、ドイツ、日本の順で、中国は第九位でアメリカの10分の1程度しか資金を出していない。
それでもテドロス氏が中国の代理人になっているのは、中国がいつものように事務局長を買収しているからだ。
中国は正式の分担金や拠出金はほとんど出さず、その代わりトップを金で買収して自国の思い通りの操り人形にしている。トップを買収する資金は大した金額でないが、分担金等は多額だからそうした資金はアメリカや日本に出させるのが常套手段だ。

 国連組織に対して資金をいくら出してもその組織に対する影響力を行使することはできないのは、ユネスコの最大の拠出国は日本だったが韓国にいいようにあしらわれたことでもわかる。

WHOのテドロス氏は中国のポチでいまだに中国のコロナ対策は称賛に値するなどと言っているが、中国が発表する感染者数や死亡者数がいつものようにいかさまなのは世界の常識になっている。

習近平氏が3月10日に武漢でコロナ終結宣言を出したとたん、感染者数も死亡者数も消えてしまった。習近平氏の宣言と実態が相違しては中国共産党のメンツにかかわるので、死亡者は肺炎やインフルエンザに書き換えられていることは世界の常識なのにである。

 

 現在国連とその下部組織の堕落はほとんど目を覆いたくなるような状況で、国連分担金など払って組織を存続させるのが間違いなのではなかろうかと思ってしまう。これに代わる組織が当面ないためやむなく存続させているが、中国が牛耳っている国連改革なしに中国発のコロナを撲滅することは不可能だろう。



 

 

 

 

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(2.4.27) 人類衰亡史序説 地方空港 再び存続の危機

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 昨年海外からの旅行客は3200万人に上り、今年はオリンピックがあるので4000万人は固いと踏んでいた航空需要が突然消えてしまった。

コロナウイルスの蔓延で国際便はほぼ90%の運航を中止し、国内便も60%の減便になっている。しかもこの比率は日を追って高くなり、国際便は貨物を除くとほぼ全滅で、国内便も7割程度が運休に追い込まれつつある。

日本には多くの地方空港があり、1県に1飛行場が建設され一時は赤字で苦しんでいたが、ここ数年の海外からの観光客の増大により地方空港も活況を呈していた。

 しかしその観光客やビジネス客がほとんどゼロになってしまったのだから、空港会社も航空会社もただひたすら天を仰いで「神よコロナを退散させたまえ」と祈祷をする以外なすすべがない。
茨城空港などはスカイマークが国内便を日に6便飛ばしていたがすべて欠航になり、台湾と中国への国際便はかなり前から運休になっていたから、飛行機は一機も飛ばなくなってしまった

 空港会社は飛行機が飛んでくれてなんぼのもので、着陸料や施設使用料が徴求でき、ターミナル店舗の売り上げも上がるが、飛行機が飛ばなければ滑走路の維持費だけがかかり、また空港会社の職員は基本することがないので自宅待機になってしまう。

積みあがった赤字は地方空港の管理者が地方自治体の場合は自治体が負担し、それが民間空港の場合は倒産が頭をよぎる。

 すべてはコロナ騒動が収まれば元に戻る期待はあるが、問題はいつコロナが収束するかにかかっている。これは日本だけが収束してもダメで相手国も同時に収束してくれなければ飛行機の飛ばしようもない。
現在はアメリカ、ヨーロッパでコロナウイルスは猛威を振るっているが、次はアフリカと南アメリカそれと東南アジアの低開発国と中東の番で、このウイルスが収束するまではほぼ1年はかかると見なければならない。
その間航空会社は飛行機を飛ばすことができず、空港会社は滑走路にペンペン草がはえるに任すほか手の打ちようがなくなる。

 

 さらに問題はコロナが収束した後の世界のGDPは2020年がIMFの試算で▲3%だが、とてもこの程度で収まりそうもないことだ。

アメリカやヨーロッパが完全にロックダウンし、日本でも食料品関係を除けば、果敢に営業を継続しているのはパチンコ店ぐらいだから、これで▲3%で済むと考える方がどうかしている。

IMFの予想の前提は4から月6月の第2四半期が最低で、その後経済はV字回復することになっているが、そのようなことを演出できるのは統計処理の天才といわれる中国以外にはありえない。

 実際は本年度いっぱいは景気は落ち込んだままで、ようやく回復の兆しが見えるのはワクチンや治療法が確立される来年以降だろう。
その間飛行機は相変わらず駐機場に止まったままで、空港は飛行場の周りを飛び交うのはカラスだけという惨状を見ているほかはなさそうだ。
2020年、世界は中国のコロナウイルスで地獄を見ることになり、わけても航空会社と空港会社はその最大の被害者になるだろう。


 

 

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(2.4.26) 人類衰亡史序説 北朝鮮 その5  隠されていた真実  

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 ついに北朝鮮が隠ぺいしてきた北朝鮮におけるコロナウイルスの蔓延状況が明らかになった。北朝鮮は今もWHOに対し感染者も死亡者もいないと豪語しているが、中国と最も人民の往来が激しい北朝鮮に感染者がいなければ、世界中に感染者など一人もいないはずだと笑いの種になっていた。
今回韓国の脱北者団体が入手した北朝鮮内部の幹部向け情報によると、「疑いのある感染者数は約5万、死亡者数は267人」だという。
感染者数は人口割にすればほぼイタリア並みで、これは地理的関係と人の往来の激しさからすればかなり妥当な数字だが、死亡者数の267人はいかにも少ない。

 感染者数が多いイタリア、スペイン、フランスの例では致死率は10%を越えているから、その比率から言うと北朝鮮の死亡者数は約5000人程度にならないとおかしい。
北朝鮮の医療状況は世界最悪レベルで、金正恩氏や党幹部だけは十分な医療を受けられるが、一般人民は体力だけが病気に打ち勝つすべてだ。
しかも北朝鮮の食糧事情は極端に悪く、金正恩氏が人民の食糧のほとんどを食べて異様に膨らんでいて、一般人民はがりがりに痩せこけている。
当然免疫力などないも同然でいったんコロナに襲われるとほとんどが死に絶えてしまうだろう。

 在韓米軍の指揮官が先に「1か月程度北朝鮮軍の通常訓練がなされておらず、これはコロナとの関連があるはずだ」と述べていたし、また金正恩氏が首都ピョンヤンを意図的に避けて東部の海岸地帯の保養地にいるが、これなどもコロナがピョンヤンで蔓延していることの例証になりそうだ。

 実際にコロナの蔓延が幹部報告の通りで、北朝鮮がその事実を認めれば韓国の文大統領としては人道支援を名目に北朝鮮に大量の医薬品や食料を送れる。しかし北朝鮮はそうした事実を一切認めないから人道支援をしたくても名目が立たない。

これを機会に南北朝鮮の統一ができるのに・・・・・・・」文大統領としては歯がゆい限りだろう。

 しかし北朝鮮がコロナ感染を一切認めないことは世界平和にとっては実に喜ばしいことだ。

東京を火の海にする」と絶叫していた北朝鮮軍が、コロナで兵士が兵舎で寝込んで動けなければ火の海にすることは不可能だ。さらに金正恩氏もコロナ怖さに別荘から一歩も出られず逼塞しているし、北朝鮮経済はガタガタに崩壊しているから、戦争どころでなくなる。

 

 

 私は前からある国家や文明が崩壊した原因は感染症の蔓延にあるのではないかと疑っていた。例えばある都市で感染症が蔓延すればそこに住んでいる人々の唯一の生き残り策はその都市を捨てることだから、多くの過去の見捨てられた遺跡群は感染症によって滅亡したとの仮説が成り立つ。

感染病による文明の興亡史というテーマは実に魅力的なテーマで、何とか研究したいと思っていたが、今回のコロナウイルスの蔓延で多くの都市や国家が崩壊したならば、目の前でこの仮説が実証できることになる。

 特に北朝鮮は他国との国境を閉ざして純粋培養のようにコロナにおかされているのだから、このままいくと他国からの支援もなくひたすら衰亡するはずで実にこのテーマにふさわしい末路を向かえてくれそうだ。

 

 

 

 

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(2.4.25)  人類っ衰亡史序説 EU その1 崩壊のはざまで

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 今回のコロナウイルスの最大の惨禍が及んでいる国は、アメリカを除けばイタリア、スペイン、フランス、ドイツとヨーロッパの主要国ばかりになっている。各国はロックダウンという都市および国家の厳しい封鎖措置をとってきた結果、ようやく新規の感染者数の増加を抑えることに成功したが、一方ロックダウンによる経済的損失は計り知れないものになってしまった。

 例えばドイツの誇るルフトハンザ航空などは保有する路線のほぼ95%が運休になっており、第一四半期の赤字は1400億円になっている。不要になった飛行機の売却を検討しており虎の子のA340を含む40機あまりの売却と、子会社のLCC会社の営業停止、1万人の従業員の馘首、それにドイツ政府に数千億円の支援を要請している。

この航空機産業の危機は他のどこも同じで、同じような国家的支援を各国の航空会社は求めている。


 こうした場合EUが機動的に動くのかと思っていたが、実際の動きはほとんどのような歩みだ。ドイツやオランダやベルギーといった金持ち国は自国産業を自国の予算措置で守ることはできるが、問題はイタリア、スペイン、ギリシャといった貧乏国は支援資金を自国で調達することができない。方法は自国で赤字国債を発行するか、EUからの資金援助に頼ることなるかいずれかだが、貧乏国は国債を発行しようにも投資筋に足元を見られてすぐに利回りが上昇してしまうため、この手は禁じ手だ。

そこでEUからの資金援助に頼ることになるが、EUとても今回のような緊急時の対応資金が潤沢にあるわけでないため、どのように資金手当てを行うかが常に問題になる。

 

 通常の方法はECB(欧州中央銀行)からの借り入れを行ってそれをコロナでひどい損害を被っている各国の支援にあてるのだが,問題はECBからの借り入れはいずれ返済しなければならない点で、イタリアやスペインが求めているのは返済無用の補助金がほしいので、融資金は嫌だということだ。

しかしこの補助金については金持ち国のオランダ等が、返済義務のない資金は財務規律等を麻痺させると大反対だ。

 
 先に行われたEU27か国の財務相会議59兆円規模の緊急支援枠を決めたが、財源確保はいつものように玉虫色であって実際にどのように調達し配分されるのかもよくわからない。日本やアメリカの場合は国家の意思で赤字国債の発行も予算もその配分も自由に決められるが、こうした場合のEUの対応は常に亀の歩みだ。
イギリスはすでにEUからの離脱を決め、EU内では金持ち国と貧乏国の対立で赤字国債の発行(ユーロ債)は棚上げになるし、EU予算には限りがあるし、結局はECBからの借り入れ以外に当面の方法はなさそうだ。

 

 EUの黄昏はギリシャ危機、アフリカからの難民問題、イギリスの離脱、そしてコロナで大被害の弱小国をいかに支えるかでの対立と、もはや昔日の面影はどこを探しても見当たらない。EUの時代は終わったといえそうだ。

 

 

 

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(2.4.24)  人類衰亡史序説 コロナ その1    感染者数と死亡者数は正確か?

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 私は毎日ジョンズ・ホプキンス大学が発表しているコロナウイルスの感染者数と死亡者数の推移を見ているのだが、各国が発表する数字には明らかに不合理な数値が存在している。
人為的操作が加えられていたり、その国の置かれている医療制度の水準にかかわる問題があったり、また政府が全員のウイルス検査を行おうとしているか、必要不可欠の人に絞るかで全く異なる感染者数と死亡者数が表れている。

 最も悪質なのは中国で、習近平氏が武漢でコロナ対策の勝利宣言を出した後は、感染者数と死亡者数がほとんどいなくなってしまった。感染者や死亡者が出てもほとんどが他の病名に書き換えさせられている。習近平氏の偉大な勝利宣言に泥を塗るわけにはいかないからだ。
これは政治的に数値がゆがめられている典型的な例である。

 またロシアは感染者数が6万人を越えているが、死亡者数は500人レベルであり、致死率が0.88%と極端に低い。医療制度が世界最高水準といわれているドイツでさえ3.64%でスペイン、イタリア、フランス、イギリスが10%を越えているのと好対照になっている。
ロシアの医療水準はお世辞にも高レベルとは言えず、特に通常の人が通う病院の設備はお粗末な限りだ。
どうみても死亡者数が少なすぎるのはプーチン大統領が「我が国のコロナ対策は万全だ」と当初豪語していた言葉に合わせたとしか思われない数字だ。プーチン大統領に対する忖度といえるだろう。

 もう一つ不思議な数字はトルコの死亡者数だ。感染者は10万人を越え、ヨーロッパ並みだが致死率が2.45%と非常に低い。この2%台というのは韓国や日本レベルであって、トルコの医療水準と戦争経済を抱えている財政状況から見て少なすぎる数字に思われる。明らかに死者数については何らかの人為的配慮がなされている。ここもエルドアン大統領の独裁政権で、独裁国家ほど死亡者が少ない傾向にある。
北朝鮮などはたった一人の感染者も死亡者もいないという徹底ぶりだ。

 一般にヨーロッパ各国の数字は信頼に足るのだが、それでも統計方法が各国によって微妙に異なり、例えばイギリスでは自宅や養護施設で死亡したコロナ患者と思われる死者はカウントされない。理由は死亡者のコロナ検査を実施しないからで、フィナンシャル・タイムズの独自調査では死者は公表の約2万人ではなくその倍の4万人だと推計している。

 日本の場合は感染者数に問題がある。これは日本ではコロナ検査が医者が検査を必要とした人か、クラスター感染の可能性がある人を中心にPCR検査を実施してきたからで、韓国などは「日本が患者を隠ぺいしている」といつものように悪意に満ちた報道をしていた。
実際は国民全員の検査は物理的に無理で、そのようなことをすれば検査機関と保健所の機能がパンクしてしまうからどうしても絞らざる得ないのだが、韓国は検査を希望する人は全員検査する体制をとってきただけに鼻息は荒い。

 コロナの感染については現在PCR検査とは別に抗体検査を実施する国が増えているが、これは国民のどの程度がすでにコロナに感染し、その結果抗体を持っているかを調べるものである。
日本では最近慶応大学病院でコロナ患者以外で無症状患者のPCR検査を実施した結果、その6%が陽性だったことがわかり衝撃が走った。

簡単に言えば都内周辺の住民の約6%がすでにコロナ患者と推定されるからで、東京首都圏の人口を4000万人とするとその6%は240万人でこれは全世界の感染者数とほぼ等しくなる。(ただし慶応大学の今回のPCR検査の人数は60名程度)


 実際は症状の出ない感染者が多数いて、本人も気が付かないうちに回復してしまい、こうした人が次々に感染をうつしてきた可能性が高い。
この段階まで来ると感染者数を把握するより死亡者数をチェックして、死亡者が少なくなるような措置をとる方が合理的になってくる。何しろ感染者はインフルエンザと同様にあとどれくらい増加するかわからないのだから、感染しても重病にならず回復できれば幸いだ。
今はクラスター封じと重症者が死亡しなくなるような病院の体制つくりをしているが、そのうちに各国ともクラスター封じはあきらめて医療崩壊が起こらない措置に重点を移すことになるだろう。

 



 

 

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(2.4.23)  人類衰亡史序説 治療薬 その1 アビガンがんばれ

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 現在世界ではコロナ感染者数が260万人を越え、死亡者は18万人を越えている。この数字は把握できた患者数と死亡者数で研究者の間では実際の感染者数と死亡者数はこの10倍はいるのではないかとの指摘がある。
さらに問題はこの感染は収まるどころかところを変えて猛威を振るっており、当初は中国、次はヨーロッパ、そして現在はアメリカだがこうした国ではようやくピークは過ぎたと認識されているものの、次はアフリカと南米がパンデミックの中心になりそうだ。

 コロナウイルスに対して現在までのところワクチンも治療法も確立されてないため、唯一の有効な手段は隔離であって、人と人が接触しないことが唯一の感染防止策になっている。この方針に従って世界の主要都市や国家が都市隔離や国家隔離を実施しており、人々は原則家に引きこもっている。
しかしこの隔離政策は経済に対し甚大な影響を与えており、1から3月までのGDPは約3割程度縮小するものと予測されている。
そのため今急がれる案件はワクチンの開発と治療法の確立だが、新薬の開発には通常でも1年から1年半はかかるため当面の対応に間に合わない。

 そこで各国が挙げて研究しているのがすでに承認されている既往薬でこの新型コロナウイルス治療に役立つ薬はないかどうかの研究で、盛んに治験が行われるようになった。
現在までのところいくつかの薬品が候補に挙がっているが、その中に日本の富士フィルムが開発したアビガンという薬が有効ではないかとの報告が中国の研究者から上がっている。
アビガンは抗インフルエンザウイルス薬で、新型インフルエンザに対して効果があるといわれており、そのメカニズムはインフルエンザウイルスの増殖を阻害するからだという。

 実はインフルエンザウイルスとコロナウイルスは共通点があり、それはRNAウイルスということで、これはDNAが2本鎖なのに対し、1本鎖ウイルスであるところが同じで、アビガンはこの1本鎖ウイルスが複製する時の酵素の働きを阻害するのだそうだ。
現在日本でも最後の第3相の治験を行っており、この3相の治験が6月には終わるというから有効であれば治療薬として日本政府から承認を与えられることになる。
中国武漢大学での臨床実験では投与をした場合と投与をしなかった場合を比較すると、解熱作用と咳を止める効果が、日数にして約半分になったというから日本での治験で同様の効果があればこれはかなり有効な治療薬になりそうだ。

 現在世界経済は大恐慌前夜になっており、アメリカの失業率は大恐慌時のそれに近づいている。原油などは購入する人がいなくなりWTIの5月物は一時マイナス40ドルになってしまったし、現在の9月渡しのWTIも20ドルを切って、サウジもロシアもアメリカも真っ青になっている。
航空機会社は乗客率が従来の10%程度に落ち込んで、とうとうオーストラリアのバージン航空は倒産したし、これからますます多くのキャリアが倒産してしまうだろう。
ワクチンや治療法の確立が何より待たれており、アビガンがその一翼を担えれば日本は全世界に貢献することになるので安倍首相も熱心にあとおしをしている。。

 

 

 

 




 

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(2.4.22)  人類衰亡史序説 北朝鮮 その4   金正恩氏の重病説

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 このところコロナ関係以外のニュースはニュースでないような感度だが、アメリカCNNが報じた金正恩氏重病説には思わず目が釘付けになった。
内容は心臓の手術を受け現在重病の状態だというものだが、金一族は金日成も金正日もいずれも心臓病で死去しているから、「とうとう金正恩も家族病にかかったか」と一瞬思ってしまった。

 金正恩氏といえば北朝鮮で唯一のデブであり、他の人民はがりがりにやせ細っており、「われら人民の望みは一度でいいから首領様のように太って死にたい」という何とも涙ぐましい望みだ。
金正恩氏は極度の肥満で高血圧、糖尿病、心臓弁膜症、足底筋膜炎といった様々な疾患を抱えており、そのどれもが命取りになってもおかしくないほど症状は悪化しているといわれている。

 金正恩氏の今回の病気については他に足底筋膜炎が悪化し14年に手術をした足を再度手術をしているという情報もある。一方韓国政府は「そうした兆候は一切ない」とCNN情報等一切を否定している。

米軍が傍受している北朝鮮軍部の通信についても特段の異常は見られないということだから、病気であったとしても重篤な病状でない可能性が高い。

 

 そもそも金正恩氏の重病説が出たのは15日の北朝鮮最大の祝日日の太陽節金日成主席の誕生日を祝う祝日)につねに金正恩氏は幹部一同を引き連れて参拝していたのに、今回は参拝しなかったことによる。

太陽節という最大の行事に金正恩が出られないのは、やはり重病だからだ・・・・・・」という憶測が世界中に駆け巡った。


 北朝鮮では金正恩の個人独裁体制が確立していて、重要な案件はすべて金正恩の決定を必要とするから、重病人になってしまえば北朝鮮の政治がマヒしてしまう。
最近は妹の金与正氏が前面に出ることが多く、アメリカや韓国を口汚くののしっていたが、なにか金与正氏が次の後継者なのだろうかと思わせるような行動だ。

 北朝鮮情報については今一つ訳の分からないことが多く、北朝鮮で蔓延しているはずのコロナ感染についても対外的には全く感染者はいないとうそぶいているし、トランプ大統領が「金委員長からよい手紙を受け取った」とアナウンスメントした後で北朝鮮当局者は「最近わが指導部からどんな手紙も送っていない」と否定するコメントが出される始末だ。
何が起こっても驚かないようにしておくのが、北朝鮮に関しては最も妥当な態度だろう。

 

 

 

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(2.4.21) 人類衰亡史序説 アメリカ その7 原油価格がマイナスなんて!!

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 さすがにこれには驚いた。アメリカの原油価格WTIの5月物の価格がバーレル当たり一時マイナス40ドルになってしまった(終値はマイナス37ドル)。
価格がマイナスなのはかなり特殊要因があって現在オクラホマにある貯蔵タンクがいっぱいになり、一方原油生産は従来のままだから貯蔵する場所がなくなりつつあるのが原因だ。そのため5月の期近物についてWTI価格が急落してしまったのだが、6月以降の価格については現状20ドル前後になっている。

 したがってこれだけを見て原油価格が今後マイナスになると即断することはできないが、一方今のままの生産が継続し、コロナウイルスによる需要低迷が続けば6月物についても同様の価格がつくことも想定される。
WTIだろうが北海ブレンドだろうが、過去にマイナスの価格がついたことはないのだからこれは明らかに一大事件だ。
現在世界で必要とされる原油需要は一日当たり10000万バーレルといわれているが、コロナによる需要減で現在は3割減の7000万バーレルと推定されている。
OPECプラスは先に5月より970万バーレルの減産に同意したが、この程度では原油が市場にだぶついてしまう。

 6月以降のWTI価格はほぼ20ドル程度だが、これでもほとんどのアメリカのシェールオイル会社やロシアの石油会社は赤字で倒産してしまいそうなのに、マイナスになってしまえば生産をしないのがベストの戦略になる。
アラブの原価はサウジアラビアが約5ドルといわれており、赤字になることはないがサウジは現在イエメンでイランが支援するフーシ派と激戦を展開しており、予算をバーレル当たり90ドルに設定している。赤字分は資産の切り崩しだからこれではサウジの蓄えられた資金が底をつくのも時間の問題だ。

 コロナ禍は今やどうにもならない水準まで世界経済をむしばんでおり、リーマンショックどころではなく大恐慌並みの津波が押し寄せている。アメリカをはじめドイツやイタリアやスペインもコロナ対策よりは生産再開を目指しているのは、このままではコロナで死亡する国民より餓死で死亡する国民のほうが多くなりそうだからだ。
アメリカの失業保険申請者はすでに1000万人を越えこのままいくと2000万人にも及ぶ可能性がある。
アメリカ以外の国も似たりよったりで、失業者が街にあふれだしており、チャップリンが描いたモダン・タイムスの世界に近づいた。

 これほど原油に対する需要が落ち込んだのは史上初めての経験だが、空には飛行機が飛ばず、海にはクルーズ船なく、陸上では新幹線や自動車が走る必要がなくなり、工場は閉鎖され、国民はみな家に閉じこもっているのだから原油需要がなくなるのは当然だ。最もおかげで一時的ではあろうが温室効果ガスが世界の空からほとんど消え去ってしまったのは喜ばしいことだ。

 

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(2.4.20) 人類衰亡史序説 日本 その13   一般外来の患者が受診できない

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 日本では感染者数が1万人を越え、各都道府県の拠点病院でコロナ患者の受け入れを強化するためその他の病気の患者が締め出されつつある。
今までガンや心臓病や脳梗塞等が重度疾患の3大要因であったものが、今ではコロナの重篤者が最も緊急の患者になっている。
私も先日胃の調子が悪くて近くの病院でCTスキャンと胃カメラで胃の内部をチェックしてもらい、とくには問題がないといわれた。それでも胃の不調が収まらなかったが、医師から「これ以上のチェックは大腸がんのチェックになりますが、それをするにはより大きな病院でしなければなりません。しかし今はコロナ対策で余裕がなさそうです」といわれた。

 コロナが蔓延してそちらの対応におおわらわの病院に行って、「胃は大丈夫なのですが大腸の検査をしてください」とはとても言えないので、これ以上病院には行くことをやめた。
私の場合はその程度で済むのだが、本当に脳梗塞のような重篤な患者としたら「コロナ患者と俺とどっちが大事なんだ」といいたくなるような状況に近づいている。

 都もその点は重々承知しているようで、コロナ患者のうち無症状者や軽度の患者は都が用意したホテルで経過観察することにしており、他の自治体もおおむね同様の措置をとることにしている。
もともと軽症患者や無症状患者に対しては病院は何の治療もできないのだから病院に隔離するよりホテルに隔離する方が合理的だ。
一方でホテルには顧客がほとんどおらず、経営を維持するためにもこうした患者の一時入院に対応するのが妥当な措置になっている。
幸いまだ日本のコロナの死亡者は200名を若干越えた程度で、この段階では医療崩壊とは言えないが、今後急激に患者数が増えれば確実に医療現場は限界を越え、年寄りの患者を中心に次々に死亡してしまうイタリア型になる可能性もある。

 日本のコロナの医療現場を他の外国の医療現場に比較すると、完全に崩壊したイタリアやスペインの致死率は10%を越えており、反対に医療崩壊を防いだ韓国やドイツや、そして日本は2%前後の致死率にとどまっている。
この2%か10%かが世界のコロナ対策の成功と失敗の分かれ目であり、日本は何とか医療崩壊直前で踏ん張っているというのが実情だ。

 だが油断は禁物で各都道府県の拠点病院のいくつかでは院内感染が広まり、医療行為をすることが不可能になっている。医療従事者の感染は戦争イメージでいえば前線の指揮官が次々に戦死しているイメージだ。
こうした状況下で今アメリカやヨーロッパではコロナより生産再開を急いでいるが、この戦略は失敗すると第二波の感染につながり、今以上の苦痛を国民に強いることにもなりかねない。
どこも手探りでどれが最適か判断がつかず、どの国も途方にくれているのが実情だ。

 



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(2.4.19) 人類衰亡史序説 中国 その9  統計とは嘘をつくもの

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 4月17日、中国が武漢市の感染者数を急に訂正し1290名の報告漏れがあったとWHOに通知した。もともと中国の感染者数と死亡者数には疑念が持たれており、多くの患者の実数を隠しているに違いないと世界では見ていたので、やはりそうかと世界は納得した。
しかしこの数字は感染者数の数字であり、なぜか死亡者数の数字はない。毎日の統計を見ていると中国の死亡者数はほぼ毎日ゼロであって、WHOのテドレス事務局長が「世界の見本だ」と激賞しているが、テドレス氏は中国のポチだからこれも世の笑いものになっている。

 中国の感染者数と死亡者数が劇的に消滅したのは習近平氏が3月10日に武漢市でコロナの終息宣言をしてからだが、それ以降武漢市は当然で他の都市でも新たな患者や死亡者を計上することができなくなってしまった。

その後は医師が患者の発生を報告すると「お前は習主席がコロナ終息宣言をしたのに、習主席と中国共産党の顔に泥を塗るつもりか」と当局より待ったをかけられている。すべての患者は風邪やインフルエンザに病歴を書き換えられており、おかげで中国の新規感染者数は海外からの帰国者に限定して発表されることになった。


 今はロシアで働いていた中国人が大挙して帰国しているが、国境のある黒竜江省が中国最大の感染地帯ということになっている。
その結果「今や感染者はロシアよりもたらされている」などと中国の衛生当局が言うので、ロシア側はひどいおかんむりで、「もともと武漢が発生源なのになにをいうか」と非難の応酬をしている。

 

非難の応酬といえばもう一つアメリカのメディアが「感染源は武漢にあるウイルス研究所で、ここでコオモリのコロナウイルスの研究を行っていたが、それが外部に漏れたのだ」と報道している。慌てた中国当局が武漢のウイルス研究所の責任者に「研究所の感染防御策は完璧であり、決して外部に漏れることはない」と釈明させている。

ただしこの研究所でコウモリのコロナウイルスの研究をしていたことは確かで、トランプ大統領は全力を挙げて感染源を突き止めるとこちらも息巻いている。


 中国は自国に都合が悪い数字や事件はすべて隠ぺいするのが常套手段で、これは中国共産党の権威を守るために必要不可欠の措置と認識されている。よく知られていることでは天安門事件は存在しなかったことになっているし、2011年に温州市での高速鉄道追突事故では高架から落ちてしまった車両を穴埋めにして何事もなかったように見せかけようとした。

今回のコロナウイルス対応では昨年12月にすでにコロナウイルスは蔓延していたが、「人から人への感染は存在しない」などとうそぶいていた。

中国共産党には無謬神話というものがあり、誤りがない中国共産党は永遠に中国を率いていく資格があるというものだが、実際は誤りばかりだから、その誤りを隠ぺいすることで正当性を担保してきている。

 今回のウイルスの報告もそのたぐいで、現実の報告が政治的にバイアスがかかっているのは当然で、実際の患者数や死亡者数は報告されているものの数倍ではないかというのが常識的な判断になっている。

中国の報告数字を信じているふりをしているのは中国のエージェントだけであり、本当に信じているのは単なる愚か者だけだ。

 


 

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(2.4.18)  人類衰亡史序説 世界経済 その2 もはや生産に立ちかえらなければ・・・・

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 ここにきて主要各国が生産再開に向けた道順を模索し始めた。確かにコロナ禍は怖いが、それ以上に生産が停滞し1930年代の大不況に陥ることはさらに怖い。アメリカではトランプ大統領経済再生ガイドラインを発表し、3段階で通常活動に戻る道筋を示した。
第一段階 テレワーク以外の通勤を認める。 第二段階 学校を再開する。 第三段階 すべて通常通りとする。これはガイドラインで各州の知事が実情に応じて各段階の時期を設定する。
最も感染者数の多いニューヨーク州のクオモ知事は外出禁止令を来月15日まで延長すると表明して、いまだ第一段階の経済再開には応じないと反論した。

 現在世界経済は大恐慌以来の絶壁に差し掛かっている。IMFは先に2020年の世界経済見通しを発表し、年率にして3%減少するとの予測を行った。日本やアメリカやヨーロッパが▲5~▲7%の減少になり、中国が+1.2%、インドが+1.9%と見込まれている。
問題はこのIMFの予想が適切かどうかだが、日本、アメリカ、ヨーロッパの予想はまずまずだが、問題は中国の予測数字である。
中国は本年度の目標を5.6%にしたが、こうした数字は政治的バイアスがかかっており、すでに2019年はマイナス成長かそれに近い数字になっていると世界の研究者は想定している。

 簡単に言えばIMFは2019年の成長実績を6%程度と想定しそれよりも5%程度コロナ禍で生産が縮小するとはじいているが、実際の2019年の実績が0%だとすれば2020年は▲5%程度と主要各国と同程度の減速にならなければおかしい。中国のGDPの割合は約15%だからこの15%に▲5%をかけると▲0.75%となり世界のGDPを▲0.75%押し下げることになる。だからIMFの予測は▲3%でなく▲4%になると想定しなければならない。
さらにこれが一年限りの災厄であればリーマンショック以下大恐慌以上で済ませられるが、コロナの蔓延が来年も続けば来年の世界景気もマイナスになり、だんだんと世界恐慌レベルに近づいていく。

 アメリカだけでなくイタリアやスペインやドイツといった国々も、生産再開に向けたスケジュールを歩み始めたが、人々が家に閉じこもり外出は食料品と医薬品の買い出しだけでは、多くの低所得階層の労働者の生活がほし上がり、巷には失業者があふれかえり政府は失業手当の支給で国庫が空になってしまうからだ。
現在各国はコロナ対策として200兆円から100兆円規模の特別予算を計上しているが、こうした予算は税金で賄うことができないからほとんどが赤字国債の発行によって賄おうとしている。

 ここで問題になるのは赤字国債の発行をしても国債の利回りが上昇しない国と、急上昇してしまって国家財政が破たんする国に分かれることだ。赤字国債をほぼ無制限に発行できるのはアメリカ、日本、ドイツ、スイス、オランダといった基軸通貨国か経常収支が黒字国であり、反対にブラジルやアルゼンチンやベネズエラといった経常収支赤字国は国債の発行で利回りが急上昇しコロナ禍をやり過ごすことができない。
その中間のロシアのような資源国は資源価格の推移に規定され、特に原油価格が20ドルを下回るようでは完全にピンチだ。
中国は統計処理だけでGDPの維持を図ってきたが、先進各国と足並みをそろえて不況になるのは確実で、後どの程度不況対策費を捻出できるかにかかっている。

 すべてはコロナウイルスの収束状況にかかっており、世界最大の感染国のアメリカはいまだピークにさしかかっておらず、日本も同様でこの4月から5月が最大のピークを迎えるだろう。そのあとはアラブやアフリカや南アメリカが感染の大爆発を起こしそうで、こうした国のほとんどは不況耐久力はないから世界経済の上昇はなかなか大変だ。IMFの予想はかなり楽観的なものでそれよりも状況は悪化すると思っていたほうがいい。

 

 

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(2.4.17)  人類衰亡史序説  中国 その8   なぜ武漢からコロナウイルスは拡散したか

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 考えてみれば不思議なことである。なぜ新型コロナウイルスが武漢から拡散したかである。中国政府の発表では「武漢の市場で販売されていた野生動物(コウモリ等)が発生源である」ということになっていたが、中国には武漢並みの衛生状態の市場はいくらでもあり、かつ中国人が食べられるものはなんでも食べるのは常識で、武漢の住民だけが特殊なのではない。
もし言われているように、今回のウイルスがコウモリに感染しそれが人間に感染したとしたとしても、コウモリは中国人にとってスープの出汁をとるのに普通に利用されている食材だから、何も武漢が特別に感染源になる理由はない
さらに不思議なのは中国で感染がピークを迎えていた時に、中国外務省の報道官が「これは米軍が持ち込んだ生物兵器だコウモリに感染させた兵器)」とことさらこのウイルスが意図的にばらまかれたものだと強調していたことだ。

 私は当初このウイルスが中国発なのはゲテモノ食いの中国人なら当然にそうしたこともあるだろうと思っていた。しかし最近になりアメリカのFOXニュースが、「このウイルスは中国科学院武漢ウイルス研究所でコウモリを使ったコロナウイルスの実験中に、職員が感染しそれが武漢市内に広まった」と報道した。

FOXニュースはトランプ氏のお気に入りの報道機関だからフェイクニュースを流しているのかと思っていたが、トランプ氏と敵対するワシントン・ポストが「アメリカ大使館科学担当が18年1月に数回同研究所を視察した際、あまりに管理のずさんさが見えていたのでウイルスの拡散の懸念があると国務省に報告していた」という記事を掲載したので、これはと思った。

 この研究所はコウモリによるコロナウイルスの研究を行っていたということで、米国メディアの報道によると「中国政府はこのコロナウイルスが同研究所から拡散したことをいち早く認識したが、市場の野生動物のせいにしてそのように公表した」と伝えている。

たしかに「なぜ武漢からか?」という疑問は深く追究されてよい疑問だ。トランプ大統領は「この悲惨な状況について徹底的な調査を行っている」と述べており、遺伝子解析等の最新技術で真相に迫ろうとしている。

最もどんなに証拠を突き付けても中国政府はいつものように「知らぬ存ぜぬ」で押し通すだろうが、このような世界の経済を崩壊しかねないパンデミックを引き起こした責任はとってもらわなければならない。

 中国共産党とは嘘で固めた強固な組織で、嘘こそが体制を守る唯一の方策だから今後とも嘘の拡散を続けるだろう。そして20世紀のヒットラーに比肩するのが21世紀の習近平で、人類は中国のための今後もひどいパンデミックの惨禍をこうむり続けるだろう。

もはやこれほどひどい組織が存在することは人類の恥と言っていい。

 


 

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(2.4.16)  人類水節序説 航空業界 その1 あと何か月生き延びられるか?

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 もはやどうにもならないというところまで追い込まれている業界がある。航空業界である。ほぼすべての国が国境をとざし、外国人の入国もまた自国民の出国も許さないため、飛行機は駐機場でむなしく待機させられ、パイロットも客室乗務員も管制官も空港の販売員も全くする仕事がなくなりつつある。
成田空港などは二本ある滑走路を一本閉鎖しても、離着陸する飛行機はまばらでこれほど暇になったのは開設以来初めての事態だ。

 ANAもJALも4月の国際便は対前年比9割減少、国内便も6割の減少している。航空各社の手元資金はほとんどそこをつきつつあり、業界は政府に約2.5兆円の緊急支援を要請している。これとてもまだ楽観的な数字で最終的にどれだけの支援が必要になるかは見当もつかない。
海外からの日本への旅客数は3月に対前年比93%の減少になり、4月も同様の傾向が続いている。旅客が全く消えてしまった。
最もこれは日本だけでなくどこの国際空港も同じで平均して9割の減少になっており、もはや航空産業は存在してないも同様な状態になってきた。

 コロナウイルスの蔓延が収まるまではどこの国も国境を閉ざす以上の有効な対策は取れない。空港はほとんど閉鎖状態であり、飛んでいるのは自国民を帰国させるためのチャーター機や貨物機だけといったような状況で、入出国手続きのカウンターには人影がない。
このままいくと全世界で約4割の航空業界の従業員が失職するといわれており、その数は2400万人と見積もられている。

 日本では当初は2020年はオリンピックの年であったし、4000万人の外国人旅行客が日本を訪問すると想定していたが、1月こそまだ観光客はいたが2月は58%減、3月93%減と日を追って厳しくなり4月もほぼ3月と同様の状態が続いている
これではとても4000万人などという目標数字に到着するはずもなく、19年度の3200万人を大幅に下回ることは確実で、コロナウイルスの収拾が図られるまでは、月ごとに前年度比1割程度の旅客数しか見込めないだろう。

 それでもナショナルフラッグについては国家が挙げて支援をするだろうが、LCCのような弱小の航空会社についてまで政府支援は届かないと思われるので、さしも隆盛を誇ったLCC各社がバタバタと倒産するか身売りをするだろう。
航空業界が立ち直るのはこのコロナウイルス騒動が収束してからだが、それはワクチンと治療法が確立されなければ望むべくもないので、後1年程度は暗黒の状態が継続する。

 かつては花形産業ともてはやされた航空業界だが、ナショナルフラッグはLCCとの競争に負け、今はコロナに負けてしまい悲しいほどの衰退産業になってしまった。よもや21世紀のこの時代に人々が自宅に引きこもり、外出を自粛し、県外や外国に行くことを禁止される時代になるとは思わなかった。

今回のコロナが収束しても世界的規模のパンデミックは10年ぐらいの間隔で再び中国から発生するだろうから、もはや人々が自由に外国に遊びに行く時代は終わったようだ。

 

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(2.4.15) 人類衰亡史序説 スゥエーデン その1 人類史上最大の実験 すべての人が感染したら・・・・・

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 全世界的にコロナウイルスが蔓延しすでに感染者数は200万人、死亡者は13万人にのぼっているが、ヨーロッパのほとんどの国がロックダウンを実施しているのに対し、スゥエーデンだけは、ほとんど何もせず自然に任せている。

この人口1000万人の公衆衛生を指導しているのは、アンデシュ・タグネル氏だが、氏は1995年のザイールでのエボラ出血熱の対策の責任者で、その時の功績が大きく評価されている人だ。

 そのタグネル氏が率いる公衆衛生局の方針は「スゥエーデン国民の57%が抗体を持つようになれば、インフルエンザと同様の恐れる感染症でなくなり、後は重傷者のみの対応で済むはずだ」というもので、基本的には街の活動については何ら制限を設けない方針になっている。
実際街には人があふれ、人々はマスクをせず、カフェやバーはいつもの賑わいになっている。
現在感染者数は約11、000人で死亡者は約1000人だが、これは隣国のノルゥエーやフィンランドに比べれば特に死者で多いが、一方感染爆発をしているイタリアやスペインやイギリス比較すれば感染者数も死者数も圧倒的に少ない。

 現在までのところこのスゥエーデン方式に対する各国の評価は賛否両論であり、一方スゥエーデン国民は概してタグネル氏率いる公衆衛生局を支持している。
どうせかかるなら全員がコロナウイルスに感染して抗体を持つ方が合理的だとの判断で、重症患者が発生した時医療崩壊が起こらずに重傷者の治療ができればそれなりの説得力を持つ方式といえる。
幸いにスゥエーデンの医療福祉体制は世界最高水準で、今のところ医療崩壊も起こらずに推移している。
この方式はスゥエーデン独自でどこの国も採用しておらずまさに世界史的実験だが、その帰趨が注目されている。

 一方で厳重なロックダウンをしてきたスペインやイタリアやフランスやドイツといった国々は、経済に対する悪影響が大きすぎて悲鳴を上げだした。仕事はテレワーク以外を認めず、公共交通機関はすべて運休し、空いている店は食料品店と薬局だけだと、それ以外の職業に従事していた特に日給の貧しい労働者の生活が成り立たなくなってきた
これならコロナで死ぬのと、飢えて死ぬのとさして変わりがないではないか・・・・・・
約8割の経済活動がなされていない状況になってしまい、GDPは一体どこまで落ち込むのかわからなくなっている。
ここにきてスペインもイタリアも建設業者等の一部の業務の再開を始めたが、そうでもしないと社会が完全に窒息してしまい、人々がパンすら手に入らなくなりそうになったからだ。

 一方ロックダウン方式とスゥエーデン方式のちょうど中間あたりにあるのが我が国のコロナ対策になっている。非常事態宣言が出され遊興関連の店や施設は営業を自粛し、学校は小学校から大学まで休止しているが、その他の小売りやスーパーやホームセンターは開いているので、生活に特に支障が出ることはない。
ここ千葉でもまだマクドナルド店すら開いていて、私が個人的に困ったのは一部の本屋が営業を自粛していることぐらいだ。

 この中間をとった日本方式は感染者数の増大を抑えるのにはやや力不足の感はあるが、一方で経済をできる限り通常状態にとどめて経済的パニックを起こさないという点ではそれなりの効果がある。
この方式がうまくいくかはこれも世界史的実験で、ロックダウンを実施している国のメディアからは「感染爆発をとどめることはできない」と手厳しく指摘されているが、一方でスゥエーデン方式といった何もしない国もあるのだからそれなりの実験と言っていい。

 ポイントは死者数を増加させないことで、致死率が2%程度を維持できたならば、医療崩壊を起こさずうまく処理しているということになりそうだ。安倍首相の世紀の実験が好結果をもたらすことを望むが、今のところどうなるかの結論を出すのは早すぎる。

 

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(2.4.14)  人類衰亡史序説 中国 その7  中国の統計数字を信じるなんて、あんたアホあるか!!

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 この17日に中国国家統計局から1月から3月のGDPが発表される。市場は固唾をのんで発表数字を待っているが、待つまでもなくマイナスなのはわかりきっているのだが、その数字をどこまで粉飾するかが焦点になっている。
今までも中国国家統計局は何があっても党中央が目標にした数字を実績数字にしてきたが、今回もそれを踏襲して世界の嘲笑を浴びるのか、本当の数字を公表するか(マイナスか)、それとも鉛筆をなめて3から4%程度の成長があったことにするか、どれを選択するかの興味深々である。

 もともと中国共産党が実態を正しく反映した数字など過去に一度も出したことがなく、すべては政治によってバイアスがかけられてきたのは承知の事実だ。現在最も世界の嘲笑を浴びているのはコロナウイルスの感染者数と死亡者の数字だが、3月10日に習近平氏が武漢でコロナ終結宣言を出したとたんに、国内から感染者と死亡者が消えてしまった。現在発表されている数字は国外からの感染者に限られており、特にロシアからの帰国者に集団感染があると発表されている。
今やコロナウイルスはロシアからもたらされている」と中国の衛生当局が発表するものだから、いたくロシアの心を逆なでしている。
もともとは武漢で発生したのが、今ロシアに感染したのじゃないか。感染源がロシアになったとは何事だ!!!

 中国はコロナを克服したのだからコロナより経済再建が第一だと、これも習近平氏の託宣をそのまま述べているが、中国の失業者数はここ1月から3月までで約500万人になったと推定されている。その中で失業手当の対象者は229万人で、一人当たりの失業手当は月3万円になっている。
中国の一人当たりのGDPは約1万ドルで、日本の約4万ドルの4分の1だが、都市労働者だけに限れば日本とさして相違はない。
都市部で生活するにはアパート代で約4万円程度かかるから、これでは焼け石に水といったところだ。

 さらに問題は約3億人といわれる農民工の問題だ。農民工には失業保険が払われないが、これは受給資格が10年間保険金を収めたものとなっているからだ。農民工は職場を渡り歩く臨時工だから当然10年間も保険金を収めていない。
500万の失業者のうち半数以上の無資格者はほぼ農民工と思っていいが、こうした人々が生活苦にあえぎ政府の保護を求めて労働争議を繰り返している。香港のジャーナリストは1月から3月の間に約500件の労働争議があったと推定している。

 

 中国経済はたとえ中国内の生産が開始されても、国外に売るべき市場はどこも閉鎖されており販売ができない。もともと中国の統計は生産統計で販売がどうなされようとも(売れるか売れないか関係なく)GDPに計上されるのだが、これではいくら生産しても利益にならないのだから、当然労働者に対する賃金が支払われない。賃金が払われなければ農民工は働く意味がない。このままいくとリーマンショック時の失業者2000万人をはるかに超える5000万人程度失業者が出ることが予想される。当局発表では完全にコロナ問題を克服したことになっても、巷では失業者があふれることになる。

習近平政権としてはリーマンショック以上に体制が揺るがされる事態になりそうだが、今回も嘘で逃げおうせることができるか興味は尽きない。

 

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(2.4.13) 人類衰亡史序説  WHO その2   なぜWHOの統計は採用されないか

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 とても不思議な感じがする。全世界のコロナウイルス感染者数と死亡者数の統計はWHOの公式特設情報ページの数字が採用されず、もっぱらジョンズ・ホプキンス大学の統計数字があらゆるメディアによって採用されていることだ。
ジョンズ・ホプキンス大学はアメリカのメリーランド州にある私立大学で、医学部が世界最高水準にあることはよく知られていたが、まさかコロナの統計数字の最高権威になるとは思いもしなかった。

 なぜWHOの統計でなくこの大学の数字が全世界で参照されるかといえば、データの更新がリアルタイムで行われているからだ。例えば最新時点でWHOの感染者数は1.696.588名なのに対して大学の数字は1.850.220名となっており大雑把に言って2日ほどWHOの数字は遅れている。ニュースでは最新時点の数字がほしいからすべてジョンズ・ホプキンス大学の数字を参照することになる。
実は私もこの大学の数字を毎日チェックしており、各国別の感染者数と死亡者数が即座にわかり非常に重宝なのだが、一方WHOの数字は大陸別・地域別にまとめられており国別の感染状況分析にはほとんど役立たない。

 この大学では1月22日から大学のシステム科学技術センターが中心になり国家が発表する感染者数と死亡者数のデータを24時間体制で更新をしているようだ。時間を変えてチェックしてみると数字が微妙に変わっているのでそのことがわかる。

このデータを基に日本では「(毎日更新)新型コロナウイルス国別発生状況まとめ」というサイトがあり、このサイトを見ると日別・国別に感染者数と死亡者数と増加数がチェックできるので、どこが今感染爆発になっているかわかるし、また落ち着いてきているのかもわかる。

 

 ただしあくまでも各国が発表する数字をリアルに計表に反映させているだけだから、中国のように統計を意図的に操作している国の数字も含まれており、統計データの正確性を保証するものではない。
一般に低開発国の数字は特に感染者数の把握には失敗しているようだ。何しろ検査キットがないものだから症状だけで判断しているはずで、症状が出ないか軽い患者はほとんど把握がなされない。死亡者だけが突出して多い国が多いが(致死率が高い国が多いが)これは、死亡者だけがかなり正確に把握されているからだと思う。

 今回のコロナウイルスの致死率については二極分化されつつあり、医療崩壊がなされていない国は致死率2%前後、医療崩壊があれば致死率10%程度に集約されつつある。
現在はそうなのだが、低開発国で医療が存在しない場合がだんだんと明らかになってくると、この場合の致死率は20%程度になるのではなかろうかと想定している。

 毎日ジョンズ・ホプキンス大学の統計数字を見ているため、各国別のコロナ発生状況がわかってきて、日本は今大爆発寸前だということもよくわかる。実に便利な統計を提供しているのだが、それに引き換えWHOの統計事務処理能力のなさは目に余る。

中国のお先棒を担いで政治的なことだけを念頭に活動しているとこうした場合全く役に立たないことが証明される。

 

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(2.4.12)  人類衰亡史序説 サウジアラビア その2 アメリカに協調減産を呼び掛けているが・・・

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 原油価格を安定させるための協調減産の話し合いはOPECプラスで日産1000万バーレルの減産で合意したはずなのだが、メキシコがクレームをつけて暫定合意にとどまっている。また減産期間は5月、6月だから現在の供給過剰状態をすぐに解決するものでもない。
しかもコロナウイルスによる全世界的な経済停滞により原油は2500万バーレルから3500万バーレルは余剰となっており、たった1000万バーレルの減産では焼け石に水だ。
市場はこうした減産が実質的にはほとんど効果を及ぼさないとみており、本日のWTIは23.21ドルで減産発表前とさして変わらない。

 サウジアラビアとしてはOPECプラスがいくら減産しても、最大の原油生産国のアメリカが参加しなければ効果がないも同然で、サウジはアメリカに日産500万バーレルの減産要請をしている。しかしトランプ政権はこれに応ずるつもりはない。

我が国のシェール生産会社は民間資本だからサウジやロシアのような強制減産を指示することはできない。このままいけば年末までに約200万バーレルの減産になるだろう」と実に曖昧な返事をしている。

 アメリカの本音はサウジとロシアに減産させ価格を上昇させて、アメリカはあくまで商業ベースでの減産にとどめて漁夫の利を得ようということだ。これにはサウジとロシアが納得しない。

現在の原油生産の損益分岐点はバーレル当たりサウジが5ドル、ロシアが40ドル、アメリカが40~60ドルとなっており、競争をすればアメリカが真っ先に根を上げる構造になっている。
すでにアメリカのシェールオイル生産会社には倒産が出ており、このままの価格が推移すればバタバタとシェール会社は倒産する。

 まさにチキンゲームになっており原価ではサウジが圧倒的に優位だが、サウジにも弱点がある。イエメンでの戦争に勝利するための戦時財政になっており、財政均衡を図るためには90ドルの販売価格が必要になる。当然不足分は過去にため込んだ資産を取り崩すことになり、いつまでも威張っているわけにはいかない。

ロシアは40ドルで予算を組んでおり、さらにコロナ対策として緊急予算を組まねばならず、現在の20ドル前半の価格ではすぐさま財政がひっ迫する。
アメリカのシェール産業の原価は最も高く、このままいくと倒産が続出する。そして最も懸念されるのはこうした会社が数百億ドルの社債を発行しており、しかもそれのほとんどがジャンク債であることからいったん倒産が始まると社債市場が大荒れになる。
特にこの社債がCLO(ローン担保債権)に組み込まれていることが問題で、リーマンショック時のサブプライムローンと同じ構造になっているので、金融恐慌を引き起こしかねない。

 今はアメリカが500万バーレルの減産に応じるか否かを市場は固唾をのんで見守っており、決裂すれば20ドル前後で原油価格は低迷する。一方サウジは戦争遂行が不可能になり、プーチン政権はその基盤が危うくなり、トランプ政権で金融恐慌を引き起こすことになる。まさにチキンゲームが繰り広げられており、コロナの盤上の乱舞はどのように収束するかわからない。





 


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(2.4.11)  人類衰亡史序説  WHO その 2  中国の代理人と台湾との確執

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 WHOのテドロス事務局長と台湾の祭英文総統が互いに非難の応酬をしている。テドロス氏によれば「ここ3か月間にわたって人種差別的な中傷を台湾からされているが、台湾当局はこれに対し何ら措置をとらない」というものだった。どんな中傷かは不明だがこれが台湾からだとテドロス氏が決めつける理由が今ひとつわからない。インターネットでの中傷はなりすましがいくらでも可能だから、テドロス氏がシステムのプロでもない限り相手を特定することは不可能だろう。

 一方これに対し祭英文総統は「台湾は長年国際組織から排除され、だれよりも差別と孤独の味をわかっている。テドロス事務局長には台湾にきてもらい、差別を受けながらも国際社会に貢献しようとしている姿を見てほしい」と反論した。
テドロス氏が中国よりというより中国の傀儡であることは国際社会の常識であり、トランプ大統領の指摘の通り、1月30日まで緊急事態宣言を出さなかったのは中国の意向を受けてのためで、「これは中国国内問題で必ず解決するから騒ぎを起こすな」と中国から口止めされていたからだ。

 トランプ大統領は国内の感染拡大でアメリカが大被害を受けているから怒り心頭で「中国が長い間武漢でのコロナウイルスの発生を隠していたために国際社会に多大な損害をもたらしている。アメリカはWHOに中国の10倍の資金を拠出しているのにもかかわらず、テドロス事務局長は中国の感染対策を激賞する等信じられないような茶坊主」とこき下ろしている。

 現在国際機関の多くが中国に乗っ取られているのはアメリカが国際機関を無視してきたからだが、今回のような問題が発生するとアメリカとしても無視できなくなった。あまりにアメリカの被害が大きく全世界のコロナ患者の3分の1がアメリカだから責任を追及したくなるのは当然だ。

テドロス氏がなぜ中国よりかといえば、WHOの事務局長になれたのは中国の後押しがあったことと、そもそも母国エチオピアは中国のアフリカにおけるショーウィンドウだからだ。これについては以下に詳細に記載しておいた。


http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-e3fb73.html

 日本人は長い間国際機関、わけても国連とその下部組織は世界人類にとって公平で世界のために献身していると思っていたが、ユネスコが韓国に乗っ取られている現状を見て愕然とした。事務総長が韓国のハン・ギブン氏だったときのことだが、明治日本の産業革命遺産の登録申請をしようとしたとき、ことごとく韓国の言いがかりといっていいような反対にあった。実はハン・ギブン氏が裏で糸を引き自身を韓国大統領選挙で優位に立たせるために、日本を意図的に貶めて韓国民の喝采を得ようとしたからだ。
日本を徹底的にいたぶれ。そうすれば君はユネスコの幹部にしてやる」頭の黒いユネスコのネズミが暗躍した。

 今回は台湾とWHOとの確執になっているが、裏で中国がテドロス氏を買収していることは確実で、中国はどこにおいても買収工作を行うのが中国人のアイデンティティになっている。
台湾が人種差別的な発言を意図的にするはずはなく、おそらく中国のサイバー部隊が暗躍したのだろうが、今や中国はコロナ戦争において反撃を開始しているので、テドロス氏の反撃も中国とタイアップしたものと想定するのが一番妥当だろう。



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(2.4.10) 人類衰亡史序説 アメリカ その6  ニューヨーク 世界の中心がマヒ

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 世界の中心といえばニューヨークだが、その街が機能停止に陥っている。コロナウイルスの死亡者数はニューヨーク州全体で7067人であり、毎日のように死亡者数は増加している。4月9日の死亡者数は799人だった。死体安置所は満杯になり現在は冷凍庫に一時的に安置し葬儀を待っているが、葬儀場もフル稼働で最新の死亡者の葬儀は今月末まで待たなければならないという。
クオモ州知事は毎日悲壮な顔で感染者数と死亡者数を発表しており、何より医療現場が医療崩壊に陥っているという。
何もかもが足りない。人口呼吸器、マスク、防御服、その他すべてだ!!」

 クオモ知事は連邦政府に医療器具をすぐに整備してもらいたいと要請していたが、埒があかないため中国から1000台の人口呼吸器の提供をしてもらった。トランプ大統領は中国に借りを作るのが嫌なため中国の申し出を断っていたが、現場を指揮するクオモ知事としては次々に死亡していく市民を救うためにはわらをもすがる思いだ。

 ニューヨークの街は外出禁止令が出されているためガラガラで、特に金融関連やIT関連の高所得層はさっさと別荘にこもってテレワークを行っており、現在ニューヨークに残っているのは低所得層のヒスパニックと黒人が主体になっている。
こうした低所得層は主として低賃金のサービス業で働いており、職場に通うためには地下鉄を利用しなければならない。

密閉、密集、密接の3蜜環境でその日暮らしの生活を行っているが、こうした階層を中心に爆発的にコロナウイルスが蔓延している。


 アメリカは全体としては豊かな国だが、富は一部の人に偏っており1%の金持ちと99%の貧乏人の世界になっている。こうした状況になったのはアメリカがグローバリズムを声高に叫んでいた20世紀の後半からで、企業はグローバル化された世界で最も賃金が安く相対的に教育水準が高い国に企業進出を加速化させていた。そのターゲットになったのは中国で全世界の企業が中国を目指して殺到していた。

このグローバル化の最もてひどい被害をこうむったのはアメリカの工業労働者で、それまでGMやGEといった大企業で世界最高水準の生活をしていたのが、たちまち失職しマクドナルドの時給1000円の低所得者になってしまった。


 トランプ大統領が大統領になれたのは、こうした見捨てられた元工場労働者のために企業を中国からアメリカにとりもどすと約束したからで、崩壊した中産階級を再びアメリカ社会の中核に据えるとアメリカ人に夢を与えたからだ。
グローバリズムという思想は大企業のための思想であり、先進国で働いていた労働者に代わって中国人労働者が低賃金で働くということだ。
トランプ大統領はアメリカに工場を取り戻し、中国より弱い企業を保護するため関税を上げることで国内企業を守ろうとしているが、これは1930年代のブロック経済にかなり似ている。

 

 正統派経済学からは蛇蝎のように嫌われた一国経済主義だが、国民にとってはグローバリズムこそ自分たちの生活の基盤を奪い、ひたすら中国を世界帝国にするための処方箋にうつったのは当然だ。

トランプ大統領の一国アメリカ主義はまだ途上であり工場のアメリカ復帰も十分でないがそこにコロナウイルスが襲ってきた。

現在はニューヨークに貧乏人が集まっているため、街のあちこちにテント村があり、ただ生きるだけで、病気になっても医者にかかれない最下層の人々がたむろしている。

 もしグローバリズムという企業論理さえなかったならば、大きな家とプールのついた快適な環境で、子供たちに高等教育を受けさせたであろう人々が、今はテントで呻吟しコロナで死亡しては冷凍庫で保管されている。

99%の貧乏人にとり、20世紀のグローバリズムこそは自分たちの生活を奪った元凶であり、さらに中国からのコロナウイルスでバタバタと死亡しなければならない原因である。
国を閉ざし、中国企業と中国人を追い出すことだけがこうした人々にとって最後の僥倖になるとトランプ大統領は声高に叫んでいる。


 

 

 

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(2.4.9)  人類衰亡史序説 日本 その12    PCR検査が少なかったが・・・・

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 日本においてはPCR検査が各国と比較すると異常に少ないといわれてきた。100万人当たりの人口対比で比較すると、3月末時点では日本は117人であるのに対し、韓国6148人、カナダ3389人、ドイツ2023人、イギリス960人、台湾899人、フランス559人、アメリカ313人であり、日本の検査数の少なさは突出している。
検査能力だけから言えば4月9日時点で一日当たり1万人が検査可能になっているが、実際に検査を行った件数は3月中は一日1000件から2000件になっていた。

 日本では検査を行うにあたって、37.5度以上の熱が4日間継続した場合で医師が検査を認めた場合か濃厚接触者だから、基本的には感染可能性が高い人しか検査を行っていない。
一方最も検査体制が整っている韓国では一日2万件の検査を実施しており、検査希望者はだれでもドライブスルー方式で検査を実施している。
韓国は今このコロナ検査対応が世界一だと自慢しており、それに対して日本の検査は非常に遅れている(あるいは感染者を隠している)とメディアでは大騒ぎだ。

 現在致死率は大きく分けて2種類に分極している。一方は医療崩壊が起こっている場合でイタリア、スペイン、フランス、イギリスといったところで10%前後になっている。他方医療崩壊が起こっていない場合はデータに最も信頼性があるドイツや韓国の2%程度がどうやら標準らしい。

日本の場合は最近まで3%を越えていたが、ここにきて検査体制がようやく整い検査数が増加し、その結果毎日500名近くの感染者数が表れて致死率は2%になってきた。感染者数は約5000名でこれでようやく世界標準になってきたといえる。

 実際、最近まで世界の学者や研究者から日本の感染者数の少なさに疑問が付されていた。日本人は特殊にコロナに免疫を持っているのかと皮肉を言われていたが、単に検査数が少なかっただけだ。
現状日本の場合は医療崩壊が起こっておらず、その結果致死率2%を維持している。軽症者や無症状者はホテルか家で隔離し重傷者のみ病院に収容し人口呼吸等の対処用法を実施する方針だが、これがうまく機能すれば日本の致死率は2%のままになるだろう。

 一方アメリカでは現在医療崩壊を起こしており、まだ致死率は3.5%だが、2週間程度後にはイタリア等と同じ10%になることが予想される。現在アメリカの感染者数は43万人、死亡者は1万5千人だが、アメリカでは毎日3万人が新規に患者になっているから、2週間後には合計で約90万人が感染し、結果的に死者は9万人になると予測される。
2週間後にピークを迎えその後減少に転ずるとトランプ大統領は国民に訴えているが、もしその通りにならないとさらに感染者数と死亡者数は増えていき、ベトナム戦争並みの死者50万人に達してしまうかもしれない。第二次世界大戦後最大の危機を向かえているといえる。

  コロナウイルスに対する現在唯一の対処方法は人と人が接触しないことだから、世界中が家庭に閉じこもり必要不可欠以外の外出を控えている。確かにこれは有効で飛沫感染を防ぐ方法としては最善だが、欠点はこれでは経済活動がマヒしてしまいどの国もGDPの計測をやめてしまうほどの甚大な影響を経済に与えることだ。
日本の非常事態宣言は最も厳格なスペインやイタリアやフランスに比べると経済活動の範囲は非常に大きいが、これでコロナを医療崩壊をせずに抑えられたら、世界的な偉業になる。反対に失敗すれば世界の笑いものだ。
安倍首相としては胃がきりきり痛むようなタイトロープになっており、ここ2週間が勝負になっている。



 

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(2.4.8) 人類衰亡史序説 イギリス その2 コロナで政治がストップしている  

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  コロナウイルスの感染爆発はイタリア、スペインから、今やアメリカ、フランス、イギリスに中心が移ってきた。イタリアやスペインは感染者数も死亡者数も前日を下回ることが多くなったが、反対にアメリカやフランスやイギリスは増大しつつある。

特にイギリスではジョンソン首相やチャールズ皇太子までが感染し、ジョンソン首相は集中治療室で酸素吸入を受けている。
イギリスのコロナの致死率は11%だからイタリア並みであり、イタリアと同様に年寄りが次々に死亡している。
イギリス政府は、現在の外出制限を継続すれば2週間後にはピークを迎えその後は減少するとアナウンスしているがやや希望的観測といえそうだ。

 当初日本でコロナウイルスの感染が見られ東京オリンピックに黄色信号がともっていたころ、イギリスのメディアは「それならロンドンでオリンピックを開催しよう」と盛んに興味本位の記事を書いていたが、今はそれどころでなくなった。
感染者数約6万、死亡者数約6000名だから、日本の死亡者数100名に比較して比較にならないぐらいのオーバーシュートだ。
すべてのスポーツの開催が不可能になり、ウィンブルトンのテニスも中止になった。

 本来ならイギリスはEUとの間で離脱交渉を進めなければならないが、今はそれどころではない。交渉のポイントはアイルランドとの国境のあり方で、以前と同じように国境を開放するかそれとも外国として国境管理を行うかだったが、今は両国とも厳しい外出制限を実施中であり、家に閉じこもったままだから国境問題など吹っ飛んでしまっている。

さらに離脱強硬路線のジョンソン首相が集中治療室で治療している状況で、イギリスの国家としての意思決定が全くなされていない。

 イギリス経済は金融だけが世界に突出しており、それゆえイギリス一国で十分に自立できると主張してきたが、コロナ騒ぎで様相が変わってきた。イギリス自慢のポンドは乱高下し、3月16日には1ポンド126円という価格になったが、その後134円程度にポンド高になっている。最もリーマンショック前は250円程度していたのだから価値は半減しており日本から見ればイギリスポンドは凋落だ。ユーロが117円程度だからそれよりはましというところだ。
また10年物国債利回りは0.405%前後だから日本の0%よりは高いが、アメリカが1%前後だから相対的に低い水準で国債発行でコロナウイルス費用を賄える水準にある。

 EUとの離脱交渉はコロナ対策で頓挫し、ジョンソン首相は集中治療室で治療中で、ポンドの価値は乱高下だからイギリスの将来についてバラ色の夢を語るのは無理だろう。せいぜいフランスやイタリアといった国と同様の痛手を感染症からこうむりその後のリカバリーはかなり大変だというのが妥当なところだろう。

 

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(2.4.7) 人類衰亡史序説 ローマ帝国 その1  再来

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 私は昔から帝国の崩壊原因の最有力候補は感染症ではないかと思っていたが、ローマ帝国の衰亡に関してはジェニファー・ライト氏が「世界史を変えた13の病」という本で以下のように記していた。
皇帝マルクス・アウレリウスの時代(165年から180年)の宮廷医師ガレノスによれば、その感染症はメソポタミアからローマに到達し、約1000万人(古代ローマの人口は約6000万人)の生命を奪った。感染症の特色は赤い斑点が全身に出て、その後単純疱瘡になり、そのかさぶたが取れると灰のような跡が残った。人々は黒い便を出し顔が黒くなり、死に至った

 今ではこれは天然痘ではないかと推定されているが、この感染症により最強を誇っていたローマ軍団は内部から崩壊し、ゲルマン民族の侵入を許すようになった。ローマ帝国衰亡史を記載したギボンによれば「古代世界はマルクス・アウレリウスの統治時代に降りかかった疫病によって受けた打撃から二度と回復することはなかった」という。マルクス・アウレリウスもこの天然痘にかかって死亡している。

 私がなぜ古代ローマの疫病に関心を持つかといえば、今回のコロナウイルスのオーバーシュートをもたらしている地域が、ほぼ古代ローマの版図に一致するからである。
死亡数の多い順に並べるとイタリア(一位 16.523人)、スペイン(二位 13.341人)、フランス(4位 8.926人)、イギリス(5位 5385人)、ドイツ(8位 1.810人)、そして地中海をぐるっと回るとトルコ(649人)、エジプト(85人)、アルジェリア(173人)、モロッコ(80人)という具合で、まだトルコ以下についてはオーバーシュートというのは言い過ぎでほぼ日本並みだが、確実に感染者は増大しており、かつ医療システムが不備のため今後大幅に死者が増えそうだ。
この版図との一致はたまたまかもしれないが、一方現代のローマ帝国といわれているアメリカの死亡者数は10.783人(3位)で、増加人数は最も多く最終的には最大の死亡者数になりそうだ。こちらのほうは本物のローマ帝国の再来になるかもしれない。

帝国は滅びない、タダ衰亡するだけだ」といったのは「大英帝国衰亡史」を書いた中西輝政氏だが、衰亡の原因が戦争でなく感染症だとすれば、現在のローマ帝国アメリカがおかれている立場はまさに古代ローマと全く同じ感染症との戦いになっている。
現在の死亡者数は1万人だが、トランプ大統領は24万人まで拡大する可能性があるとコメントした。
トランプ大統領は約200兆円の資金を投入してこのコロナ戦争に勝利すると演説していたが、勝利しなければ確かにマルクス・アウレリウスの再来になるだろう。
古代ローマの崩壊のあと西洋は長く静かだが面白味にはかける中世になったが、今人類はその瀬戸際に立っている。

 

 

 

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(2.4.6)  人類衰亡史序説 コロナ その3  非常事態宣言が発令される

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 安倍首相が非常事態宣言を発令する準備に取り掛かった。日本ではアメリカやヨーロッパに比較して感染者数が少なかったが、ここにきて感染爆発の兆候が見えだした。一日当たりの感染者数が全国で300人を越えるようになり、しかも毎日その数が増大している。
欧米では感染者数が毎日1000人を越えているが、日本でも一週間もたたないうちにそうした数になりそうだ。いわゆるオーバーシュートが始まるのだが、感染経路がわからない感染者が増えれば増えるほど状況は悪化する。

 非常事態宣言の対象は首都圏と関西圏になるようで、私の住んでいる千葉も含まれるようだ。期間はとりあえず1か月程度になるようだが欧米の実情を見てみるととても一か月では収まりそうもない。
ながくつらいコロナウイルスとの闘いが今始まろうとしている。

 非常事態宣言が出されると食料品の調達や病院通いのほかは不要不急の外出となるから、毎日がなかなか大変だ。仕事はテレワークが推奨されるが、現場に出向かなければ仕事にならない建設業等もあるので、全員がテレワークというわけにはいかない。
私個人としては自転車でサイクリングをするのが日課になっており、そうした運動も止められると相当程度ストレスがたまりそうだ。一人でする運動は規制の対象外になってほしいと心から願っている。

 現在オーバーシュートの中心はアメリカとイタリアやスペインといったヨーロッパが中心だが、オーバーシュートが起こった場合の問題点は医療崩壊だということがわかっている。現在日本では感染者は重症者も軽症者も同一に病院に隔離されているが、軽症者については病院での治療はなされていない。そもそもコロナウイルスについてはワクチンも治療法もないのだから、ただ病院に隔離されているだけだ。
重傷者については呼吸困難に陥っている場合が多く、人工呼吸器により肺に酸素を送り込むのが唯一の対処療法になっている。そうしておいて病人の体力と免疫力で回復してくれるのを待つことになる。

 小池都知事はこの重症者と軽症者を分離して、軽症者はホテル等で隔離する方針に変更することにしたがそれが最善な措置だろう。隔離するならホテルが最適で、しかも現在は宿泊客がほとんどいないのだからホテル側としても経営に資することは間違いない。
今後あらゆる地方自治体でこの方法が採用され、重傷者だけが病院で人工呼吸器による対処療法を受けることになるだろう。

 今や世界中で非常事態宣言が出されるか、実質的に非常事態になっており、多くの国の国境が閉ざされている。人々は家に閉じこもりどこにも行かないようにしているので航空会社は飛行機を飛ばす相手先がなくなってしまった。全日空でも外国航路は約9割が休止しており、国内でも6割が休止している。

 私が生まれて73年たったが、こうした全世界を巻き込んだ鎖国状態は初めの経験だ。国連のグテーレス事務総長も第二次世界大戦後最大の試練だといっているが、確かに人の移動が途絶え、娯楽が制限され、飛行機や列車に乗る人が加速度的に減少し、特に消費が圧倒的に縮小する現状を見ると、何か時代が変わってしまったようにも感じる。
政治家はコロナに打ち勝った後は経済はV字回復すると盛んにアナウンスメントしているが、そうした期待がだんだんとしぼんでいく可能性のほうが高い。
何しろこの戦いは全世界を巻き込んでほぼ1年以上はかかるはずだから、終わった後の世界はちょうど第二次世界大戦後の世界のようになっているのではなかろうか。

 

 

 

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(2.4.5)  人類衰亡史序説  トルコ その1 薄氷を踏む経済情勢

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 トルコ経済は慢性的に経常収支の赤字と財政収支の赤字に陥っているが、それでもどうにか経済を維持できたのは海外からの資金の導入で赤字分をファイナンスできていたからだ。特にリーマンショック後の世界的な資金の量的緩和のおかげで、トルコに十分な資金が集まっていたため2018年までは特に問題は発生しなかった。

トルコに激震が走ったのは2018年7月で急激にトルコリラが1ドル対比7トルコリラまで低下した。それまで4トルコリラ程度だったのだからリラの価格が約半分に落ちてしまった。


 理由はアメリカやEUが量的緩和をやめて資金を引き揚げたからである。トルコは政策金利を25%まで上げ懸命に通貨リラの防衛を図った結果、19年度になってようやくリラの暴落は落ち着いて現在は1ドル6トルコリラ程度になっている。政策金利も10%前後まで落ち着いてきたが、トルコ国債の信認はいまだ得られているとは言えず10~15%の間で推移している。日本の国債利回りがほぼ0%であるのと好対照だ。
また経済も順調とはお世辞にも言えず2012年以降完全な停滞局面に陥っており、一人当たりのGDPもほぼ1万ドルと中国並みの中進国経済を抜け出せない。

 エルドアン大統領(当初は首相)は2003年からの長期政権を維持しているが、2010年には一部軍人によるクーデタが発生し、さらに上記の2018年の通貨ショックを何とか切り抜けてきたが、今度はコロナウイルスによるコロナショックがエルドアン政権を襲っている。

現在感染者数は24000名、死亡者数は501名で日本の感染者数3000名、死亡者数77名に比較すると相当程度状況は厳しく、さらに医療体制が貧弱なため今後死亡者数が激増することが予想される。

 さらに問題を複雑にしているのがシリア情勢で、シリアを後押ししているロシア軍との間でしばしば戦闘が行われ、そのたびにエルドアン大統領とプーチン大統領がさしで協議を行い何とか紛争の拡大を抑えている。 しかし現地のロシア軍とシリアに派遣されたトルコ軍は互いに一歩も引かず一触即発の状態が続いているので、いつ何時戦闘が再開されるかわからない。

 経済情勢は展望が持てず、コロナ対策では緊急事態が続いており、さらにシリア情勢ではロシアとの間でにらみ合いが続いており、何もいいことがないのだが、エルドアン大統領は相変わらず強気だ。
2003年以降すでに18年も政権を維持しており、こうした長期政権はプーチン大統領とそっくりだが、プライドの塊と言っていいところもプーチン大統領にそっくりだ。

 クーデタも通貨危機も何とか乗り越えてきたエルドアン大統領だが、今回のコロナ戦争で果たして勝利できるかどうかはわからない。誇り高きオスマントルコの栄光を再び取り戻そうと努力してきたが、エルドアン大統領にも黄昏が訪れているといえそうだ。

 

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(2.4.4)  人類衰亡史序説 世界経済 その1 被害はリーマンショックを上回る

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 コロナウイルスのパンデミックは収まる気配がなく、現在はアメリカとヨーロッパで猛威を振るっているが、次はアフリカと南アメリカで患者数が爆発的に増加しそうだ。

すでに感染者数は100万人を越え、死亡者数は5万人を越えているが、このパンデミックが収束した時点で集計した数字はおそらく桁数がそれぞれ一桁違っているだろう。現在の段階はまだまだ始まりだったことを悲しみをもって振り返るはずだ。

 コロナウイルス蔓延による経済損失はどう考えてもリーマンショックを上回ることが確実だ。
リーマンショックの時は投資会社のリーマンブラザーズが倒産し、さらに自動車金融でかろうじて生き延びていたGMが倒産するなど、主として金融セクターだけの経済損失だった。

当時はそれ以外の産業、例えば鉄鋼業やまじめな自動車産業や航空機産業といった第二次産業といわれる部分の被害は全くと言っていいほどなく、飛行機も鉄道もバスも普段通りのスケジュールで運行していた。

またスーパーや百貨店も、ディズニーランド等の娯楽産業も入場者は引きも切らず、外国旅行が制限されてもいなかった。

 それに比べて今回のコロナウイルスに伴う非常事態宣言や外出禁止措置によって、すでに世界人口の約半数が自宅以外に移動することが不可能になっている。娯楽施設も飲食店も、飛行機も電車も全部または一部が営業を停止しており、街から人通りが消えている
日本においても非常事態宣言直前で、東京都は学校の閉鎖を5月連休後まで継続するという。
プロ野球もJリーグも大相撲も開催時期を大幅に延期しているがこの延期措置がいつまで続くかわからない。

 世界中が一斉に鎖国状態になり、日本においては江戸時代、ヨーロッパでは中世に逆戻りしている。このような状態でそもそもGDPがどうなるかを考えること自体が無駄だ。このコロナウイルスが世界中に蔓延し、その後ワクチンや治療法が確立されるまで推定すること自体むなしい作業といえる。

たとえて言えば日本史上の応仁の乱の後のような状況になるはずで、京都は荒れ果て、貴族の屋敷跡は草原になり、ただひばりが鳴いているような状況だろう。


たれや知る 都は野辺の夕ひばり 上がるを見ても おつる涙は

 何度も同じことを言うが、21世紀はGDPが停滞か縮小する時代だ。今回のコロナウイルスのような惨禍が10年単位で中国からもたらされるから、GDPが増大し明日は今より豊かになると考える人はいなくなるはずだ。


 

 

 

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(2.4.3)  人類衰亡史序説  ブラジル その1 大波乱

 

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 ブラジルはここ10年余り大波乱だったといえよう。GDPのピークは2011年でその後は真っ逆さまに落ち込み、2015年にそこを打ったが、その後は長期低迷が続いている。
2003年から16年まで労働党政権だったが、長期政権下ですっかり腐敗してしまい南米最大の石油掘削会社ペテロブラスをめぐる汚職で時の大統領ルセフ氏が弾劾罷免され政治の混乱が続いた。ようやく2019年1月に現大統領ボルソナロ氏が就任して、今までの社会主義路線を自由経済路線に転換してブラジル経済の立て直しを始めたが、運の悪いことにコロナウイルスがブラジルを襲った。

 

 ボルソナロ氏は経済第一主義者だからコロナによって生産が停滞することは我慢がならない。

コロナなどインフルエンザと同じて、国民の7割程度が感染すれば免疫ができるから少しも怖くない。恐れずに生産を継続しよう」と叫んでいたが、市民と直接向き合っている州知事は納得せずそれぞれ独自に感染症対策を実施するので、ボルソナロ氏は立場がなくなった。

人間いつかは死ぬのだから、コロナ如きに大騒ぎするな」とさらに大声で叫んだが、死ぬのは一般市民だから「代わりにあんた(大統領)が生産現場で働いて死ねばいい」とだれも大統領のいうことを聞かない。

 そうこうしているうちに感染者数は8044名、死者が324名(4月3日現在)になって、特にリオデジャネイロ郊外のスラム街で感染爆発の兆候が見られ始めた。

ここにきてボルソナロ大統領もことの重大性に気が付いてきたようだ。

何しろ南米の大国といっても医療体制はヨーロッパに比較するとなきに等しいような現状で、酸素吸入器などどこにあるのというような状態だし、いったんオーバーシュートが始まると収容する場所などどこにもない。

どうせ死ぬのだから死体などほっとけばいい」とはブラジル大統領としては言えないし、そのような措置をとればルセフ元大統領のように弾劾罷免されることは確実だ。

 

 

 急に「非常事態宣言」などを出して中国、日本、韓国、ヨーロッパからの入国を禁止したが、今までの言動からは180度の転換であり、さすが南米のトランプといわれるだけあって、変わり身の早さはトランプ大統領にそっくりだ。

ブラジルは南半球にあるからこれから冬を迎えウイルスの感染拡大の時期を迎えるが、すでにおおくの感染者がでており、死者324名は日本の62名をはるかに凌駕しており、本来なら日本以上に真剣に取り組まなければならない状況だ。

 

 

 ブラジル経済はもともと資源で持っているのだが、頼みの鉄鉱石価格(輸出の15%)は2011年のピークに比較すると60%程度も値下がりしており、原油価格(輸出の5%)などは比較するのも大変なぐらいの値下がりで、また輸出シェア最大(輸出の20%)の大豆価格も2012年以降長期低迷に陥っている。

経済環境は最悪レベルでしかもコロナウイルスが蔓延したら、ブラジル経済は立つ瀬がなくなる。

感染者の増大とブラジル経済の趨勢は完全に逆相関になっており、再び大波乱が起こる可能性が高くなった。

ボルソナロ大統領にとって正念場を迎えている。

 

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(2.4.2)  人類衰亡史序説 ロシア その2  3大嘘圏 中国、北朝鮮、そしてロシア

 コロナウイルスの感染者や死亡者の発表において3大嘘圏が存在する。3大嘘圏とは中国、北朝鮮、ロシアだ
中国は発生当初から嘘をつきっぱなしだったが、途中でかなり正直な数字を公表し、そして習近平主席が3月10日に武漢市でコロナ終結宣言を出したとたんに、中国国内の新規感染者は皆無になってしまった。
習主席の顔に泥を塗るわけにはいかない」と症状のない感染者はカウントせず、国内の死亡者は急にインフルエンザや肺炎での死亡者に死因が書き換えられている。
香港のメディアがカウントされてない感染者数はおよそ4万5千人だとすっぱ抜いたが、当然中国政府は知らぬ顔の半兵衛だ。

 北朝鮮では金正恩氏が「我が国には感染者が1名もいない」と見栄を切ったため、感染者も死亡者も出すわけにはいかなくなった。
韓国駐留アメリカ軍の司令官が「1か月以上通常の訓練がなされておらず、戦闘機は24日間訓練飛行をしていない」と北朝鮮の実情を公表した。
北朝鮮の軍部はミサイルの発射実験以外は全く沈黙しており、その発射実験を伝えた北朝鮮メディアに掲載された写真は当初、マスクをしない金正恩氏の後ろにマスクで防衛している北朝鮮将官の写真が掲載されていた。
ただの一人も感染者がいないのに、金正恩氏以外は全員マスクか!!!」思わず笑ってしまった。

注)消息筋によると金正恩氏は威厳を示すため、たった一人でマスクなしの写真をとらせ、そのあとに将官が並んだ写真と合成したのだという。

 コロナウイルスの感染者数は独裁者の意向によっていかなる数字にもなるのだが、意外にロシアでも感染者数と死者を過少に操作されていることが明らかになった。これはプーチン大統領が「我が国はコロナ対策が実に効果的に機能している」と自慢したため、正直な数字を出すことができなくなっているようだ。
ドイツのZDFを見ていたら、キャスターが「ロシアでは患者数が少なく死者も少ないがこれを信じている人はいない」といったので思わず耳を疑ったが、ロシアの患者数が過少申告なのはヨーロッパでは常識のようだ。

 注)4月2日現在 ドイツの感染者数77.981人、死者931人に対し、ロシアの感染者数は2.777人、死者24人となっている。

 3月24日にロシア国営テレビはプーチン大統領がモスクワの感染対策病院を訪れ、「我が国のコロナ対策は万全だ」と見栄を切ったのだが、その時、プーチン大統領を案内した病院の責任者プロイセンコ医師がその後コロナに感染していたことが判明した。

プロイセンコ氏とプーチン氏は1時間余り病院内を見て回り、そして固い握手をしていたものだから、大騒ぎになってしまった。
大変だ、大統領が濃厚接触者になってしまった・・・・・・
現在プーチン大統領は毎日コロナ検査を行い、閣議はテレビ会議に変更され実質的に自己隔離を行っている。イギリスのジョンソン首相と同じ状態になってしまった。
モスクワの町は外出禁止令が出され、実質的に封鎖されており違反者は罰金が科せられている。

 ロシアの誇る大病院の院長がコロナに感染し、プーチン大統領が自己隔離をせざる得ないような状況で、患者数も死者も過少だと考えるのはZDFのキャスターだけではないだろう。
簡単に言えば、報告数字は独裁国家では独裁者の意向を反映して数値が書き換えられる。もし独裁者の顔に泥を塗るような報告者が出れば即刻首か銃殺刑にされるのだから当然だ。
こうして現在コロナ患者数と死者数に関して3大嘘圏が形成されている。

 

 

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(2.4.1)  人類衰亡史序説 日本 その11 東京厳戒 緊急事態宣言前夜

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 このところ東京都の感染者数は毎日70人前後になっており、感染大爆発の前夜になってきた。小池知事は「カラオケやライブハウス、および接待をともなう深夜の飲食業について外出を控えるように要望」したが、最初接待を伴う深夜の飲食業の意味がよく分からなかった。

接待を伴う深夜の飲食業って・・・えーと、えーと、ああそうか料亭やキャバレーやナイトクラブのことか・・・・
しばらく時間がかかったのは、私がそうした場所にいかなくなって、ほとんど40年近くたっていたからだ。

 東京や大阪といった大都市の感染者は、現在は40歳以下の若者が中心になり、31日の東京の感染者数78人のうち7割がそうした場所の従業員や客が感染者だった。小池知事としては感染の大爆発を抑えるにはそうした場所の出入りをストップさせなければならないとの強い危機感があるようで、安倍総理と会談し、緊急事態宣言の発令を懇願したようだ。
私のような年よりは外出の自粛が叫ばれれば、用がなければ家で静かにするのが普通だが、江戸の昔より歌麿の伝統のある中高年はそうしたことに耐えられないようだ。今や外出自粛の抜け穴が夜の接待文化に移ってきた。

 キャバレーやナイトクラブの環境は確かにコロナウイルスの蔓延にはうってつけの環境といえる。狭い空間にぎっしりと押し込まれ、空調はほとんど効かず、その道の女性に肌を押し付けれれて、鼻の下が伸びた男性はたちまちのうちにコロナの餌食になってしまう。
コロナがなんだ。あれは老人の病気で俺たちはかかっても免疫ができるだけだ」とうそぶいて歌麿をやめないので、小池知事としてはこうした感染者の増加を止めるためには緊急事態宣言によって、キャバレーやナイトクラブの営業を一時ストップさせるより仕方がないと判断しているようだ。

 キャバレーやナイトクラブのことで昔読んだガルブレイスの「豊かな社会」の一章を思い出してしまった。この本は経済学の専門書としてはベストセラーになるほど読まれた本だが、その中に「国防という幻想」という極めて興味深い一章があった。
詳細は忘れたが、イギリス空軍がドイツのハンブルグを空襲して、工場を含む街を焼き払った時のことだが、イギリスとしてはこれでドイツ軍の兵器生産能力が落ちると予測したが、反対に軍事産業の生産力が上がってしまったというパラドックスについて述べた章である。

 理由は戦争中であったがハンブルグの街には多くのバーやキャバレーといった遊興施設があり、戦争とは無関係の多くの男女がこの業界で働いていた。それがイギリス軍の空襲でそうした施設が焼け野原になったため、焼け出された人々が軍需産業で働くようになり、軍需会社の生産力があがって、ナチスドイツの戦争遂行に役立ったという内容だった。
私は思わず笑ってしまったが、この「国防という幻想」という章は第二版で削除されてしまったため(反論が多く出されたのだろう)、今は読むことはできないがとても印象深い内容だった。

 さて現在のコロナ対策はどこの国でもコロナ戦争と位置づけ、その抑え込みに躍起となっている。しかし現実にはバーやキャバレーといった遊興施設が数多くあり、ナチスドイツの例でいえばコロナ戦争を遂行するためにははなはだ無用の業界で、ここに出入りする歌麿がいる限りコロナ戦争に勝利できないということがだんだんと分かってきた。
小池都知事としてはこの戦争に勝利するために、感染防止に協力しない歌麿を一掃しない限り勝利の目がないと判断したようで、おそらく感染者が100名に達した段階で、東京都を封鎖することを考えているようだ。



 

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