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(2.3.27)  人類衰亡史序説 エチオピア その1 中国とともに沈む国

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 エチオピアといえば私の世代だとマラソンのオリンピックチャンピオン、アベベ・ビキラをすぐ思い出すが、昨今はWHOのテドロス事務局長が世界に知られた有名人になっている。
テドロス氏は中国の後押しで事務局長になり、またエチオピアへの海外投資は中国がほぼ全額を占めているため、エチオピアはアフリカの中国といわれるぐらい結びつきが深い。

 中国にとりエチオピアは一帯一路のモデル国で、ここを起点にアフリカ全土を中国の影響下に置こうと莫大な投資を行ってきた。
エチオピアの首都のアディスアベバとジプチ間の高速鉄道を開通させ、国際空港を整備し、国内の主要道路の7割を高速道路に衣替えした。それまでエチオピアには放置された鉄道や、ローカルな飛行場や穴ぼこだらけの道路はあったが、中国資本によりインフラが一新されている。
投資額は2兆円規模だがほとんどを中国輸出入銀行の融資で賄っている。

 エチオピアにとって中国こそが希望の星であり、中国資本により一人当たりGDPが1000ドル程度で世界の最貧国だったエチオピアが一躍近代的なインフラを整備したアフリカの先進国家になってしまった。
中国にとっても中国モデルのショーウィンドウだったが、ここにきてすべての歯車が逆回転し始めている。

 一番の原因は中国経済の急停車であり一帯一路に回す資金が枯渇し始めた。中国輸出入銀行は急にケチになり追加投資に対し消極的になり、信じられないことにアディスアベバとジプチ間の高速鉄道は採算に乗らず融資金の回収がままならなくなるといいだした。
もともと採算無視の高速鉄道で、いわばアフリカモデルのショーウィンドウなのに、採算をどうこう言われてはエチオピア政府としては立つ瀬がない。
中国さん、あんたウイン・ウインで実施するプロジェクトだといっていたではないか。線路は引かれたが駅舎の建設はまだ十分に進んでいない。この鉄道をアフリカのモデルにしたいなら、追加融資に応じてくれなければ困る
しかし、エチオピアさん、今まで融資した資金の回収もままならず、利息を棚上げしさらに融資金の減額まで求められてこれ以上の融資は無理というものです

 低開発国への輸出入銀行を通じた融資金は受け取る側からすると贈与という認識で最初から返済する意思はない。融資国は仕方なく利息は減免し、償還金はそれに見合う額を融資することによって表面的には正常な融資が継続している形をとるが、実質的に踏み倒されている。
中国はアフリカに14兆円規模の融資を行いうち2兆円がエチオピアに対するものだ。
問題はエチオピアには中国がほしがる原油も鉱物資源もなく担保とするものがない。仕方なく鉄道の営業権を6年間は中国が握ることによって融資金の回収に充てようとしたが、もともと無理矢理高速鉄道を建設したのだから、返済金などあろうはずもなくただ赤字を垂れ流している。

 中国が破竹の勢いで経済成長をしていた18年までならば、「まあ一帯一路のモデルケースとして勉強代だ」と鷹揚に構えられたが、19年以降経済は失速し資金繰りが急速に閉まってきており返済金がなくなれば中国自体の資金繰りがもたない。
しかもさらに間の悪いことに中国発の武漢ウイルスによって中国経済も世界経済も急ストップしてしまい一帯一路どころではなくなっている。
自国が倒産するかもしれないのにアフリカのことなど知らん!!」と手のひらを返したような対応になっている。

 中国とエチオピアは一帯一路モデルケースとして世界中に喧伝されていたが、ここにきて中国資本は撤退をはじめ、戦争イメージでいえば日本のガダルカナル、ヒットラー・ドイツのスターリングラードの様相を呈してきた。中国の拡大の時代が終わったのである。

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