(2.3.15) 人類衰亡史序説 オリンピック その1 東京オリンピックは一年延期
アメリカのトランプ大統領が記者会見で「東京オリンピックは一年延期したほうがいい。観客がいないオリンピックなど想像できない」と発言し、激震が走った。安倍首相はさっそくトランプ大統領と電話会談を実施し「そうした発言は控えてほしい。日本は全力で開催ができるように努力している」と泣きを入れたようだが、客観的に見て8月の開催は無理だろう。
コロナウイルスは中国を中心とするアジアを席巻した後、今はヨーロッパで猛威を振るっている。WHOのテドロス事務局長は「ヨーロッパはパンデミックの状態にある」と警告を発したが、中国で患者が多発していた時はパンデミックという言葉を使用しないように注意深く言葉を選んでいたのとはえらい違いだ。
現状イタリアの患者数の増加は極端でそのうちに中国と並びそうだし、またフランス、ドイツ、スペインの感染者数もうなぎのぼりだ。今やイタリア、フランス、スペインでは食料品店と医薬品店を除いて店の営業ができなくなり、あらゆる催し物が中止になっている。
この3か国は特に外国人観光客が多く、世界の国別観光客数の上位5番以内にこの3か国が常に入っているが、今では通りに人影はなくなった。
現在ヨーロッパ諸国は3月がピークと想定して非常事態宣言や準非常事態の体制でコロナウイルスの抑え込みを実施しているが、このままいくと4月に入っても完全な抑え込みは不可能だろう。
一般にウイルスは夏場になると収束するのだが、それは北半球の話で6月以降冬になる南アメリカやオーストラリア、またアフリカの南部はこれからが感染のピークを迎える。8月あたりは南半球でパンデミックが発生している可能性が高く、結局は地球をひと回りしないと感染拡大は収まりそうもない。
そして1年程度のタームで考えればワクチンの開発も治療法も確立されるだろうから、その段階でようやくコロナウイルスもインフルエンザ並みの対応で済むことになる。インフルエンザはたとえばアメリカでは今期2600万人が罹患し、1万4千人の死亡者がいるがそれでもインフルエンザを理由に、アメリカンフットボールもバスケットボールもベースボールも中止になることはない。インフルに関しては予防ワクチンがあり、治療法も確立しており、それでも死亡者が1万4千人もいるのは健康保険に未加入のアメリカ人が医者にかかれずに死亡しているからだ。
コロナウイルスの対処法が確立されるまでほぼ1年はかかりそうだから、その間はオリンピックの開催は不可能だろう。もちろん無観客での開催という選択肢はあるが、トランプ大統領の言うように「そのようなオリンピックは考えられない」と思うのが普通だし、選手がいつ何時コロナウイルスに罹患するかもしれない恐怖感の中で競技を続けるのは不可能だろう。
第一選手が感染していることが判明しその段階で競技を中止しては何のための競技かわからなくなってしまう。
それにしても中国という国は人騒がせな国だ。感染症の発表をできるだけ遅らせ共産党の威信を守ったつもりだろうが、そうした自己中心的な共産党の体質が世界中にウイルスをばらまくことになったのだから、共産党こそが世界のウイルスといっても過言ではない。
中国に共産党政権がある限り、世界は第二のコロナウイルスに備えなければならないのだから、中国共産党とは人類史の恥と言っていい。
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コメント
その共産党もイナゴに襲われて滅びそうですな
共産主義は国民を愚民化させる政策と評価できますな
投稿: いか | 2020年3月16日 (月) 01時17分