« (2.3.22) 人類衰亡史序説 ベトナム その1 独立自尊がコロナを撃退する | トップページ | (2.3.24) 人類衰亡史序説 東京オリンピック その2 7月開催不能 »

(2.3.23)  人類衰亡史序説 アメリカ その4   耐久レースの勝者はどこか

20427_021

 コロナウイルスの蔓延ですべての経済活動がストップし、各国は耐久レースの様相を呈してきた。アメリカは220兆円の緊急予算を組み、EUも約40兆円、日本も30兆円余りのコロナ対策予算を組むという。
リーマンショックのあと中国が4兆元(約60兆円)の財政出動をしたが、その時以来の緊急出動だ。

 問題はアメリカにしろ、EUにしろ、日本にしろこうした予算を税金で賄うことができず、ほぼ全額赤字国債を発行して賄うことだが、通常の経済学の教科書では赤字国債は将来の子孫に借金を肩代わりさせることだから、特別の理由がない限りしてはならないことになっている。
一方MMT現代貨幣理論)理論では国家はある一定条件下では自由に赤字国債を発行してもかまわないという
ある一定条件とは基軸通貨国経常収支が黒字の国国債利回りが低位安定している間は、その利回りが上昇しない限り自由に赤字国債の発行が可能だという。

 現在国債利回り(10年物)はドイツ、オランダ、スイスがマイナス金利で日本がほぼ0%、ヨーロッパの主要国や台湾は1%前後で推移しており、アメリカが0.804%となっている。一方10%以上の国はアフリカ各国やトルコであり、5%以上10%以下の国はアジア諸国、南アメリカ諸国であり、こうした金利水準から見てEUや日本が赤字国債を発行しても当面問題がないことがわかる。
国債利回りの低い国はほとんどが経常収支が黒字国であり、典型的な黒字国はドイツ、日本、オランダ、韓国、台湾等でこうした国の国債発行余力は大きい。
またアメリカは世界全体のGDPの約25%のウェイトだが、基軸通貨国の特権でアメリカが必要とする通貨量の約4倍(25%でなく100%)まで通貨の発行をしてもインフレは起こらない。実際アメリカは経常収支は毎年膨大な赤字でも平気で国債が発行できるのはこの特権による。

 今回のコロナウイルス対応に各国とも膨大な予算措置を講じるが、アメリカ、日本、EUはいくら発行しても国債利回りは上昇しないだろう。台湾もこの範囲に入るが、一方中国の国債利回りは2.70%で韓国は1.71%だから市場は中国に対しては懐疑的だし、韓国も必ずしも全面的な信頼を得ているとは言えなそうだ
はっきり言えることはこの赤字国債発行余力のある国だけが、コロナの惨禍を食い止めることが可能で、アフリカ諸国はまずパンデミックを止める資金も余力もなく大惨事に陥り、南アメリカやアジア諸国(日本、台湾、シンガポール、ベトナムを除く)は相当の被害が発生すると予想しなければならないだろう。

 コロナウイルスが収まるのは治療法やワクチンが開発された後だから最低でも1年はかかるが、そのあとの世界は惨禍を免れたアメリカ、EU,日本、台湾等と、もはや立ち上がれないほど疲弊したアフリカ諸国と、発展の夢にあこがれたが挫折を余儀なくされた中国やその他アジアの国に分かれてしまうだろう。
2020年は世界史の分岐点で、世界が発展から停滞に移ったターニングポイントだったことを歴史家は記載するはずで、山崎次郎氏の予測が当たった年になりそうだ。

 

 

|

« (2.3.22) 人類衰亡史序説 ベトナム その1 独立自尊がコロナを撃退する | トップページ | (2.3.24) 人類衰亡史序説 東京オリンピック その2 7月開催不能 »

評論 人類衰亡史」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (2.3.22) 人類衰亡史序説 ベトナム その1 独立自尊がコロナを撃退する | トップページ | (2.3.24) 人類衰亡史序説 東京オリンピック その2 7月開催不能 »