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(2.3.6)  人類衰亡史序説 フランス その1

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 イタリアでコロナウイルスの感染者が3000名を越え、死者も107名になったことから陸続きのフランスではマスクが商店から消えてしまい、日本と同様に国家が医療用マスクを購入して配布する体制がとられている。
フランス人はもともとマスクの慣習はなく、東洋人がマスクをしてると「あのひと、コロナウイルスの感染者では??」と疑われてしまうほどだったがここにきてフランス人もコロナの前にはマスクをするのが一番だと気づいたようだ。

 フランスの感染者数は200名台で、ドイツ、スペインも同程度で300名台の日本とさして変わらないレベルになってきた。
イタリアだけが突出していて韓国やイランレベルだが、いつ何時フランスもイタリアレベルになるのではないかと戦々恐々としている。
現在EUはドイツをはじめフランスもイタリアもGDPはようやっと1%程度の伸び率を維持しているが、少し油断すると0%になるすれすれの低空飛行を続けている。
そこにこのコロナウイルスが襲いかかてくると、経済どころではなく中国と同様にひたすらコロナウイルスの封じ込め込めに全力を注がなくてはならなくなる。

 中国もイタリアも韓国も感染者多発地帯には人影がなく工場は閉鎖され交通機関もほぼ全面ストップになっているが、その悪夢がフランスにも襲い掛かろうとしている。
何としてもフランスにコロナウイルスのパンデミックを起こさせるな!!!
政府は日本と同様危機感を募らせ、一方右派政党はイタリアとの国境を封鎖しろと叫んでおり、EUの精神が吹っ飛びそうだ。

 いままでフランスはマクロン大統領の下で労働改革を一つ一つ積み上げてきた。フランス経済は自由市場というにはほど遠く、ルノー、フランス電力、フランスガス、エンジー等の大企業はほとんどが政府の管理下にあり、筆頭株主がフランス政府になっている。通常混合経済といわれるが、またの名を国家独占資本主義であり、中国とさして変わりがない。

また労働者の権利は厚く保護されており馘首が始まると、経験年数の少ないものから馘首される決まりがあり、結果的に若者が失業する。若者だけの失業率は30%程度といわれているが、馘首されても失業手当が厚いのでさして困惑することもない。
まあまたしばらく遊んで、少し仕事をしてまた遊ぼう!!」という感度だ。

  マクロン改革とはたるんでいる企業と労働者に活を入れようということで、法人税を中心とする税率の引き下げ、労働者を馘首する条件の緩和、解雇補償額の引き下げ等で、簡単に言えば国家独占資本主義から自由主義経済を取り戻そうとしている。しかし企業は面従腹背で一方労働者は黙っていない。黄色いベスト運動と称してマクロン政権が推し進めた温暖化対策のための燃料税引き上げに大反対し全国の交通をストップさせた。このためマクロン大統領も減税や財政規律の健全化に取り組む等の妥協案を示して何とか終息させた。


 マクロン大統領にとって既得権益を持った労働者との闘いをしている最中にコロナウイルスに襲われ経済が大混乱するようだと、せっかくの労働改革も雲散霧消してしまう。前門の虎後門の狼といったところでフランスは嵐の前の静けさといったような状況に置かれている。


 


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