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(2.2.8)  人類衰亡史序説 クルーズ船 その1

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 クルーズといえば一昔前までは金持ちのセレブが余暇を過ごす方法と思っていたが、世界各地でクルーズ船の建造が進み、旅行代金も相対的に安価になってきたため、必ずしもセレブでなくても手の届く旅行方法になってきた。
私の元パイロットの友達はクルーズが何よりも好きで、毎年のようにカナダやアラスカやカリブ海のクルーズを楽しんでいた。
いや、クルーズなんて羨ましい」と私がいうと
山崎さん、今ではクルーズは安いディスカウントのチケットがネットでいくらでも出回っているんですよ。正式料金は高くとも売れ残りが出ると大変だから10分の1程度のチケットも手に入りますよ。なんなら私が手配してあげましょうか」などと実に親切に言ってくれたものだ。

そうだな、何とか一生に一度は妻を連れてクルーズ船に乗ってみよう」と決心していたら、今回のコロナウイルスの騒ぎにびっくりしてしまった。
香港在住の80代の男性が感染者だったのだが、クルーズ船という閉じ込められた空間では瞬く間に感染が広がるものらしい。すでに64名がコロナウイルスの感染者と認定されたが、まだ検体を採取して本格的な検査を実施した人は279名だけだそうだから、今後さらに患者が増える可能性が高い。
何しろ全員で3700名の乗客と乗組員がいるのだから、今後の推移は全く予想がつかない。

 クルーズ船内はちょうど武漢市内と同じようなもので閉じ込められた空間がいかに危険かを初めて知った。乗客には高齢者が多く持病を持った人も多くいるようで、必要な高血圧や糖尿病の薬等の供給が欠かせない。

船医はいるが防御施設がないため、コロナウイルスの感染を恐れて医療行為をしてくれないから、医者にもかかれなくなっている。

コロナウイルスの患者は優先的に専門病院に隔離されるが、通常の病人は14日間の監視機関を船内で過ごさなくてはならない。

こりゃ、大変だ。なにもなければ快適そのものの旅だが、いったんことが起これば最悪の隔離生活になってしまう」同情してしまった。

 それでも今回のダイアモンド・プリンセス号はある意味幸いだ。日本政府が全力を挙げて対応しているからで、一方ウェステルダムというクルーズ船は香港を出発して日本に向かっていたが、やはりコロナウイルスの患者がいることを疑われて、日本やフィリッピンの寄港を拒否されどこにも寄港できなくなっている。ひところまでは日本のあらゆる港がクルーズ船の寄港を歓迎し、専用ふ頭まで作っていたのに、今では「日本に立ち寄ることはあいならぬ」と鎖国時代の江戸幕府の対応になってきた

ウェステルダムは太平洋の海原を当てもなくさまよい、寄港地を求めているが、どこの国も受け入れ先がなく漂流している。


 さらに4隻のクルーズ船が日本寄港を予定しているが、武漢出身の乗客などいればどの国も寄港を認めそうもない。かつてはパラダイスといわれたクルーズが今では悪夢に代わっている。
クルーズ船が来なくなることに伴う経済的損失は莫大だが、もしコロナウイルスによるパンデミックが日本に発生すれば現在の損失どころではなくなり、中国と同様に国を閉ざしオリンピックなど山のかなたのほうに飛んでいってしまう。

 中国武漢政府は奇病の流行にいち早く警告した医者を隔離逮捕し「妄言である」などとしていたが、完全に裏目に出て今では国内だけでなく世界的にも指弾を浴びている。習近平政権もますます蔓延するコロナウイルスに後がなくなりつつあり、世界的に拡散すれば責任問題が発生するだろう。特にクルーズ船のような閉じ込められた空間で患者が出ればどこの国も寄港を認めないから、助ける国がなく最悪の状況も想定しなければならなくなってきた。

 中国という秘密を旨とする共産党政権に完全にほころびが出てきた。しばらく前までは飛ぶ鳥を落とす勢いだったが今では落ちる鳥になっている。生産も流通も消費もストップし、今はタダこの流行が収まるのをじっと待つだけのまことに頼りない存在だ。
中国こそ21世紀の覇権国だといっていた人の顔を見たくなった。まともに感染症の対応ができないような覇権国などありえないからだ。

 

 

 

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評論 人類衰亡史」カテゴリの記事

コメント

つぎはどの国かナと、楽しみに読ませていただいてます。
何と!こう来たか! 発想が柔軟ですね。

確かにクルーズ船は、ウイルスの繁殖を許す人口の集積空間である「都市」を、さらに高密度にした閉鎖空間である事を実証してしまいました。
今回の事件は、今後の超大型豪華クルーズ船にとって黒歴史になることは間違いありません。
帰国邦人の一時停留のために活用されるという「はくおう」同様に、今後は海上の隔離病棟・医療船として、国連あたりが契約して地球規模で運用するとかどうでしょう。
大規模災害や難民支援にも使えるかも、

メカ的には、船内の衛生管理や空調の設備刷新が求められるでしょうし、実際に今そんなことを考えている技術屋さんが多いんじゃないでしょうか。
SFでは、恒星間宇宙船や植民星での謎の疫病は、よく登場するネタです。
へたに物理的に隔離されている分、対策が難しいですね。今の時代、情報が通っているのが、船内の人たちにはまだ幸いですが、日々のストレスは相当なものでしょう。
誠にお気の毒です。

投稿: バイオマスおやじ | 2020年2月 9日 (日) 10時34分

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