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(2.1.27) 人類衰亡史序説(日本)その1

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 私は現在73才であり、日本人の男の平均寿命からしてあと10年程度の命だろう。私はこのブログを10年以上続けてきたが、その最後として種としての人類の衰亡史を記載して終わろうと思っている。
種としての人類とはこの地球上には多くの生命が存在し、ライオンもオラウータンも、そしてミミズも種としては人類と同じだという認識からはじまる。ながく人類は特別な存在であり、生物学の法則の埒外におかれ永遠に繁栄するものと考えられてきた。

 生物学の法則とは例えばネズミが一時的に大発生すると食料としての穀物を食べつくし、またネズミを餌とするフクロウのような捕食者がネズミを餌に数を増やすので、ある一定の期間を見るとネズミの数は一定の範囲に収まり特別にネズミだけが地球上にはびこることはないという法則である。
しかし人類に関していえば17世紀にはじまる産業革命の恩恵を得てその数を加速度的に増大し、食糧生産も農業革命で十分な量を確保でき人間の捕食者など皆無だから生物学の法則の埒外で永遠に繁栄すると最近まで信じられてきた。
実際世界の人口は産業革命時に約10億人程度だったのが現在では77億人と約8倍程度に増加している。

 そしてそれを支えた思想が進歩史観であり、人類はいつまでも進歩し続け経済的にはGDPが毎年のように増大するというものだった。
しかしその進歩史観が全く当てはまらない国が表れた。日本である。
1990年初めのバブル崩壊以来日本のGDPは低迷し、1%前後の成長になって早30年近くが経過している。その間為政者は当初ケインズ理論による政府の財政介入で、日本国中に高速道路や空港や漁港を作りまくったが、そうしたインフラが経済を飛躍させることはなくほとんどは無駄にメンテ費用ばかり掛かる荷厄介になってしまった。
ケインズ理論の限界を見た安倍内閣は急きょ紙幣増刷によるマネタリストの理論に替え、毎月10兆円余りの資金を市場に放出したため株式や不動産といった投機商品の高騰により表面的にはデフレも収まり1%程度の緩やかな成長軌道に入っているとされている。
しかし1%前後の成長が本当に成長だろうか、実際日本経済は30年間の長期停滞にあるというほうが正しい判断なのではなかろうか。

 こうした日本経済の停滞を見て韓国や中国は日本の轍を踏まないように注意深くはなっていたが、今や韓国も2%以下の成長に陥り、中国は統計操作だけで6%前後の成長をしていることになっているが、その中国からあるはずの資金が消えつつある。一帯一路とキャッチフレーズだけは華々しいが、中国の借款を返済できる低開発国など皆無だから、代わりの担保として港湾や鉱山の採掘権を中国に握られている。
これを新植民地主義として糾弾する論者が多いが、中国から見たら単に踏み倒される資金の見返りにそうした施設や鉱山を得ているだけであり、「なら金を返してくれ。こっちだって資金繰りが苦しいんだ」というのが本音だろう。

 日本に起こった低成長が今やヨーロッパ、ロシア、中国、韓国で起こっており、まだ成長神話に浸っているのはアメリカぐらいになってきた。なぜアメリカだけが成長しているように見えるかは別途論述するが、21世紀に入り世界経済は急速にストップし始めた。
何が起こっているのはわからない人が多いが人類が種として衰退を始めたからである。
日本に典型的なのは人口減と高齢化である。図書館などは高齢者であふれかえっている。毎年100万人程度の人口減少になっており、安倍首相が日本人口を何とか1億人程度確保すると悲壮な決心をしているが、その1億人のラインを割るのもそう遠くない将来に起こりそうだ。

 私の小学生時代の人口は約8000万人だった。今より5000万人程度少なかったのだが、当時「日本は貧乏で国民全員を食わすわけにはいかないから南米移住をしてほしい」とずいぶん勧誘されたものである。私の父親も「次郎、ドミニカに移住しないか」などと政府発行のパンフレットをもらって熱い思いに駆られていた。
しかし現在では日本人の若者は結婚をせず、子供を産まないから南米に移住しなくても十分人口は減少する。
日本人が世界に先駆けて人口縮小大国になったのは喜ばしいことで、いずれ世界の他国の人々もこの日本の人口減少を自国のこととして受け止めるだろう。
そして「一体人類はなぜこうも弱くなったのか」とため息をつくだろうがそれが人類の種としての衰退だと気づく人は今はあまりいない。」

 

 

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