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(1.7.2) 21世紀は自国第一主義の時代 かくして世界貿易は縮小する。

 今回の大阪G20サミットを見てつくづく感じたのは、こうした枠組みが全く機能しなくなった寒々とした冬枯れの光景だった。以前アメリカが自由貿易を推進していたころは嫌がる中国やロシアを説得して「自由貿易こそすべての国の平和と幸福の目標だ」と高らかに歌っていたものだが、今回は反対に保護貿易ばかりが目立った会合になってしまった。今自由貿易をなお推進しようとしている世界の政治指導者は安倍首相とドイツのメルケル首相しかなく、そのメルケル首相は国内政治につまずいて引退まじかで、自由貿易主義者は実質安倍首相だけになっている。

今回安倍首相は孤軍奮闘ともいえる努力をしていたが、保護貿易の流れの中でむなしい抵抗といえるものだった。

 実際決まったことは何もなく、海洋汚染を防ぐための枠組みを作ろうという安倍首相の提案が唯一の前向きなメッセージになっている。
何も決まらないよりはましだがこの程度のことで世界中から首脳を集める必要はない。
トランプ大統領はG20に全く興味を示しておらず、習近平氏との二国間協議だけの目的で出席していたが、他の首脳とて「一体20か国の首脳が集まる理由があるのだろうか・・・」と首をかしげていた。

 保護貿易が世界の潮流になれば、利害の一致ではなく自国の利害が優先されるから国際的な枠組みも必要なくなる。WTOなどはもはや機能不全に陥っており、「福島県産の農水産物は放射能に汚染されているから韓国が輸入しないのは当然だ」などと韓国のエージェントになり下がり、国連はかなり前から中国や韓国の言いなりになっていて日本の世界遺産登録にケチをつけていたのは記憶に新しい。国連もWTOも日本にとっては何のメリットもないただ騒々しいだけの集まりに過ぎないのは明白だ。
アメリカはとうに国際的枠組みから離脱をしており二国間協議しかトランプ大統領は興味がない。ようやく日本もみならって国際捕鯨委員会から脱退し商業捕鯨を再開したが、第二次世界大戦後に結成された国際的枠組みが今ひとつづつ崩壊しつつある。

 隣の韓国などはさらに国家間の約束を全く無視して日本を敵国とみなしており、徴用工の補償を日本企業にもとめそれが当然だとしている。こうした世界状況下で日本もようやく経済制裁に動くことになり、韓国半導体企業の首根っこをおさえはじめたので「日本はWTO違反だ」などと韓国は騒ぎだしている。
国家間の約束などすべて無視するのが韓国流だから、日本もそれに倣って経済制裁に出るのは当然なのだが、痛みがなければ韓国はただ自国の利益に狂奔する。

 こうして21世紀に入り国際協調の動きが反転し、国家間の対立ばかりが目立ってきた。
トランプ大統領は中国との間で貿易戦争とハイテク戦争を仕掛けており、これに伴い世界貿易は委縮している。ヨーロッパではイギリスがEUから離脱しようとし、ドイツを除いたその他のEU諸国は自国第一主義の大合唱だ。日本は韓国との間で徴用工裁判をめぐる対立から経済制裁を発動させたので、韓国との貿易は当然委縮する。
最近ホルムズ海峡ではタンカーが攻撃され、本来なら原油価格の急騰があるはずだがほとんど価格に反映しない。もはや原油需要は頭打ちと世界は見ているからだが、原油だけでなく他の資源価格も長期低迷に入っている。

 21世紀は国際協調ではなく自国一国主義の時代であり、世界経済は委縮する時代だ。どこの国も今までの枠組みを無視して自国の利益を第一だと声を荒げ、国際協調の優等生だった日本もとうとう自国第一主義に舵を切った。
国際捕鯨員会からの脱退はその象徴だが、韓国との経済制裁合戦もその延長上にある。もはや世界経済は拡大から縮小にベクトルが向いており、じきにどこの国家のGDPも低成長を余儀なくされるだろう。
アメリカもヨーロッパもそして日本も自国第一主義になれば国際協調の枠組みなど吹っ飛んでしまう。
くりかえすが21世紀は自国第一主義の時代で国際協調の枠組みが崩壊する世紀と言っていい。

 

 

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