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2017年11月

(29.11.29) 賞味期限が切れた小池東京都知事 「おごれるもの久からず!!」

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 「おごれるもの久しからず」とはこのことを言うのだろう。小池都知事のことである。総選挙前まではテレビのチャネルを回すと必ず小池都知事の顔が映っていたが、総選挙後は全くと言っていいほど露出度がなくなってしまった。
何か使い古した雑巾のようになってしまい誰もみむきもしない。

 小池都知事がマスコミの寵児だったのは、安倍政権を倒すのは小池都知事の希望の党だけではないかと期待されたからである。特に左派のマスコミは安倍政権憎しから異常といっていいほど小池氏に肩入れし、選挙前は希望の党が安倍自民党を蹴散らすようなちょうちん記事を掲載していた。
特に左派週刊誌は言いたい放題で、週刊文春などは「希望の党が100議席を超える」と盛んにアドバルーンを上げていた。

 このマスコミのおだてに小池氏は有頂天になり、前原民進党代表が「わが党の議員をすべて差上げるから、希望の党が中心になって安倍自民党を蹴落としましょう」という提案を一蹴してしまった。
駄目よ、全員を受け入れるようなことは絶対ありません。選ばしてもらいます
小池氏としては安倍政権を打ち倒すより自身の権力を見せつけることが大事だから、せっかくの前原構想をぶち壊してしまった。
そのためもともと希望の党に身売りすることに反対だった枝野氏らの民進党左派が造反し、立憲民主党を立ち上げたため、すっかり野党は分裂選挙になってしまった。
これでは安倍自民党に勝てない。

 予想通り希望の党は惨敗し与党第一党にもなれず、小池氏はあまりの予想はずれに驚いて希望の党を投げ出してしまった。
都政に邁進いたします
元々都知事なのだから都政に邁進するのは当然なのだが、小池氏の都政はたった1年半余りですでにレームダックに陥っている。

 小池氏は他人のやった仕事の足を引っ張ることにかけては天才的だが、自身で都政を運営することは全くできない。
東京オリンピック問題では森喜朗組織委員会会長の足を引っ張る目的で、競技場所の再見直しを提案したが、宮城県知事以外は賛同者はなく結局無駄な半年余りを費やして当初案に逆戻りした。

 さらにひどいのは豊洲移転問題で石原元都知事の足を引っ張るだけ引っ張って豊洲の安全性に異議を唱えていたが、元々安全だったので豊洲移転を2年余り遅らすだけの結果になった。
よく考えたら都民の安全・安心のために豊洲に移転する」とはよく言ったものだ。
すべては自身の権力を見せつけるためのパフォーマンスだったから、すべて既定路線の通りにならざる得なくなったのだが、このドタバタ騒ぎによって築地市場に通す予定だったオリンピック道路の建設が宙に浮いてしまった。
今最大の課題はオリンピック村から各会場に選手を運搬する確実な道路がないことで、小池氏はこの問題を解決する能力がない。

 無能な都知事をおだてていた左派マスコミも今ではその無能さにあきれ果てて見向きもしなくなった。
なぜ、あたしのことを最近は取り上げてくれないの???」小池氏としては不満だが落ちた偶像には用はない。
もはや希望の党はいつ分裂するかといった状況で、機会を見て元民進党の代議士は立憲民主党に帰えろうとしている。
枝野ちゃん、ごめんなさい。一時の狂騒だったのよ。許して!!!!!」

 
また都民ファーストの会からもすでに脱落者が出ており、最近行われた区会議員選挙では都民ファーストの会が惨敗している。もはや都民も小池氏を見放した。
ただ権力欲だけは旺盛だが、行政能力は皆無でひたすら人の悪口だけを言っていた小池氏の都知事としての賞味期限が切れてしまった。
おごれるもの久しからず。ただ春の夜の夢のごとし」祇園精舎の鐘の音がただむなしく響いている。

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(29.11.23) メルケル首相の危機と自由貿易経済の黄昏

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 こうして後期資本主義文明の指導者が一人一人いなくなっていくのかと思うと感慨深い。
昨年末にはアメリカで民主主義と自由貿易の擁護者だったオバマ大統領が退陣し、アメリカンファーストのトランプ大統領に代わり、今またドイツもメルケル首相が9月の総選挙で敗北したため窮地に陥っている。

 メルケル氏の率いるキリスト教民主・社会同盟CDU・CSU)は総選挙で245議席になり、第一党ではあるが過半数の355議席を大きく下回ってしまった。政権維持のためには連立を組む政党を見つけなければならず、メルケル首相は自由民主党80議席)と緑の党67議席)との連立を模索し、うまく成功すれば392議席になるため過半数を確保できる予定だった。

 しかし自由民主党と緑の党は犬猿の仲であり、緑の党が環境問題で石炭火力発電の即時廃止を求めれば自由民主党は財界の経済活動を配慮して大反対であり、また難民問題では難民に対する人道的支援を訴える緑の党に対し、自由民主党は本音では難民の受け入れに反対している。
またフランスのマクロン大統領が主張するEU改革の各国の財政をEU に統合する案は拡大EU に熱心な緑の党が賛成すれば自由民主党は国家の主権が損なわれると大反対だ。

 こうした犬猿の仲の両党をメルケル氏が妥協させて連立を組めるかが問われていたが、自由民主党のリンドナー党首が尻をまくってしまった。
緑の党なんかと連立を組むくらいなら死んだ方がましだ!!」
結局メルケル氏に残された選択肢は緑の党との少数連立政権312議席)か再選挙かの二者択一になったが、メルケル氏は再選挙に打って出ようとしている。

 しかし再選挙に打って出る場合は難民問題で慎重姿勢に転じなければ、極右AfD(国民のための選択肢94議席)に流れた票を取り戻せないし、また財界寄りの姿勢に転じて地球温暖化対策に消極的にならない限り自由民主党に流れた票を取り戻せない。
メルケル氏は12年間の政権運営のスタンスとして民主主義と自由貿易主義を掲げてきた盟主だ。
前者の具体的政策としてシリア難民の大幅な受け入れ、後者の具体的政策としてEUの拡大と財政統合に積極的だった。  
だがこうしたスタンスを大幅に修正しない限りメルケル氏の勝利はない。
あたしに民主主義の根幹の人道主義と、自由貿易に制限を加えれというの・・・・・
苦悩は深まるばかりだ。

 後期資本主義文明だけに花開いた民主主義と自由貿易主義がメルケル氏の転身で今21世紀の世界から消えつつある。
最後の残されたアンカーは日本の安倍首相だけだが、安倍首相だけで世界の民主主義と自由貿易を引っ張ることは荷重だろう。
21世紀に入り後期資本主義が限界に達し、残された方策は金融緩和による株式と不動産の値上がり益を求めるだけになってしまい、富の偏在が顕著になっている。
世界中で中産階級が崩壊し金持ちと貧乏人ばかりの世界になってしまった。

 金融緩和を止めれば完全に成長は止まり、続ければ富の偏在による社会的緊張が増す。
アメリカはすでに後期資本主義文明から降りてしまい、今ドイツがメルケル氏の苦渋の選択で降りようとしている。民主主義と自由貿易が世界から消えれば、後はローマ帝国滅亡後のゲルマン社会と同じになりジャングルのおきての世界になるだけだが、それを防ぐのは安倍首相一人になってきそうだ。

 

 

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(29.9.18) 貴乃花親方のクーデタ 日馬富士事件を最大限に利用せよ!!

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 横綱日馬富士による貴ノ岩に対する暴行事件の真相は、当初伝えられたようなビール瓶で殴って頭蓋骨が骨折し、さらに髄液が漏洩したというような重症とは程遠い軽症であったことが分かってきた。
日馬富士が貴ノ岩に対しモンゴル力士が集まった酒の席で日頃の行動について注意したが、貴ノ岩はスマホを操作して注意を無視したために「日馬富士が激高し最初はビール瓶をつかんだがそれはすっぽ抜け、後は素手で殴打した」というのが真相だと居合わせた白鵬が証言している。

 貴ノ岩は暴行を受けた翌日10月26日)から29日までの地方巡業に参加して特別に体調不良であったような様子はなかったという。
それが一転して重症説になったのは29日に師匠の貴乃花親方が暴行の被害届を鳥取県警に提出し、11月5日から9日まで福岡県下の病院に入院してからである。

 福岡県の医師の診断は「脳震とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭がい低骨折の疑い、髄液漏洩の疑い」全治2週間10月25日から11月9日)という診断で、退院する11月9日には全快していたという。簡単に言えば軽症だったのだ。
それが日馬富士暴行事件としてスポーツニッポンにリークされ、大々的な報道になったのが11月14日のことである。

 リーク報道は貴ノ岩重体説頭がい骨骨折、髄液漏洩だから報道を見た誰もが驚いた。
だがこれはひどいがせねたで上記のように貴ノ岩は元気で巡業をこなし、診断した医師も「頭蓋骨骨折のあとはあったが、それが今回つけられたものとは断定できず、また髄液が漏れたことはなかった」と当惑気に証言していると毎日新聞が報道した。

 このように本来なら軽く見過ごされてきた殴打事件がこれほどまでに大ごとになっているのは、今回の日馬富士暴行事件をことさらに拡大して問題を大きくしようとしているものがいるからだ。勿論問題の拡大を狙っているのは貴乃花親方で、この事件を契機に相撲協会の古い体質を一気に覆し、八角理事長を責任問題で引き釣り落とし貴乃花が理事長になるというシナリオである。
貴乃花親方は現理事会では反主流派であり10人いる理事の派閥の内訳は八角理事長派7名、貴乃花親方派3名で、国会のイメージでいえば野党である。

 貴乃花親方はいままでも挑戦者だったが、理事に立候補して当選したのも従来の部屋割りで理事を出すという慣行を破って初めてガチンコで勝負した結果であり、その後の相撲八百長問題でも執行部の対応を常に批判してきた。そして10年には八角親方と理事長選挙を戦い敗北している。
だから今回の日馬富士暴行事件をことさら拡大し、八角理事長の責任追及の道具にしようとしている可能性が高い。
安倍首相の「もりかけ問題」と同様に本来なら大したことがない問題なのだが、執行部の足を引っ張るための道具として最大限使用している。

 私も現在の相撲協会の在り方、特に力士のけが対策を全く無視して相撲をとらせていることに憤りを感じているから、貴乃花親方の執行部に対する不満も十分に理解できるのだが、日馬富士をイケニエにして執行部を追い詰める方策には賛成しかねる。
貴ノ岩は実際はリークと異なり軽症で「脳震とう、左前頭部裂傷」程度が実際の病状で、いつでも相撲をとれるのだが貴乃花親方が意図的に休場させているのだろう。

注)私が相撲協会に激怒している内容については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2017/05/pppppp-3.html

 また今回の日馬富士の暴行事件は情状酌量の余地がある。
日馬富士が、スマホの操作に夢中になって日馬富士の苦言をことさら無視した貴ノ岩に激高した気持ちもよくわかるからだ。
私も子供に勉強を教えているが、勉強中ある子供がスマホにメールがくるたびに勉強そっちのけでメールの返事をすることに激高し「もう帰れ。ここで勉強する意思がないなら来るな」と怒鳴り散らした経験がある。
こちらが真剣な時にスマホの操作に夢中になって完全に無視されることほど腹立たしいことはない。

 貴乃花親方は今回の事件で一気にクーデタを成功させたいつもりのようだが、臨席した白鵬の証言から見てどう見ても貴乃花親方が事件を朝日新聞がよくするように「悪辣な事件」に仕立て上げていることがわかる。
スポーツニッポンにリークしたのも貴乃花親方だろう。
日馬富士のいけにえの上に相撲協会の改革を図るという貴乃花親方の戦略は、日馬富士の激高を十分理解できるだけに賛成することはできない。

 

 

 

 

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(29.11.16) 金融機関受難の時代  利鞘が消えていく!!

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 私が高校時代に世界史を学んだ時、最も不思議なことの一つが中世キリスト教世界では金を貸しても利息をとることが禁じられ、またイスラム社会では今でも利息をとることが表面的には禁じられていることだった。
それじゃ金融業が成り立たないではないか・・・・・・
どっぷり先進資本主義文明の渦中にあった高校生の私はずいぶん当惑したものだ。

 しかしその先進資本主義文明に黄昏がおとづれ経済成長の時代が終了すると,先進資本主義文明の日本で利息がなくなってきた。正確に言えば1%程度の利息は科せられるのだが、この数値が加速度的にゼロに近づいていて、金融機関では利ザヤが取れなくなっている。
貸し出しが主業務の地方銀行の収益が特に悪化しており日銀の調査で約半数の地方銀行が本業で赤字に陥っている。

 このためメガバンクは自主的に、地方銀行は日銀の指導でリストラや合併が進んでおり、金融機関に従事する人員が激減し始めた。
メガバンク3行のリストラ計画は約3万人の人員削減と支店の廃止や縮小であり、地方銀行の場合は合併による人員と店舗の統廃合になっている。
私が金融機関に就職した約50年前は高度成長の真っ盛りであり、企業の資金需要は貸出余力をはるかに超えていたから、金融機関にとってわが世の春のような時代だった。
オタクの業界はあまり成長が見込めませんので融資はできません」偉そうに言っていたことを思い出す。

 あれから50年、世の中は様変わりで人口は減少しその結果経済成長はアベノミクスという劇薬を投与しても1%程度に低下してしまった。企業には内部留保が十分にあるから金融機関からの融資は必要なく、仕方なく金融機関は集めた資金を海外投資まだ経済成長をしている国の国債や投資信託)に投資し収益を上げているのが実態だ。
しかし海外の実態はアメリカのかつてのサブプライムローンや中国がそうであるように魑魅魍魎の世界であり、いつ大損失が発生するかはわからない。

 国内では赤字で金融業が成り立たなくなりつつあり、一方海外ではリスクが大きすぎていつ大損するかわからず存立基盤が揺らいでいる。成長が止まった世界では企業の成長資金の需要がなくなり、個人の消費金融ばかりになるから本来は利息をとることができない。
例えば企業が毎年20%の成長をしていれば5%程度の利息の支払いは確実にできる。
一方個人の場合は生活費に投入されて利益を生まないから、元本を返済するのがやっとでとても利息の支払いなどできない。
先進資本主義国はいづれも同様ですっかり金貸し業が寂れ、アメリカのようなばくち金融以外はすっかり上がったりになってしまった。

 かつて中世キリスト教社会に金融業が成り立たなかった理由は、成長がない社会だったから貸し出しは主として生活費に回りその結果利息の徴求が不可能だったことに気が付いた。
今日本で金融業の崩壊が始まったのは日本が成長なき社会中世)に突入したからだ。
そうか、産業革命から約400年、ついに資本主義文明も活力がなくなり、成長なき時代に入ったため中世と同様に金融業が成り立たなくなったのか・・・・・・・・」
かつて金融業に従事していたものとして感無量だ。

 

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(29.11.13) アラビアンナイトのクーデタ

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 昔オスマントルコ史を読んでいた時に、次期国王候補者(王子)は全員ハーレムでの生活が義務づけられ酒池肉林の生活ができたのだが、だれか一人が国王になるとあとの王子は全員処刑されたと読んで、「こりゃイスラム世界での国王になるのは大変だ」とひどく同情したものだ。

 そのイスラムの伝統が今サウジアラビアで現実のものとなっている。
現在の皇太子はムハンマド皇太子で現国王の息子だが、この6月に正式に皇太子になったばかりでそれまでは他の皇太子が任命されていた。
ムハンマド皇太子は現国王のお気に入りで国王としたら皇太子の地位を安定させたいが、国王は高齢81歳)で病弱のためいつ病気で倒れるかわからない。だが皇太子の対立候補は山のようにいて、国王が死去すれば皇太子の地位を追われることも予測される。

 今回の王子11名を含む王族200名あまりの一斉逮捕は将来を危惧した国王とムハンマド皇太子の合作だが、手法上からのはクーデタであり憲法や法律を無視して逮捕前日に反腐敗委員会という組織をでっち上げ、ここに令状なしの逮捕権と資産没収権を与えた。   
簡単に言えば国王とムハンマド皇太子に敵対者とみなされたものはすべて汚職容疑で逮捕されてしまう仕組みだ。
この手法は習近平氏の反腐敗運動をまねたもので王族全員が汚職をしているのは中国とサウジアラビアは酷似している。

 従来サウジアラビアの政治では王族の間に権力が分散され国王といっても王族会議(族長会議ともいう)に縛られてしまい独裁権力を行使することはできない仕組みになっていた。
そのためサウジの政治と経済は変革ができず旧態依然としたものになり、王族は伝統に従って汚職の限りを尽くし、聖職者は相も変わらず女性の自動車の運転やオリンピックに出場することをコーランの教えに背くと反対していた。
一方で3000万人の国民は世界最高といえる福祉政策でただで天国にいるような生活を享受している。
今が幸福の絶頂なのに何を変革する必要がある
国王とムハンマド皇太子以外は本音でそう考えている。

 確かに石油価格が100ドルを超えていた時代には王族が汚職の限りを尽くし、国民が遊び惚けていても問題はなかったが、今は50ドル前後まで低下してしまった。
しかも宿敵イランが隣国のイエメンの反政府勢力を支援して親サウジの政権を倒そうとしているため、サウジはイエメンの血みどろの内戦に軍事支援をしている。
親サウジ政権を支えるために戦費はうなぎのぼりであれほど裕福だったサウジの財政はここ数年大幅赤字に陥ってしまった。
だが国王とムハンマド皇太子以外は相変わらず現状維持が最高だと思っている。

くそったれの王族たちは俺の地位を狙うことと汚職をすること以外を考えておらず、国民はタダで世界最高の生活を既得権と思っている。財政は火の車で仕方なしに国営石油会社アラムコの株式を上場して世界から資金調達したいのに、アラムコが汚職の巣では世界から資金を集められない。ここは黒いネズミを一網打尽にして荒療治をしよう」

 国防と国家警察と治安部隊の権限をすべてムハンマド皇太子に集中して、上からのクーデタを実施した。イスラムの伝統に従って敵対する王子を全員処刑しうるさい聖職者や宗教学者を沈黙させ、サウジを近代国家に生まれかえらせるのが狙いである。
女性に自動車の運転を認め、スポーツをする自由を認めるのが近代国家への最初の道では目標達成ははるかかなただが、それがサウジの現実だ。

 最もこの急激な変革に世界は驚いており石油価格は50ドル後半まで跳ね上がり、投資市場ではサウジのオイルマネーの行く末に戦々恐々としている。
このサウジの変革が成功するか否かはもう少し見ていかないとわからないが、世界最高の金持ちでかつ最も時代遅れだった国家が今急激なカーブを切り始めた。


 

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(29.11.9) その時の時  トランプ大統領外遊の目的

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 トランプ大統領
が日本・韓国・中国等を歴訪しているが、その目的は安倍首相とゴルフをすることでは勿論ない。一般的には北朝鮮問題の解決と貿易交渉が主な目的と言われているが、実はこの二つはトレードオフの関係にあって、両方の成果を一緒に求めることはできない。
例えばアメリカは中国との間で貿易赤字の約5割を計上しており、この解決が経済的には焦眉の急だが、一方で北朝鮮問題で朝鮮経済を締め上げるためには中国の本気の協力が必要となる。
中国さん、赤字削減策の実行と北朝鮮制裁の協力を両方お願いします」とは言えないからだ。

 今回の歴訪がどちらに重点に置いているかは日本と韓国の歴訪で明らかになってきた。
日本に対しては貿易赤字の解消問題はもっぱらペンス副大統領と麻生副総理が担当している問題とし、もっぱらトランプ大統領と安倍首相は北朝鮮問題を話し合っていた
特に今回の成果としてトランプ大統領が力説したのは、日本側が防衛力強化のためミサイル迎撃のイージスアシュアやF35Aステレス戦闘機やSM3迎撃ミサイルの購入をあげていた。

 実は韓国でも同じでこちらは原子力潜水艦や先端偵察(衛星)システムの導入等で数十億ドル規模のアメリカの兵器を購入する約束になったという。
韓国との間にはFTAの見直し交渉というタフな交渉があったはずなのだが、こちらの問題はほとんど棚上げだ。

 実際今回のトランプ大統領の歴訪の成果は、貿易交渉ではなく対北朝鮮対策としての防衛力強化だけが強調されている。
そのために日本も韓国もアメリカ製兵器の購入を約束しているのだが、これはいったい何を意味しているのだろうか。
おそらく中国との交渉でも貿易問題はほとんど前面に出ず、北朝鮮制裁の強化策が成果として発表されるだろう。

 山崎経済研究所の山崎所長によれば、トランプ大統領は今回の歴訪を北朝鮮問題の解決に絞り、貿易交渉はそのための取引材料に使用しているという。
中国に対しては北朝鮮対策を実効あるものにしなければ、対中国製品に対して高関税を設定すると脅して協力を約束させるのが目的だ。
さらに山崎所長は「トランプ大統領はその時のために日本と韓国と中国に一種の最後通告をしに来たのではないか」という。

 その時のこととはXデイのことで現在太平洋艦隊には空母3隻が配備されいつでも北朝鮮を空爆できる体制を整えつつある。北朝鮮のミサイルシステムと核施設を一瞬のうちに壊滅することはアメリカにとって訳のないことだが、一方でこの戦争がベトナム戦争のような地上戦になることはアメリカは避けたい。
ミサイルも核もなくなった北朝鮮などはアフリカの独裁国程度の影響力しかないのだから、あえて地上戦を行って兵士の犠牲を払うつもりはない。  

 そこで中国との裏約が必要になるのだが、アメリカ軍が核施設とミサイル施設を破壊したらすぐさま中国軍の特殊部隊か地上部隊がキムジョンウン氏を拘束するか殺害し、中国寄りの傀儡政権を樹立させることの段取りである。
タイミングが合わないとキムジョンウン氏が反撃に出て核搭載のミサイルをアメリカや日本や韓国にぶっ放す可能性がある。
だからこの作戦はヒットラードイツに対するアメリカとロシアの共同戦線のようなものになり、地上部隊はもっぱら中国に引き受けてもらう段取りにしたい。
簡単に言えばヤルタ会談でロシアへの対日参戦を促したように、北朝鮮への電撃作戦を依頼したものではないかという。

 そしてキムジョンウン氏の反撃があった場合はアメリカから購入した迎撃システムでミサイルを打ち落とせと言うのがトランプ氏が安倍首相と文大統領に対する勧告であった可能性が高い。
その時の時」はいつになるかはわからないが、それが現実に迫っており各国に最後通牒を伝えたのが今回の目的だと山崎所長は分析していた。

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(29.11.6) 21世紀の主要プレーヤー  トランプ大統領と安倍首相

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  世界中のいわゆる良心的知識人トランプ大統領ロシアンゲートで辞任し、安倍首相モリカケゲートで辞任すべきだと盛んにあおっているが、実際はそうはならない。
トランプ大統領も安倍首相もそうした良心的知識人の好きな20世紀型社会正義とは異なった世界で生きているからだ。

 20世紀は良心的知識人の時代で、日本では朝日新聞や毎日新聞、そして岩波書店といったメディアの知識人が幅を利かせていた。
一方アメリカではニューヨークタイムズやワシントンポストといったこれも左派的マスコミ(ただしアメリカでは左派は評価されないので偽装する)が「真実を暴く」と称して実際は共和党政権を攻撃し、ニクソン大統領を辞任に追い込んだ実績がある。
だがそれも昔の話だ。

 21世紀に入りメディアの大変革が起こり、新聞メディアや放送メディア、雑誌メディアに代わって、SNSやツイッターといった個人メディアが隆盛になり、マスコミの地位は劇的に低下してしまった。
今では新聞を読む人は年を追って少なくなり、電車に乗っている人はほぼ全員といっていいほどスマートフォンをのぞき込んでいる。
まれに新聞を読んでいる人もいるがまず年寄りで、若者にとって新聞はダサイ情報手段で間違っても電車内で読むような代物ではない。

 新聞の発行部数は毎年減少しており、また馬鹿高い週刊誌を読むような人もいなくなりつつある。無料で実に有効な情報がグーグル検索で得られるのだから、金を払って読む人は少ない。
そのことがだれの目にも明らかになったのは今回の総選挙の結果で、朝日新聞や毎日新聞が連日のように「モリカケ問題」を取り上げ安倍政権の評判を落としたはずなのに、結果は安倍自民党の大勝利になってしまった。
特にひどく恥をかいたのは左派系の週刊誌で、週刊文春などは希望の党101議席、自民党は200議席前後と予想して大恥をかいたが、週刊朝日も週刊現代も自民党の大幅議席減を期待していた。

注)週刊誌の政治記事が極左的なのは新聞社やテレビ局の大手のメディアからはあまりに極端な人物として追い出され、そうした極左的人士が週刊誌で最後のあがきをしているため。朝日ジャーナルが典型的にそうだった。

 しかしそうした左派系メディアの大キャンペーンも不発に終わったのは、こうしたメディアを見る人がいなくなっているからだ。岩波が装った良心的知識人とは、北朝鮮や中国といった独裁国家こそが夢の国と誤解したまま21世紀に突入してしまった憐れむべき時代錯誤の人士である。
彼らが行うアジテーションもついに終わったことが今回の総選挙で明らかになったといえる。

 私は毎日新聞を定点観測しているが、総選挙終了後の政治記事は恨み節一色だ。
曰く「比例代表区では野党が与党を上回っており比例代表選挙だったら野党の勝ちだ
曰く「東京都の選挙区で野党連合が成立していれば数字的にも野党が勝ったことになる
すべて「もしも」の仮定だが、実際は野党は大敗しておりその事実の方が「もしも」より重要だ。

 選挙は武器を持たない戦争であり双方は死力を尽くし、互いにミスを重ねながら戦ったのであり戦争と同様に結果的にミスが少ないほうが勝ったのに過ぎない。
特に民進党の前原前代表の錯乱はひどく戦う前から腰砕けで、また希望の党の小池都知事はおごり高ぶって野党共闘より排除を優先した。
安倍総理も「モリカケゲート」で苦境に立っていたが、失点の大きかったのは明らかに民進党と希望の党でありそれが選挙という武器を持たない戦争の結果に表れていた。

 21世紀は(特に左派系の)新聞メディアや週刊誌メディアが崩壊する世紀であり、トランプ大統領の個人メディアのツイッターのほうがはるかに影響力が大きい時代だ。
20世紀を席巻したこうしたメディアは社会主義が正義いう幻想の崩壊とともに力を失い、もはやトランプ大統領や安倍首相を追い込む力は全くなくなったといっていい。

 政治とはまず継続だからトランプ大統領も安倍首相も長期政権を実現し、21世紀の政治を左右する影響力を発揮することは間違いない。
長く政権を担当した政治家が勝ちであり、この二人はそうした要素を持っている。

 

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(29.11.2) 不動産所有の崩壊 土地の価値が失われていく!!

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 日本では日ごとに土地の価値が減少している。高度成長期のころは不動産神話というものがあって、どんな土地でも値上がりしていたが、今では利用価値のない土地は全く見向きもされず荒れるに任せている。
増田元法務相の研究グループの試算では、16年度の所有者不明の土地は約410万㏊と九州と同じぐらいの面積になっている。問題はこの傾向はますますエスカレートし2040年までには北海道と同じ広さの720万㏊になる可能性が高いという。
日本国中所有者不明の見捨てられた土地ばかりになってしまう。

 なぜこんなに所有者不明の土地が増えるかというと、人がいなくなり土地に価値がなくなってきたからだ。
山林などは植林もされずに原生林のようになり、田畑も限界集落では全く見向きもされない。住む人がいなければ住宅地も全く荒れ放題になり、ぺんぺん草が生い茂っている。
日本人の人口は今世界最速で減少していて東京や名古屋や大阪といった都市近郊以外の場所では人口の減少が著しい。

 地方公共団体は思い余ってコンパクトシティという概念で残った住民を一か所に集めて、そこだけに公共サービスを行おうとしているが、年寄りは今住んでいるところが一番だからおいそれとこうした提案に乗ってこない。
結局そこに住んでいる人の寿命がその集落の寿命になり、そうして土地はかつてそうであったように自然に戻っていく。田園まさにあれなんとすだ。

 日本の資本主義は明治以降成長の一途をたどってきたが、1990年のバブル崩壊以降は完全に成長は止まってしまった。成長が止まった最大の理由は人口が増えないからだが、高度に発達した資本主義社会では子供は馬鹿高い消費財だから、理性的な傾向が強い人は子供を作らない。

 その結果人口は増加せず、増えるのは老人ばかりだから医療費以外の需要は全くと言っていいほど伸びない。
老人は体力がないから旅行などは控えるし、胃腸も弱っているので食欲などはわかず、「お茶漬けが一番だ」などというので永谷園以外は上がったりだ。
住宅は手当てが終り、さらに相続などで田舎の住居を相続しようものならその保守に追われるだけだから、「なんでこんなものを相続してしまったのか」とため息ばかりついている。

 現在東京などの都市部の住宅価格や不動産価格が上昇しているが、これは日本人が購入しているからではない。日本人にとっては不動産などは食傷気味の資産で、まともな日本人なら不動産に手を出さない。
しかし外国人、特に中国人は今だ20世紀の人間で土地神話に取りつかれているから、転売目的と習近平の査察部隊から逃れるために東京都市部の不動産を盛んに購入している。
日本の不動産は中国人のおかげで値上がりしているが、いづれ中国人も日本人と同様に不動産神話から目覚める時期が来る。
何しろ中国も一人っ子政策が効果が効きすぎて早晩人口減少になることは確実だからだ。

 いづれ北海道に匹敵する土地が不要になるのだから、領土問題などまったく一顧だにされなくなる。国後・択捉といった北方領土で日本とロシアが角を突き合わせているが、日本とロシアは世界に先行した人口減少国だから、黙っていてもこうした地域からは人がいなくなる。寒くインフラも十分でない土地に若者が居つくはずがなく、老人が死ねば住む人はいない。
尖閣諸島も中国は意地を張って艦船や巡視船を遊弋させているが、なぜこんなことをしなければならないかそのうちに自問するようになるだろう。
尖閣諸島が大事なのは海底資源の確保のためだが、そもそも海底資源など経済的にペイするはずもなく、資源そのものが必要なくなっていく。
中国も人口減少に見舞われて経済成長をする必要がなくなるからだ。

 21世紀に入り突然といっていいような速度で、土地や資源が不要になってきた。人類が成長限界に達しこれ以上人口が増加するよりも減少することが確実になってきたからだ。今は先進資本主義国特有の現象と思われているが、いづれ中進国にも及び、全世界的な規模で人口減が始まる。
ダーウインが予言したように増えすぎた人類に淘汰が始まったのだ。

 

 

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