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2017年10月

(29.10.16) ガイア(地球)の逆襲 カリフォルニア、プエルトリコの惨状

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  ガイアの反撃
が始まっている。温室効果ガスをいいように排出し反省のそぶりを見せない人類に対する反撃だ。
特に中国とアメリカは温室効果ガス排出国の双璧で全世界の排出量の4割から5割はこの両国のものだ。

 中国は先のパリ協定で「2030年までは増加をするがその後は削減しよう」などといい加減な排出削減計画を提出し、アメリカは当初オバマ大統領が25年までに5年対比約3割の削減を約束していたが、こちらはトランプ大統領がパリ協定からの脱退をこの6月に表明した。
こうして地球の温暖化が進んでおり、1880年から2012年までの間に世界平均で0.85度上昇している。
さらに問題なのはこの温暖化の速度が加速化しており21世紀中には2.5度の上昇が予想されている。

注)パリ協定の欺瞞の詳細は以下参照。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-8e57.html

 これだけ地球をないがしろにすればその反撃がないほうがおかしい。
アメリカに限って言ってもハリケーンの規模は毎年のように巨大化し、9月にプエルトリコからフロリダに上陸したハリケーン・マリアはプエルトリコの家屋やインフラをほぼ崩壊させた。
最もトランプ大統領などはプエルトリコをアメリカとみなしていないから最初はその被害状況を無視していたが、マスコミや民主党にせっつかれて災害発生から2週間後に現地に出向いて連邦政府の支援を約束した。
その言葉にトランプ大統領の本音が出ている。
全面的に連邦政府に頼るな。君たち全員の面倒を見るほどの連邦予算はない
そう言って援助物資を群衆に放り投げていた。

 プエルトリコは自治州で多くの白人系アメリカ人はここをアメリカとみなしていないが、今度は金持ちのアメリカ人が多く住むカリフォルニアで大規模な山火事が発生し、ソノマ郡にある街を全焼させていた。すでに焼失した家屋は6000棟に及び38名の死者が出ている。
カリフォルニア一帯は暑く一方で雨量が少ないため乾燥地帯だが、地球温暖化の影響でますます乾燥化が進んでいる。
ここ数日強風が吹き荒れその結果乾ききった木々をこすり合わせたため、同時発生的に山火事が大発生してしまった。
現在9000名の消防隊員が鎮火に努力しているが、風が強まるたびに新たな火災が発生してとどまるところを知らない。

 ハリケーンが巨大になり狂暴化しているのは海水面の温度上昇のためだし、山火事は高温と乾燥のためである。アメリカ下院はプエルトリコとカリフォルニアの災害対策に4兆円の予算を採択したが、こうした災害対策費はアメリカ政府の財政を圧迫している。
アメリカなどは自業自得だからいわば天罰なのだが、問題は温暖化対策に熱心なヨーロッパや日本でもその余波が及んで、毎年のように集中豪雨に悩まされている。
50年に一度だとか、過去に例を見ない豪雨などという言葉が日常茶飯的に飛びまわっている。

 地球全体で見てもバングラディシュのような低湿地帯では大洪水に悩まされ住むことが不可能になりつつあり、スペインやイタリアやフランスといった地球海地方の乾燥地帯では大規模な山火事が常時発生している。
中国では大都市がスモッグに覆われ冬になると生存しているのが不思議なくらいに大気が汚れる。また揚子江沿岸は常時洪水に見舞われており、ここも自業自得といえるような惨状だ。

 ガイアの逆襲が始まっており経済成長の恩恵よりも災害対策費のほうが上回りつつある。ガイアの怒りはすさまじく、アメリカも中国もガイアにひれ伏し経済成長の時代が終わる時期が近づいてきた。

 

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(29.10.13) 希望の党の支持者離れが始まっている。 安倍首相安泰

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 ここにきて希望の党に対する希望が急速にしぼみ始めた。「もはや希望の党のどこに希望があるの?」という感じだ。
小池都知事の擁する希望の党に2つの大きな欠陥があることが国民の目にも都民の目にも明らかになってきた。

 最大の問題は総選挙に党首が出馬せずただ応援演説だけを行っていることである。選挙とは武器を持たない戦争なのだから、この戦いに党首が逃げ腰では戦争に勝てない。
鳥羽伏見の戦いで幕府軍を置き去りに逃げ出した徳川慶喜や、関ケ原の戦いで秀頼を西軍の総大将にすることを拒んで石田三成を見殺しにした淀君と同じだ。

 二番目には希望の党には明確な政策が何一つないからだ。東京都議選と異なり国政選挙では政策がいる。
慌てふためいて作った政策では憲法の改正、日米安保条約の必要性の強調等があり、これでは自民党と何ら変わらないことが分かった。
小池氏は得意の情報公開を主張して「もりかけ問題」で安倍政権を追及できると読んだが、第二自民党であることからリベラルの傾向を持つ市民がそっぽを向いてしまった。
なら、立憲民主党や共産党に一票を入れよう

 東京都議選では破竹の勢いで自民党を破ったが、都議選で支持してくれたリベラルが剥がれ落ちては片肺飛行の飛行機になってしまう。
大手新聞やNHK等の放送局がここにきて一斉に世論調査の結果を報じているが、自公勢力の圧勝を予測し、希望の党は立憲民主党程度の支持しか得ていないことが分かった。

注)毎日新聞が10日~11日にかけて行った調査では以下の予想になっている。
自民 289、希望 60、立憲民主 33、公明 30、維新17、共産 14.


 各メディアによって若干の相違はあるが、自公で約300議席超、希望の党は60議席から80議席といった予想になっている。
しばらく以前に週刊文春が予測した希望の党の101名などは夢のまた夢で、自民党は凋落どころか現状維持を果たし、場合によったら上積みも可能という情勢になってきた。
朝日や毎日や週刊文春といった左翼メディアは安倍憎しの一点で希望の党を持ちあげてきたが、さすがに憲法改正に賛成する希望の党を応援するわけにいかなくなった。

 私は宅配で毎日新聞を定点観測しているが、当初の安倍政権下しの狼煙がこのところすっかり湿ってしまって全く元気がなくなっている。
希望がだめならいったいどこを応援すれば安倍政権を引き釣りおろせるんだ・・・・・・」

 
私は以前から小池東京都知事は権力欲だけあって自身では何ら政策も実行力もなく、他人のした仕事にケチをつけるだけの人物であることを何回も述べてきた。
しかし東京都議選では都民ファーストが圧勝し東京都民は小池氏を支持したが、ここにきてようやく小池氏の実像がわかってきたようだ。
権力欲だけ強く自身は無能な政治家という実像である。

注)小池知事への批判は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/pppp-8.html

 それにしても安倍首相の政治家としての勝負勘は素晴らしいものだ。希望の党が選挙態勢を整える前に選挙に打って出たのだろうが、これによって民進党が右派と左派に分裂し、さらに小池氏の右派的対応に嫌気をさしたリベラルが小池氏を見捨てるというおまけまでついた。
希望の党は60前後が目いっぱいでとても自公を引きづり下せないことが明確になった。
これで今後4年間の国政は安倍政権の下で力強く推進されることが明確になった。

 

 

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(29.10.10) 銃を一般人に持たせれば必ず人を殺す。 アメリカ社会の病理

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 アメリカの銃乱射事件
は年を追うごとに凶悪化して犠牲者の数が増加している。
2007年にバージニア工科大学で起きた銃乱射事件では33名が死亡、その後2016年にはフロリダのナイトクラブで乱射事件があり50名が死亡した。
そして今回はラスベガス58名が銃乱射事件の犠牲者になった。

 なぜこれほどの大量殺戮が可能かといえば、アメリカで販売されている銃の殺傷力は軍隊のそれと同じで、特に今回はライフルを機関銃仕様に変更する器具を取り付けて乱射していた。
ホテルの32階の窓から約300m離れた距離にあったフェスティバル会場めがけて乱射したのだが、300mといえば相当の距離だ。
この距離から58名の人命を奪うだけの殺傷力を持っているのだから、ほとんど軍隊で使用する機関銃といっていい。

 アメリカ人がなぜ野放図にこれだけの殺傷力のある銃を保有できるかというと、アメリカ憲法で保障されているからだという。
その条文は修正第二条というのだが「規律ある民兵団は自由な国家の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し携行する権利を侵してはならない」というものだ。
民兵団にとって必要だというのだが、いづれも民兵とは無関係な人間が簡単に銃を購入し、大量殺戮を行っている。

 日本国憲法第9条と同じで拡大解釈で誰でもどこでも機関銃のような銃を保有することができるようになっている。
民兵団と聞いて思い出したが、アメリカの西部劇では通常は町の警備は保安官と数人の助手だけで行い、事件が起こると市民を臨時に保安官助手に任命し犯人逮捕に乗り出す場面がよくある。

 もともと西部は特に治安が悪くそれを通常の警察組織だけでは治安の維持ができないため臨時に民兵団が組織されていたが、その伝統が民兵団を必要としなくなった今も続いているといえる。
アメリカ民主党はオバマ前大統領をはじめとして銃規制に積極的だったが、共和党の反対にあいいづれも骨抜きにされてきた経緯がある。
今回も銃規制の論議があるが、いつものように骨抜きにされるのだろう。

 人間は武器を持つと殺し合いをする本能があるのではないかと私は思っている。戦争がこの21世紀の世の中になっても少しも収束しないし、ますますエスカレートしている。
部族社会では他の部族を殺すことが当然と考えられたし、国民国家では他国は基本的に敵とみなされ折あらば侵略を繰り返してきた。

 日本で凶悪事件が少ないのは日本人が武装解除されているからで特別に平和を愛する国民だからではない。この武装解除を行ったのは豊臣秀吉で今から約400年前の刀狩がそれである。
以来民間人(当時は農民)が武器を持つことはなかったから徳川300年の平和も達成された。
日本国内の平和は全く豊臣秀吉のおかげといっていい。

 一方アメリカでは強権で民間人の武器保有を制限することができなかったため、今に至るも凶悪な銃乱射事件があとを絶たないのだ。
銃器なき社会では当然銃器による殺傷事件は起こらないし、武器があれば必ず戦争や抗争事件が起こる。

 人間はその深いところでDNAに自分と自分が所属する以外のサークルに敵意を持つようにインプットされていて、争いが絶えないのはそのためだ。
そこに殺傷力のある武器を持たせれば結果は目に見えている。
銃規制に消極的なアメリカは今後も銃による大量殺戮に悩まされるだろう。一般人に武器を持たせないようにすれば非常に安全な社会になることは日本が証明している。


 

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(29.10.7) 先進国が分裂する。 スペイン カタルーニャ炎上 そして日本も

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 20世紀の後半、世界を驚かしたのはソビエトロシアの崩壊であり、それよりは規模は小さいがユーゴスラビアの崩壊だった。いづれも社会主義国だった両国がロシアは15カ国に、ユーゴスラビアは6カ国に分裂した。
当時はこれは社会主義国という遅れた体制の崩壊と思われていたが、21世紀に入り先進資本主義国で次々に分裂の動きが顕在化して単に社会主義体制だけの問題ではなく、国家が細分化される時代に突入した先駆けだったことが、ようやく誰の目にも明らかになってきた。

 イギリスでは2014年、スコットランドがイギリスからの分離を求め住民投票を行ったが、かろうじて分離反対派が勝利したため首の皮一枚でスコットランドはイギリスに残留になった。
あれから3年、こんどはスペインのカタルーニャで独立の賛否を問う住民投票が行われ、こちらはほぼ90%の住民が独立賛成の意思表示をした。

 もっともこれはイギリスと異なり法的拘束力を持たない住民投票だったためスペイン中央政府のラホイ首相はこの住民投票に激しく反発し、投票そのものを無効で憲法違反としている。
EUもスペイン中央政府を支持しているためカタルーニャ州政府は劣勢だが、何としても独立宣言を出したいと画策している。

 20世紀を通じてヨーロッパの民主主義国家は非常に安定し、よもや分裂騒ぎなど起こるはずがないと思われていたが、イギリス、スペインと分離独立運動は勢いを増すばかりだ。
イギリスの場合はスコットランドに北海原油があるため、これによってスコットランドは十分裕福に生活できるとのよみがあり、一方カタルーニャの場合はこの地域がスペインで最も豊かな場所であり、一方徴収される税金が他の貧しい州に回されることに不満があった。
俺たちの税金で他州の貧乏人を養うのはもう嫌だ
ヨーロッパの分離独立運動の火種はいたるところにあり、イタリアは北部と南部の対立があり北部は貧しい南部を養うのにうんざりし始めている。

 この先進資本主義国における「小さいことはいいことだ」という分離独立運動は、19世紀や20世紀の帝国主義が「大きいことはいいことだ」と主張していたのに比較すると時代の移り変わりを感ずる。
なぜ21世紀に入り小国志向になったかというと国の大きさが全くメリットにならなくなったからだ。
経済成長が止まり人口も減少すれば領土は適当な大きささえあれば十分であり、資源なども有り余ってくる。
パイは増えないのだから貧乏人にパイをあたえれば自らが困窮する。

注)中国だけは相変わらず19世紀、20世紀の帝国主義を信奉しているが、世界史の潮流からは完全に取り残されている。

 ヨーロッパは分裂し始め、アメリカは国を閉ざしそして日本では沖縄をもてあまし始めた。
沖縄の翁長知事が普天間基地の辺野古への移設に反対し、絶滅危惧種のサンゴが出たといっては辺野古の基地建設の妨害をするたび、「翁長など顔も見たくない」という沖縄県以外の国民が増えている。
元々沖縄は琉球王国という独立国家だったが江戸時代に薩摩藩がここを植民地化し、明治の初めに日本に編入された場所だ。
過去の歴史的経緯から言って翁長氏も独立をしたいだろうが、一方で沖縄左翼の翁長氏がごね続けるのにはヤマトンチュウもうんざりし始めた。

 米軍基地があり北朝鮮問題さえなければ、沖縄は住民投票で独立を宣言し、一方でヤマトンチュウは沖縄が独立することをもろ手を挙げて賛成するところだ。
やれやれ、何かというと沖縄の心とか言ってごねるばかりの翁長を見なくて済む。国は小さくまとまったほうがいいのだから、沖縄を切り離そう

 21世紀に入り、先進国はこぞって小国をめざしはじめた。気心や所得水準が同様の金持とだけでまとまって暮らそうというのだ。
成長も人口も止まった社会では人々は保守化し小さくまとまり、他国(他人)との接触をできるだけ少なくしようとする。
これが21世紀の現実であることがカタルーニャの独立運動を通じて誰の目にも明らかになってきた。


 

 

 

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(29.10.4) ビットコインは中国の罠 深入りは避けるのが懸命だ!!

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 私のブログの読者のたぬきさんが、ついにビットコインの取引を開始したと聞いて思わず笑ってしまった。「とうとうフィーバーはたぬきさんを巻き込んだのか!!!!」。
ビットコインの取引価格は現在1ビットコイン50万円前後で原油の1バーレルとほとんど同じになっている。

 ビットコインの価格推移はほとんどめちゃくちゃでちょうどバブル崩壊前の日本の不動産のような推移だ。
17年4月に12万円程度だったのが、現在は約50万円だから半年で約4倍に上がったことになる
これを見たらだれでもビットコインを購入したくなるだろうが、乱高下がビットコインの特色だからいつまた半年前の12万程度になるかわからない。

  なぜこれほどビットコインの乱高下が激しいかというと世界のビットコインの約90%を中国人が保有し取引所で盛んに売買をしているが、中国人民銀行が加熱したと判断すればが取引所の閉鎖を含めて市場に横やりを入れる。
中国人はもうかる投資物件投機物件)にすぐに群がって価格の乱高下をさせる性格があるが、何より中国人民がビットコインに群がるのはそれで禁止されている海外送金ができるからだ。

 中国は為替の自由化はなされておらず、気楽に海外送金ができない。通常の送金は貿易に関する決済のみ認められているから、海外に資金を持ち出そうとしてもできない。
そこでビットコインで海外商品をインターネットで購入し支払いをビットコインで行うという方法が編み出された。勿論購入は偽装でそうして中国人民も晴れて資金を海外に送金し、自身の財産を守ることができる。

 中国人にとって中国政府はいつ何時財産没収に来るかわからない悪代官で、中国では汚職こそが人生だから誰でも後ろめたい犯罪を犯している。然し汚職をしたとしても逮捕されるのは大物であれば反主流派であり、小物であれば当局に賄賂を贈っているかどうかに左右される。
どんなに中国国内の資産を持っていても中国共産党の意向で没収の憂き目にあうため、海外に資産を移すのが常識だ。

 手段は様々だが小物の中国人民にとって最も有効な手段がこのビットコインによる商取引の偽装だが、中国当局もそれを知っているからしばしばビットコイン禁止令が出される。
この禁止令が出されると価格が大暴落するが、しばらくするとまたもとにもどるのは中国人民もあの手この手で規制を潜り抜ける方法を見出すからで、ほとんど鼬ごっこになっている、。

 だからビットコインの価格はすべて中国市場で決定され、日本での価格推移はその反映に過ぎない。
中国が全面的に為替の自由化に乗り出せば、わざわざビットコインで資産を移転させる方法は必要なくなり大暴落するし、中国政府が規制に乗り出せばまた大暴落する。
中国政府の動きはほとんど突然で外部からは全く予想がつかないので木の葉の船に乗っているようなものだ。

 ここまでは従来からの考え方だが、最近の暴騰ともいえる価格推移を見て山崎経済研究所の山崎所長は別の考えを持つようになったという。
山崎所長によればビットコインの高騰は中国政府と中国人民の出来レースではないかというのだ。
かつてサブプライムローンはアメリカが仕掛けた罠だったが、このビットコイン狂騒曲は中国が仕掛けた罠ではないかという。
ビットコインの90%は中国人が保有しているが、この価格を暴騰させ外国(例えば日本)で売り出せば莫大な儲けが出る。
十分世界中から資金をかき集めたところで暴落させれば濡れ手に粟だ。

 
だから山崎所長はビットコインの購入を日本人に勧めないがもし購入するなら、早く売り抜けるのが原則で利益が相応に上がったらすぐに売却し、次の暴落を待ってその時にまた購入するのが原則だという。
間違っても長期保有など考えるといつビットコインそのものが消滅することも予想されるのでおちおちしていてはいけない。

 ビットコインの価格操作については中国政府の謀略の可能性もあるので、そうした罠にはまらないように注意すべきだと山崎所長は強く警告している。

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(29.10.2) 投機資本主義の終焉 既成政党の没落 そして日本も

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 今思うとトランプ大統領が選出された16年11月が歴史の分水嶺だったことがわかる。
あの時以来20世紀後半に花開いた民主主義政党や政治家が次々に落選するか、後退し始めた。
トランプ大統領は共和党の大統領だが、共和党の主流派はもちろん多くの共和党議員からは全く支持されていない。一匹狼のような存在でその言動は特異で特にアメリカを代表するリベラル系のマスコミとは犬猿の仲だ。

 この不思議な動きはその後も継続し、17年5月フランスでは無所属のマクロン氏が大統領に選出されたが、対抗相手は国民戦線右翼政党)のルペン氏だった。それまでフランスを率いてきた共和党も社会党も見る影もなく崩壊してしまった。
またイギリスでメイ首相はEU離脱交渉で国民の絶対的支持を得ようと17年6月総選挙に打って出たが、大勝のはずがぼろ負けで、せっかく維持していた過半数を割り込んでしまった。
最近のドイツの総選挙では経済は絶好調で失業率は歴史的な低水準であるにもかかわらずメルケル氏率いるキリスト教民主同盟が第一党を保ったものの大敗し、右翼政党が大躍進している。

 いづれも既成政党で政権維持政党が大敗し、ポピュリズムの大統領トランプ氏,マクロン氏)が大勝したり右派政党が伸長している(ドイツ、フランス)。
イギリスはもともとEU残留支持の保守党が国民投票で惨敗したため本来残留派の保守党が離脱交渉をするねじれ現象になっており、そのメイ首相が敗れたという構図になっている。

 さて日本では自公合わせて3分の2を確保して安定していた安倍政権が突如総選挙を実施することにしたが、一方東京都議選で大勝した希望の党に中道右派の野党各党が雪崩を打って参加する構図になって、ここも全く予断を許さなくなってきた。
自公連合が過半数割れにでもなれば、世界の民主主義国の既成政党が総崩れになることになる。

 なぜここにきて既成政党に対する支持が弱まっているかというと、高度に発展した資本主義体制にこれ以上成長余力がなくなり、それでも成長させるために金融の超緩和による投機資本主義に移行したからである。
リーマンショック以来10年、アメリカ、日本、EU、それに中国の金融当局が行ってきた金融政策は資金を直接市場に供給する政策で、それまでの公定歩合操作による金融政策や、財政政策による公共工事の増大とは全く異なるものだった。

 簡単に言えばケインズによる財政金融政策の効果が全くなくなり、仕方なしにお札を大量に印刷して市場にばらまいたと思えばいい。
元FRB議長のバーナンキ氏が言っていた「景気を回復したかったら紙幣を印刷してヘリコプターでまけばいい」という政策である。
これにより先進資本主義国や中国は表面上は景気が回復したように見えるが、投入された資金はもっぱら株式や不動産、それに金やビットコインという投機財に流れていき、生活必要品等の実需には全く結び付いていない。
今更生活必需品を増産したって誰も買わないよ。それよりは投機よ、投機!!」

 この投機資本主義でも成長はするのだが、最大の弱点は持てる者と持たないものの所得格差が拡大することだ。投機財(不動産、株式等)を扱う投機家には莫大な利益をもたらすが、主として工場労働者だった真面目な生活人これを中産階級といってきた)は徐々にいなくなり、パートタイマーの労働者ばかりになってしまった。
金持ちと貧乏人の対立構造だが、貧乏人も金持ちに一矢を報いる手段を持っている。それが選挙の一票で、怒れる貧乏人多くは若者)は選挙になると怒って既成政党でなく、極右政党やポピュリスト(希望だけはあるが内容は一切ない、しがらみのない政党や人物)に投票してしまう。

 トランプ氏もマクロン氏もこうして選ばれ、既成政党が頑張っているドイツでも右派政党が大躍進した。
そして今日本でも「希望という名のあなたを求めて」多くの怒れる若者や貧乏人が希望の党に投票しようとしている。
国を支えるのは穏健な思想を持つ中産階級だが、その存在基盤が薄れれば薄れるほど、資本主義体制を支えてきた既成政党は怒れる貧乏人の反逆にあっているのだ。

 リーマンショックから10年、投機資本主義にも賞味期限が到来し既成政党(金融緩和策しか政策手段を持たない政党)が没落しつつあり、日本にもその余波が現れ始めた。

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