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(29.9.27) ドイツにおける新しい国家主義の台頭とメルケル氏の敗北 「静かに国を閉ざして」

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 ドイツの選挙結果を見て「やはりドイツもそうか」とつくづく思ってしまった。
メルケル首相率いるキリスト教・民主・社会同盟CDU・CSU)と社会民主党SPD)が大幅に議席を減らし、その分を右派政党ドイツのための選択肢AfD)が議席を奪った格好になった。
メルケル首相のCDU・CSUは大敗といってよく、また二大政党として政権交代を繰り返してきたSPDも存在感がなくなってしまった。
日本的イメージでいえば自民党と民進党が大敗した様なものだ。


注)ドイツの議員数は毎回変更があり、今回は709人(前回は630人)のため、当選者数の比率で分析すると以下の通り。

CDU・CSU  今回(34.7%) 前回(49.4%) ▲14.7%
SPD      今回(21.6%) 前回(30.5%) ▲8.9%
AfD      今回(13.3%)  前回(0%)   +13.3%


 今回のAfDの躍進を見て、左派系の人々はナチスの再来だと街頭デモを繰り広げていたが、これは全く誤った認識だ。
20世紀の国家主義と21世紀の国家主義は全く別物で、互いにソッポをむいているほど異なっている。
20世紀の国家主義はドイツやイタリアや日本がそうであったように領土拡張と資源の獲得を目指したが、21世紀の国家主義は国を閉ざして内にこもり外国人の流入をできるだけ抑えて自国民だけの安全で静かな生活空間を維持しようとしている。
一方は外向き、一方は内向きなのだ。

 なぜ同じ国家主義なのにこれほど異なるかというと先進国では人口が停滞するか減少し、経済成長がこれ以上必要でなくなっているからだ
人口が減れば領土など狭いほうがかえって効率が良くなり資源も毎年のように必要がなくなっていく。

 現在の日本が典型的にそれで日本全体で人口減に見舞われているが特に過疎地の人口減少がはなはだしい。
私は北海道がことのほか好きでよく旅行をしたが、北海道全体が日本有数の人口減少地帯で特に気候条件が厳しい東部や北部からは人が消えつつある。

 日本は縮小しつつあり土地は有り余るようになっている。
領土の拡張は全く不要で、北海道でさえ人が住まなくなりつつあるのにそのさらに北方にある国後や択捉に日本人が住むと考える方がおかしい。
日本に北方領土が返還されれば公務員や自衛隊員は職務上移り住むが一般人は特殊な主義の人を除けば誰も住まないのは確実だ。
北海道だけでなく過疎地の市町村は公共サービスをすべての住民に施すことができなくなり、コンパクトシティと称して住民を一個所に集めてそれ以外の場所の公共サービスを停止しようとしている。
人がほとんど住んでいないところに公共サービスなどとてもできません

 この日本の状況は先進国共通の状況になりつつありドイツでも同様だ。
ドイツ人自体の人口は停滞し、増えているのは移民や海外からの出稼ぎ労働者になっている。
これ以上の経済成長なんて不要で、海外からの移民などドイツ社会を混乱させるだけだ
多くのドイツ人がそう思うようになりAfDに投票した。
 
 なぜ人口が突然のように減少し始めたかというと、工業やサービス産業が発展すると若年労働力が必要なくなるからだ。一方農業社会では子供が重要な労働力だからそうした社会では子供が多い家庭ほど裕福になる。
先進国では子供は生産財でなく馬鹿高い消費財だから「フェラーリを購入するか子供を産むかどちらがいいだろうか」という選択になる。
若者の多くはフェラーリを選びその結果人口は減少する。

 そうした社会では領土拡張や資源獲得は全く不要で経済成長も必要なく、貧乏な外国人がやってきて安価な労働力として働かせても仕方がない。
かえって異文化との共存など面倒なことの方が多い。
イスラム教徒と一緒に住んで訳の分からん礼拝をされたり、女性は頭をスカーフで隠し、男は口髭と顎髭を生やすなんてまっぴらだ。そうしたかったらシリアに戻って勝手にやってくれ

 21世紀の国家主義とは内向きの国家主義であり、山崎経済研究所の山崎所長は「アナグマ国家主義」と名付けていた。
外国人と暮らしたくないといっているので、べつに迫害しようというのではなく国を閉ざそうとしているだけなのだ。
日本の江戸時代と同じ精神状態で、これを新しい中世というのだとは前にも述べておいた。










 



 

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