« (29.6.11) 誤字脱字のお詫びとソクラテスの弁明 | トップページ | (29.6.13) 人間これほど体力が低下するものか。 江戸川堤125km自転車走 »

(29.6.12) 在庫変動こそがGDPの最大の構成要素  この馬鹿げた現実

22_033 

 あまりに馬鹿げたことになってしまった。日本のGDPの計測において在庫の増減が景気に及ぼす影響が最大だというのだ。
元々適正規模の在庫は必要でそれ以上の在庫は景気が後退して不良在庫が増えた場合に現れ、景気が良くなると在庫は減少する。
日本経済は1%前後の低成長のためこの在庫の増減がGDPに大きく反映する。

 GDPの構成要素は消費、投資、純輸出で在庫もGDPの構成要素だが、通常は在庫は主要な要素ではない。
しかしあまりの低成長下では在庫変動こそが景気要因になってしまう。
なってもかまわないが、問題なのは景気悪化に伴い在庫が膨らんだ場合も在庫投資が増大したことになり、GDP の押し上げ要因になる。

 日本の問題は景気が良くなって在庫が減少し始めるとGDPにはマイナス影響が出てしまい、一方景気が悪くなると在庫が増えてGDPは増加してしまう。何とも反対の結果だがそもそも1%程度しかGDPは伸びないのだからGDPを金科玉条にして景気判断をするほうが間違っている。

注)在庫以外では統計数字が現実を反映していない問題もある。

 一方中国などでは生産即販売されたものとしてGDPの計測を行っているが、実際は不良在庫の山で特に鉄鋼製品などは工場の敷地に積みあがっている。しかし統計的にはGDPの増大になるので工場などはすずしい顔だ。
社会主義統計は昔から生産第一主義で需要のことなど歯牙にもかけないが、そのため在庫投資ばかりが膨らむことになる。
べつに構わんじゃん。GDPが増えさえすればいいんだ」

 GDPに詳しくない人はGDPは実際の数字の積み上げだと思っているが、ほとんどが推定値であり、新たな推定データが確認されると修正されることになっている。
しかし中国は一旦出した数字はてこでも代えないから、6.5%の成長などという世界中の中国ウォッチャーが笑い転げるような数値を出している。
何でもいいから生産しろ、後は野となれ山となれだ!!!」

 日本における在庫問題は、あまりの低成長下で少しの在庫の増減がGDPをマイナスにしたりプラスにしたりする問題だが、中国の在庫問題は需要を無視した生産でその結果不良在庫が膨れ上がる問題である。
鉄鋼製品もアルミも石炭も有り余るほど生産されるが、それが不良在庫になって中国経済を苦しめている。然しGDPは6,5%の大成長だ。

 消費でも投資でもまた純輸出でもなく在庫こそがGDPを増減させる最大の要素とは何とも馬鹿げたことだ。
もはやGDPなど何の役にも立たない指標なのに後生大事にするからこうした馬鹿げた結果になってしまう。

 

|

« (29.6.11) 誤字脱字のお詫びとソクラテスの弁明 | トップページ | (29.6.13) 人間これほど体力が低下するものか。 江戸川堤125km自転車走 »

評論 日本の経済 経済成長」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (29.6.11) 誤字脱字のお詫びとソクラテスの弁明 | トップページ | (29.6.13) 人間これほど体力が低下するものか。 江戸川堤125km自転車走 »