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(29.3.20) G20の崩壊と自由貿易の終焉 そして誰もが沈黙する!!!

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 一つ一つ戦後アメリカが主導して確立してきた枠組みが崩壊している。
先にアメリカはTPPへの参加を拒否し、NAFTAの見直しに着手し、WTO世界貿易機関)の裁定に従わないことを表明し、そして今回G20主要20か国財務相中央銀行総裁会議)を崩壊させた。

 G20はアメリカが中心となって保護主義に対抗して、特に新興国の貿易の自由化を促進する目的で開催されてきたが、そのアメリカが保護貿易に舵を切ると表明したため、G20の役割が実質的に終わってしまった。
G20は死んだ。保護主義を推進するためのG20なんてありえない!!!」アメリカ以外の財務相や中央銀行総裁はただ当惑して立ちつくしている。

 またG20の共同認識だった地球温暖化対策も盛り込まれなかったが、アメリカがパリ協定から離脱すると表明しているため温暖化対策も吹っ飛んでしまった。
戦後70年、アメリカが延々と築いてきた自由貿易のフレームワークは一つ一つ崩壊し、今では中国の習近平主席がダボス会議で自由貿易の重要性を説くほどの逆転現象になっている。

 トランプ政権はWTOを無視することですでに自由貿易から決別したがG20でその念押しをした。もはやG20を開催する目的は失われあとは各国がアメリカに倣って保護主義政策をとっていくことになるだろう。
トランプ政権の主張はアメリカン・ファーストで自国の利益を優先し、今までのように世界のリーダとして時に自国に不利な取り決めでもそれを容認してきたような態度から決別した。
アメリカは世界のリーダではない。お前らは勝手に生きろ!!」
パックスアメリカーナが崩壊しローマ帝国亡き後の荒涼とした世界が広がっている。

 戦後アメリカが作った国際的枠組みは、国連、IMF、WTO、世界銀行等多数に上るが、トランプ政権はそのすべてと決別するのだから歴史的転換と言っていい。
国連には分担金の支払いを拒否し、WTOの勧告はアメリカに不利な場合は従わず、IMFと世界銀行はアメリカにとってメリットがあるときだけ利用するという態度だ。
すべては二国間協議で取り決めを行い、間違っても国際的な協議の枠組みを使用しないというのがトランプ政権のスタンスになっている。

 21世紀に入りアメリカが相対的に貧しくなり世界の政治経済のリーダを維持できなくなった。
国内にはプア・ホワイト激増して不満が爆発してしまい「外国人ではなくアメリカ人の生活を守れ」という言葉がこだましている。

 たしかにアメリカは世界のリーダから降りてアメリカだけの国になったほうが有利な面が多い。資源は有り余るほどあり食料も豊富でIT産業は追随を許さない。国内市場は世界最大規模でこれで自動車産業のような製造業が復活すればプア・ホワイトの職場も確保されはるかに安定した世界になるだろう。

 一方アメリカを頼って経済発展してみた中国などはアメリカ企業の撤退が続くため自力発展しか残された道はないが、人のふんどしでしか相撲が取れない国は経済成長も止まってしまう。
アメリカあっての世界経済の拡大だったがアメリカに代わるリーダは存在しない。
ドイツのメルケル首相と日本の安倍首相が懸命に自由貿易を支えようとしているがアメリカに代わることは不可能だろう。

 イギリスの産業革命からほぼ300年、世界を席巻してきた資本主義文明に黄昏が訪れ民主主義、人権、法の支配という資本主義文明の成果も今失われようとしている。そして沈黙の春がおとずれた。

 

 

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