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(29.2.5) 泥船中国国有企業は沈まない。「補助金よ、補助金!!」

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 中国自慢の社会主義市場経済が実際は社会主義経済であったことが明らかになっている。
中国では鉄鋼、石炭、セメント、アルミ、板ガラスといった主張産業はすべて国営企業であり、改革開放後の金融、石油等の企業も株式上場はしているが実質は国営企業である。
主要ポストはすべて共産党員が中南海に上るためのステップであり、従業員はほとんどすべてが共産党員で共産党員約9000万人の互助組織になっている。

 日本の旧国鉄がいくら赤字を計上しようが「親方日の丸」で「社会的存在意義」だけを説いて、リストラに一切応じなかったが、それとそっくりなのが中国国営企業だ。
それでも2014年夏ごろまでは中国経済は上昇していたので、問題はほとんど表面化しなかった。
地方政府は鷹揚に補助金を支給してくれたし、国有銀行はいくらでも融資してくれた。
国有企業が倒産するはずはない」との意識はバブル最盛期だった日本で「第3セクターは実質地方政府そのものだから絶対安全だ」という意識でハウステンボスなどに金融機関がいくらでも融資していたのの同じだ。

 社会主義国の企業とは生産するだけの仕組みであり全く需要を無視しして供給者側の論理だけで生産を拡大する。その結果鉄鋼などは供給能力を12億トンまで拡大させてしまった。
これは日本の1億トンの12倍の生産能力であり消費に陰りが出ると売るべき場所などどこにもなくなる。
中国の経済規模は日本の2倍だから2億トン程度が適正規模であり、投資主体の中国経済のことを考えても4億トン程度が最大だろう。
生産能力12億トンでさすがに8億トン程度に16年度は生産を落としたが、それでも実需の2倍だ。

 現在怒涛のように中国の鉄鋼製品が安値で販売されていて、世界中の鉄鋼会社が倒産か倒産寸前に追いやられている。
これはダンピング輸出でWTO違反だ」と怨嗟の声がこだましているが、中国としては背に腹は代えられない。
中国共産党員の生活を守るためだ。何としても生産は維持する」

 国営企業が生産維持できるトリックは補助金で赤字相当部分を地方政府が補助する仕組みだからだ。
日本の第3セクターと同じで地方政府と国有企業は一体だから、倒産させない以上補助金を支給する以外に方策はない。これは旧ソビエトの国営企業と同じやり方だ。
そして地方政府が支給する資金がない時は国有銀行に融資させる。
国有銀行、地方政府、そして国有企業はすべて一つの共産党組織であり共産党組織の防衛のために一致協力する。

 こうして社会主義市場経済はいつまでたっても生産を維持できるが、一方で実質赤字は拡大していく。然し中国の会計制度では補助金は収入となるので表面的には隆々たる健全企業とみなされ、国営企業のほとんどが世界屈指の収益を誇っている。
特に笑ってしまうのが国営銀行であり、こうした国営企業に対する融資で日本でいえば不良債権の山であり、かつての日本の長銀や日債銀や北海道拓殖銀行とまったく同じ経営内容だが、ほとんどが優良債権に分類されているので世界有数の高収益金融機関になっている。

 国有企業が返済不能になれば返済資金や利息を含めて融資を継続するから、すべては健全融資になるのだが、これでは国有銀行の資金繰りがもたない。不足分は中国人民銀行がファイナンスするのだが、簡単に言えば紙幣を印刷している。
中国が毎月100兆円規模で資金を市場に流している実態はこれなのだ。

 中国では財務諸表を含めて経済諸表は全く役立たない。すべては健全であるとの厚化粧をしているからで、何が起こっているかは資金繰りにしか現れない。
今や外貨準備は4兆ドル450兆円)からほぼ一年で3兆ドル約330兆円)規模に激減している。
すべて経済は順調だ。GDPは6.5%の世界屈指の経済成長で、経常収支は大幅黒字で、国有企業も軒並み黒字だ。だから資金は100兆円規模で世界に流失している」中国人が自慢げに話していた。

 



 

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