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(29.2.10) トランプ氏の保護主義に世界は席巻される。 「アメリカンファーストだ!!」

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 日米首脳会談
がアメリカで開催されるが日本の経済界は戦々恐々だ。トランプ大統領が選挙期間中から「日本の自動車輸出は不公平だ」と言い続けてきたからだ。
特にトヨタのメキシコ工場建設がやり玉に挙がって、「トヨタはアメリカに工場を建設すべきで、そうでなければ35%の高関税をかける」と吠えていた。

 日本経済は現在順調に推移しており、16年度の経常収支は21兆円の黒字と過去二番目の記録だし、貿易収支も6兆円余りの黒字になっている。
問題のアメリカに対する黒字幅は7兆円規模でそのうち約7割は自動車関連といえる。
日本の黒字のほとんどがアメリカへの自動車販売によることが明らかで、これは今回の日米首脳会談でとり上げられることは確実だ。

 さらに問題はトランプ氏がNAFTA米自由貿易協定)の見直しを主張していることで、日本の多くの工場がメキシコに進出してアメリカ向け製品を作ってきた。
メキシコの対米輸出のほとんどはこうしたNAFTAの無関税をあてにした海外企業の製品で、アメリカ企業の進出も多い。
トランプ氏の目的がアメリカに製造業を回帰させ、特にトランプ氏を支持してきたプア・ホワイトに職場を確保することだから、トランプ氏がメキシコでなくアメリカに自動車工場を建設するように主張することは確実と思われる。

 一方安倍首相は自由貿易のメリットを最大限説くと思われるが、トランプ氏がこうした主張に耳を傾けないことは確実で、アメリカンファーストを押し進める以上日本もそれへの対応をせざる得ない。
すでに多くのアメリカ企業や日本企業がアメリカへの投資を表明しているが、「アメリカ人に売りたければアメリカで生産しろ」という保護主義が今後のトレンドになっていくことは間違いない。
これによってアメリカ経済は栄えるがアメリカをあてにして伸びてきた中国や韓国といった貿易立国はその経済基盤が崩壊するし、日本の貿易産業も痛手をこうむる。

 最も日本に全く対応策がないわけではなく貿易不均衡の改善には特にアメリカからの原油と天然ガスの輸入を促進する方策があり、これに成功すればアメリカとの貿易はほぼ均衡するかかえって赤字になる。
現在日本の輸出総額の約2割が自動車関連で一方輸入総額の約2割が原油やLNG等の燃料になっている。
日本は原油やLNGを主として中東から輸入しているが、これはアメリカが戦略的に原油とLNGの輸出を禁止していたからだ。
ところがアメリカでシェール革命が起こって原油もガスもありあってしまい現在ではアメリカが世界最大の産出国になっている。

 約1年ほど前から原油やシェールガスの輸出が許可されたが、まだ日本に対する輸出は多くない。原因は日本の原油やLNGの消費量が縮小していることと、中東各国との契約が長期契約になっていて、すぐにアメリカ原油やLNGの輸入に振り向けることができないからだ。
だがすぐには効果がないものの長期的には有力な戦略だ。

 トランプ氏のアメリカは非常に厄介だ。保護主義の主張が止むことはなく、「自由貿易は世界全体では利益が上がってもアメリカの利益にならない」と一蹴するだろう。
現状ではアメリカ向けの輸出産業(特に自動車産業)は工場をアメリカに置くこと以外に対応のしようがない。
そして長期的に原油とLNGをアメリカから輸入する対応策をとることで貿易の不均等を改善していくのがベストの戦略だろう。



 

 

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