« (28.12.22) 資金が海外に逃げている。 「中国人には愛国心がないのか!!」習近平氏の嘆き | トップページ | (28.12.24) 少子高齢化社会では医療産業以外に成長産業はない »

(28.12.23) オリンピック闘争の第二幕 誰が膨らんだ経費を負担するか?

Nnsj1_2 

 東京オリンピック開催問題の第二幕が切って落とされた。第一幕では大会会場で小池知事がクレームをつけすったもんだの挙句に当初計画通りになったが、次は大会費用の分担問題に移った。
何しろ招致段階ではコンパクト五輪が売りで、大会会場は東京都に集中既存設備をできる限り使用し、競技規模も絞る予定だったがいつのまにか正反対になってしまった。

 東日本大震災の復興を記念するためと称して広域開催になり、宮城県だけでなく北海道から静岡県まで含む7都道府県の広域開催になり、オリンピック仕様でない競技場は新たに建設しなおし、競技種目も5種目追加されて何が何だかわからなくなってきた。
この結果かかる費用は最大で1.8兆円になると組織委員会が新たに試算をし直した。当初の予算が約7500億円規模だから簡単に言えば1兆円上振れるという。

 昨今のオリンピック費用は膨らむばかりでテロが警戒されたロンドンオリンピックが約2兆円、競技施設などないにも等しかったロシアのソチで開催された冬季オリンピックが約4兆円で、今回のブラジルのリオの大会が1.3兆円といわれている。
なかでも警備費に関しては一体いくらかかるのかその時の情勢次第で、テロが懸念されれば一気に膨らみ今回の見直しでの警備費1600億円についても全く予想がつかないというのが本当のところだ(そのための予備費が約3000億円)。

 当初広域開催を受け入れる各自治体は全く費用ゼロだと思って手を挙げたのだが、相当の費用が必要になると知って大騒ぎになっている。
当初計画では7500億円の費用のうち5000億円を組織員会が負担することになっていて、残りの2500億円については未定だったが、東京都が負担すると思われていた。
東京オリンピック開催に熱心だった石原都知事は「決まれば毎年1000億円規模で準備金を蓄えることができる」と言っていたのでそれをあてにしていたものだ。

注)組織委員会の5000億は入場料収入、スポンサー収入等を合計したもの

 しかし都知事が変わり、そして大会規模が格段に大規模になってしまい収拾がつかなくなってきた。
当初の線引きでは競技設備の新設費用は東京都、既存設備の改修費は組織委員会だったから小池都知事が既存施設での開催にこだわったのもこの費用分担が背後にあったからだ。
「東京都の費用負担を減らし、何とかして組織委員会の負担にさせてしまおう」との意図だ。

 しかし現在、組織委員会以外の費用は1兆円規模になってどう線引きしてもどうしようもない段階になっている。
森組織委員長が「東京都が招致したのだから東京都がもつのは当然だろう」と牽制球を投げて小池都知事の精神を逆なでしているが、本当のところはどうにもならない状況だ。最終的には国がいくら負担し、残りを東京都と開催自治体がいくら負担するかの問題に移っている。

 だが問題の本質はオリンピックに費用が掛かりすぎることで、むやみに開催種目を増やしたり開催地を広域にすれば警備費や輸送費や宿泊費や食費が増大するのは当然だ。
今回追加された5種目は野球・ソフト、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンだが野球以外はほとんどマイナーなスポーツでオリンピックでわざわざ実施するような種目ではない。
また広域開催が行われるのは主としてサッカーだが、サッカーではワールドカップというオリンピック以上のイベントがあるのだからわざわざオリンピックで開催する必要性などない。

 費用負担が2兆円規模になると開催できる都市などなくなりほとんどの経費を国が負担することになってしまい国家主催のオリンピックになってしまう。これではオリンピック精神が泣くだろう。
今回の東京オリンピックはこれからも経費負担問題で大騒ぎになるが、今後の教訓として開催場所(広域にしない)の限定と競技種目の限定は必須で費用にも上限を設けなければ実際に開催できる都市はほとんどなくなってしまいそうな状況だ。

 

 


 

 

|

« (28.12.22) 資金が海外に逃げている。 「中国人には愛国心がないのか!!」習近平氏の嘆き | トップページ | (28.12.24) 少子高齢化社会では医療産業以外に成長産業はない »

評論 日本の政治 東京オリンピック」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (28.12.22) 資金が海外に逃げている。 「中国人には愛国心がないのか!!」習近平氏の嘆き | トップページ | (28.12.24) 少子高齢化社会では医療産業以外に成長産業はない »