« (28.12.26) オバマ政権の8年とパックスアメリカーナの終焉 | トップページ | (28.12.28) 壊すことは誰でもできるが作り上げることは知恵と説得力がいる。 小池都知事にそれがあるだろうか?  »

(28.12.27) 中国金融市場のメルトダウン 「今度は債券市場が大暴落か!!!」

23120_004 

 笑ってしまった。中国では15年夏に上海市場で株の大暴落があって多くの個人投資家が財産を失ったが、今度は債券の大暴落が始まり関係者が真っ青になっているからだ。
債券市場は株のように個人が参加できる市場ではなくもっぱら証券会社や金融機関といった機関投資家がプレーヤーだから、株の暴落のような大騒ぎにはなっていないが実質的影響は株の大暴落と同じだ。

 主に売り買いされているのは中国の10年物国債だが、14年ごろからの金融緩和によって債券価格が高騰し始めた(利回りは低下)。
債券市場は株式と異なり利ザヤが非常に小さいため(1000分の数%で勝負する)、大量の国債を短時間に売り買いしなければ収益を上げることはできない。
だから証券をいつも保有している証券会社や金融機関や投資会社といった機関投資家しかこの市場でプレイできないのだが、中国ではかなり怪しげな手法でこの売買がなされてきた。

 「代持」というのだそうだが、国債を担保に金融機関から金を借りて国債を購入し、さらにその国債を担保に金を借り再び国債を購入することを繰り返していた。
これ自体は特に法律に触れるわけでなく、債券価格が上昇している間は問題がないのだが、一方価格が低下局面に入るといっぺんに担保割れになって追加の国債を差し入れるか償還を要求される。
国債などあろうはずもなく、また償還金もないから証券会社は倒産の危機に陥り金融機関は焦付き債権が雪だるま式に増える構図になる。

 今最も問題になっているのは証券会社の職員が会社の実印を偽造して金融機関から資金を調達し、それで債券投資をおこなって大量の損失を発生させた例だ。
中国ではコンプライアンスはあってないようなものだから、職員は「儲かればいい」との精神で何でもありだが、これは価格が上昇期の場合で低下局面になると今まで隠れていた不法取引がいっぺんで表面化する。

 アメリカのFRBが行った金利の0.25%UPは思わぬところで中国債券市場の恥部をあぶりだし始めた。今後とも債券価格は低下すると予測されるため14年以降確実にもうかると思っていた債券市場が、今は確実に損をする市場に様変わりしている。
一方中国政府と人民銀行は不動産バブルを恐れて金融の引き締めに転じたのでいっぺんに金融機関の融資も絞られてきた。
もはや債券を扱う機関投資家には明日はないという状況になってきており、次々に中小の証券会社は倒産しそうだ。

 中国では現在金融環境が一気に悪化している。FRBの利上げに伴い中国国内から資金が逃げだしており、人民元が元安に振れているため人民銀行はなけなしのアメリカ国債を売却して通貨防衛にあたっている。
このため外貨準備は毎月5兆円規模で減少し、アメリカ国債の残高は再び日本が世界一に返り咲いた。
国内では誰も住まないマンションを地方政府が作りまくって、これがGDP 6.5%の正体だが、「無用なマンションを作らせるだけで一体我々は何をしているのだろう」と人民銀行は呆然自失の状態だ。

 株もダメ、債券もダメ、不動産は見かけだけ、そして金持ちは外国に資金を持ち逃げしている。
元気なのは空母を遊弋させている中国海軍だけになり、金融市場は青息吐息で倒産前のライブドアや日航やダイエーのような状況になってきた。

 

 

|

« (28.12.26) オバマ政権の8年とパックスアメリカーナの終焉 | トップページ | (28.12.28) 壊すことは誰でもできるが作り上げることは知恵と説得力がいる。 小池都知事にそれがあるだろうか?  »

評論 世界経済 中国経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (28.12.26) オバマ政権の8年とパックスアメリカーナの終焉 | トップページ | (28.12.28) 壊すことは誰でもできるが作り上げることは知恵と説得力がいる。 小池都知事にそれがあるだろうか?  »