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(28.10.26) 黒田日銀総裁の敗北宣言 「駄目だ、どのようにしても消費者物価は上昇しない!!」

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 日銀の黒田総裁敗北宣言をした。21日の衆議院の財務関連の委員会で「物価の2%アップ達成は17年度以降になる」と証言したからだ。
13年4月に日銀総裁に就任し金融緩和を行えば消費者物価はすぐにでも2%アップすると主張していたが、あれから3年半たったが最近では消費者物価は上昇するどころか低下をしている。
毎年80兆円規模の金融緩和をしているのになぜ消費者物価が上昇しないのだ。経済法則が働かないではないか」ほぞを噛む思いだろう。

 しかし客観的に見て日本においては消費者物価が上昇する要因は全くない。
最大の理由が人口で、毎年のように人口が減少しさらに老人比率が高まっているが、これで消費が拡大したらそのほうがびっくりだ。
人口が減少している地方都市からはデパートやスーパーが次々に撤退しているが人がいなくなれば消費財など売れない。

 さらに老人は若者と違って子供の教育費などかからないし、家の手当てはほとんどの人が済ませているので住宅投資も起こらない。
食べ物は少食になり衣類なども最低限で済んでおり、旅行なども体力があるうちだけで病気になれば海外旅行などもってのはほかだ。
唯一増えるのは医療費と介護関連費用だが、それは住宅費や教育費ほどはかからない。
だから毎年のように消費は減少する。

 また卸売物価も毎年のように低下していて、日本では工場を新設しても販売増につながり利益が上がる案件はほとんどない。
日本で投資するより東南アジアやインドといったまだ若者が社会の主流を占めている地域に直接投資を行うほうがはるかに効率がいい。
国内で投資を行うと国内需要が頭打ちのため輸出に頼らざる得ないが、海外の経済環境も悪化していて、輸出も毎月のように減少し企業活動の縮小が続いている。

 結局黒田日銀が行った金融緩和は消費も投資も拡大させることはなく、投機財の価格の上昇を招いただけだった。
投機財とは主として株式と不動産である。
資金はまず株式の購入に流れ、少し時間をおいて不動産の購入に流れた。まず株式が上がるのは流動性が高くすぐに利ザヤを稼ぐことができるからだが、日銀が半永久的に資金供給することが分かれば人々は安心してより危険な投機にふけることができ、流動性の低い不動産にも殺到する。

 
投機財の購入でも証券会社や不動産会社は一種のあぶく銭を手に入れて所得を増大させるのでGDPは増加する。アメリカで始まり日本と西欧が追随した金融緩和とは投機財の価格を上昇させることでGDPの底上げを図るという苦肉の策だったが、これは本来的に先進国経済が消費財と投資財の生産に限界が来ていたからだ。
簡単に言えばもう買うものはなく、生産しても売れないということだ。

 そして今中国や韓国といった新興国においても不動産投機だけに頼った経済運営をしているが、ここも消費財と投資財の生産に限界が発生している。
21世紀に入り先進国をはじめ新興国まで消費財と投資財が満杯になってしまい成長限界に達した。
だから21世紀の経済においては投機以外に成長を図る手段はなく、そして投機の性格上いつかはバブルが崩壊する。実際最近ではリーマンショックというバブル崩壊に襲われたが今度は中国ショックというバブル崩壊が今進行中である。
ただし多くの人がこの中国ショックを認識しないのは中国政府が統計を改ざんして事実を隠蔽しているからだ。

 何度も言って恐縮だが21世紀に入り先進工業国の成長は限界に達し、新興国の成長も限界に達した。もはや成長余力のなくなった経済は投機に頼るしかない。金融緩和とはそういうことで不動産と株式が上昇すれば、それなりにGDPも上昇するので見かけ上は成長していることになっている。然しそれは例えれば若者の身体の成長と違って中年太りのようなものだからいつか必ず恐慌という病気になる。
21世紀の今日、GDPを増やすこと自体が誤りである時代に突入している。成長の時代は終わったのだ。

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