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(28.10.5) 病気療養中のため二日に1回の割で過去のシナリオ等を掲載しています。 「桃ノ木 栗の木 左遷の木(第五回)」

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シナリオ「桃の木 栗の木 左遷の木」(その5)

この作品は私が喜劇に挑戦しようとして作成したシナリオです。第一回目からの続きです。


〇 新幹線の車内(数日後、昼)


 ぼんやりと車窓から景色を見ている。

山崎「(独り言)くそったれの人事部長め、状況が変わったので指示は別途するだと。前任の川俣はそれで騙されたが俺はそうはいかんぞ。なぜ、俺がスケープゴートになってA支店に行かなきゃならないんだ・・・・・・・・・」

 思わず涙が滴り落ちる。

〇 回想(自宅、辞令が出た日の夜半)

 山崎が妻の和枝に転勤の辞令が出たことを告げている。和江は忙しそうに食事の支度をしている。

山崎「今日、辞令が出た」
和枝「(さして興味を示さず)あら、とうとう支店長になったんですか」
山崎「(不満そうに)ああ、そうだ」
和枝「新宿支店ですか」
山崎「(ムッとして)なぜ、新宿支店じゃなければならないんだ」
和枝「(平然と)あら、あなた、いつも言ってたじゃない。俺は同期で一番だ。一番の人間は必ず新宿支店の支店長になるって。それとも二番だったんですか」
山崎「(大声で)一番とか二番とかそんなこと関係ないだろ」
和枝「なによ、大声出して。順番にこだわっていたの、あなたよ。あたしはどっちだっていいの。どこよ、まさか東京を離れることはないでしょ」
山崎「(小さな声で)いや、それが、東京でない」
和枝「え、聞こえません、もっとはっきり言ってよ」
山崎「(大声で)A町支店だ」

思わず山崎の顔を見つめる和枝

和枝「あそこは左遷者のたまり場よ」
山崎「左遷者とはなんだ、お前がいた支店じゃないか」
和枝「何よ、あんただっていたじゃない。(断固として)私、あんなとこ行くの嫌です。子供も高校受験を控えているのに、あそこにエリート校ある。カスばかりじゃない」
山崎「カスはないだろう。お前の育った故郷だ」
和枝「だから嫌なんです。私があなたと結婚したのも親元を離れてA 町から逃げたかったからです。あんな犬猫合わせて2万の町に住みたくありません」
山崎「お前、結婚するときそんなこといわなかったぞ」
和枝「だから今言っているんです。あなたの目標は出世でしたが、私の目標はA町を出て東京に住むことでした」
山崎「それで俺と結婚したのか」
和枝「ええ、そうよ。あなたが”今に見ていろ必ず東京に帰って見せる”と言ってたからよ」
山崎「(愕然として)それじゃ、お前は俺じゃなくて東京と結婚したのか」
和枝「(平然と)当り前じゃない、他に理由があって。あんたのとりえはたった一つ、東京で仕事をする人だからよ。私A町にはいきません。あなた一人で行ってください」
山崎「(独り言)これは悪夢だ。和枝が俺より東京を愛してたなんて・・・・・」

〇 再び新幹線 (回想終わる)

 車内を巡回する販売員の女性の手を摑まえて夢だ夢だと言っている山崎。売り子が当惑している。

売り子「お客さん、申し訳ありませんが夢という商品は売っていないのです。何か他の物をご注文ください」
山崎「夢だ、夢に決まってるだろう」

 売り子の手を摑まえて離さない。

売り子「ねえ、お客さん、お願いですから手を放してください」
山崎「(大声で)夢だと言え、和枝」

 売り子は思いっきり手を振りほどき、悪態をつく。

売り子「なんだい、酔っ払い、私は和枝なんてもんじゃないよ、馬鹿!!」

 肩を怒らせて去っていく売り子。周りの乗客がひそひそとささやきあっている。ようやく周りの雰囲気に気づく山崎。

山崎「やはりこれは夢だ。大銀行の幹部の俺が売り子風情に馬鹿にされるはずがない。はは(不気味な笑い)、こりゃ全くお笑い草だ。よーし、そこまで俺をなめるのならこちらにも考えがある。とことんこの夢を見てやろうじゃないか。俺が夢なんかに負けるはずがない(ひきつるような笑いをする)」

 まわりの乗客がびっくりしてみている。

(続く)

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