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(28.7.8) 東欧の移民をやっと追い出したら、今度は貧乏神がとりつきそうだ!!

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 ここに来てイギリス人は深い反省をし始めた。
先日の国民投票ではポーランド人やルーマニア人の移民者憎しでEUからの撤退に同意したが、その後経済の大崩壊が始まったからだ。
株価は特に金融株の値下りが激しく、RBSやバークレーズといった大手銀行が30%前後の値下がりで、またイギリス自慢のポンドは米ドル対比で31年ぶりの安値をつけてしまった。
1ドル=1ポンドの時代が目前に迫っている。

 そして極めつけはロンドンの不動産市場で大暴落が始まったことで、約3兆円といわれている不動産投資ファンドの約半分が解約停止に追い込まれた。
解約停止とはそのファンドが実質崩壊したことを意味している。
次々に解約要請があり手元の流動性が底をついたため、「担保不動産を売るまで待ってほしい」と言うことだが、実際に販売できるかどうかはかなり怪しい。

 イギリスの金融機関全体が保有している不動産関連融資は約20兆円だがこれが次々に焦げ付きそうになってきた。日本のバブル崩壊後の不動産市場とそっくりだ。
国民投票の時は感情に任せてEU離脱を支持したが、すぐに経済状況が悪化し始め「こんなはずじゃなかった!!」というのが正直な気持ちのようだ。

 冷静になって考えてみればイギリスがEUから離脱して独り立ちできる可能性はかなり低い。何しろイギリスの主要産業は金融業だが、これはグローバルな世界でのみ活躍できる産業で、EUから離脱すればシティに本拠地を置く多くの世界的規模の銀行が逃げ出してしまうだろう。
EUあってのイギリスなのにこれでは支店をフランクフルトに移した方がよさそうだ。それにロンドンでなくともニューヨークでいくらでも取引ができるのだから、バカ高い家賃を支払ってロンドンに留まる理由はない

 シティから外国金融機関が消えていけばオフィス需要はなくなるし、またポーランドやルーマニアからの移民がいなくなれば住宅需要もなくなってしまう。
EUから離脱すると言うことはイギリス全体が貧乏になることだったのか・・・・・・
今更気が付いても後の祭りだ。

 イギリス経済は第二次世界大戦後どん底に陥っていたが、それを孤軍奮闘して立て直したのはサッチャー首相だった。
シティを世界屈指の金融市場にしたのはサッチャー首相の規制緩和の賜物だ。
おかげでシティ はビックバンといわれた大復活をし、さらにEUの一員になったので大手金融機関であれば、ニューヨークとロンドンに支店を置くのが常識になっていた。
だが、その常識の賞味期限が切れて、シティの衰亡が始まりだした。

 すべてがよいなどという選択はなくEU離脱して外国人を追い出せば、イギリス人の職場は確かに増えるが、一方で離脱に伴いイギリス最大の産業である金融業が衰退するので、イギリス全体としては貧乏になる。
金持ちなどくそくらえだ、俺たち労働者の生活が優先だ!!」解雇された労働者はそう叫ぶが、だがそうは言っても貧乏人がいくら集まっても金持ちのような経済に対する影響力はない。

 経済を引っ張っているのは金持ち階級で貧乏人ではないのだが、いきりたった貧乏人に はそうした判断をする余裕はない。
やれやれこれでポーランド人やルーマニア人を追い出せることになった。そして我々は貧乏になった」と言うことが真実だが、人間は感情の動物だから理性より感情が先行してしまう。
イギリスが世界史に登場してから約400年、19世紀に は七つの海を支配したが、いまイギリスの栄光は消えスペインと同様な過去を懐かしむだけの国家になりつつある。

 

 

 

 

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評論 世界経済 イギリス経済」カテゴリの記事

コメント

イギリスさんはスコットランド独立問題に北アイルランド問題も再発しそうですね
おまけにスペインからジブラルタル島の返還要求まで来てますし
そのうちインドからカツアゲした宝石返せって凄まれそうですな
スコットランドは独立しても北海油田があり北海道と同じ面積ながら国民一人当たりのGDPが1.4と優秀ですし
独立してEUに加盟すればイギリスより繁栄しそうです
イギリスは大英帝国時代の植民地搾取の償いを強いられそうですな

投稿: いか | 2016年7月 8日 (金) 09時51分

どのみち、金融業はそれほどおいしい商売でなかったことが、誰にも徐々にわかるようになり、金融業の衰退の金融抑圧が長期にづづくことになるでしょう。

世界規模で膨張した金融資産の価値を労働価値に適合させるよう金融資産の価値が圧縮される時代になったと私は確信している。つまり労働価値は大きく変化しないが、資産は減価する。給料が上がらなくても物価はデフレ気味になり、資産価値が債務の圧縮で減少した分だけ貯蓄の取り崩しを意味する損失が発生することになる。

為替相場は必ず勝敗がついてしまう定めだ。負け組が出るから勝ち組が存在してしまう。インフレ率に金利が追い付かなくなり、金融抑圧が鮮明になる国が敗北国、中国、英国、米国がその代表国になる。これは意外かもしれないが、金融業衰退の兆しだろう。

投稿: pij | 2016年7月 8日 (金) 12時53分

英国の離脱はお金の問題ではなくて、治安の問題だと思います。そこをマスコミがまったく報道しません。
ポンドが関税増以上に安くなって、輸出産業はウハウハでは?笑

投稿: NINJA300 | 2016年7月 8日 (金) 15時35分

「金持ち(アベノミクス)などくそくらえだ、俺たち(国民)の生活が優先だ!!」

もうすぐ山陰線、いやちがう、参院選の投票日です。町では多くの候補者が駅前や街宣車で上のような事を、繰り返し繰り返し言っております。そして高福祉や即時賃金UPや無償奨学金などの夢のような政策を声高に語ります。彼らはどこからそのお金を都合するというのでしょう。お金の出どころは彼らは決して語りません。

投稿: たぬき | 2016年7月 8日 (金) 21時13分

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