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(28.3.25) 総合商社の資源戦略大失敗 どこも赤字に転落したがなぜか伊藤忠だけが黒字?

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 総合商社の資源戦略
が大崩壊している。あらゆる資源価格が低迷し投資した案件はすべて含み損が発生し、減損処理を強いられている。昨年度は約7000億円、そして本年度は1兆円規模で、資源価格がさらに低下すれば来年度も減損処理をしなければならない。
いつまでも減損処理をしているよりは撤退したほうがいいのではなかろうか・・・・」商社の首脳が頭をかかえている。

注)減損処理とは会計上の処理で投資した案件が利益が出ないと判断されたときに実施する。

 特に資源関連に傾斜した商社の経営が厳しい。
三井物産は資源関連の割合が6~7割といわれているが、原油も鉄鉱石も銅もニッケルも石炭も大暴落しているからもうどうにもならない。
16年3期の最終利益は700億円の赤字だが、これは創業以来初めてだ。
不採算事業の減損処理を2600億円しているからだが、チリの銅山事業で1150億円、豪州のLNGで400億円、ブラジルの石炭事業で300億円の減損処理になった。

 三菱商事も同様でチリの銅鉱山開発等で4000億円程度の減損処理となり、さらに豪州のLNGでも減損処理が予定されている
16年3期の最終利益は1500億円の赤字が見込まれ、これも創業以来初めてだ。
住友商事は15年3期に3000億円余りの減損処理をしてすでに赤字に転落しているが、今期もマダガスカルのニッケル鉱山で770億円の減損処理を強いられている。
最終利益についてはまだ発表はないがどうみても好調とは言えない。

注)住友商事の資源戦略の失敗については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-b492.html

 丸紅もまだ16年3期の最終決算見込みを発表していないが、他の商社と変わることはないのだから減損処理を真面目にすれば赤字に転落しそうだ。
北海の原油、チリの銅山、オーストラリアの石炭とどれをとっても収益を上げられる事業などない。すでにメキシコの油田の減損処理に700億円計上しているが、この程度で済むはずはない。

  そうした中で伊藤忠商事の決算が商社の中で最高になると予想されている。他の総合商社が軒並み赤字になるのだから赤字でさえなければトップだが、16年3期の営業収益は3300億円程度と見込まれている。
伊藤忠の説明によると15年3月期までに資源戦略から撤退し、シェール事業で1000億、コロンビアの石炭で1000億程度の減損処理が完了しているという。
したがって他の商社と違って我が社は資源関連の損失はすべて計上済みで、資源からの撤退は完了した」ということになっている。

 メディアなどでは「伊藤忠が初めて商社のトップになる」と騒いでいるが、私に はこの伊藤忠の戦略が功を奏しているとは思われない。
伊藤忠はCITICという中国の国営総合商社にタイの財閥と組んでそれぞれ6000億円の投資を行っており、ここからの収益350億円が利益に参入されている。

 このCITICとは金融、不動産、資源と儲かるものならなんでも投資を行う中国版総合商社だが、この事業がうまくいっていると考えるのは浅はかだ。
中国国内の金融も不動産事業もすでに崩壊しており、また海外に打って出た資源戦略も大失敗だ。日本の総合商社以上に財務は傷ついている
中国の国営企業はたとえゾンビ企業であっても国からの資金投入があるから倒産しないだけで、この時期資源や不動産に投資を行っていて利益が計上できると思う方がどうかしている。

 はっきり言えばひどいゾンビ企業に伊藤忠は6000億円も投資しているのだから、アメリカや日本の経理基準では全額の減損処理をしなければならないはずだ。
総合商社冬の時代に一人伊藤忠だけが中国の総合商社と組んで利益を上げているなどということは幻想にすぎず、反対に伊藤忠が近い将来中国のゾンビ企業と共倒れになる構図が見て取れる。

注)伊藤忠商事の中国戦略については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-62c9.html

 

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コメント

「山師」という言葉を子供の頃山深い九州の田舎でよく聞きました。
戦後復興で国内林業が盛んな頃、一山なんぼで山ごと木々を購入するばくち的商売人の事です。こういう人は一時的には豪邸を構え妾を何人も抱え飲み打つ買うで豪遊しても、翌日は賭けが外れ没落したものです。
商社も口銭稼ぎ代理店業だけに飽き足りず一儲けを企み、正にばくち的山師稼業に手を染め、口八丁手八丁で一気呵成に悪銭を稼ごうとしていましたがやっぱり賭けは外れ悪運尽き全ては夢、何もかも灰燼に帰す結果となりました。
ばくち打ちが生涯を全うした話は聞きません。そして後世、昔商社という本来は口先三寸の口銭稼ぎ浮草稼業の者が山師の真似事をし大火傷をして倒産寸前にまで落ちぶれ、或るものは乞食にまで身を落としたそうだ、と昔話になるでしょうね。

投稿: 絶望人 | 2016年3月25日 (金) 10時24分

私は商社は世の中の為になっていると思います。とはいえ国営企業で日本の商社よりずさんに資源を買いあさっていたシナ国営企業は既に破綻しているでしょう。山一やオリンパス、東芝などより悪質です。シナ経済崩壊で日本に助けを求めてきても決して援助してはなりません。宥和施策は国を滅ぼします。

投稿: NINJA300 | 2016年3月26日 (土) 18時37分

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