« (28.3.2)G20 何も決まらずただ世界経済が崩壊していく | トップページ | (28.3.4) 日下公人 「こうして2016年、日本の時代が本格的に始まった」 »

(28.3.3) さすが最高裁は常識人 認知症患者の家族の責任に限度を認める!!

22317_0081 

 どうも裁判所というものは世の中に実態を全く知らない頭の固い連中ばかりだと思っていた。愛知県に住んでいた91歳の認知症患者の男性が線路に入りこみ電車にはねられて死亡した事故だが、この事故のためJR東海は振り替え輸送等の費用がかかったとして、認知症の男性の妻と長男に720万円の損害賠償を求めた裁判があった。

 一審、二審とも信じられないことにJR東海の主張を認めて家族に損害賠償を命じたため、家族が控訴し最高裁の判断が待たれていた。
日本のように世界最速で老人が増え、それに伴い認知症患者が激増している中で、認知症患者の監督を家族に押し付け損害賠償を請求するのはあまりにひどい話だ。
今でも多いがもう15年もすると認知症患者は675万人から730万人程度に増えるとされ、日本人の20人に一人、65歳以上に限れば5人に一人が認知症になるといわれている。

 おおげさにいえば日本中に認知症患者があふれて徘徊することになるのだから、これを家族で見守る責任があるとなると、日本人のほとんどが認知症患者の見守りばかり考えて生きていかなくてはならなくなる。
お兄ちゃん、おじいちゃんがどこかにいっちゃった。またJR東海の線路にいるんじゃないかい。はねられたら莫大な損害賠償を請求されるから仕事なんて止めておじいちゃんをさがして!!」などということになって仕事どころではなくなってしまう。
通常認知症患者の配偶者も高齢でともに認知症になっている場合がおおく二人で徘徊していて見守りどころではないのも実態だ。

 もはやこの徘徊老人問題は家族だけでの問題でなく、地域や行政で社会的に見守る必要がある問題になっている。
こうした実情を鑑みて今回最高裁が家族といえども直ちに監督義務者とは言えず実態に合わせるべきだとの判決を下したのは日本の実状にあった優れた判断だ。
日本の裁判を見ていると下級審ではしばしば世の中の常識と乖離した判決が出されることが多く、「裁判官は単なるアホか!!」と思ってがっかりすることがあるが、さすがに最高裁は常識人が多い。

 もっとも被害にあった人の救済も必要だから、家族による見守り以外に「認知症保険」のような救済制度を作って対応しなければならない時期にきている。
家族が損害賠償に応じられる金額ではないからだ。

 

|

« (28.3.2)G20 何も決まらずただ世界経済が崩壊していく | トップページ | (28.3.4) 日下公人 「こうして2016年、日本の時代が本格的に始まった」 »

評論 日本の政治 医療行政」カテゴリの記事

コメント

高齢者の介護施設の充実は必要だが中には収容者がほとんど健全者ばかり、「何でこんなんが収容されてんだ?」のレベルの施設も多い。入所者は呑気な年寄りばかり、母を施設に入所させた時 そこの何棟かある施設を見回ったが半分は必要ないと思った。

純粋に介護保険法を悪用した儲け仕事の施設で、入所者は気楽できれいな、小ざっぱりしたホテル替わりにしていた。
受け入れ施設の濫用をチェックする必要がある。善人面の悪徳介護業者も多い、あんなんだったら私でも介護施設はやれる。

投稿: 絶望人 | 2016年3月 3日 (木) 08時11分

むしろ、下級審の裁判官が愚かすぎるという感想です。

投稿: NINJA300 | 2016年3月 3日 (木) 21時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (28.3.2)G20 何も決まらずただ世界経済が崩壊していく | トップページ | (28.3.4) 日下公人 「こうして2016年、日本の時代が本格的に始まった」 »