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(28.2.17) イエレン議長の大失策 FRBは金融緩和以外の選択肢はない!!

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 2月10日にイエレンFRB議長による年2回の定例の下院金融委員会議会証言がおこなわれた。
この中で世界が注目したのは、「果たしてFRBは当初予定の年4回の利上げ」をおこなうかどうかだったが、イエレン議長は特に言及しなかったものの、証言の端々から市場関係者は利上げは遠のいたと感じたようだ。

 実際FRBがゼロ金利政策を止めて利上げに踏み切ってからの世界経済は激動の時代に突入してしまったようだ。株価は大幅に低下し日本や上海等はピークから40%も低下している。
資源価格の低下も激しく、資源産出国の経済は一層悪化しているし、一番の問題はアメリカのシェールガス・オイル産業に火がついてしまった

注)アメリカのシェールガス・オイル産業が過剰生産に入ったことは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppp-8e43.html

 アメリカが21世紀に入って最も期待した産業がこのシェールガス・オイル産業だが、かつてのITバブルと同様にこのガス田開発もバブルであったことが明らかになっている。
価格がどうにも止まらないほど低下しているのに過剰生産は一向に収まる気配がない。
ではイエレンさん、このシェールガス・オイル開発のバブルをあなたはどのように解決するつもりか?」というのが議会が最も聞きたかった内容だったろう。

 かつてグリーンスパン氏はITバブルをサブブラームローンバブルで乗り切ったし、バーナンキ氏は4兆ドル(480兆円)の資金を市場にばらまくことでサブプライムローンバブルを乗り切った。
そしてこのバーナンキ氏の金融緩和により発生したのがシェールガス・石油バブル(それと資源開発バブルである。

 従来FRB議長はこうしたバブルを「バブルを持ってバブルをつぶす」対応をしてきたのに、イエレン議長が金融緩和を止めて引き締めに転じたことから世界が驚愕している。
イエレンは従来のFRB議長と違って金融緩和を選択しない。これでは世界経済は崩壊だ・・・・・・」

 イエレン氏が引き締めに転じた最大の理由が、今ならば引き締めに転じても世界経済は耐えられるとの判断だったが、これは完全に誤りであった。
なぜ世界経済が崩壊過程に入ったのかというと、中国経済の動向を完全に見誤っていたからだ

 中国政府の発表では中国経済は15年度も16年度も7%程度の成長するとのことだが、この数字は政治的アナウンスメントで実際はゼロ成長かマイナス成長をしている。
貿易統計を見れば明らかで昨年来貿易量は毎月10%程度ずつ縮小している。
貿易量がマイナスに陥ってしかもGDPは大成長するなどということはありえない。
世界との取引は縮小に次ぐ縮小だ。だから中国経済は大成長だ!!!」ほとんど精神分裂病患者の言葉だ。

 イエレン氏は中国の統計数字を信じるか、あるいは信じたふりをして「アメリカと中国のGDPを合わせるとほぼ35%に達する世界経済は順調だから利上げが可能と判断したが、実際は中国経済が奈落の底に落ちようとしている時に利上げを実施してしまった。

 その結果世界経済は完全なダッチロールに転じている。
何度も言及してきたがすでに発展しきった先進国経済がさらに発展することはない。アメリカも日本も西欧も発展の極に達しており、中国すらもこれ以上の成長はのぞめない。
だから21世紀の世界経済はバブルによってしか成長しない麻薬患者のようなものなのに、実質的な景気後退期に利上げなどしたら大騒ぎになることは確実だ。
麻薬が切れる、ああー、助けてくれ!!」中国が悲鳴を上げている。

 繰り返すが21世紀は金融緩和を継続することでバブルが発生し、そのバブルは再び金融緩和を行うことで収束させてきた。
そうするとまた新規のバブルが発生するが更なる金融緩和で乗り切る。
それ以外に方法がなく成長しきった人間の身長が伸ばせるわけがないように、経済がひたすら大きくなると言うことはない。
だからイエレン議長の金融緩和策の終了は大失敗に終わったのだ。

注)この金融緩和の肥大化による成長路線に決別する方法は新しい中世の路線を選択することだがそれは明日記載する。

 

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コメント

この世界は限られた資源の上に成り立つ閉鎖系にある、と考えるしかないと思っています。
常に次なるフロンティアを求める、イケイケドンドンの開放系世界観に立ちカジノ資本主義に明け暮れる方々には、地球外に雄々しく出て行ってもらいたいものです。
山崎所長の、新しい中世論を期待しております。

投稿: バイオマスおやじ | 2016年2月17日 (水) 07時11分

シナから資金流出が止めようがなくなったようですね。 イエレンの唯一の手柄です。
おっしゃる通り、そしてアメリカだけでなく世界中で金融緩和財政出動すべきでしょうが、果たしてどの国が今出来るでしょうか。世界に現状以上の政策を協調して行う機運が盛り上がるとは思えません。各国は「皆ドンドンやれ俺んちはもう手は尽くした、今手堅く節約生活中」が本音で総論賛成でも意見がまとまるはずはありませんね。

投稿: 絶望人 | 2016年2月17日 (水) 09時40分

いまのFRBや日銀のB/Sは国債だらけです。バブルをバブルで乗り切る手法はおっしゃるとおり、麻薬と一緒。
2008年以降の紙幣増発が多すぎるため、これをいままでのようにバブルで乗り切ることは無理です。
一度、崩壊の手前まで行って、かなりの過剰設備を潰してから乗りきることになるでしょう。90年代初めの北欧のように。
設備過剰を破壊するのに一番なのが、戦争です。ローマ法王はすでに第三次世界大戦に突入していると3回発言しています。
もし、戦争をさけられるとしたら、いまの設備が次第に減少するのをまたねばなりません。最低でも10年はかかるでしょうし、株価は半分になるでしょう。

投稿: NINJA300 | 2016年2月17日 (水) 10時35分

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