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(28.2.11) イエレンショックのよる世界同時株安が始まった。

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 ますます世界経済がリーマンショックの様相を呈してきた。株価はどこまで低下するか分からなくなり、日経平均は15000台になっている。上海総合はすでに3000を大きく割り込み2700台になっているし、アメリカのダウは16000台で低迷している。
総崩れといった状況だ。

 元々はアメリカのFRBがゼロ金利政策を停止したことに始まったのだが、イエレン議長のゼロ金利政策終了宣言は世界に激震を走らせた。
イエレン議長としてはアメリカは3%程度の成長を維持しているし、中国は世界的に見てもうらやむような7%成長だったから、名目で世界のGDPの35%を占めるこの二国が健全ならばゼロ金利を終了しても問題ないとの判断だった。

 しかしこれには世界中の市場関係者が驚愕してしまった。
イエレンは何を考えているのだろうか。中国経済が崩壊寸前なのにゼロ金利をやめれば、中国から短期資金が逃げ出すじゃないか。そうなれば中国経済は終わりだ・・・・・」
市場関係者で中国経済が7%成長しているなどと思っている人は誰もいない。
怒涛のように中国から資金が流失していて上海総合など2000が目前に迫っている。

注)中国から短期資金が毎月12兆円規模で流失している実態については前に記した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppp.html

 日本では株価の急激な低下を見て黒田日銀がマイナス金利を導入してサプライズを狙ったが、全く不発に終わりかえって株式市場から国債市場に資金が逃げ出している。
もともと日本の経済成長は1%前後だから、いくら金利を下げても新たな投資など生まれてこないし、企業は内部留保を十分持っているから、新規投資は自己資金で十分賄える。
マイナス金利を導入するとは日本経済は相当問題があるのではないか・・・・」かえって疑心暗鬼に市場は陥ってしまった。

 何度も同じことを言って恐縮だが、十分に成長した先進国がさらに成長することはない。もはや設備投資も公共投資も十分すぎるくらいしてきたのだから、金融緩和の資金は株式や不動産といった投機市場にしか流れない。
いわばバブルを演出することで株式や不動産で利益を得させて、そうしたなり金が高級住宅や高級車や宝石類を購入して景気を上向かせるしか方法はなくなっている。
これを虚栄の経済という。

 FRBの元議長のグリーンスパンはそのことをよく理解していたからITバブルの崩壊をサブプライムローンのバブルで乗り切った。
次のバーナンキ はサブプライムローンバブルの崩壊を480兆円の金をヘリコプターからばらまくことで乗り切った。彼はヘリコプターベンの異名をもつ。
アメリカ経済はバブルを持ってバブルをつぶす以外に方法はなくなっている。

 その後を継いだイエレン議長は前2者に比較すると真面目な経済学者のため、何とかして金利政策が発動できるようにとゼロ金利政策をやめたのだが、この政策は全く裏目に出ている。
世界がアメリカのバブルによってしか生きながらえていないことを理解しなかったからだ。
特に問題なのは中国で中国経済は嘘の統計数字だけで持たせていたのに、完全に化けの皮をはがされジェットコースターに乗っているような状況になってしまった。

 これはイエレン議長発のリーマンショックだからイエレンショックと名付けるが、世界同時株安・資源安になって世界経済が急下降している。
再びFRBが超金融緩和策にでも戻らない限りこのイエレンショックを押しとどめる方策はなさそうだ。
21世紀とは何とも厄介な世紀といえる。

 

 

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評論 世界経済 アメリカ経済」カテゴリの記事

コメント

日銀のマイナス金利は極限られた範囲、既存のほとんどは0.1%金利と聞いています。
今銀行預金金利は0.025%程度、しかもこれ税前で。 銀行とはいい商売だ日銀に預けておくだけで儲かってるのか。こんな甘い商売は他にはない。 銀行 経営コンサルタントが流行るのは良く分かった。こいつらが企業のリストラ指導などよくもヌケヌケと。
マイナス金利適用範囲をもっと拡大すべきだと思う。 金貸しどもめこんなとこで知らぬ顔して儲けていたか。 天下にバレてしまったぞ。

資金需要が少ないなどとんでもない。 経済指標はそんなことは現していない。金貸し業やその関連業子会社、そして手先の評論家達の勝手な言いぐさ。テレビ 大手新聞は無知馬鹿集団、銀行の言い分綺麗ごとばかり。あ、イエレンも浅はか勿論馬鹿 例の雌鶏。 青山、三橋ガンバレ。夕刊諸紙ガチンコマスコミ頑張れよ。 
サアーて山崎先生の論文は今日も有難く読ませて頂いたぞ。先生 私は今日も働く、71歳まだまだ頑張ります。

投稿: 絶望人 | 2016年2月11日 (木) 09時56分

China 2049 秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」を読みましたが、米中冷戦が始まっているようです。
中国経済を崩壊させるため、政治的理由で利上げが行なわれていると思います。
従って世界経済がどうなろうが利下げに戻ることは無いと思います。

投稿: うんこ星人 | 2016年2月11日 (木) 11時29分

お邪魔します。

>十分に成長した先進国がさらに成長することはない。

 ホッブスは『リヴァイアサン』で「限られた富を奪い合うから争いが絶えない(人が人に対して狼になる)。だから強大な権力が必要不可欠である。」と主張したそうです。それに対して「富は労働で生み出せる(だから争う間があったら働け?)」とジョン・ロックは主張し、その思想で作られたのがアメリカだと聞いています。成長しなくなるとそれが「富の分配を巡る闘争」を引き起こし、それが強大な権力を生み出して最悪民主主義が損なわれる可能性も考えられます(人が「皆によって良い事」である道徳ではなく己の損得で動く、少なくとも他者にそれを期待できない以上)。

 古代ローマ帝国が拡大の限界に達して暗黒の中世に至ったように(拡大を前提にしない帝国である古代中国は近世まで続いた?)、現代の我々も地球(宇宙への壁はあまりに高過ぎる)の限界に達したのではないかと思われます。欧州の中世は「停滞」であってもそれなりに安定していたのかも知れませんが、我々の未来は地球規模の「万人の万人に対する闘争」かも知れません(欧州への難民大量流入はその先駆け?)。

投稿: ブロガー(志望) | 2016年2月11日 (木) 14時44分

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