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2016年2月

(28.2.29) インド モディ政権の苦悩  カーストに押しつぶされそうだ!!

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 インドのモディ政権は14年5月の選挙で国民会議派を破って颯爽と登場したインド人民党政権だが、ここに来て期待が急速に失望に変わりつつある。
当初期待された経済改革や政治改革が上院の反対で一向に進まず、地方選挙では敗北を重ね、また支持母体のヒンズー至上主義の宗教政策ばかりが目立っているからだ。

 モディ政権の支持母体はRSS民族義勇団)と称するヒンズー至上主義団体だが、RSSがヒンズー至上主義を唱えれば唱えるほど民心が離れていく。
インドの約8割はヒンズー教徒約1割がイスラム教徒だが、インドに は宗教以外にカースト制度があって神の前に平等という訳にはいかない。

 今問題になっているのはカーストごとに与えられている優先枠の問題で、特に低位のカーストに は公務員採用枠や大学入学枠が与えられているが、上位のカーストからはこうした優先枠は逆差別だという不満があった。
こうした優先枠は国民会議派の社会主義的な政策のなごりである。
15年11月に行われたビハール州の選挙ではこの優先枠についてRSSが「もはや見直すべき時が来た」と発言して一斉に低位カーストからの反発を受けてしまった。

 RSSとしたらカーストより信仰の方が上位概念でRSSがそのように発言したら民衆は納得するとおもったのだが、全く反対だった。
とんでもない、カーストの権利は絶対でこれを止めるというなんてヒンズー教徒の川上にもおけない!!」
83議席が53議席に激減してしまった。

 モディ政権は下院で過半数をとっているが上院では20%の議員しかいない。上院議員は地方議会の選挙で就任するので州議会で勝利しない限り上院で過半数をとることができない。
モディ政権の売りは即決即断だが、せっかく下院で(各州ごとにばらばらな税金の統一法案を通しても上院でたなざらしにあっている。
また外国からの企業誘致をスムーズに運ぶための土地収用法もたなざらしだ。
地方政治は既得権を一切離そうとしないし、上院はモディ政権の足を引っ張ることばかりしている。これでは中国を抜いてインドが21世紀の大国になることもおぼつかないじゃないか・・・・・」恨み節が聞こえる。

 現在インドではいたるところで暴動が起こってハリアナ州では19人が死亡しているが、ハリヤナ州では主要カーストのジャートが優先枠を求めて暴動を起こした。ジャートは低位カーストではなくハリアナ州の約3割を占めているのだが、他の低位カーストに与えられている優先枠をジャートにも与えろというのがその主張だ。
国民会議派のおきみあげの低位カースト優先政策を止めて上位カーストにも優先枠を認めろという主張だが、何かあらゆるカーストが優先枠を求めて地方政府とモディ政権を追い詰めている。
これでは公務員も大学入学もまたあらゆる特権がすべてカーストごと割り当てられてしまいそうな勢いだ。

 インドではイスラム諸国とは異なり宗教ヒンズー教)がカーストの上位概念ではなくカーストの下位概念のためヒンズー至上主義がカーストに抵触するとやすやすと宗教の方が敗北する。
そうした意味ではインドはカースト教至上主義国といってよく、この特権を突き崩すことは並大抵ではなさそうだ。

別件)「おゆみ野四季の道」のカウンターを「おゆみ野四季の道 新」に100000加算しました。

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(28.2.28) 日本の人口減少は21世紀の共通現象 人類は人口減少に突入する!!

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 つくずく日本は21世紀を先取りした国だと思う。
総務省が発表した2015年の国勢調査によると、外国人を含む日本に住んでいる人口は1億2711万人でこれは5年前の国勢調査結果と比べると95万人ほど人が減っているという。
推計人口では2008年から日本は人口減少国になっていたから今更驚かないが、先進国でこれほど劇的に人口が減少している国は日本だけだ。

 なぜ日本で人口が減少するかというと適齢期の若者が結婚をせず、またしたとしても子供の数は一人といった家庭が多いからだが、この結婚しない産まない症候群は21世紀の先進国の共通現象になる可能性が高い。

 なぜそうなるかというと先進国では子供が生産財でなく消費財になってしまうからで、簡単に言うと働き手ではなくやたらと金のかかるおもちゃのような存在になるからだ。
長い間人類は第一次産業(農業や牧畜や漁業)を主たる生業にしてきたが、この産業では子供は幼児期から働き手であって子供の数が多ければ多いほど家族の生活は安定し楽になる。したがって子供はできうる限り産むことになる。

 しかし第2次産業の工場労働者や第3次産業のホワイトカラーが増えてくると、子供が大人と一緒になって働くことはありえない。
家庭と生産現場が切り離され子供はただ学業に専念するだけでよいことになる。
子供は働く存在ではなく育てる存在になるが、そうなると20年前後はただひたすら面倒を見なければならなくなり非常に金がかかる存在で、大学卒業までに一体いくらかかるのか途方に暮れるほどだ。
動物種としてこれほど独立するまで手間がかかる種はめずらしい。

 親はひたすら子供の学費や生活費のために頑張るが、子供が親に感謝することはほとんどなくたいていは憎まれ口をきいて「産んでくれと頼んだ覚えはない、ババア死ね」などというものだから、おもわず天を仰いでしまう。
子供に対して親は一方的な奉仕だけを強いられるので、馬鹿馬鹿しいことこのうえない。
こんなアホな子供にために一生を棒に振っていいのだろうか・・・・・・・・・
まともな大人ならそう思うだろう。

 そうした大人の苦労を見てきた若者の多くは結婚をしないし、結婚したとしても子供の数は最低限にしようと思う。
俺のような子供を育てるなんてまっぴらだ!!」
好き好んで苦労するより気楽に一人暮らしをした方がいいとおもうのが普通で、その結果そうした社会では人口が激減する。
子供を産むことで親が楽になる場合は子供をいくらでも産むが、反対に苦労が増す場合は子供はうまない
経済原則から言えば生産財なら産んでもいいが消費財なら産まないのがベストの選択だ。

 世界は経済成長の結果農業国家から非農業国家に劇的に変わっていくが、そのことは同時に人類が成長限界に達して人口減少が始まることを意味している
人類という種はいつまでも増大するわけでなく子供を育てることが苦役になるにしたがって人口は減少する。
日本で今起きている人口減少は今後どこの国でもおき、隣の韓国や中国でも10年以内にこの現象が発生するだろう。
かくして21世紀はどこの国も非農業国家になるからあらゆる国で人口減に襲われて21世紀の末に は人類はいつ消滅するか真剣に悩むことだろう

 

 

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(28.2.27) 死ぬのはサウジかアメリカのシェール産業か!! サウジとの真昼の決闘

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  ますますひどい状況になってきた。シェールガス・オイル産業のことである。ほぼ2年ほど前までは我が世の春を謳歌していて、ほればいくらでも収益を上げられていたが14年夏を境に暗転し始めた。
中国経済がピークを打ち、原油をはじめあらゆる資源に対する需要が低迷し始め価格が急降下したからだ。

 それでも14年度はアメリカの大手シェールガス・オイル7社の決算を見ると、総計で1.3兆円の収益を上げていたが、15年にはいると一気に業況が悪化し4兆円の赤字に転落した。
稼働しているアメリカ全体のリグ数ピークの約1500から約400にと4分の1に激減し不採算のリグの稼働は停止されたが、それでも生産量はピーク時の950万バーレルからわずかに50万バーレル少なくなった900万バーレルの水準を維持している。

 リグ数が激減しているのに生産量がほとんど減らないのは、残ったリグは最も生産効率のいいリグで、しかも開発会社は多くの借金をしているためできる限り生産をして返済資金に充てようとしているからだ。
しかしいくら頑張っても30ドル前後の価格では50ドル前後がコストラインといわれているシェールガス・オイル産業は赤字を累積するほか手がなくなっている。
俺たちが死ぬか、サウジが悲鳴を上げて減産に乗り出すかデスマッチだ!!!」

注)アメリカのシェール業界が減産に乗り出せない理由は前に詳細に記載してある。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat52342835/index.html


 サウジは原油の価格維持のバランサーといわれていて、価格が下がればかつては減産をして価格を維持していたが、今なぜ減産に乗り出さないかは戦争経済に突入して金がいくらあっても足らないからだ。
それにこれを機会にアメリカのシェールガス・オイル産業を崩壊させようとしている。
従来サウジとアメリカは蜜月関係にあったがオバマ大統領になってからすっかり疎遠になり現在は敵対関係にある。

注)サウジアラビアが減産に乗り出せない実情は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/pppp-4.html


 オバマ大統領の戦略は中東からの撤退でそのためにはシーア派の盟主イランとの関係を改善しておかなければ撤退することもできない。
アメリカがイランの核開発を実質認める内容で手打ちをしたのはそのためだが、これにはスンニ派の盟主のサウジとイランと敵対関係にあったイスラエルが切れてしまった。
そうかい、アメリカがサウジやイスラエルを見捨てるというなら、こっちにも考えがある!!!」
そのサウジの回答がシェールガス・オイル産業つぶしのデスマッチということだ。

 アメリカとしては50兆円規模の資金を投下して育て上げ、21世紀の主要産業になると期待していたシェールガス・オイル産業に急ストップがかかってしまった。アメリカ経済はこのところ順調だったが、ここに来て暗雲がたち込めているのはこの産業が崩壊するかもしれないからだ。
先にIEA国際エネルギー機構)は16年、17年を通じて価格の上昇はないとの判断を下したが、そうなると30ドル前後で原油価格が推移することになる。
この価格で収益を上げることのできるシェールガス・オイル企業はないから、後二年もこの価格が続けば完全にアメリカのシェール産業が崩壊してしまうだろう。
だが今のところどちらも妥協しそうにない。はたしてサウジとのデスマッチはこのまま続くのだろうか。

よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し鴨長明の世界になろうとしている。

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(28.2.26) 韓国経済はどこまで凋落するか!! 失われた20年が始まっている。

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 韓国が失われた20年に入って2年目になる。自慢の輸出は毎月のように減少し、16年1月は▲19%、2月も同じ状況が続いている。最大の輸出先の中国経済が崩壊しつつあるので、いかようにしても回復の兆しがない。

 主要産業は軒並み減収減益でかろうじて頑張っているサムスン電子をのぞけば赤字企業のオンパレードになっている。15年度1000億円以上の赤字を出した主要企業は造船関連の現代重工業、サムスン重工業、大宇造船海洋等6社で、さらに創業以来一度も赤字になったことがない鉄鋼大手のポスコが最終赤字に転落した。
ポスコ新日鉄住金の技術を盗用して開発費を浮かして利益を上げていたのだが、新日鉄住金との法廷闘争に敗れて300億円の和解金を支払った。
くそ、日本の技術を盗まなければ今後どうして利益をあげられるんだ。自慢じゃないが我が国にはノーベル賞を受賞した科学者がひとりもいない。すべて盗用するのが我が国の伝統じゃないか

 韓国の盗用癖が自前の技術開発を遅らせ航空宇宙産業、バイオ、ロボットという新産業部門の進出に出遅れている。
日本にはHⅡAというロケットがあり、iSP細胞では世界最先端を走り、ホンダのアシモ君はマラソンもでき、リニア新幹線も走り、ステルス機まで自前で制作すると言っているのに、世界でもっとも頭脳明晰といわれた韓国人がなぜこうしたものを一切作れないのだ。
韓国人が頭がいいのは他国の技術を盗む能力だけでないのか・・・・・
・」韓国人が自問し始めた。

 韓国経済の停滞に輪をかけて韓国政治はさらに停滞している。
テロ防止法も労働改革法案もサービス産業発展法案も数年にわたってたなざらしになっており、パク・クネ大統領は思い余って20回も机をたたいて国会議員を罵倒した。
あんたら、国民がテロの犠牲にならない限りテロ防止法案を通過させないつもりなの。隣の安倍なんかは着々と法律を通過させているのに、あたしゃ、何にもできないなんてくやっしいじゃない!!」

 ここに来て韓国の政治経済は真っ暗闇になっている。
サムスン電子LGディスプレィが韓国内に巨大な工場を建設するといってパク・クネ大統領を喜ばせたが、建設工事は遅々としてすすんでいない。
サムスン電子の半導体工場は世界最大規模だが、そこに電力を供給する送電経路と変電所の建設で隣接する安城市と唐津市が互いに住民エゴを前面に押し出して対立していて、当面電気を供給できない状況だ。
またLGディスプレィOLED工場は生コンの運送業者が5時以降の追加作業を拒否したために工場建設が大幅に遅れている。
仕方なしにLGディスプレィは自前で隣接した場所に生コン工場を建設しなければならなくなった。

 「こんなことで韓国経済が復活すると思っているのか!!」韓国中央日報は社説で嘆いているが、結論から言えばこうした状態がほぼ20年程度続くと覚悟した方がいい。
日本の失われた20年は日本独自の現象ではなく、どこの国にも起こるバブルの後始末という一般現象だということを今韓国、中国、そしてヨーロッパが苦い薬を呑むような気持でかみしめている。

 

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(28.2.25) トランプ現象 「外国人はみんな嫌いだ、出ていけ!!」

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  アメリカ大統領選は序盤戦が終わって共和党はトランプ氏民主党はクリントン氏が優勢に予備選を進めている。このままこの勢いが続くかどうかはまだ未知数だが、意外にトランプ氏の健闘が目立つ。
トランプ氏の主張は共和党主流派の主張とはあいはなれた、いままではアウトサイダーと見なされていた人の主張に近いがなぜか大衆の支持を得ている。

 イスラム教徒をアメリカに入国させるなとか、「メキシコ人は暴行魔だからメキシコ人の不法移民をすべて国外退去させろとか、世界株安は「中国人、おまえらのせいだ」といった主張は、今まではたとえいいたくても憚られて品のあるアメリカ人の主張する言葉でなかった。
あまりのひどさにローマ法王が「架け橋でなく壁を作ろうとする人は誰であれ、キリスト教徒ではない」とたしなめたほどだ。
だがトランプ氏はこの品の悪い言葉をひるむことなくさらに連発し、そしてアメリカ人がそれを支持している。
そうだ、トランプの言う通りだ、シリア人なんて嫌いだ、メキシコ人も嫌だ、みんなアメリカからでていけ!!!」

 どこの国でもそうだが中間層が多い国は国内が安定し極端な主張はでてこない。アメリカの中間層とは年収が500万から1500万程度で、工場労働者が多く、子供が二人で郊外に家と自動車を持っているイメージだ。
こうした人々はコミュニティーの中枢で地区活動にも熱心で、ほとんどがキリスト教徒で日曜日に は教会に通い間違っても犯罪を犯かすことのない人々だ。

 問題はアメリカではこの中間層が近年ますます少なくなって、低所得者と高額所得者が増加していることだ。
2015年にはこの中間層とそうでない層の人口が逆転したが、アメリカが安定していたころは7割程度が中間層だった。
そして圧倒的に増えているのが低所得者層で、こうした人々はアメリカの栄光や世界に対する責任などから最も遠い存在で、それよりも自分たちの日々の生活に追われている。
そして「俺たちの生活が貧しいのは移民が大挙してやってきたり、メキシコ人が不法入国したりして安い給料で仕事を奪っているからだ」と外国人に敵意を燃やしている。
また追いつめられてた中間層も同じくいらだっており、こうした人々はトランプ氏の主張に耳を傾ける。

 トランプ現象とは貧しい貧困階層と追い詰められた中間層が今までのようなアメリカ人としての余裕をなくし、すべて本音で自己主張する現象をいう。
もう世界のために働くなんてまっぴらだ。アメリカはアメリカ人のことだけ考えていればいい。イスラム教徒など見るも嫌でメキシコ人も追っ払え!!」

 トランプ氏が共和党の大統領候補になるかどうかは分からず、さらに大統領になるか どうかは分からない。しかし、もしトランプ氏が本当に大統領になると、世界政治に激震が走ることだけは確かだ。
アメリカが今の中国と同様に国益だけを主張し、自由気ままにふるまい、世界中から軍隊を撤退させようとするだろう。
世界のことなんて知らん、中国を包囲したかったらあんたら勝手にやれ。北朝鮮など本当はへでもない。アメリカが攻撃されないのであれば手を出さないのがアメリカの外交政策だ!!!」

 そうした意味で日本にとって非常に危険な大統領候補で、オバマ大統領が「アメリカは世界の警察官ではない」と公言したがそれを露骨な方式で推し進めるのがトランプ氏の外交になるだろう。

注)ただしこうしたアメリカの引きこもり現象は私が先に指摘した21世紀が新しい中世になるという現象の一つの例ともいえる。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/pppp-2.html

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(28.2.24) 資源国の時代から消費国の時代に  日本にとっては天の恵みだ!!

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 IEA
国際エネルギー機関)が原油の需給予測を発表した。
それによると16年度は1日当たり110万バーレルの供給過剰が続き17年度になってようやく需給は均衡するものの、過去に積みあがった備蓄があるから17年度も価格上昇の期待はできないというものだった。
簡単に言えば16年、17年を通じて価格の上昇はないといっている。

 日本のように資源を海外から輸入に頼っている国では朗報で、原油だけでなく鉄鉱石も石炭も銅もスズも資源と呼ばれるものはすべてピーク時からは4分の1、1年前からは約半分の価格で資源調達が可能になっている。
一方OPECのような石油産出国は大変で12年に約140兆円余りあった原油収入が、15年は60兆円に半分以下になり、さらに16年には38兆円規模になるという。
産出国は約4分の1の収入になるのだから、OPECの国民はかつてのようなバブル生活を享受することは不可能になる。

 もっとも日本でも商社は資源会社に莫大な投資を行ってきたし、石油元売り企業は高値の在庫を持っているので評価損が出るし、新興国経済の投資信託などを持っていれば評価損はまぬがれない。
だから誰もがハッピーという訳ではないが、全体として見れば資源価格がピークの4分の1になるのだからこれほど嬉しいことはない。
特に原発の稼働がままならずLNGを大量に輸入している日本にとってはほとんど天の恵みといっていいほどで、もし原油価格が100ドルが続いていたら日本国が崩壊していただろう。

 一方で石油産出国のアルジェリア、ナイジェリア、ベネズエラあたりはほとんど倒産寸前だし、シェールオイルやシェールガスの投資は完全にストップしてしまっているのでアメリカ経済の屋台骨の一つを揺るがしている。
思い余ってサウジとロシア、それにベネズエラ、カタールの4か国が緊急に集まり「これ以上の増産をしないこと」の確認を行った。

 本当は減産の合意を取り付けたかったが今はどこかの国が減産するとそのシェアを奪おうと他の石油産出国が増産するのどうにもならない。
かろうじて増産はしないという約束しかできなかったが、それでも市場はそのニュースを好感して一時33ドルぐらいまで値を戻していた。
しかし現状でも日産110万バーレルは供給過剰なのだから、増産をしないという程度の約束ではとても価格上昇に は結びつかない。またじりじりと価格は30ドルに近づいてきた。

 問題はより長期、少なくとも今後3年以降価格はどうなるかということだが、波乱要因が多すぎてIEAも確信が持てないようだ。
鉱物資源のバブルが発生したのはアメリカ等の金融緩和と中国の資源爆買いのタイミングがあったからだが、金融緩和は続いても中国の爆買いはありえないから、鉱物資源の上昇は期待できない。

 本当に日本のような資源輸入国にとっては朗報で、ガソリン価格などはとうとう100円を切ってきた。穀物価格も低下しており何ともうれしい悲鳴を上げそうだ。
資源国の時代から消費国の時代に完全に移ってきており、この時代は次の爆買い国(たぶん印度)がブレイクしないかぎり続きそうだ。

 

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(28.2.23)15年第4四半期のGDPの速報値は▲1.4%。 マスコミは大騒ぎだが改定値では大幅な修正がされるだろう!!

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 またお笑いが始まった。15年第4四半期10月~12月)のGDPの速報値が内閣府から発表されたが、それによると年率で1.4%のマイナスだという。
例によってマスコミは「すわアベノミクスは失速して破綻した」などと大騒ぎしているが、15年第3四半期の騒動をもう忘れたのか。
15年第3四半期の速報値は年率では▲0.8%だったが、改定値ではプラス1.0%に修正された。
当初マスコミは設備投資の落ちこみが激しかったからだと大騒ぎをしていたが、改定値を見ると設備投資は順調に推移していた。

注)15年第3四半期の騒動は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/ppp.html


 今回も速報値を見たマスコミは、落ち込みの最大の要因はGDPの約6割を占める消費支出が0.8%落ち込んだのが原因だという。
失業率は相変わらず低下傾向にあり、賃金も上昇しているが消費は低迷しているのだそうだ。説明では苦し紛れに貯蓄が増えており消費者は消費するより貯蓄をしているということだが、果たしてそれが正しい説明だろうか。
改定値が出て再びマスコミや経済評論家が大恥をかくさまが目に浮かぶようだ。

 何度もこのブログで記載してきたようにGDPとは単なる推計数字であって新たな統計資料がでるたびに推計をし直しているが、前回のように1.2%程度のブレは通常に発生する。
日本のようにせいぜい1%程度しか経済成長をしないのに計測数字の誤差が1%以上では計測しないのも同じだ。
伸びきったパンツのひもで身長を計測しているのと何ら変わらない。

 特に今回は消費支出が低迷していることになっているが、この消費支出の推計は最も問題が多い統計数字になっている。
推計の基礎となる家計支出の数字がほとんど老人家族の消費動向になっているため、国民の消費動向がとらえられない。
なぜそうなるかというと総務省が各家庭に委託をして家計簿をつけてもらっていてそれが基礎資料だが、家計簿を丹念につける暇人は老人しかいない。

 だから若者の消費動向はさっぱり分からないのが実態だ。さらに問題なのはインターネットによる販売がほとんど補足されていないことで、私などはほとんどのものをアマゾンで購入しているが、こうしたものは消費動向に反映されない。
その結果日本の消費支出は実際よりも常に低く出てきてしまう傾向がある。

注)現在の消費動向の調査が時代遅れで実態の反映をしていないことに財務省はいらだって総務省にクレームをつけている。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/ppp-1.html

 実際問題としてコンビニやスーパーや百貨店の販売は好調だし名目賃金も上がっているので、日本人全体としては消費は増えているがGDP統計にまったく反映されない。
そのため内閣府のGDP速報値ではマイナスになっているが、改定値ではプラスになることがしばしばだ。
マスコミさん、1%前後の誤差はいつでも発生するから▲1.4%程度で大騒ぎをしないでくれ」というのが内閣府の本音だろう。
マスコミはいいかげんでGDPによる景気判断を止めないと、毎回恥の上塗りをすることになる。
 

 

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(28.2.22) おゆみ野四季の道駅伝は大成功だが、私は疲れ切ってしまった。

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 私にとって嵐のような4か月間がようやく過ぎた。11月~2月にかけての4か月を言うのだが、この間四季の道駅伝の準備と実施に忙殺される。
ここおゆみ野では小学生と中学生を対象に駅伝大会が開催されており、今年は158チーム、約800名弱の選手が出場した。
またそれ以外に一般の5km走があってこちらは50名程度の参加があった。

 私はこの四季の道駅伝の実行委員の一人で、子供たちの駅伝の指導と本番のコース設定・管理をしなければならない。
駅伝の指導は元実業団選手のOさんと一緒にしているが、ここ数年私は坐骨神経痛に悩まされたり、骨折をしたりしたため全く走れなくなっている。
仕方がないのでマイクで大声を張り上げているが、走れないことは元ランナーの私にとって苦痛だ。

 駅伝指導ではこの地区の5つの小学校の生徒を対象に事前の指導を4回行っている。
またそれとは別におゆみ野南小学校の生徒を対象に毎週一回2か月間にわたってマラソンの指導も行ってきた。
数年前だったら何ということなくこなす作業だが、今は足が動かなくなっているため口先ばかりの指導になってしまった。
ああ、俺のマラソン教師の賞味期限が切れてきた」天を仰いでいる。

 駅伝は本番前と本番時になるといろいろな作業が待っている。
一般5km走の走者のゼッケンとそれを止めるためのピン、それに出場料500円の領収書の作成をしなければならないのだが、すべて手作業で下手な数字をゼッケンNOに書き込むときは嫌になってくる。
もう少し恰好のいい数字がかけないものだろうか・・・・・・・・・それに50名程度だから一人でやっているが出場者が増加したら大変だ・・・・・・

 途中に道路と交差する場所があって、そこには進入禁止の標識の40kg程度の石が設置されているが、コースの邪魔になるので一時取り外しを行う。数年前までは一人で行っていたが、もはや一人では持ちあげられないのでHさんと二人の作業になっている。取り外した穴は合板で覆って動かないようにしておく。

 この作業と並行してコースにテープを張る作業が待っている。スタート地点やゴール地点や中継地点の確定と途中で道を間違えそうな場所の指示のためだ。
もう何年もしているのでコースを間違うことはないのだが、それでも千葉マリンのような大きな大会でコース誘導を間違えていたから手抜きができない。
こうした作業は元実業団選手のOさんや、私のマラソン仲間が手伝ってくれる。

 かつては石灰で線を引いていたが石灰はなかなか消えずに道を汚すので今はもっぱら道路面にテープを張っている。
しかしこのテープに は問題もあって地面が濡れていると全く貼れないし、また貼った後に雨が降るとすぐにはがれてしまう。
今回は前日の土曜日に強い雨が降ったためにせっかく貼ったテープが取れてしまった。
仕方がないな。もう一度貼りなおすか・・・・・・
駅伝当日地面が乾くのを待って浮き上がったテープの貼り直し作業を行った。
いやはや、はやく四季の道駅伝が終わってくれないとたまらん・・・・・・テープのことで気が気じゃない・・・・・・・・」

 この2月21日はよく晴れた好天で寒さも緩んでいたため絶好の駅伝日和になった。
5k一般走の受付は私が所属しているちはら台走友会のメンバーがしきってくれるので本当に助かる。こうした作業は経験豊かなランナーがするのが最もスムーズにできる。
終わればテープを剥がしてお終いだがこれもちはら台走友会のメンバーが手伝ってくれる。

 子供たちが嬉々として走っているのを見ると苦労も報われたというものだが、それにしてもつかれる。本当に引退の時期が近づいてきた。

 

 

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(28.2.21) 非正規労働者を守るのは安倍首相ただ一人 「私が言わなければ言う人がいない!!」

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 実に懐かしい言葉だ。「同一労働同一賃金」という言葉が安倍首相の口から再三にわたって出ている。
この言葉は昔は労働組合左翼政党の専売特許だった。
私が社会人になったのは昭和45年のことだが、その頃従業員組合が組合学校で盛んに唱えていたのがこの「同一労働同一賃金」という言葉だった。
最もそれは本気で言っていたわけでなく、建前として言っていただけで金融機関の従業員組合は当時も今も御用組合なのだからポーズだけだった。

 当時の労働者はほとんどすべてが正規職員といっていいような状況で、現在のような派遣職員やパート従業員のような非正規職員が多かったわけではない。
だからこの「同一労働同一賃金」という言葉は、同じ時間だけ働けば同じ賃金をもらうべきだというように解釈されていた。
そうか、私も社長と同じ時間だけ働けば社長と同じ賃金になるのかな????」そう思っていたものだ。

 現在安倍首相が唱えている「同一労働同一賃金」は私が昭和45年頃に聞いた言葉とは内容が異なっている。
現在は非正規労働者の割合が年々増加し約4割程度に達している。
企業は正規職員に比較して非正規職員は安く雇用できるので、正規職員が辞めた後釜は非正規職員で埋めようとするのが普通だ。

 一般に非正規職員の賃金は正規職員の約半分だから、このまま非正規職員が増えていくと日本の賃金水準は傾向的に低下してしまう。
企業にとってはそれで利益が出るからいいが、日本国をマネジメントしている安倍首相としては国民が貧しくなるのを座視していては、第一国内消費が低迷してGDPが伸びない。
国民が豊かでなければ幸せとは言わないのだから、安倍首相がかつての労働組合になりかわって企業に非正規と正規の区別で賃金に差をつけるのを止めさせようとしている

 もっとも日本の賃金体系は年功序列賃金が残っているので、完全な意味で同一労働同一賃金という訳にいかないので、その年功序列分は熟練度の相違ということでその差は認めようとしている。
最も私もサラリーマンをしていたから知っているが、年功分ほど熟練度に相違があるかというとかなり疑問だ。
日本では会社への忠誠度が重視され、年功を重ねるということはひたすら会社に奉仕してきたということで熟練度が増したわけでない。あえて言えば世渡りの熟練度がましただけだから、この熟練度で賃金の差を認める案は本当はかなり苦しい。

 それでも安倍首相が音頭をとって非正規労働者の賃金を上げようとしている努力は認めていい。
今では労働組合の実力は地に落ちてしまい、左翼政党も社民党がそうであるように存在すら危うくなっている状況で、唯一非正規労働者の味方は安倍首相になっている。
実際問題としたら安倍首相のいう「同一労働同一賃金」は通勤手当や出張経費を同一にし、社員食堂や会社の施設を使用させるところから始まるのだろう。

 経験や勤続年数や学歴といった項目も加味しながらできるだけ正規職員と非正規職員の給与格差を縮めようというのが安倍首相のいう「同一労働同一賃金」で今のような二倍の格差は認められないということだ。
左翼が崩壊し今懐かしい左翼用語を安倍首相が用いているが、左翼なき世界では安倍首相が言わなければ言う人がいない。保守と革新の逆転がここでも起こっていて、今や保守こそが革新の担い手になっていることの最適な事例だ。

 

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(28.2.20) 羽田のニューヨーク便開設 ようやく航空行政がまともになってきた

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 羽田の発着枠
を巡って日米航空交渉が行われ、その結果昼間の12便が増枠されるのだという。
今までは羽田とアメリカとの航空路は夜中の8便しかなかったから大幅な増枠で、特にアメリカの東海岸のニューヨークへの航空路線が今回開設可能になるという。
いままでの深夜早朝便では西海岸までしか(時間の関係で)開設ができなかった。

 羽田空港がおっかなびっくりの国際化をはじめたのは2010年のことだが、それまでは国際線は成田、国内線は羽田という明確な分担があって、おかげで国内外の利用者は極度の不便を強いられてきた。
たとえば海外からの旅行客で日本の地方に行きたいとすれば成田から羽田まで電車かバスで移動しなければならなかったが、こうした不便を強いる先進国は日本だけだった。
ああやだ、日本になんか旅行に来るんじゃなかった。何でこんなに不便なんだろう・・・・」

 さすがに国土交通省も反省して2014年には羽田も本格的な国際空港にすべく国際線枠を拡大し、いまでは成田の約半分程度の国際便が就航している。
しかし日米間の航空路に限って言えばなかなか羽田発の航空路が拡大しなかったのだが、これは米デルタ航空の強烈な反対運動があったためだ。
民間の一航空会社が日米間の航空行政を左右するとは不思議だが、デルタ航空は成田のハブ空港化にもっとも協力してきた航空会社だからだ。

 デルタ航空は成田と全米10個所を結んだ航空路を開設しており、さらに上海や台北まで航空路を伸ばしている。
成田空港の最大のお客さんといってよく週104便を飛ばしているが、これはANA84便日航70便より多い。
デルタさんのおかげで成田空港が成り立っているようなものです。謝謝」

 成田空港、デルタ航空、それに千葉県は羽田の国際化阻止を目的に利益が一致してタッグを組んでは国土交通省を脅していた。
羽田を国際空港にされては成田の立場がない。デルタ航空が成田を捨てて、中国の上海あたりにハブ拠点を設けるけれどそれでもいいか!!!」

  国土交通省としては脅されてちじみ上がっていたが、幸いにもここ2年日本に外国人観光客が押し寄せるようになりLCCの開設も進んだので、デルタ航空が成田からいなくなっても他の航空会社が参入するだけだから脅しがきかなくなった。
羽田発着枠を決めるの政府相互間の話し合いで決めればよく、一民間航空会社がとやかく言う内容ではない!!!!」
始めて国土交通省らしい態度がとれて感極まっただろう。

 私は千葉県に住んでいるので成田空港は近くて便利だが、しかし千葉県以外の人にとってはこんな不便な国際空港はないのだから、羽田を国際化しなければ外国からの旅行客を誘致するのにも支障が出てしまう。
現在羽田の国際便は成田の半分程度の発着枠しかないが2020年までにさらに50便程度発着枠を拡大し、そのほとんどを国際線に割り当てる計画だ。

 名実ともに羽田が日本の国際空港となる日が近づいており、そのたびに森田千葉県知事がクレームをつけているが、日本全体の利益を考えれば成田にこだわりすぎるのはよくない。日本に外国人が押し寄せるようになりようやく国際的なセンスで航空行政を考えることができるようになったのは喜ばしいことだ。

 

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(28.2.19) 文学入門 湊かなえ 「母性」 今回も読むのに苦労した!!

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  いやはや今回は完全にアウトだ。定例の読書会のテーマ本母性」のことである。
この小説は湊かなえさんという方が作者なのだが、いつものようにこの作者も「母性」という本も全く知らなかった。
おそらく読書会のテーマ本にならなければ一生読むことのなかった種類の本だ。

 湊さんはミステリー作家といわれており、いろいろな賞を獲得していたが私はミステリー小説に全く興味を示さないので私が知らないのは当然といえる。
また最近はそれでなくても視力が衰えて小さな文字を長時間見ていると頭の芯がずきずきしてくるので、パソコンのように文字を拡大できる画面以外は見たくもない。

 それでもテーマ本なので無理をして読み始めたが、なかなか話の内容が進まないことにイライラしてしまった。途中から1ページ当たり数行だけ読むように変えてみたが、それでも話の内容は分かるので記載されていることの7割から8割は無駄で、なくても全く支障がないことに気が付いた。
やれやれこんなに飛ばし読みをしても問題ない小説は珍しいな・・・・・・冗長すぎる・・・

 私が学生時代に好んで読んでいた高橋和己の「邪宗門」などは、一行一句も飛ばすことができないくらいの濃縮性を持っていたし、伊藤整「若い詩人の肖像」などは書かれた内容をそらんじることができるほど読み込んだものだ。
一方この「母性」については1ページ当たり数行読むだけで何ら問題ない。
これは時間の無駄じゃなかろうか・・・・・・・・・」目が痛むこともあってさらにイライラしてしまった。

 小説の内容を記してもほとんど意味がない。主人公のマザコンの母親の告白と、高校生で自殺した娘とが交互に過去を話すという構成だが、特に登場する人物に魅力があるわけでなく話の筋も遅々として進まないから読んでいて飽きてしまう。
それに本音を言えば湊さんだけでなく最近の作者の小説に は一切魅力を感じることができない。

  半年に一回の割合で芥川賞直木賞の発表があるが、かつて文芸春秋を購入して読んでいたころが懐かしい。今では読んでも「今回も時間の無駄だった」と思えることばかりだ。
小説を含む芸術作品に はその芸術のピークがあり、たとえばルネッサンス絵画であればダビンチミケランジェロを見れば十分だし、印象派絵画であればマネモネルノアールを見ればいい。近代の抽象絵画であればピカソを見れば他の作者を見ても仕方がないほどだ。
確実に言えるのはそれ以降の亜流絵画をみても何ら得ることはない。
小説もまったく同じで、私は30歳ごろまでに当時評判だったほとんどの小説を読んでしまったが、当時読んだ高橋和己や井上靖や司馬遼太郎や伊藤整を凌駕する作者をその後発見していない。

 「もう小説を読むのはよそう・・・・・」そう本音では思っているが読書会のメンバーになっているので、せめてテーマ本だけは読もうとしてとてつもない試練に立ち向かっている。
この本で湊さんが取り上げた「母性」について何か新たな発見が得られたらと思ったが、実際は何も新しい知見はなく、主人公のマザコンに辟易しただけだった。

 

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(28.2.18) 新しい中世 21世紀世界が古代ローマの後をおっている。 停滞の序曲が聞こえる!!

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 高校で世界史を学んだ時に最も驚いたのは、ローマ帝国という経済成長一本やりの社会が崩壊し、その後に約1000年にわたって宗教以外は何もない中世という時代が続いたことだった。
私は当時、社会とは一直線に進歩していく進歩史観の信奉者だったので「これは何かの間違いではないか」と思ったものだ。
実際GDPという側面からみると、古代ローマの水準をようやく超えることができたのは産業革命以後のヨーロッパだったのだから、経済的には中世とは貧しさだけが際立った時代といえる。
過去に我々は無限の経済成長など存在しなかったという歴史を持っている。

 21世紀の現代においては経済成長は当たり前で、明日は今日よりも豊かになれると信じている人が多い。
実際我々の社会において毎期GDPを拡大させなければいけないような強迫感に襲われ、たとえば15年第4四半期のGDPが少しでも下がると、「アベノミクスの限界が現れた」とマスコミが大騒ぎをしている。
経済成長は絶対の善で経済の収縮は悪のような扱いだ

 しかし冷静になって考えてみると今以上に豊かになる必要が本当にあるのか疑問だ。
たとえば私の場合を考えてみるとの手当ては終わっているし、衣類はアシックスのジャージがあれば十分だし、食事など「おいしいものを食べに行きましょう」などと誘われるとうんざりする。あとで体重を減らすために懸命に運動をしなければならないからだ。旅行も体力勝負で外国旅行などは飛行機に長時間乗ることを考えると行きたくもない。自動車はとうに手放していて移動はもっぱら自転車を使用している。
一体これ以上の生活水準の向上なんて単なる迷惑だ」そう思っている。

 私の場合は老人ですでに多くのことを経験したので経済成長が必要ないのだろうと思うかもしれないが、かならずしも私が例外とは言えない。何しろ日本中老人だらけだし世界的に見ても先進国は老人が主体で中国すら老人大国になろうとしている。
経済成長と老人人口の比率とは逆相関の関係があり、長寿社会になれば欲望は低下していくものだ。

 だから経済成長がなくても2015年の生活が2016年の生活より貧しく不便で我慢ならないものだなどということはない。
日本やアメリカやヨーロッパといった先進国においてはインフラは十分に整っており、これ以上のインフラ投資はリニアモーターカーがそうであるようにほとんど趣味の世界に入っている。
東京から名古屋まで行くのに現行の2時間が1時間になっても「それが何の意味があるの?」と誰でも思うだろう。
老人が主体の国では移動はのんびりしていた方がいいのだ。

 高度に発展した世界においては別に経済成長などは必要でなく現行のインフラをメンテナンスしていけばいいのだから経済成長が止まっても何ら支障がない。
しかし政治家は口を開けば「成長なくして財政再建なし」などといっているしマスコミはGDPが少しでも低下すれば大騒ぎだ。
その挙句に世界中で金融緩和策をとって株式と不動産のバブルをあおり、最近までは石油や天然ガスや鉄鉱石といった天然資源のバブルをあおっていた。
今ではバブルだけが21世紀経済の原動力になっており、バブルが消えると世界中が更なるバブルを求めて中央銀行に金融緩和策を求める大合唱をしている。

注)21世紀がバブルでしか維持できないことは昨日述べた。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppppp-4.html

 だがしかしこのバブルによる経済成長は切がない。株式や不動産価格が上昇したからといって、何か生活が豊かになるとか精神的に余裕が生まれるとかは全くなく、ただひたすら更なる浮利を追っているだけだ。
古代ローマ人も経済成長の極に達した後は全く目標を見出すことができなくなってしまった。
ローマとっての経済成長とは他国を侵略してそこの財宝を奪い、人を奴隷にすることだがあまりに侵略戦争を行った結果や侵略すべき野蛮人がいなくなってしまった。

 そのことを真っ先に悟ったのは2世紀初めの皇帝ハドリアヌスで、ハドリアヌスは帝国の領地を12年にわたりくまなく視察したが、領土拡張のためにこれ以上の軍事費を支出して戦闘をするのがまったくいやになってしまった。
今のイギリスブリタニア)のイングランドとスコットランドの境界線から見たスコットランドの景色は荒涼たる原野にわずかな野蛮人が住んでいるといった何もない場所だった。
ああ、やだ、こんな貧しい場所を征服しても全く一文の値打ちもない
彼はここにハドリアヌスの長城を築き「野蛮人が侵入してこない限りは相手にするな」といい残してブリタニアを後にしている。

注)ハドリアヌスが最初にローマの経済成長に疑問をもった経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/23720nhk-c973.html

 21世紀の今過去に経済成長一本やりだった古代ローマがその頂点で経済成長に疑問を持った皇帝を排出したのは示唆的だ。
ローマの経済成長は征服だったが、征服する先がなくなれば成長もストップする。
一方21世紀の経済成長がストップするのは財の増大をほしがる人々がいなくなるからだが、簡単に言えば日本がそうであるように老人が増え人口が減少するからだ
現在の人口減少は日本とかロシアとかあるいは戦争が行われているシリアとか一部にとどまっているが、後10年もすれば世界中で人口は停滞し減少に転じる。

 老人は無理して経済成長を求めるより安定を求めるものだ。選挙では老人が圧倒的な有権者だしそもそも若者は選挙にいかない。
老人福祉が優先されるが働き手は減少しており、GDPをのばす担い手がいなくなる。
日本は1990年代から停滞の20年に入ったが、今韓国と中国、そしてヨーロッパが停滞の20年に突入した。
だが実際はこの20年はバブルの演出がなければ21世紀の共通現象なのだ。

 かつてトインビー は文明は生まれ成長し、そして衰退するといったが、今18世紀から始まった近代文明がその衰退期に入っている。
世界中が懸命に金融緩和を行ってなんとか経済を維持しているが、老人だらけの世界でいつまでもそれが有効とは言えない。
後10年もすれば世界が完全な経済停滞に入り日本の停滞の20年が近代文明の終わりのシグナルだったことに気づくだろう。





 

 

 

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(28.2.17) イエレン議長の大失策 FRBは金融緩和以外の選択肢はない!!

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 2月10日にイエレンFRB議長による年2回の定例の下院金融委員会議会証言がおこなわれた。
この中で世界が注目したのは、「果たしてFRBは当初予定の年4回の利上げ」をおこなうかどうかだったが、イエレン議長は特に言及しなかったものの、証言の端々から市場関係者は利上げは遠のいたと感じたようだ。

 実際FRBがゼロ金利政策を止めて利上げに踏み切ってからの世界経済は激動の時代に突入してしまったようだ。株価は大幅に低下し日本や上海等はピークから40%も低下している。
資源価格の低下も激しく、資源産出国の経済は一層悪化しているし、一番の問題はアメリカのシェールガス・オイル産業に火がついてしまった

注)アメリカのシェールガス・オイル産業が過剰生産に入ったことは以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppp-8e43.html

 アメリカが21世紀に入って最も期待した産業がこのシェールガス・オイル産業だが、かつてのITバブルと同様にこのガス田開発もバブルであったことが明らかになっている。
価格がどうにも止まらないほど低下しているのに過剰生産は一向に収まる気配がない。
ではイエレンさん、このシェールガス・オイル開発のバブルをあなたはどのように解決するつもりか?」というのが議会が最も聞きたかった内容だったろう。

 かつてグリーンスパン氏はITバブルをサブブラームローンバブルで乗り切ったし、バーナンキ氏は4兆ドル(480兆円)の資金を市場にばらまくことでサブプライムローンバブルを乗り切った。
そしてこのバーナンキ氏の金融緩和により発生したのがシェールガス・石油バブル(それと資源開発バブルである。

 従来FRB議長はこうしたバブルを「バブルを持ってバブルをつぶす」対応をしてきたのに、イエレン議長が金融緩和を止めて引き締めに転じたことから世界が驚愕している。
イエレンは従来のFRB議長と違って金融緩和を選択しない。これでは世界経済は崩壊だ・・・・・・」

 イエレン氏が引き締めに転じた最大の理由が、今ならば引き締めに転じても世界経済は耐えられるとの判断だったが、これは完全に誤りであった。
なぜ世界経済が崩壊過程に入ったのかというと、中国経済の動向を完全に見誤っていたからだ

 中国政府の発表では中国経済は15年度も16年度も7%程度の成長するとのことだが、この数字は政治的アナウンスメントで実際はゼロ成長かマイナス成長をしている。
貿易統計を見れば明らかで昨年来貿易量は毎月10%程度ずつ縮小している。
貿易量がマイナスに陥ってしかもGDPは大成長するなどということはありえない。
世界との取引は縮小に次ぐ縮小だ。だから中国経済は大成長だ!!!」ほとんど精神分裂病患者の言葉だ。

 イエレン氏は中国の統計数字を信じるか、あるいは信じたふりをして「アメリカと中国のGDPを合わせるとほぼ35%に達する世界経済は順調だから利上げが可能と判断したが、実際は中国経済が奈落の底に落ちようとしている時に利上げを実施してしまった。

 その結果世界経済は完全なダッチロールに転じている。
何度も言及してきたがすでに発展しきった先進国経済がさらに発展することはない。アメリカも日本も西欧も発展の極に達しており、中国すらもこれ以上の成長はのぞめない。
だから21世紀の世界経済はバブルによってしか成長しない麻薬患者のようなものなのに、実質的な景気後退期に利上げなどしたら大騒ぎになることは確実だ。
麻薬が切れる、ああー、助けてくれ!!」中国が悲鳴を上げている。

 繰り返すが21世紀は金融緩和を継続することでバブルが発生し、そのバブルは再び金融緩和を行うことで収束させてきた。
そうするとまた新規のバブルが発生するが更なる金融緩和で乗り切る。
それ以外に方法がなく成長しきった人間の身長が伸ばせるわけがないように、経済がひたすら大きくなると言うことはない。
だからイエレン議長の金融緩和策の終了は大失敗に終わったのだ。

注)この金融緩和の肥大化による成長路線に決別する方法は新しい中世の路線を選択することだがそれは明日記載する。

 

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(28.2.16) 日本の空に国産ステルス機が飛ぶ 日本の航空機産業の復活元年

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 私は全く知らなかったが日本で国産のステルス機の開発が進んでおり、この2月から実証機としてテスト飛行を開始するのだという。
機体名はX2といい、国産ジェットF2の後継機として開発されたのだという。
ほんとかね、日本でステルス機か!!!」

 ステルス機といえばアメリカが先頭を切っておりその後をロシアと中国が追って、日本が世界で第4番目に開発に成功したのだという。
中国のステルス機は一種のコピーで中国のサイバー部隊がアメリカの情報を盗んで試作したものだが、日本のそれは日本の技術を結集したものだ。

 ステルス性能を維持するためには、機体を電波を吸収するセラミック等の複合素材で覆い、さらに放射された電波の反射を放射元と全く違った方向に反射させる特殊設計が必要になる。
日本にはステルス素材を最先端技術で作成している宇部興産やその他素材産業があり、あとはそれをまとめ上げて国産のステルス機として作ることだけが残されていた。
このX2の設計と主要な部品を制作しているのは三菱重工だが、三菱重工は民間用の100人乗り程度の中型・小型機のMRJの開発もおこなっていて何か戦前のゼロ戦の時代が復活しつつある。

注)MRJの開発の経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/pp-1.html

 日本のように高度に発達した工業国で航空機産業がないのが不思議だが、これは戦後GHQの指令で航空機産業を完膚なきまでに叩き潰されたからだ。
GHQにしてみれば日本に航空機産業を許すと、ゼロ戦のような優れた航空機を再び作ってしまうと恐れたからだろう。

 日本には造船業もロケット産業も自動車産業も新幹線もどれも世界最高水準のレベルにあるが、とても残念なことに航空機産業だけはアメリカ、ロシアにはゆうに及ばず、カナダやブラジルの後塵を拝している。
日本としては航空機産業の復活こそが長年の夢だったが、ここに来てようやくとその夢が実現しそうになっている。
航空機産業は自動車産業と並ぶすそ野の広い産業でアメリカのボーイングの部品メーカーとしては十分に育っていたが、ここに来て国産のステルス実証機を作るまでに育ってきたとは何とも喜ばしい。

 ビジネス用小型機のホンダジェットや100人乗り中型旅客機のMRJが羽ばたき、ついにステルス機がとびたつようになって、日本もようやく航空機元年を迎えることができた。

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(28.2.15) 今度はアメリカ経済がきな臭くなってきた。 シェールガス・オイル革命の終焉

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 従来順調な経済成長をしていると思われていたアメリカ経済が、特にシェールガスシェールオイル関連企業の業績悪化により先行きが怪しくなってきた。

シェールオイルについていえばアメリカの生産コストは1バーレル当たり50ドル前後といわれており、現状は26ドルから30ドルの間のため完全に採算割れしている。
すでにWBHエナジェーサムソン・リソーシーズといった企業がそれぞれ60億円程度の負債を抱えて倒産したが、これがこれから起こる倒産劇の始まりではないかと市場がおびえている。

 この業界は金融機関から資金を調達する場合、ほりだした原油の現物で返済するといった契約を取り交わしている場合が多く、原油価格が低下すると弁済のためにより多くの原油の生産をしなければならなくなる。
アメリカのシェールガスやシェールオイルの減産がなかなか進まないことの理由の一つがこの現物による弁済方法があり、価格が下がると増産しなければやっていけない。

 一体どのくらいの借金をしているかというと業界全体で約48兆円規模といわれており、その中で社債は約24兆円だが、この社債は高利回りのジャンク債だ。
それでもガスや原油が高かった14年夏までは全く問題なくいくらでも消化できたが、原油価格がピーク時の4分の1にまで落ちてしまうと利息の支払いすら困難になってくる。

 今年中に油田を止めるか倒産する業者の数は現在の約半分程度と想定されていて、アメリカがシェールガス・オイル革命で世界をりードすると言っていたのが反対に企業倒産の山を築きそうだ。
原油価格が戻らない最大の原因は協調減産を産油国ができないからだが、サウジアラビアが協調減産しないのはサウジが戦争経済に入っていて金がいくらあっても足りないのと、もう一つはこの際アメリカのシェールガスやオイル産業をたたきつぶしてしまおうとの意図があるからだ。

注)サウジアラビアの戦争経済については以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/pppp-4.html

 サウジとアメリカは長い間同盟国だったが、アメリカがイランとの関係改善に乗り出し実質的に宿敵イランの核開発を認めたことからサウジが切れてしまった。
そうかい、ならアメリカのシェールガスやシェールオイル産業をたたきつぶしてやる。それでも平気かい!!」
何しろサウジの石油生産原価はせいぜい5ドル程度だ。

 アメリカ経済はこのシェールガスやオイル産業の隆盛で持っていたところがあったが、その産業基盤が崩壊し始めた。
金融機関の融資金の回収が危うくなり、社債は紙くずになる可能性があるが、さらに問題はこうしたジャンク債がディリバティブに組み込まれていることだ。
規模はサブプライムローンの4分の1程度と想定されていて前回のリーマンショック時よりは影響は限定的といわれているもののこうしたものは開けてみないと本当の影響は分からない。

 アメリカ経済がきな臭くなってきて、世界経済に完全に暗雲が漂っている。

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(28.2.14) 世界経済が動揺すれば日本国債が売れる 「だってこれ以上信頼できる国なんてないよ!!」

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 世の中の評判と実際が全く異なるという事例の一つに日本国債がある。
何しろ日本国債のS&P等の格付会社の評判はすこぶる悪い。日本より上位の格付を得ている国は20か国以上あり、日本と同程度の格付はポーランドスロベニアマルタといったところだから、何か名前を聞いただけでデフォルトが起こりそうだ。

 しかしこの格付会社の格付とは別に市場の評価は全く別だ。このところの世界経済の激変で今まで中国や新興国やヨーロッパにあった資金が一斉に日本国債と金に向かっている。
金こそは最後の通貨でアンカーなのだがその金と日本国債は同格だという。
世界には日本より高格付の中国や韓国の国債があるのに、まったく見向きもされずひたすら日本国債だけが購入されている。

 怒涛のように資金が日本に押し寄せたためたちまち円高になって110円台まで円高が進んだ。
財務省などの説明では日本の国債は900兆円規模になり、世界で最悪な借金体質で財政再建が急務だというのだが、一方で日本国債はバカ売れだ
日本さん、いくらでも国債を発行してください。私たちは喜んで日本国債を購入します

 日本国債が金と並ぶプレミア国債なのは日本が世界最大の金持ち国の一つだからだ。いわゆる国全体で見て総資産から総負債を引くと2013年末現在で300兆円を越す純資産をもっている。
経常収支は毎期黒字で資産が積みあがっているし、お金を預けるなら世界一金持ち国の方がいいに決まっている。
だからたとえマイナス金利であろうが世界経済が激変する時には日本に資金が集まってしまうのだ。

 中国は統計数字の嘘が全世界に知れ渡ってしまい資金が毎月12兆円規模で逃げ出しているし、原油は26ドル程度まで値下がりしては協調減産の噂で30ドル程度まで戻ることの繰り返しをしている。
欧州ではドイツ銀行をはじめとする金融機関に多額の不良資産があることがばれて株価が急激に値下がりしている。
頼りのアメリカは原油価格が30ドル以下になってシェールガスやシェールオイルの企業倒産が始まった。

残ったのは日本しかないじゃないか・・・・」
もはや頼るべき場所は日銀黒田がなんとか頑張っている日本しかないというのが市場の一致した見方になってしまった。
格付会社や財務省に言わせると返済不能なまでに膨れ上がった日本国債はデフォルトの危険性が高いということだが、日本国債がデフォルトになるならすべての国の国債がデフォルトになってしまう。
それにそもそも国債が償還されると思う方がどうかしている。
現在のGDPの二倍程度に膨れ上がった国債残高を国は借り替えを繰り返して利息だけを払って済ませるつもりだ。

 国債とは半永久的に返済されない借金で利息の支払いができる限り発行が可能だと思えばいい。現状では利息はマイナスなのだから国は無限に発行できることになる。
さらに発行した国債を担保に日銀は異次元緩和を行っているが、これだけが成長しきった先進国経済を引っ張る唯一の方策になっている。
このことについてはなんども記載した。

注)成長しきった先進国の経済メカニズムの詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppppp-3.html

 日本国債がなぜ最後のアンカーになっているのか。日本以上に信頼できる経済がないからだが、格付会社や財務省との見解とは全く異なる現実に今私たちは向かい合っている。

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(28.2.13) 韓国の変身 開城工業団地の閉鎖 「もう中国はダメ、アメリカに頼るしかないわ・・・・」

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 韓国のパク・クネ政権が初めて本格的な北朝鮮への制裁措置を発動した。開城工業団地の操業を停止したのだが、今まで韓国はジェスチャーだけで本気で制裁措置をとることはしなかった。
2010年に韓国の哨戒艦が撃沈されても、島が砲撃を受けても開城工業団地だけは閉鎖をしなかったのだから大した変わりようだが、実は深いわけがある。

 従来韓国は北朝鮮の核開発やミサイルの発射実験に対して本気で脅威を感じていたわけでない。そもそも韓国に核を落とすのに、アメリカまで届く長距離ミサイルなどいらない。
従来からある射程500km程度のノドンレベルで十分なので核開発もミサイル発射も特に韓国の脅威とは思っていなかった。
あれはアメリカに対する脅しで韓国に は直接関係ない。それにもし北朝鮮が崩壊したらその時は北朝鮮の核とミサイルを手に入れられるのだから、韓国は押しも押されもしない核大国になれる・・・・・

 開城工業団地に進出している韓国企業は中小企業の124社で、今までに工場建設等で約500億円の投資を実施してきた。
ここには北朝鮮の労働者約6万人が働いており、年間に北朝鮮に支払われる賃金は現在86億円の規模になっている。
韓国統一相の発表では過去からの累積で約600億円の資金が北朝鮮に流れ、その多くが核とミサイルの開発に使用されたと想定している。

注)北朝鮮は給与を政府が受領しており、労働者に は雀の涙ほどの賃金しか支払っていない。

 それが今回初めて開城工業団地の操業を停止したのはアメリカの意向を無視するわけにいかなくなったからだ。
パク・クネ政権は蝙蝠外交と称してアメリカと中国を手玉にとっていたつもりだが、特に最近は中国に傾斜していた。
AIIBや軍事パレードにアメリカの反対を押し切って参加してたが、ここに来て中国との間に隙間風が吹き始めた。

 中国経済が失速して中国企業と韓国企業が少なくなったパイを争うようになり、韓国のサムスンやLG電子が中国から追い出されつつある。
パク・クネ大統領は習近平主席に直訴したが、習近平氏としてもない袖は振れない。中国経済が崩壊の危機にあるときにとても韓国の面倒までは見ていられないというのが実態だ。
おかげで韓国経済は窒息死しそうで、アメリカとの修復を図らなければどうにもならない状況でアメリカに泣きを入れていた。
もう一度アメリカ組に入れてちょうだい。TPPにもいれて!!」

 そこに発生したのが北朝鮮の核実験とミサイルの発射実験で、アメリカから強い要請があった。
あんた、今までは中国があるからアメリカとは縁を切ろうとしていたんじゃないかい。北朝鮮への制裁措置もいいかげんだったじゃないか。もし本気でアメリカ組に戻るつもいなら、開城工業団地を閉鎖しなさい。あそこの資金が核開発とミサイル開発に使われていて、核開発を止めさせるには開城工場団地の閉鎖しか方法がないじゃないか

 パク・クネ政権はアメリカから踏み絵を踏まされることになり、今回の措置になった。
もうだめ、習さんはいい加減でたよりがいがないし、元のアメおじさんに頼るしか方法がないわ!!開城工業団地は閉鎖よ!!」

 

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(28.2.12) 今度は欧州の銀行が火を噴いた。「殿、ドイツ銀行が落城しそうです!!」

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 「ううーん、これは」というような状況になってきた。ここにきて欧州の金融機関が火を噴き始めたからだ。火元は欧州最大・最強のドイツ銀行である。日本でいえば三菱UFJにあたる。
ことのおこりは15年12月期の決算で約9000億円の最終損失を計上したことに始まる。
この時期にドイツ銀行がこれほどの赤字になったので、市場が驚愕してしまった。
「ドイツ銀行でこれほどの赤字ならば他の大手金融機関もおなじではないだろうか?」
疑心暗鬼が始まりドイツ銀行をはじめクレディ・スイスなどの大銀行のCDSクレジット・デフォルト・スワップ)のレートが跳ね上がっている。

 欧州の銀行は日本の銀行と異なり投資銀行を兼営している。日本的イメージで言えば銀行と証券会社が一緒になっているような感じだ。
問題はその投資部門で大幅な赤字が発生しているのだが、原因は資源価格の低迷である。
投資先はもっぱら資源開発会社等で、数年前までは我が世の春だったが14年夏を境に資源価格が急落してしまった。

 それに伴い投資をした会社がことごとく赤字を計上するようになって、債権に評価損が発生しいわゆる特別損失を計上しなくてはならなくなった。
日本では商社が資源会社への投資を積極的に行ってきたが住友商事が2か年間で4700億円の特別損失を計上している。
ヨーロッパの大手金融機関はいづれも投資部門を兼営しているから、ドイツ銀行と同様に投資に失敗していると市場は見ている。

 さらに問題を複雑にしているのがドイツ銀行が劣後債を8兆円規模で発行しており、この中にココ債という一定条件がトリガーとなって株式に転換できる債券があることだ。
一定の条件とは「経営が悪化した場合」でまさに今がその時だからココ債保有者がパニックに陥ってしまった。
高利回りの債券のつもりが株式に転換されては利息はなくなり、さらに株価は低下の一途をたどっているので踏んだり蹴ったりではないか・・・・・・・」
ドイツ銀行の株価は年初来40%近く低下した。

 このココ債はリーマンショックの後、金融機関の資本増強の一環として導入された劣後債で、ドイツ銀行にとっては自己資本の充実策のつもりだったが、いざ経営が悪化してくると悪い噂の元凶になってしまう。
ドイツ銀行はココ債の利払いができずに倒産するかもしれない・・・・・・・なにしろ全体で8兆円も劣後債があるのだから・・・・・・
欧州の他の大手銀行もこのココ債を大量に発行しているため、銀行への信頼が一気に失われている。
今やパニックの様相を呈してきてドイツ政府が「ドイツ銀行の経営に は問題がない」とコメントしなければならないほどになっている。

 いったん悪いうわさが出ると今までは無視されていたようなことまでが不安の種になる。
ドイツ銀行に は計測不能なぐらいにディリバティブの残高があり、これが問題を引き起こしている。
アメリカで法廷闘争も盛んに行われていて欠陥商品(ディリバティブ商品)を販売したかどで年間7000億円程度ペナルティーを支払わなくてはならない。

 資源投資は大失敗。過去に販売したディリバティブ商品は欠陥品で訴訟の山。資本増強のための劣後債を本当に株式に繰り入れなくてはならなくなってきた。
欧州の金融機関は伏魔殿で、本当はリーマンショックの付けをまだ支払っていないのではなかろうか・・・・・
市場関係者が疑心暗鬼になって株価が急落し、CDSが急騰している。

 

 

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(28.2.11) イエレンショックのよる世界同時株安が始まった。

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 ますます世界経済がリーマンショックの様相を呈してきた。株価はどこまで低下するか分からなくなり、日経平均は15000台になっている。上海総合はすでに3000を大きく割り込み2700台になっているし、アメリカのダウは16000台で低迷している。
総崩れといった状況だ。

 元々はアメリカのFRBがゼロ金利政策を停止したことに始まったのだが、イエレン議長のゼロ金利政策終了宣言は世界に激震を走らせた。
イエレン議長としてはアメリカは3%程度の成長を維持しているし、中国は世界的に見てもうらやむような7%成長だったから、名目で世界のGDPの35%を占めるこの二国が健全ならばゼロ金利を終了しても問題ないとの判断だった。

 しかしこれには世界中の市場関係者が驚愕してしまった。
イエレンは何を考えているのだろうか。中国経済が崩壊寸前なのにゼロ金利をやめれば、中国から短期資金が逃げ出すじゃないか。そうなれば中国経済は終わりだ・・・・・」
市場関係者で中国経済が7%成長しているなどと思っている人は誰もいない。
怒涛のように中国から資金が流失していて上海総合など2000が目前に迫っている。

注)中国から短期資金が毎月12兆円規模で流失している実態については前に記した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/ppp.html

 日本では株価の急激な低下を見て黒田日銀がマイナス金利を導入してサプライズを狙ったが、全く不発に終わりかえって株式市場から国債市場に資金が逃げ出している。
もともと日本の経済成長は1%前後だから、いくら金利を下げても新たな投資など生まれてこないし、企業は内部留保を十分持っているから、新規投資は自己資金で十分賄える。
マイナス金利を導入するとは日本経済は相当問題があるのではないか・・・・」かえって疑心暗鬼に市場は陥ってしまった。

 何度も同じことを言って恐縮だが、十分に成長した先進国がさらに成長することはない。もはや設備投資も公共投資も十分すぎるくらいしてきたのだから、金融緩和の資金は株式や不動産といった投機市場にしか流れない。
いわばバブルを演出することで株式や不動産で利益を得させて、そうしたなり金が高級住宅や高級車や宝石類を購入して景気を上向かせるしか方法はなくなっている。
これを虚栄の経済という。

 FRBの元議長のグリーンスパンはそのことをよく理解していたからITバブルの崩壊をサブプライムローンのバブルで乗り切った。
次のバーナンキ はサブプライムローンバブルの崩壊を480兆円の金をヘリコプターからばらまくことで乗り切った。彼はヘリコプターベンの異名をもつ。
アメリカ経済はバブルを持ってバブルをつぶす以外に方法はなくなっている。

 その後を継いだイエレン議長は前2者に比較すると真面目な経済学者のため、何とかして金利政策が発動できるようにとゼロ金利政策をやめたのだが、この政策は全く裏目に出ている。
世界がアメリカのバブルによってしか生きながらえていないことを理解しなかったからだ。
特に問題なのは中国で中国経済は嘘の統計数字だけで持たせていたのに、完全に化けの皮をはがされジェットコースターに乗っているような状況になってしまった。

 これはイエレン議長発のリーマンショックだからイエレンショックと名付けるが、世界同時株安・資源安になって世界経済が急下降している。
再びFRBが超金融緩和策にでも戻らない限りこのイエレンショックを押しとどめる方策はなさそうだ。
21世紀とは何とも厄介な世紀といえる。

 

 

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(28.2.10) アメリカ大統領選挙の異変 アメリカが左右に引き裂かれている

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 アメリカが今急速に左右に引き裂かれている。先日行われたアイオア州アメリカ大統領予備選挙で、民主党は本命のクリントン元国務長官民主社会主義者のサンダース氏が完全に互角の戦いをし、一方共和党ウルトラ右派のトランプ氏を抑えて聖書至上主義者のクルーズ氏が勝利をおさめた。
アメリカがこのように完全に左右に分裂したのは戦後初めてで、戦後のアメリカ政治は中道右派中道左派が勝利し間違ってもウルトラ右派や社会主義者が勝利することはなかったことを考えると異様な現象だ。

 ウルトラ右派のトランプ氏の主張はイスラム教徒への嫌悪で、ムスリムの入国は認めず、またシリア難民は追い返せと述べているし、さらにメキシコ人の不法移民は認めない等外国人に対する嫌悪感を強調して白人保守層の取り込みを行っている。
また対抗馬のクルーズ氏聖書至上主義者で典型的なアメリカの保守層を代表していて、ティー・パーティーが積極的に応援している。
共和党はウルトラ右派一色といっていい。

 一方の民主党候補中道左派のクリントン氏に対して、これは本物の左派を自認するサンダース氏が対抗馬になっている。
サンダース氏の主張は「たった1%のアメリカ人が富のほとんどを独占している」という主張で、しばらく前に学生運動で「1%が99%の富を収奪している」と主張していたがその再来だ。
OECDの調査では1975年から2012年までのほぼ40年間でアメリカで増加した所得のほぼ50%を上位1%が占めたという
所得を増やしたのはお金持ちだけで、金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はいつまで経っても貧乏のままというのがアメリカの現実になっている。
サンダース氏はそこをついているためアメリカの貧困階層の圧倒的な支持を得ることに成功した。

 予備選挙前の下馬評ではクリントン氏が圧倒的な優位を保っていてこのままいけば大統領になるのは間違いないと言われていたが、ここにきて趨勢がわからなくなっている。
8年前の選挙の時もクリントン氏が圧倒的に優位といわれていたが、結果的にはオバマ氏が勝利をつかんだ。
今回も民主党の候補は誰になるか最後まで分からないだろう。

 それにしてもアメリカがこのように左右に引き裂かれたのを見たのは久しぶりだ。
1929年といえば大恐慌が始まった年だが、その後の第二次世界大戦がはじまるまでの時代はニューディールの時代だが、これは左派政権の時代といっていい。
当時の情勢を知るにはスタインベックの「怒りの葡萄」という小説を読むか、その小説を忠実に再現した映画を見るといい。
農民が農地から追われていくさまはかつてイギリスで行われた囲い込み運動そのもので、マルクスが資本の原始的蓄積といったそのものに酷似している。

 その後アメリカは第二次世界大戦に勝利したこともあって、自他ともに認めるNO1国家になり左右に振れることはなくなったが、イラク戦争やアフガン戦争の失敗ですっかり威信を失い、オバマ大統領が「アメリカは世界の警察官でない」といった時から、世界は混とんのカオスの世界に突入してしまった。
プーチン大統領が「それならおれが世界の警察官になる」と名乗りを上げるし、イギリスはアメリカと手を切って中国のAIIBに真っ先に参加を表明するし、パク・クネ大統領は習近平国家主席とならんで軍事パレードに参加するといった具合になってしまった。

 アメリカは世界情勢とは無縁のアメリカのためのアメリカに引きこもってしまい、右派と左派が覇権争いをしていて国家的まとまりを失いつつある。一方世界は日本史でいう応仁の乱後の戦国時代に突入したみたいだ。
選挙の趨勢はまだわからないが、この右派か左派の候補が最終的に勝利すると、アメリカは世界の指導者としての舞台から完全に降りるので世界史の流れが変わることだけは確かだ。

 

 

 

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(28.2.9) 中国から短期資金が逃げ出し、外貨準備が枯渇し始めた。 元高時代の終わり

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(友達のブログ 「ちば公園のベンチから」の利根川の風景。このブログには毎日のように利根川の朝の風景が載っている

 中国の外貨準備毎月1000億ドル12兆円)規模で減少している。14年6月のピーク時4兆ドル(480兆円あった外貨準備は16年1月末では3.2兆ドル(378兆円)になってしまった。
この間8000億ドル減少したのだが、日本円に換算して約100兆円だ。
14年6月は中国経済がピークアウトした記憶すべき月で、以来中国経済は奈落の底に落ちつつある。

 一般の人はGDPといったようなマクロ数字に注目して中国経済を論じるが、市場関係者はもっぱらその資金繰りに注目する。
前にも記載したことがあるが私が金融機関の貸出担当者だった時、最も重視した分析手法は資金繰り分析だった。
決算上は黒字で何の問題もないような会社でみょうに資金繰りが苦しい会社があったが、そうした会社は不良資産があって資金化できずやむなく金融機関に泣きついてくるのがほとんどだった。
決算はごまかせても資金繰りはごまかせない

 中国は公表では毎期経常収支は黒字で、GDPなどは7%程度と世界でもうらやむような高成長をしているのだが、一方外貨準備高は毎月1000億ドル単位で減少している。
本来経常収支の黒字分が積みあがってもよさそうなもので、実際14年6月まではそうした好循環にあったが、以来外貨準備は傾向的に低下してきた。

 外貨準備の減少は、直接的には中国人民銀行人民元安を防ぐために為替介入を行い、市中から人民元を吸い上げて外貨準備のドルを放出しているからだが、問題はなぜ人民元が低下しているかだ。
中国には外貨準備と同程度の海外からの借入があり、その3割相当が短期の足の速い資金といわれている。
こうした短期の資金は人民元が元高に振れると見て中国に流れ込んだ資金だが、反対に元安になると予想されると一斉に逃げ出してしまう。この資金が1兆ドル程度あって今その資金が雪崩を打つように逃げている最中だ。

 放置すれば急激に人民元安に振れるので仕方なしに人民銀行がドル売り人民元買いを行って人民元安にならないように買い支えているのが今の状況だろう。
簡単に言えば外貨準備が減少した分に相当する短期資金が中国から逃げ出しているといっていい。
それでも3.2兆ドルあれば月に1000億ドル逃げ出しても約3年あまりは問題ないことになるが、中国の外貨準備に は漆黒の闇に包まれているところがある
明確に中国が保有しているのはアメリカ国債の1.2兆ドルぐらいで、あとの2兆ドルはどこにあるのか、本当にあるのか不明なのだ。

 中国が過去に世界の独裁政権に投資をし資源を買いあさってきた債権がこの2兆ドルなのではないかと世界の市場関係者から疑われている。
実際中国はスーダンやリビヤやベネズエラといった独裁政権に多額のわいろと投資を行ってきたが、そうした資金は完全に焦げ付いて回収不能になっている。
簡単に言えば中国が自由にできる金は1.2兆ドル(約140兆円)で現在の資金流失が続くと約1年後に は枯渇をしてしまう計算になる。思いのほかそこが浅く、観光地のお土産の上げ底と同じだと思えばいい。

 したがって中国人民銀行の人民元買い支えはそろそろ限度で、買い支えを諦めれば人民元安が急激に進む。だから一層中国に流れ込んだ短期資金は懸命に逃げ出すことになる。
何しろ逃げろ、元は半値になるかもしれない。逃げるのは今だ!!」
現在春節で相変わらず中国人の爆買いが続いているがそれも元高の今年ぐらいが限度だろう。
人民元を世界が求めた時代が終わりつつある。

 

 

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(28.2.8) 高校受験が迫ってきた。 毎日特訓に次ぐ特訓だ!!

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 私が興奮しても始まらないのだが、ここ1か月間完全にフィーバーしてしまった。
この2月9日、10日千葉県の高校入試試験が実施されるからだ。
4年前から私はボランティアで中学生と高校生に勉強を教えているのだが、今年は2名の中学生が高校受験になっている。

 そのため1月に入ってからは毎日休まずこの2名の中学生を教えてきた。さすがに休みなしはつらいのだが目標とする学校のレベルに今一つ足らないので特訓に次ぐ特訓だ。
千葉県の高校入試の過去問というのを取り寄せて受験科目になれさすのだが、高校の入試問題はそれなりにタフだ。

 最初は数学だけを教えていたのだが、入試科目は数学、英語、国語、理科、社会の5教科で、どれも等しく100点満点だから入学するにはまんべんなく5教科で得点しなければならない。
そのため数学だけなどといっていられなくなり、今は5教科すべてを教えている。
中学では担当科目別に教師が違うのに、こちらはすべての科目を一人で教えねばならないので毎日事前勉強が大変だ。

 大体各科目を全部をこなすとなると毎日5時間程度の予習が必要になる。こんなに勉強するのは学生のころ以来だが、すでに70歳になろうという身で目などしょぼしょぼしているので細かな文字など全く見えない。
今一番閉口しているのは社会の試験で国土地理院の2万5千分の1の地図が出て、その内容を読ませられるのだが、あまりに符号が小さすぎて読むこともできない。
これじゃ白紙の紙と同じじゃないか・・・・・・・・」ため息が出る。

 過去問に挑戦してみると分かるのだが、どの教科にも必ず回答が困難な問題だ2つか3つ用意されていて、よくできる生徒でも90点取るのがやっと言うように問題が構成されている。
全員に100点取らすわけにはいかないので、こうした難問がちりばめられているのだが、当初私は全問解くように指導していたが、これは全く無駄であることが分かった。
問題そのものがとてつもなく難しいか、くだらないくらい細部の問題だったりして、通常の生徒だったらいくら頑張ってもパニックになってしまう。
「君ね、この問題とこの問題は解けなくていいよ。出題者がわざと難しくして受験生を振るい落とそうとしているので、そんな問題を解いても無駄だよ」と割り切ることにした。
幸い千葉県で最も難関な千葉高を受けるわけでないので、そう割り切っても全く支障がない。

 子供に勉強を教えて最近気が付いたのは、子供の頭の回転と私の回転を比較すると子供の方が圧倒的に速いことだ。
おそらく私も昔は大人を驚かせるほどの素早い理解力をしめしていたのだろうが、齢70になんなんとすると頭など全くと言っていいほど回転しなくなっている。
スピード感が違っていて、子供がどうしてそんなに早く問題が解けるのか不思議なくらいだ。

 もっとも私はコーチで自身が高校入試を受けるわけでないので、中学生と競争して問題を解く必要はないのだが、それにしても自分の頭の回転の遅さに は愕然とする。
イヤー、君の数学の証明能力は素晴らしい!!」もっぱらほめることに徹しているが、本当は自身の理解力の遅さに愕然としているのだ。

 しかしそうして1か月余り特訓をしているうちに試験が迫ってきた。なんとかこの2名が受かってほしいのだが、落ちたらその3週間後に追試後期試験という)がある。
落ちた場合はまた3週間の特訓だ。自分が受けるわけでないのに、この時期は全く受験生のメンタリティーになってしまい、半分興奮状態に陥っている。
はやく桜咲け」祈るような気持ちだ。

 

 

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(28.2.7) 商社大失速 資源価格の低迷で資源投資が大失敗

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 私などはこのところの資源価格の低下を見て「日本のような資源輸入国は我が世の春を迎えた」と喜んでいるのだが、すべての日本人や日本企業がこの資源安を喜んでいるわけではないようだ。
特に資源関連の企業体は思わぬ含み損を抱えて四苦八苦している。

 何しろ原油や鉄鉱石といった資源価格はピーク時から4分の1昨年比でも約半分に低下したのだから、備蓄などしていたらひどい評価損が発生するし、また資源投資をしていたら完全に裏目に出てしまう。
特に商社はここ数年の資源の高騰や、東日本大震災による原発の全面停止を見て原油やLNGやシェールガスや鉄鉱石等の開発投資を積極的にしてきたが、どれもこれも評価損だらけになってしまった。

 昨年は5大商社の特別損失約7000億円だったが、今年も約3000億円の特別損失を計上するという。しかしこの3000億円は本来損失計上しなければならない金額の一部のようで、ブルームバーグの試算ではそれは6000億円から1兆5千億円の間だという。
しかもこの試算でさえ現在の価格を前提にしているからさらに価格低下などすればこの金額は上積みされる。

 中国は相変わらず7%前後の世界的に見ても驚くほどの成長をしていることになっていて、こうした数字を前提に総合商社は投資を行ってきたが、実際の中国経済は成長を止めてかえってマイナス成長に陥っている。
公式数字を信じて投資をしてきた我々がバカだったのだろうか・・・・・」反省しきりだがどうにもならない。
オーストラリアやブラジルや南アフリカ等の資源国は中国の需要が冷え込むなどとはよもや思っていなかったが完全に買い手不在になっている。

 こうした鉱山へ日本の商社が資本参加していて、その中でも特に住友商事は資源投資に失敗しており、今季はニッケルや鉄鉱石関連で1700億の特別損失を計上するという。
昨年も約3000億円の特別損失を計上して赤字だったがどこまで経営が悪化するか見えない状況だ。

注)住友商事が資源投資で失敗した経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-b492.html

 私が現役のころは住友商事といえば商社の中でも手堅い商売をし利益もバッチリ稼いでいて「さすが住友さんは商売がうまい」と評価されていたがその評価も今は昔だ。
何度も言うが世界中が中国の統計数字にだまされ巨大投資を行ってきた結果がこの惨状だ。だまされた方も悪いのだが中国は何とも罪作りの国だとしみじみ思う。

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(28.2.6) 日本農業が世界に羽ばたきだした。日本食が大ブレイク!!

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 ここにきて日本の農産物の輸出が好調になってきた。
15年度の輸出額は約7500億円対前年比22%増加している。
主な輸出品はホタテ貝、アルコール飲料、日本酒というところだが、リンゴ和牛緑茶の人気も高い。
ホタテ貝約500億円の輸出金額で特に香港で引っ張りだこだそうだ。

 今世界的に日本食ブームになっているが、日本食が健康にいいことが全世界的に知られてきて、特に健康志向が強い先進国の人々の心をとらえている。
何しろ日本食を食べていれば世界一の長寿が約束されるのだから、日本食にあこがれるのは当然だ。

 従来日本では農産物はもっぱら輸入するものでとても輸出などできないと思われていた。
価格が圧倒的に高いため海外で競争力をもちえないというのがその根拠だったが、世界中に金持ちがわんさかと現れるようになって、日本人と同じ感覚で日本の農産物を購入し始めた。
なんてたって品質は最高で味も一番、日本の農産物は世界最高!!!」と思われている。
香港や台湾では贈答品として日本リンゴを贈ると最も喜ばれる。日本で昔マスクメロンを贈って喜ばれていた感覚と同じだ。

 日本では長い間農業は衰退産業の位置づけで、実際就業者は毎年のように少なくなっているが、それは農業従事者が少なくなっているということで、農業自体は決して衰退産業ではない。
反対に日本の農産物の国際競争力は抜群で、全世界の人が日本の農産物を食べたがっている。

 それなのに日本農業がなぜ振るわなかったかというと意図的に農業を低生産性に追い込んでいたからだ。
信じられないかもしれないがこれは本当の話なのだ。
農業の行政機関は農水省でそれの手足となって働いてきたのが農協系統だが、農水省と農協系統にとって最も危険な存在が大規模の独立した農家で、こうした農家は行政や農協の力を借りずに自前で市場を開拓するし、価格も自由に値決めをしてしまう。
コメなどは農協系統を通して一括販売したいが、スーパーやコンビニと独自に契約して系統の販売網に挑戦してくる。

 農協系統とは農民の協同組合だが、なぜ組合を作るかといえば1人1人の農家はか弱いが団結すれば力になるという協同組合の精神をバックボーンにしていて、この前提条件はあくまでか弱い農家ということだ。
だから行政は補助金等で農家を支援し、系統農協は団結して農産物の販売を行う。
もしその中に高生産性を誇る大規模農家などが現れたら大変だ。
農水省の指導に は従わず、系統農協の販売網など完全に無視される。
だから農水省と系統農協はあらゆる手段を使って大規模高生産性農家が現れるのを阻止してきた。

 その最大の手段が農地法で、これは農水省と農協系統が手を携えて作った日本農業を低生産性で競争力をなくすための最高傑作といっていい。
ポイントは農地は農民にしか販売できないことで、間違っても企業農業が農業に進出することを阻むための方策である。
最も昨今はこの農地法にも風穴があいて農業法人という形式をとれば、役員に一定の農家を含めることを条件に企業でも農地を取得できるようになった。

注)農地法でいかに系統農協が企業農業をしめだしてきたかの詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/ppp-1.html

 農業法人に農地取得を認めるようになったのは、どこも農家は高齢化が進み全くと言っていいほど後継者がいないからだ。これでは農業を守ると言っても守りようがない。
私の知り合いに農家があるのだが、いつも農業をしないかと誘われていた。
あんた、身体が丈夫なんだからコメを作らないかい。ここでは全く耕作されなくなった農地があちこちにあるのだが耕作者がいない。農業研修を1年受けてトラクター等の機械に1000万円程度投資をすれば十分やっていけるよ
そりゃ、無理ですよ。この年になって1000万円の投資などとてもできません
あんた、資金は政府が出してくれるんだ。政府からの金はもらったも同然でかえさなくてもいいんだよ

注)農家は農林公庫資金を返済を必要としない資金として認識しており、踏み倒すのが当然と考えている。

 私が農業をしても全く展望が持てないが、最近農業特区にできている農業法人は大手のコンビニやスーパーや商社が参入しており、販売網がしっかりしているのと経営が株式会社と同じでとても合理的な経営をしている。
日本農業の担い手は従来の農家ではなくこうした農業法人が荷い手になって行くことになり、こうした経営は世界的に見ても十分競争力のある農業をしている。

 日本ではかつて多くの商家があったがそれがすべてスーパーやコンビニにかわったように農家も農業法人に変わっていくのだろう。農家はほとんどなくなりそれを保護するため農水省や系統農協も存立基盤がなくなるが、一方日本農業は世界に羽ばたくだろう。これほど高品質の食べ物は日本以外ではとても生産できないからだ。

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(28.2.5) またまた大逆転 シャープの経営再建方法 はたしてホンハイに決まるか?

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 なにがなんだか分からなくなってきた。シャープの経営再建方法である。
つい最近まで産業革新機構から3000億円の出資を得、さらに金融機関から3500億円の資金援助をえることで再建の方向は決まったとされていたが、またまた大逆転の様相だ。

注)産業革新機構からの支援を受け入れるとの報道がされていた経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/ppppsya-puno.html

 この1月末にホンハイ郭台銘薫事長)から再提案がなされ、従来の金額を1000億円程度上積みして7000億円の買収提案がなされたようだ。
さらに郭会長役員と従業員の首切りはしないことと、金融機関に資金援助を求めないと言ってきたようで、シャープ役員と金融機関が舞い上がってしまった。

 一方の産業革新機構の提案は役員は総退陣し、従業員のリストラを実施し、さらに金融機関に は3500億円の支援(債権放棄を含める)を求めるものだから、ホンハイの提案に比較すれば天と地の違いがある。

 それでも一時は産業革新機構のもとで再建を図ることにしたのは経済産業省の「シャープの液晶技術を国外のメーカーに持っていかれるのは何としても避けたい」という政治的要請があったためだが、シャープはホンハイの何とも魅力的な提案に飛びついた。
私だってシャープの役員だったら一も二もなくホンハイの提案に飛びつく。
よかった、まだ役員でいられる・・・・・・・

 シャープにとっては役員も従業員も首切りがないのだからこんなにうれしいことはなく、一方金融機関は債権放棄をしないですむのだから決算にも好影響する。
ホンハイは世界的な企業でシャープが最も苦手な営業力を十分に持っているし、従来の中国シフトからインドシフトに営業方針をかえていて、日本としてもとても相性がいい。

注)ホンハイが中国から追い出されている経緯は先に記載した。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-1547.html

 私は従来からホンハイの傘下でシャープが生き残るのはいいことだと思っていたし、そうした内容のブログを書いてきたので今回の報道 を好意的にみている。
シャープは技術力はあるが販売力に決定的な弱点があり、一方ホンハイは技術力はないが販売力は抜群だ。相性は抜群にいいし、日本と台湾の提携は対中国政策としても重要な一歩になるじゃないか・・・・・・」という気持ちだ。

 もっとも今回のシャープ役員会の決定内容は、ホンハイに身売りをすることが決定したわけでなく、優先交渉権をホンハイに与えただけだから、またどんでん返しがある可能性はあるが、経営的に考えればホンハイの提案がシャープにとって望ましいのは当然だ。
はたして経済産業省は次の一手を打つのだろうか?

 

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(28.2.4) 黒田バズーカが不発に終わり資源国経済が崩壊に向かっている!!

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 「これはまずい!」という状況になってきた。世界経済の動向である。1月29日に黒田日銀のマイナス金利のバズーカが炸裂し、2日間にわたって日経平均は約800円程度上昇したのだが、3日目に約600円程度急落してまた元の水準に近づいた。
バズーカの効果がたった二日間で終わろうとしている

 黒田日銀マイナス金利を世界が好感したもののそれだけでは十分でなかったようだ。
先月末あたりから原油価格が1バーレル33ドル程度に上昇していたが、これはロシアとオペックが協調減産する話し合いに入ったというニュースを市場が好感していたからだ。
黒田バズーカと原油の協調減産で、世界の株式市場は「ようやく底入れになった」という安堵感がただよっていたが、協調減産の話し合いは決裂になったらしいという報道を受けて再び株式市場は値下がりに転じた。

 今問題なのはこの先原油価格がどこまで値下がりするかだが、協調減産がなければ20ドルを目指すのは確実だ。
この水準で生産を行ってもなお黒字なのは中東の石油国ぐらいで、シェールオイル海底油田などはとてもコストを賄えない。
ロシア、カザフスタン、ベネズエラ、ブラジルといった資源産出国の収入が激減しており、いつまで持つかといった状況になっている。

注)ロシア経済の現況についての詳細は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/cat44368795/index.html

 ロシアあたりはそれでも原油価格が高かった時に基金を設置して貯蓄がそれなりにあるが、ベネズエラやブラジルといったポピュリスト政権はあった金をほとんどばらまいてしまったのでここに来て国家財政が破たんの危機に陥っている。
そのため投資ファンドはこうした国から資金を引き上げているのでブラジルのペテロブラスなどはいつ倒産してもおかしくないような状況になっている。

 また日本でも資源開発を熱心に行ってきた商社が16年3月期の決算見込みを下方修正しているし、資源関連企業も減収減益になりそうだ。
もっとも日本全体では原油をはじめとする資源価格の低下は福音で、特に電力業界などは泣いて喜んでいる。

 消費国にとっては原油価格の低下はプラスだが、資源国は国の存立問題に発展しており、また資源国に対する輸出や投資で潤っていた中国や韓国といった国の経済もがたがたになっている。
今回の資源国ショックは前のリーマンショックに匹敵するかそれ以上の影響を世界経済に与えそうだ。

 ただリーマンショックと異なるのはじわじわと資源国とそこに依存してきた経済を痛めつけることで、長期にわたって景気の後退局面が現れそうだ。
リーマンショックが世界の経済の中心であるアメリカとサブプライムローンを買いまくっていた欧州経済に襲い掛かったのに対し、今回の資源国ショックはロシアやサウジアラビヤやブラジルといった資源国の経済とそれに深く相互依存していた中国や韓国の経済を襲っているところが違う。
新興国の中国と資源国への輸出で持っていた韓国は昨年から日本が経験した停滞の20年に突入したので、20年程度は世界経済の病人なるだろう。

  中国は国有会社の過剰な生産設備の淘汰と不動産バブルの清算と地方財政の立て直しが必要だし、韓国は異様には膨れ上がった民間借り入れの整理と不動産市場のバブルの整理が終わらない限り復活はあり得ない。またパク・クネ政権が懸命に支えてきたゾンビ企業の整理も待ったなしだ。

 日本がなぜ20年も苦しんだかといえば、無価値な不動産在庫の整理ができるまで何をしても景気が回復しなかったからだが、それと同じ事が中国と韓国経済に襲い掛かっている。
資源国は中国だのみだったが、中国が停滞の20年に突入してしまったので資源価格も新たなプレーヤーが現れるまで は停滞のままだ。
消費国にとってはまずまずの状況だが世界経済全体としては停滞局面に入ってきた。

 

 

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(28.2.3) 「お願い、中国様、FTAの約束守って!!」 韓国の悲痛な叫び

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 中国と韓国が貿易戦争に突入した。ちょうど1か月前に中国と韓国はFTA(自由貿易協定)を発行させたばかりなのに、さっそく中国が新しい非関税障壁を設定したからだ。
非関税障壁の内容は「電気自動車に採用するバッテリー電池はLFP(リン酸リチウム電池)だけで、ニッケルコバルト電池は補助金の対象にしない」というものだ。

 じつはLFP は一世代前のバッテリー電池で中国企業はこの電池しか生産できない。一方ニッケルコバルト電池は最新の電池でこれを生産しているのは韓国のサムスンSDIとLG化学、それと日本のパナソニックしかない。
だから中国政府は中国の電池メーカー保護のためにLFPの電池自動車だけに補助金を出すことにし韓国企業の追い出しを図った。

 中国では大気汚染対策の一環としてバスを電気自動車化する方針を立て費用の半額以上の補助金を出している。今まではどのような電池でも補助金の対象にしていたが、それをLFPだけに限定することに変更した。
もっとも中国もFTAの手前露骨な非関税障壁は設定できないので「ニッケルコバルト電池は環境対策が十分でないためバッテリー電池はLFPだけにする」と何か訳の分からない説明をしている。
おさまらないのは韓国で中国の電気自動車市場の拡大を見込んで、サムスンSDIとLG化学はそれぞれ中国にバッテリー工場を建設したばかりだからだ。
ええー、工場を中国に新設したのに我が社の最新鋭の電池は補助金の対象外になるのかい・・・・

注)パナソニックも中国にリチウムイオン電池の工場建設をすることにしたが、これも補助金の対象から外されるだろう。

 韓国が真っ青になったのは理由があって、現在韓国企業の中で唯一黒字なのはサムスングループとLG電子グループだけで後の企業体は軒並み大赤字に陥っていることだ。
サムスンとLG電子が最後の望みなのに中国はこの2社を追い落とそうとしている。自由貿易協定がこれでは全く機能していないではないか・・・・・・・」

 中国は中国企業がこのニッケルコバルト電池の開発ができるまで旧モデルのLFPしか中国のバスに採用しないというからめ手に出てきた。
うるせい、中国の電池産業を守るためには韓国企業など知ったことではない!!」

 現在韓国経済は奈落の底に落ちつつある。16年1月の貿易も散々で、韓国自慢の輸出が対前年比で▲19%も落ち込んでいる。自動車▲22%、携帯▲7%、半導体▲14%、ディスプレー▲31%等と柳経済担当副首相がこの数字を見て「ああーーーーーーー」と叫び声を上げたほどの惨状だ。
そこに最後の砦と思っていた自動車用バッテリーも中国から締め出されては韓国の生きるすべがない。

 もっとも中国としてはFTAなど最初から守るつもりはなく、勝手気ままな適用と解釈はいかにも中国的だが、中国を信じた韓国が愚かだということだ。
パク・クネ政権は中国に媚びを売ることで生きながらえようとしてきたが、実際は今回の電気自動車用バッテリーに見られるように中国は韓国のことなど歯牙にもかけていないことが判明した。

 だがパク・クネ政権はあまりに中国に肩入れしたために今ではアメリカ組からそっぽを向かれており、自慢の蝙蝠外交は破綻してしまった。

 

 

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(28.2.2) 復興団地は作っても入居する人がいない。東日本大震災の5年後の現実

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 きっとそうなるだろうなとつくずく思ってしまった。東日本大震災後に政府が音頭をとって実施している防災集団移転促進事業(防集)によって作られた団地に人が住んでいないと毎日新聞が報じていた。
津波が来ても絶対に被害にあわないためには高台に住宅団地をつくることになるが、そうした場所はほとんどが大変不便な場所だ。
災害にあうまえは海沿いに住宅があったが、こうした場所は災害危険区域に指定されたため住宅が建てられなくなっている。

 毎日新聞が報じた例は宮城県石巻市の桃浦地区という漁村だが、震災前は65世帯150人が暮らしていたという。このうち震災後も桃浦地区に残って生活すると意思表示したのは24世帯71人で、実際に団地ができて戻ってきたのは5世帯の6人になってしまったという。
しかも6人のうち5人が65歳以上の高齢者で、さっそく限界集落65歳以上の人口が半分を越えた集落)になってしまった。
毎日新聞の報道は団地が限界集落になっているということを中心に取り上げていたが、本質的には団地を作っても住む人がいない方が問題だ。

 日本は全体としても人口減少社会だが、特に東北の太平洋岸の漁村は毎年のように人口減に悩まされていて、若者がほとんど街に出てしまい残されたのは老人ばかりになっていた。
それが東日本大震災後ではその残っていた老人も避難生活で街に移り住むか他界してしまって、元の漁村に戻る人がほとんどいなくなっている。

 残された漁村に はスーパーもコンビニも病院も学校もないのだからそれだけで生活するのも大変だが、老人は病院がないことが一番心配だし、子供のいる家庭では学校がなくては住むこともできない。
従来は何とか最低限のこうした施設があったものの、いまでは漁港に復興事業の一環として建設された工場があるだけであとは何にもなくなってしまった。

 当初県ではこうした住宅地をまとめて大きな団地にするつもりだったが、住民の希望は元の土地に住みたいということだったため、小規模の団地があちこちにできることになった。
しかし実際に造成が済んでみるとこうした場所に移転してくるのは故郷に愛着を持った老人でまだ健康な人だけだから極端に人数が少なくなり、当初の移転希望者71人のうち住宅を建てたのは6人になっている。

 政府は創造的復興という概念を掲げて懸命に団地の造成をしているが、創造をすべき人がいないかあるいは高齢すぎて創造なんて言葉が最も遠い存在になっている。
その結果団地づくりは日本のいたるところにある無駄な公共施設の建設と同じ運命をたどっている。

 現在建設を計画しているこうした団地の数は314地区1万4千人が対象だそうだが、造成が終了して実際に入居が始まるとほとんどの人が故郷に戻ってこないというのが現実だ。
一旦便利な街に移り住んだら、復興団地以外には何もないこうした団地に人が戻るはずがない。
結局いたるところに小規模団地ができるが、ちょうどバブル崩壊後の工場団地や住宅団地と同じでぺんぺん草が生えているだけの場所になってしまうだろう。

 時間が経つにつれて老人は死に絶えていくし、そもそも若者はほとんどいないのだからもともと過疎地であったので、そこにいくら復興団地を建設しても入居者がいないのは当然だ。
この防集事業は見直しが必要な時期にきている。


 

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(28.2.1) ベンチ補修のボランティア活動は懸命にしているけれど・・・体力との勝負になってきた!!

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(補修後)

 今日(31日)は本当にフラフラになってしまった。
久しぶりにベンチの補修作業をしたからだ。
金沢小学校の横にあるはちまんがた公園ベンチ4基の板をすべて新しい板に差し替え、台座にさび止めを塗布しておいた。
 
 私は昨年の5月に急に目が見えなくなってそれ以来今も病院通いをしているが、長期間副腎資質ホルモンの錠剤を呑んでいるせいか、免疫力がなくなってきたようで何かちょっとしたことで疲れてしまう。
本当は年寄りらしくベンチの補修などはやめて家でのんびりしていたいのだが、何しろおゆみ野界隈の公園のベンチをすべて新規に取り換える決心をした手前、休んでいるわけにいかなくなってしまった。

 ここおゆみ野は開発されてから40年近く経つのだが、その間ベンチは壊れた時だけ補修をしてきたものの、それ以外はそのままのため木の板が腐ってきたりして哀れな状況になっている。
2年前からおゆみ野クリーンクラブと緑の会議の共同事業としてこのベンチの補修を手掛けてきた。

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(補修前)

 だが実際に始めてみると技術的にはかなりハイレベルな作業になり、1年間に実施できる作業量は15基前後が限界で、周辺の公園のベンチすべてを交換するには何年かかるかわからないような状況になっている。
公園の数は20以上はあるから、こりゃベンチよりも私の寿命が先に尽きてしまいそうだ・・・

 実際の作業は緑の会議のカーペンターオクさんとクリーンクラブの私と小太郎姉さん3名で実施している。
ときどき他のメンバーが加わるときもあるがレギュラーはこの3名だ。
ベンチの板の大きさはそれぞれ異なる場合が多いため、おゆみ野の森であらかじめ購入した木材を製材し防腐剤を塗布して準備をし、当日は公園で古い材木を外し用意した新しい木材に変えている。

 作業としたらその程度のことなのだが実際に始めるとトラブルが必ず出てくる。留めてあったねじが外れないため新たにねじ穴を作らなければならなくなったり、ねじがスカスカになっていてどうにもならない場合もある。
今回は朝の10時から午後の4時までかかってようやくのことで4基の補修が完了した。
真新しいベンチはとても美しく今までの朽ち果てたベンチ比較すれば格段の差があるが、そうしたことを認識しているのは我々だけで、一般の市民はただベンチがあるので腰かけているといった状況だ。

 体力がなくなり今でも目がしょぼしょぼしているので肉体作業は実に疲労感がたまる。
家に帰ってからは中学生と高校生に勉強を教えたのだが、この日は眩暈がした。
こりゃたまらん、カラダが悲鳴を上げている
今年は70歳になる。体力限界に近づき神様からお呼ばれになる日も近そうだ。

 

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