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(27.11.14) 読者への回答 「なぜ安倍政権になって将来が明るいのか」

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  読者の門左衛門さんから以下のような質問が寄せられた。今回はその質問に対する回答として記載をしている。

おはようございます。
毎日記事を拝読し、勉強させて頂いたおります。
ここで、質問をさせて頂いても宜しいでしょうか。

日本の将来が明るいとの事ですが、第二次安倍政権になってから、8%への増税に起因する実質賃金の大幅な減少、GDPのマイナスが発生しております。
これは安倍政権の今までの政策がデフレ脱却に対して意味を成していない事を表していると考えます(金融緩和でお金の量を増やしただけで、そのお金の行き先を財政政策によって決める事をしなかった為だと考えます)。

こういった状況にも関わらず、安倍政権は
「消費減少を確実にする増税」や「移民政策等の規制緩和や予算削減などの緊縮財政」を推進しております。

これらが推進された場合間違いなく実質賃金は下がり続け、国民は貧しくなっていくと思います。
それでも、所長は未来が明るいとお考えでしょうか。
ご教授下さい
。」

 こうした質問に対する回答は実際はかなり難しいのだと山崎経済研究所の山崎所長は言っていた。どのように回答しても今一つしっくりこないのだが、そうはいっても頑張って回答をして見よう。
箇条書きにするのが簡単なのでその方法をとることにする。

(1) 先進国経済は十分に成長しているためアメリカを除けばせいぜいGDPは1%程度の成長が普通になっている(アメリカは世界通貨ドルを持っているのでそれを印刷することでGDPを膨らませることができる)。
だからかつてのような高度性成長はありえず、せいぜい少し改善されたという状況が普通でそもそも大幅な賃金上昇などありえない。


(2) 日本のGDP計測方法には欠点があって、常に1%程度の誤差がある。全体で1%程度の成長なのに誤差が1%もあれば計測していないも同じだ。ここ2期にわたって日本経済はマイナスということになっているが、それは誤解で企業収益や失業率の状況を見るとGDPは確実に上昇しており、GDPはマイナスとは言えない。これについては何回もブログで記載したので以下参照していただきたい。

http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/ppp-1.html


(3)政府がすることは環境を整えることで政府が行う財政政策はほとんど意味をなさなくなっている。無駄なダムや高速道路を作っても後でメンテナンスをするのに苦労するだけだ。残された主要な手段は金融を緩和して円安に誘導し輸出産業を復活させ、海外から観光客を呼び込む以外に手段はない。

 ケインズの財政政策が破たんしてしまい、国の借金が雪だるま式に増大しているのが現状で金融政策が先進諸国に残された最後の手段になっている。
ただし金融緩和策は世界通貨を発行しているアメリカと経常収支黒字国しかこの政策はとれず、赤字国が採用すると国内に猛烈なインフレが蔓延する。
日本は幸いにも経常収支の黒字が続いているため大幅な金融緩和策がとれる。


(4)こうした中で経済活性化の切り札は規制緩和で、日本ではいたるところで既得権グループが規制緩和に反対している。医療や農業分野が特に既得権を主張しているが、既得権を認めるとその段階で成長は止まる。安倍内閣はこれに果敢に挑戦しておりかつての自民党や民主党が既得権と妥協することで日本経済を窒息させてきた歴史と一線を画している。


(5) デフレ脱却のための黒田日銀のいうインフレターゲット2%というのはほとんど意味がない。インフレになっていいことは何もなく山崎所長のような年金生活者にとっては塗炭の苦しみだ。通常円安誘導を行うと輸入物価が上がるのだが、中国経済が大失速したことに伴って石油、LNG、鉄鉱石、石炭等のコモディティ価格が一斉に下がってしまった。
このため輸入物価の上昇によるインフレが抑えられている。
インフレもデフレもない状態がベストでインフレにならなければいけない理由はない。

(6)国民が貧しくなるか否かは個々人の状況対処力による。政府は個個人が活動しやすい環境を整えればよく、その環境をどのように利用するかは個々人の力量にかかっている。政府が行っている規制緩和はその最大の取り組みで、反対に政府が規制に乗り出すと経済は窒息する。したがって安倍政権の方向性は正しい。

(7) 結論的に言うと安倍政権は無駄な財政政策を諦め、もっぱら金融政策と規制緩和で日本経済を立て直そうとして努力している。
また個々人に覚醒を促そうと「一億人総活躍社会」を目指すといったが、これは「政府がすることは環境を整えることだけであとは国民が努力するのだ」という意味だ。
実際個々人が活躍しなければ日本社会は窒息したままだ。
政府に頼りきりの生活者は生活が貧しくなるが、自己努力する生活者はますます豊かになる。
努力した人が報われる社会は健全な社会といえる。

 繰り返しになりますが、国民が政府に頼りっきりの社会はただ衰退していくだけです。安倍政権は外部環境だけ整えてあとは国民の覚醒を待つ政権ですので、日本のような成長しきった経済が今一歩の前進を図るのはこの方法しかないと思っております。
国民を甘やかす政権でなく、国民に努力を強いる政権だから将来が明るいのです。

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コメント

アベノミクスのメインの金融政策である量的緩和を私なりに解釈すると以下のようになる。

日本国債は政府がマネーを借りて使っている段階で、国民の預金などの資産に転じて、この転じたマネーが新しく発行される国債に消えていった。国債は実質の資産の裏付けがほとんどないので国債がマネーの代わりになりえないが、立派にマネーとして通用している。国債は返済されるべき存在だからマネーなのだという屁理屈が国債バブルなのだ。しかし、これを国債バブルと呼ぶ人はほとんどいない。

国債が民間に返済される段階で何が起こるかは単純明快だ。単純に日本国債1000兆円と日本国民の銀行預金2000兆円の経済を想定して思考実験すればいいだけだ。

結論から言えば、国債が納税者の努力によって、全額返済されれば、日本国債0円と日本国民の銀行預金1000兆円の経済が出現することになる。民間の資産が消えてなくなるから国債バブルなのだ。

しかし、仮想経済の下で、日本国債の返済過程で起こる現実は厳しいものになる。納税のための現金を準備する主体は実際は銀行だ。現金を用意するために国債を売却する必要になったり、民間債務者への貸しはがしが起こるかもしれない。どう見ても、そんな金融システムにかかわる重大なロスを長期間続けるわけにはいかない。

そこで、この難題を解決するために日銀の量的緩和を利用するのだ。日銀が民間から国債を買い取って納税のための現金を手当てし、納税者に納税用現金として使ってもらう。納税者から政府に渡った現金は政府から直ちに、日銀に直行して日銀のバランスシートを解消する。

消費増税はインフレを意味するが、実際に起こる経済効果はデフレだ。政府に貸した国民の巨額不良資産はインフレ税である消費税により解消しなければならなくなるのは避けようがない。

直接、経済の生産活動により獲得したマネーと単に、税により消滅する国民の貯蓄の取り崩のマネーは実際には区別がつかなかたちで、自由に使えるマネー総量は減少してゆく。

最終的には資産がマネーを生まなくなり、資産価格も確実に下落する。

資産を保有しても利益を上げられないほうが、これからの労働力不足の日本社会には必要なのだ。賃金のほうが資産価格より価値が相対的に高くなる政策が正しい。

投稿: pij | 2015年11月14日 (土) 08時26分

反論させていただきます。

>>アメリカは世界通貨ドルを持っているのでそれを印刷することでGDPを膨らませることができる

ドルを印刷して、資産価格はあげることはできるが、それでGDPを増やすことはできません。

>>無駄なダムや高速道路を作っても後でメンテナンスをするのに苦労するだけ

そんな素晴らしいインフラが既にあるならば、なぜ東京の近くの常総で大洪水が起きたのか?堤防の高さは十分なのか?リニアは前倒しにしないのか?国際故ライダー投資はしないのか?国土強靭化はいったいどこへ消えていったのか?

>>インフレもデフレもない状態がベストでインフレにならなければいけない理由はない。

インフレにならないと企業は拡大再生産をしません。だれが、価格の下がる商品を製造しようとするでしょうか?適度なインフレが一番なのです。

>>国民が貧しくなるか否かは個々人の状況対処力による

わたしは世代間の差がとても大きいように感じられます。10年前の学生の就職率と現在の回復した就職率。世の中のでっぱなでのこの違いはとても大きいのではないでdしょうか?

>>安倍政権は無駄な財政政策を諦め

公共投資は無駄ではありません。景気回復への火付け役を果たします。

>>国民が政府に頼りっきりの社会はただ衰退していくだけ

だから、高度成長期を謳歌した世代には年金を少し削ってもらって、かわいそうな若者世代のために、公共投資をすべきなのです。

以上

投稿: NINJA300 | 2015年11月16日 (月) 18時18分

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