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(27.10.12) トルコでトルコ史上最悪の自爆テロが発生 IS(イスラム国)の関与が濃厚

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  中東情勢は何が起こっても驚かないが、それにしてもこれはひどいと思う。
10月10日にトルコの首都アンカラで起こった自爆テロ事件のことである。
この日アンカラではトルコ軍が行っているクルド急進派(PKK)掃討作戦に対し、いわゆる穏健派といわれているクルド人組織が作戦停止を訴える集会を開こうとしていた。
そこに自爆テロ犯二名が飛び込み、95名の死者と400名の負傷者が出た。トルコの歴史上最大規模のテロで負傷者には重傷者が多く含まれ今後死者の数は増加しそうだ。

注)トルコには多くのクルド人が住んでいるが穏健派と急進派に分かれており、穏健派は国政に参加し一方急進派は武装抵抗を行っている。

 現時点では実行犯の特定はできていないが、従来からの経緯からIS(イスラム国)が派遣した自爆者によるテロの可能性が最も高い。
なぜISクルド人組織を標的にするかというと、現在ISとまともに戦闘行為をしているのはロシアに支援されたシリア軍と、このクルド人組織しかないからだ。
アメリカやヨーロッパが期待したシリアの反体制派は全く戦闘能力がなく、アメリカがせっかく与えた最新武器をISにそっと売り払ったりして、何が何だか分からなくなっていた。

注)このあたりの経緯は以下参照
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/ppppp-8f25.html

 一方クルド人組織は従来から独立運動を組織しており、トルコとイラクとシリアにまたがる地域にクルド人国家を作ろうと積極的に活動してきた。
そして実際にイラク北部にはクルド人の自治組織が出来上がっており、あとは国家としての承認を待つだけになっている。
現在ISが支配しているシリア北部の土地はクルド人がクルド国家設立を目指している場所だから、ISに対しクルド人は一致団結して戦闘を行っている。
ここは我々クルド人が国家を作る場所だ。ISに蹂躙させるわけにはいかない!!」
ISにとってもっとも手ごわい相手がこの組織力と資金力を持っているクルド人武装組織なのだ。

 ISはクルド人を目の敵にしており、この5月にもトルコの地方都市で自爆テロ事件を起こしており、この時もクルド人を中心に20名あまりの死者が出ている。
だから今回のクルド人穏健派に対する爆弾テロもISのメンバーによると見るのが自然だ。

 それにしてもと思う。トルコはシリア難民を約200万人抱えそれでなくても四苦八苦なのに、さらに東部では独立を求めるクルド人過激派との戦闘を行っていて、経済がますます疲弊し始めた。
経常収支は常に赤字で、外国から金を借りることで国家経営をなんとか維持しているのに、こうした自爆事件が発生すると資本は瞬く間にトルコから逃げ出してしまう。
トルコリラの価値はますます下がってしまい、輸入物価が上がってインフレが高進し、国民生活は悪化している。

 エルドアン首相は国家経営に追い詰められつつあり焦りの色が濃い。
早くISをなんとかしなければトルコの経済が崩壊する!!!」
それまでISとの直接の対決をトルコは避けてきたが、7月のISの自爆テロを受けてトルコはISに対する有志連合に加わり、実際にISの軍事基地を空爆している。その中で起こった自爆テロ事件だ。

 中東情勢は何ともすさまじいことになってきた。当初はイラクのサダム・フセイン体制を崩壊させれば中東情勢は安定すると、アメリカは盛んに世界に説明してきたが、フセインなき後に起こったのはひどい内戦で、その内戦の中で生まれたのがISである。
アメリカやヨーロッパが民主主義を中東に根付かせると称して行った戦闘行為で、その結果できたのはより強権的でオカルトがかったISという組織だった。
全く、愚かな連中が中東に首を突っ込むからこうしたことになる」エルドアン首相も歯ぎしりしているだろう。

 今や中東情勢はシリアのアサド政権を崩壊させることではなく、ISをいかに封じ込めるかにかかってきた。アメリカやヨーロッパは自分たちが引き起こした混迷のしりぬぐいをしているのだが、トルコ国内にもその余波がおよび中東情勢はますます混迷している。

 

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評論 世界経済 トルコ経済」カテゴリの記事

コメント

山崎様 まいどお世話になっております。
中東問題は帰結するところ、宗教問題でしょうか?民族争い権力争いでしょうか?
ユダヤ教キリスト教イスラム教はどれも、人間幸福のためにあるのではないでしょうか?
ロシアのプーチンさんも活躍しはじめましたね軍港を守る為だけでしょうか。
人類の争いは宿命でしょうか?
全く分かりません。

投稿: 西日 | 2015年10月13日 (火) 11時56分

欧州への難民は主にクルド人だそうです。
シリアではアメリカは矛を収めるべきと思います。欧州は腹の底でロシアの反アサド派空爆を歓迎しているでしょう。難民がでなくなるから。アメリカの負けです。
トルコが難民をドイツに放出したのは、ドイツが「歓迎(メルケル)」としかいえないことを知り尽くしての厄介払いと思います。
トルコはNATO加盟ですが、シリアと並んでロシアとの結束が強まりそうですね。ロシアからの天然ガスパイプラインはトルコ経由でギリシャへ行くとか。プーチンはオバマと違って国際政治軍事能力が優れています。黒海から東地中海へかけて勢力拡大します。

投稿: NINJA300 | 2015年10月13日 (火) 18時43分

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