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(27.10.20) カナダの総選挙 保守党ハーパー政権とTPPの行方

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  普段日本人がカナダの経済にも政治にもさしたる関心を示さないのは、日本との間でほとんど経済摩擦もなく政治問題も発生しないからだ。
年がら年中気を使っていなければならない韓国や中国とは全く異なり、もっぱら観光旅行の候補地として考えているのが普通だ。

 カナダの経済はもっぱらアメリカ経済とリンクしており輸出のほぼ75%、輸入のほぼ50%がアメリカだから、カナダ経済はアメリカの景気動向に左右されている。
しかしここ10年程度を見るとカナダも中国の存在感が増していて、輸出の5%程度が中国だが、輸出品目は主として石油である。
カナダはロシアと同じ膨大な国土に豊富な天然資源を産するので、輸出の約3割はこうした天然資源の輸出で潤ってきた。

 中国の国営石油会社が盛んにカナダに投資を行い、石油や天然ガスやシェールガスの開発投資を行った。
こうしてカナダと中国の関係はここ10年程度を見ると飛躍的に強まっていた。
カナダは中国に資源を輸出することで毎年2%前後GDPが増加してきたといえる。

 しかしここに来てカナダ経済に急ブレーキがかかってしまい、15年度上期はマイナス成長に陥っている。
理由は二つあって一つはアメリカへの輸出が競争相手のメキシコに追い上げられて、思うように伸びないことでアメリカの好景気を享受できていない。
カナダはアメリカへの輸出を目的とした自動車産業が存在するが、メキシコの自動車産業が低賃金を武器に追い上げており、カナダの産業を圧迫するようになってきた。

 もう一つの理由は中国が石油等の輸入を減少させていることで、8月に一時的に備蓄用の石油を増やしていたが、備蓄をするタンクが満杯で仕方なくタンカーでそのまま保存している。
中国では石油の需要が劇的に減っているのでもはやこれ以上の購入は不可能な段階になっている。
いくら何でもこれ以上の備蓄をしても無駄です。タンクがありません・・・・・
カナダも中国経済の突然の減速の影響を受けている国の一つだ。

 カナダ政治は過去をみると非常に安定していて、ここ10年保守党のハーパー政権が担当してきたが、カナダ経済の失速に伴ってすっかり保守党の人気が落ちてしまった。
19日日本時間20日)に総選挙が実施されるが、世論調査では野党自由党が36%、保守党が31%、新民主党22%の支持で10年ぶりに自由党が第一党になる可能性が高くなっている。

 ハーパー政権の経済運営が嫌われたのだが、問題は政権交代が発生した場合のTPPの行方である。ハーパー政権はTPPの締結に強い意欲を示しているが、野党の新民主党はこのTPPに大反対している。地盤がケベック州で酪農品の生産が盛んで、安いニュージーランド産の乳製品が入ってくることを警戒している。
今回の選挙で自由党が第一党になっても過半数はとれそうもないので、連立政権になるが組む相手によってTPPへの対処が異なる。自由党はTPPに賛成している。

 自由党と保守党の連立ならTPPの批准に賛成するし、もし自由党と新民主党の連立ならTPPに反対の立場をとる可能性が高い。
そうした意味で今回のカナダの総選挙は中国包囲網のTPPが成立するためのかなりきわどい総選挙といえる。
とても気になる選挙結果だ。

(10月21日追加)選挙結果は自由党の圧勝に終わり、自由党が過半数を制した。


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